エロシーンがあります。
腕に重みを感じて多輝は薄く目を開けた。両腕にしっかりとそれを抱えて再び目を閉じる。しばしまどろんでから多輝ははっと目を見張った。慌てて身体を起こして毛布を剥ぎ取る。
いつの間にか多輝は男に戻っていた。ベッドに横たわっているのは由梨佳だ。眠るように目を閉じている由梨佳を見てから多輝は低く呻いた。どうやらいつもの癖で由梨佳を抱き枕にして眠ったらしい。多輝はベッドを飛び降りてから裸の由梨佳に静かに服を着せた。
由梨佳の電源は切れている。多輝は由梨佳を大事に抱えて部屋の隅のソファに戻した。その足でシャワールームに入り、熱めのシャワーを浴びる。そうしている間も多輝はずっと不機嫌だった。酷く、物足りない気分がする。多輝はシャワーを浴び終わって身体を拭き、適当に服を着てから部屋を出た。
施設内は嫌に静まり返っている。多輝は欠伸をしながらキッチンに入った。咥え煙草で冷蔵庫を覗く。だが中にはろくなものは残っていない。多輝は舌打ちをして壁にかかった時計を見上げた。今は夜中のようだ。道理で静かな筈だな。多輝はそう呟いてやかんに水を張ってコンロにかけた。
こんな時間では外に繰り出して女をひっかける訳にもいかない。目ぼしい女は他の男にとっくにかっさらわれた後だろう。苛々と考えながら多輝は食器棚からマグカップを下ろし、ティバッグを突っ込んだ。湯が沸いたところで火を消してカップに注ぐ。多輝はため息をついてカップを片手にカウンターのスツールに腰掛けた。
女になっていた間の記憶はしっかりと残っている。あの水輝が妙な名前をつけたこともしっかり覚えているし、変なコスプレをさせた状態で術をかましてくれたことも理解できる。何のためにかは知らないが、水輝はどうやら多輝が力を楽に使えるようにしたようだ。全く、と呟いて多輝は熱い紅茶を少しずつ啜った。
ぼんやりと煙草を吸いながら多輝は何気なく意識を周辺に向けた。白銀はもう既に客室を出ている。要に連れ歩かれているために、今はもう客室は使っていないのだ。どうやらその要は地下一階に引き上げているらしい。要の部屋はもぬけの殻だ。多輝はふん、と鼻で笑ってから続けて優一郎の部屋を覗いた。優一郎はどうやら部屋にはいるらしい。が、眠りに就いている。その隣には当り前のように斎姫がおさまっている。それを見てから多輝は静かに意識をずらした。
キッチンの横の小さな部屋で寝こけているのは梨恵だ。毛布を抱き枕にして梨恵は穏やかな顔で眠っている。が、恐らく電源は切られているのではないだろうか。呼吸をしている様子はない。きっとその状態で誰かが電源を落としたのだろう。多輝は小さく笑ってから意識をさらにずらした。
「ん?」
多輝は微かに声を上げて眉を寄せた。しばし意識を介して探ってから多輝は静かにスツールを下りた。紅茶のカップを手にしたまま、歩き出す。多輝はキッチンを出て真っ直ぐに客室の並ぶ方へと足を向けた。
一番奥の部屋の前で足を止める。多輝は黙ってドアノブを捻った。薄く開いたドアの隙間から部屋の中を覗く。微かな声の混ざる息遣いを耳にしつつ多輝は部屋の内側に滑り込んだ。音を立てないように注意してドアをそっと閉める。多輝は足音を殺して静かにベッドに近づいた。
微かな声を漏らしているのは立城だ。立城は壁の方を向いているからなのか、多輝には全く気付いた様子がない。まあ、気配殺してるしな。多輝はそう内心で呟いて口許に嗤いを浮かべた。誰も来ないと油断しているのだろう。立城はベッドに横たわり、パジャマを大胆にずらして自慰をしていた。パジャマのズボンとショーツは腿までしっかりとずらされており、上衣の裾が剥き出しになった白い腰のところで揺れている。閉じた腿の間とパジャマの上衣に手を突っ込んで、立城は懸命に自慰を繰り返している。時折、声を殺して立城が全身を緊張させる。それを眺めながら多輝はのんびりと紅茶を飲んだ。
「あっ、くぅんっ……」
切ない声を零して立城が忙しく手を動かす。その手は股間に突っ込まれている。多輝は意識を這わせて立城の指の動きを読んだ。立城は指先で執拗にクリトリスを捏ねている。その指先が時折、濡れた陰唇に触れる。立城の様をじっと観察しているうちに多輝のペニスは痛いほどに勃起した。
「おい」
多輝は我慢が出来なくなって立城に声をかけた。するとびくりと震えて立城が慌てて振り返る。多輝と目が合ったところで立城は真っ赤になってパジャマを戻そうとした。
「なっ、何でここに」
「やらせろよ」
動揺して告げた立城に多輝は低い声で言った。すると立城が目を見張って首を横に振る。多輝は手にしていたマグカップをベッドサイドのテーブルに乗せて立城に近づいた。
「嫌だよ。何で僕が? それにどうして君はここにいるの」
早口で言いながら立城が身を起こし、後ずさりする。多輝は嗤いを浮かべて立城に手を伸ばした。悲鳴を上げそうになった立城の唇を強引に塞ぐ。口づけた瞬間、多輝の頭がくらりと揺れる。甘い香りを吸い尽くすように多輝は夢中で立城の唇を吸った。
「嫌だってば!」
多輝が立城の肩を握る手を緩めた瞬間、立城がそう言って身を捩る。多輝は舌打ちをして立城のパジャマに手をかけた。一気に引き裂いてベッドに押し倒す。
「こんな夜中に一人で慰めるより、おれにやられた方が健全だろ?」
「止めてってば!」
悲鳴混じりに言う立城の唇に多輝は再度、口づけした。今度は立城の唇を開かせて舌を滑り込ませる。するとそれまでもがいていた立城がぴたりと身体の動きを止めた。震える舌先が多輝の舌にそっと触れる。多輝は深く立城に口づけながらするりと手を動かした。中途半端にずり下がっていたパジャマとショーツを一気に剥がす。目を見張った立城の上体を身体で押さえ込み、多輝は嗤った。
「いつの間にヒューマノイドになったんだ?」
「やっ! 嫌だってば! 離してっ!」
必死の面持ちで言いながら立城が手を多輝の胸にあてて腕を突っ張ろうとする。だがその腕は震えていてろくに力は入っていない。多輝はその隙に素早く立城の股間を指先で探った。するとそれまで抵抗しようとしていた立城がびくん、と震えて身体を反らす。
「無駄無駄。ヒューマノイドが快感に抵抗できると思うのかよ」
多輝は慣れた手つきで立城のクリトリスを弄っていた。立城が何かを堪えるように唇を噛み、弱々しく頭を振る。そんな立城を嘲笑いながら多輝は勃起しきったクリトリスを指先で軽く押し潰した。
多輝も好き放題してますw