あっ、TS警報です! っていうか、TSしたままなのですが!w
地の文が男性名のままなので、ちょっとBLに見えるかも……?
(身体は女性なのですが)
一瞬で優一郎のいる部屋に戻る。いつの間にかベッドに身を起こしていた優一郎に軽く手を上げて水輝は笑ってみせた。
「無事に、終了しましたか?」
「おう」
頷いてから水輝はびしりと優一郎を指差した。
「だから続き! 続きをさせろ!」
盛大な声で言った水輝を優一郎が唖然として見つめる。水輝は血だらけで、どこで何をすればそうなるか、といった格好だ。が、水輝は一切それを気にせず大股でベッドに歩み寄った。
「とりあえず、治療を」
そう言って優一郎が水輝に手のひらをかざす。水輝は手早く服を脱ぎ捨ててベッドに飛び乗った。咥えていた煙草を手の中で握り潰して消す。吸殻をさっさと焼き払って水輝は優一郎を足の上に抱え上げた。
「舐めて治して」
にっこりと笑って水輝は言った。すると優一郎が頬を引きつらせる。
「毒を食らわば皿まで。いきますよ」
何事かを覚悟したように言って優一郎が水輝の傷に口づける。えー、と笑って水輝は言った。
「だってそっちのがやらしいだろ?」
でもここはさわんなよ。そう言って水輝は左手でわき腹の傷を押さえた。水輝の頬を舌先で舐めていた優一郎が不思議そうに首を傾げる。
「なぜですか?」
「呪いが移るからだ」
優一郎の問いに水輝は低い声で答えた。思案顔で眉を寄せる優一郎の頭をそっと撫でて水輝は笑った。
「いいんだって、気にしなくて。ほら、続き続き」
そう急かして水輝は優一郎の唇に口づけた。しばし互いの舌を絡めてから顔を上げる。
「母上が八大から、いえ。柱から外されたようですね」
「あ、ああ。そうか、誓約の主だったよな、祐は」
戸惑いながら水輝は平坦な声で答えた。じっと優一郎が水輝を間近に見つめる。その目に負けて水輝は言葉を続けた。
「本来、木龍神と地龍神は別格なんだ。変だと思ったろ? あいつが地面を得意としてるの」
そう言いながら水輝は優一郎を組んだ足の間に抱え直した。優一郎が水輝の胸にそっと頭を寄りかけて呟くように言う。
「父上ですね。これまでは父上が母上を護っていたから」
「ああ。……それに十三柱が揃ったからな。そうでなければ王の座は空席には出来なかったんだ」
黙ってて悪かったな。そう続けて水輝は優一郎の髪をそっと撫でた。長く美しい髪は優しく淡い紫色をしている。
「髪、へんですか? 光線の加減で緑色になったり藤色になったりするんです」
そう言って優一郎が上目遣いに水輝を見る。水輝は苦笑して優一郎の髪に唇を落とした。
「おれは好きだぞ。祐の髪も、目も、身体だけじゃなくて中身も」
ストレートに言って水輝は優一郎の額に軽く口づけた。
「もうっ」
真っ赤になって優一郎が唇を尖らせる。水輝はくすくすと笑って自分の頬を指差した。
「ほら、続き続き」
促すと優一郎が苦笑して身体を伸ばす。水輝は背を壁に預けて優一郎の腰を抱いた。優一郎が水輝の傷を優しく舌で舐める。
「こう……ですか?」
唾液の音を立てながら優一郎が懸命に傷を舐める。上手い上手い、と誉めてから水輝は天井を仰いだ。
Lavender's blue, diddle, diddle,
Lavender's green;
When I am king, diddle, diddle,
You shall be queen.
静かな声で歌いながら水輝は優しく優一郎の髪を撫でた。すると優一郎が少しだけ顔を上げる。その顔は考え込むような表情になっていた。
「あおいと、みどり……」
「葵、翠、ラベンダーは紫。王様と女王様の座は誰のもの……なんてな」
優一郎の呟きに水輝は小さな声で続けた。
「奈月さんは金の娘、あるいは金の姫と呼ばれてましたけど。渚さんなら、金の女王様ですね」
優一郎の言葉に水輝は思わず吹き出した。遠慮なく笑い声を上げて優一郎を両腕に抱く。急に抱きしめられたことに驚いたのか、優一郎が焦った声を上げる。しばし笑ってから水輝は深い息を吐いた。
「……紫翠ってのは俗称なんだ。今は知ってる奴は殆どいない。木龍神と呼ばれてたあいつの本当の座は」
紫翠龍。独立したその座はだが、他の誰にも就くことの出来なかった座だ。そしてそれだけが唯一、水輝を討つことが出来る。
「その座につける存在は少なくとも今現在いないでしょう」
「いることはいるんだが、まだ覚醒が済んでいなくてな。それにけっこうな頑固者ときてるから、そう簡単には座に就いてくれそうにない」
優一郎の言葉に水輝は小さく笑って答えた。首を傾げる優一郎を両腕にしっかりと抱きしめ、水輝は両足を伸ばした。
「多輝はいくら覚醒しても無理でしょう」
「あれは元々、おれの配下だぞ? おれに立てついてどーすんだよ」
くすくすと笑いながら水輝は言った。ほらほら、と優一郎を急きたてながら左手を持ち上げる。水輝の左手の甲には深い切り傷が残っていた。首を傾げつつも優一郎が左手に舌を這わせる。
「んっ……」
軽く眉を寄せて優一郎が身震いする。水輝は口許に笑みを浮かべて優一郎の髪をゆっくりと撫でた。
「何だ。おれの血を舐めて感じるのか?」
そう声をかけると優一郎が慌てたように顔を上げる。
「なんだか、舌に刺すような味がして」
焦ったように言って優一郎が俯く。耳まで真っ赤になった優一郎に笑みかけて水輝は右手を伸ばした。俯いた優一郎の顎を捕まえて上向かせる。水輝は優一郎の口許に残った血を丁寧に舐め取った。
「んっ……」
うっとりとした面持ちになった優一郎の唇を塞ぎ、水輝はそっと目を開けた。水輝の身体を滑って落ちかけていた優一郎の手を捕まえる。わき腹の傷からその手を遠ざけて水輝は顔を上げた。
それにしても水輝は役得ですな……w
何人食うつもりなのか、と今さら言ってみます。