ちょっとエロ? です。
目覚めたら何故か水輝がいた件 1
意識がゆっくりと浮上する。眠りから緩やかに覚めた立城は間近にある温もりに身を寄せた。身体を丸めて口許まで布団に潜る。
障子を通して朝の柔らかな光が部屋に差し込んでいる。眩しさに顔を少ししかめて立城は無意識に温もりに顔を擦りつけた。少し冷たい朝の空気を避けるように身体を丸める。不思議な安堵感に包まれながら立城はしばしまどろんでいた。
肩を滑りかけていた浴衣を手で引っ張り戻そうとしたところで、立城は自分の身体が小さくなっていることに気付いた。あれ、昨日はどうしたんだっけ。のろのろと考えつつ剥き出しになっていた肩に何とか浴衣を引っ張り上げようとする。だがどういう訳か浴衣が動かない。立城は小さく唸って手に力を入れた。
不意に真横にあった温もりが動く。抱き寄せられたところで立城は慌てて目を開けた。昨日は確か、温泉に入った後で食事をして、その後で行きずりの男性と布団になだれ込み、結局は優一郎の通信を受けて行為を中断し、更に怒りに任せて力を使ってしまったのではないか。一気に眠りから覚めた立城はそのことを思い出して蒼白になった。
もしかしてあれから僕はまた彼のところに戻った……? 立城は冷や汗をかきそうなほどに焦りながら全身を硬直させた。はっきりと目が覚めた今なら判る。間近にいるのは成人男性だ。しかも何故か立城は抱き込まれた格好で眠っていたらしい。その上、立城を抱いたその男性は穏やかな寝息を立てている。
恐る恐る顔を上げる。そこで立城は息を飲んだ。
「んー……」
水輝が軽く呻いて立城を抱く腕に少し力をこめる。胸に抱き寄せられた立城は全身を緊張させて息を殺した。何で水輝がここにいるのだろう。しかもどうして同じ布団で寝ているのだ。余りにも意外過ぎて立城は動揺にしばらく身動きできなかった。
いつの間にか立城は水輝の腕を枕にして横たわっていた。その上、水輝のもう一方の腕は立城の身体を抱いた格好になっている。パニックに陥った立城は水輝に身を寄せたまま、必死で考えを巡らせた。優一郎の通信の内容にかっとなったことは覚えている。その後、怒りに任せて姿を変えたことも判る。だが、水輝を寝所に引っ張り込んだ覚えがない。
もしかして無意識に呼んじゃったのかな。そう考えてから立城はそんなことはない、と自分の考えを心の中で否定した。水輝に帰ってくるなと言われたのだ。そのことに腹を立てた立城は水輝とは関わりのない場所に移動したつもりだった。なのに現実に水輝は真横にいる。
小さく呻いて立城は自分の額を押さえた。とにかく早く、ここから出よう。そう決めた立城はそっと水輝の腕から抜け出そうとした。
「んー?」
不意に水輝が呻いて立城を抱く腕に力をこめる。立城はびくりと震えて動きを止めた。寝ぼけているのか、水輝が立城の頭を撫で始める。一体、誰と間違えているの。内心でそう呟いて立城は顔をしかめた。しばし立城の頭を撫でてから水輝が背中を丸め、呟く。
「……立城」
呼ばれた立城は驚きに身を竦めて慌てて水輝を見つめた。水輝はだが目を閉じたままだ。掠れた声で呻きながら水輝が立城の頭をつかみ、身を折る。唐突に口づけられた立城は目を見張って硬直した。
「んー!」
立城は必死の面持ちで水輝の腕から逃げようとした。だが体格差があるためか、どうしても拘束が解けない。言いようのない気持ちの良さに襲われ、立城は涙を浮かべた。立城の口の中に水輝がするりと舌を入れる。本当に寝ぼけているのかと訊きたいくらい、水輝は巧みに立城の口の中を舌で愛撫し始めた。
快楽に震える立城の身体が水輝の腕の中で変化する。小さかった身体がゆっくりと成長する。平らな胸に柔らかな乳房が生まれ、手足が伸びる。短かった髪が伸び、股間から男性器が消える。だがその頃にはもう、立城は夢中で口づけに応えていた。ずっと我慢してきたためか、欲求に逆らえない。
「んぅ……ん」
口づけに応える立城の唇から微かに甘い声が零れる。立城は水輝の首に腕を回し、口の中で躍る舌に自分の舌を絡めた。深い口づけに頭の芯が溶けそうな感覚に襲われる。
浴衣からはみ出した立城の腿の間に水輝の足が滑り込む。立城はうっとりとした顔で水輝の足の間に右の腿を挟んだ。口づけするうちに目は覚めたのだろう。水輝が着ていたコートを脱ぎ、布団の外に蹴飛ばす。
「強烈な目覚めのキスだな」
掠れた声で言って水輝が笑う。浴衣の内側に入ってきた水輝の手が立城の背を撫でる。立城は小さく身震いして微かに声を漏らした。背を反らした分、立城の乳房が水輝の胸に押し付けられる。敏感な乳首が水輝のシャツに擦れ、立城は思わず弱々しい声を零した。
昂奮に熱を帯びた立城の肌を水輝が確かめるようにゆっくりと唇と舌でなぞる。耳朶から首筋に、そして細い肩を伝って水輝が徐々に頭を下げていく。最初は微かに漏れていた立城の嬌声も次第に艶を増し、少しずつ激しくなっていった。白い肌に赤い印が刻まれていく。柔らかな胸の膨らみをそっとつかまれ、乳首を吸われた立城は水輝の頭を腕に抱えて身を丸めようとした。だが、腰を曲げようとした途端に腿の間に水輝の足が強く擦れる。
「やっ! あっ! ああんぅっ!」
甘い響きのある声を上げて立城は夢中で腿を開いた。それまで立城の腿に挟まれていた水輝の足が動き、股間の広い範囲を緩やかに擦る。かと思うと水輝は立城の両の乳房を揉み始めた。
いきなりエロを始める辺り、やはり水輝……w