※この作品はR-18です。

村で一番勇気のある少年の話   作:Rオウ

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後編:村の司祭

「あっ!」

 

 まだ年端もいかぬ男の子の声で戸惑ったような悲鳴をアムル少年が上げた。

 咥えたペニスを通して、少年の細い腰がビクっビクっと可愛らしく震えるのが伝わってくる。

 

 戸惑うのも無理はない。

 少年が本来精通するのはまだ何年も先のはずで、性的に未熟過ぎる彼は自分が射精している自覚すらなく、その知識も持ち合わせていない。

 

 口に咥え喉奥にまで収めた少年のペニスが、自覚なき快感で痙攣しているのを更に追い打ちで容赦なく舌でしゃぶり回していると、亀頭がぷくっと膨らんで魔王の喉奥を押し上げた。

 

 追い込まれた少年が射精するのだ。

 少年のペニスの振る舞いについてはもうすっかり覚えて誰よりも詳しくなった自負がある。

 口腔内に溢れる少年の精液を期待して、魔王は思わず表情を蕩けさせてしまう。

 

 堅く勃起して反り返った少年のペニスが喉奥を犯すように律動を始め、次の瞬間亀頭の先から濃厚な霊力を含んだ精液が噴き出して口腔内に溢れ返った。

 

「──っんおお゛ぉ♥」

 

 同時に祭服に包まれた両胸の頂点で乳首が一瞬にして尖り勃った。

 黒い生地を押し上げるほど堅く強烈に乳首が勃起し、取り囲む薄桃色の乳輪に青く光る魔法陣が浮かび上がり起動する。

 

 股間を包むささやかな純白の下着を雌穴から吹き出た蜜が一瞬にして濡らして、股間の肉突起(クリトリス)も包皮を自分から剥いて堅くそびえ立つ。

 

「んお゛ぉっ♥ お゛っ♥♥ おっ、おのれっ♥ 勇者めっ♥♥」

 

 クリトリスの周りにも青い光を放つ魔法陣が浮かび上がり、雌の敏感な肉突起に魔法で生み出した快楽を強制的に流し込み始める。

 

「おっ……お゛お゛っ♥♥ お゛っ♥」

 

 激しく尖り立った3つの肉突起に濁流のように送り込まれてくる肉の法悦に、床に跪いて少年のペニスを咥えたままの魔王の体が激しく揺れる。

 気が遠くなりそうな快楽の海に飲まれながら魔王はアムル少年の粘液を、むせ返るような匂いごと喉の奥に送り込む。

 

「──っお゛♥♥」

 

 内腑に送り込まれた少年の精液にたちまち反応して、膣内と子宮口にも仕掛けられた魔法陣が青い光を放って起動する。

 

 魔王の体の最奥で生み出された激烈な快楽の炎が仙骨を一瞬にして焦がして、脊髄を灼き切りながら背中を駆け上って魔王の後頭部に炸裂した。

 

「お゛ぉっ♥ も、もう無理じゃっ♥ 絶頂(イ)くっ♥ 絶頂(イ)ってしまうっ♥」

 

 下腹部で快楽が弾け、両胸で心地さが甘く痺れるように広がり快楽絶頂の波が全身に拡がっていく。

 溢れ出る多幸感で気が一瞬遠くなるが、魔王の意地にかけて気合で押し止める。

 

 ずるるっ♥

 

 魔王の喉奥を犯していたアムル少年のペニスが壁穴の向こうに引き戻され始めた。

 カリ首が喉奥を擦り上げていく甘い衝撃で視界が白く染まりかける。

 

 霊力の溶け込んだ濃厚な精液を射精したせいでアムル少年がいつものように気を失ったのだ。

 後ろに倒れでもしたらアムル少年が怪我をしてしまう。

 

「お゛おっ♥ じゅぽぉおおおおおっ♥」

 

 慌てて少年のペニスを咥えている唇を窄め、喉全部を使ってペニスを吸引(バキューム)してアムル少年が倒れるのを防ぐ。

 

 この少年に怪我でもされたら一大事だ。

 

 だがその時、射精した直後で堅く勃起したままの少年のペニスを更に吸引したせいで、尿道に残っていた精液が魔王の喉奥に不意打ちのように迸り出た。

 

「んお゛ぉっ♥♥ にっ♥ 二度目ぇえっ♥」

 

 雌の急所に仕掛けられた勇者特製の魔法陣が再び青い光を放って起動し、魔王の乳首に、クリトリスに、雌穴の肉襞へ、子宮口へ逃れられない快楽の波を強制的に送り込み、魔王に容赦ない連続絶頂を強制する。

 

 壁穴の前で跪いて少年のペニスを頬張っていた魔王が最早姿勢を保つことさえできなくなり、少年のペニスを吸い付き舐めしゃぶりながら壁に縋り付いて全身をビクンビクンと痙攣させる。

 

「──っ♥ んお゛っ♥ おお゛ぉっ♥♥」 

 

 股間の付け根から足のつま先まで痙攣の波が何度も駆け抜けていき、尖りたったままの乳首が祭服の生地に擦られジンジンと疼く中、魔王の腹の奥底から「パキンっ」と何かが割れる音が鳴り響いた。

 

 先ほど喉の奥に送り込んだ少年の精液に溶け込んだ霊力が効果を発揮し、勇者によって魔王の子宮に仕込まれた封印の一つが解除されたのだ。

 

 

 

 ◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 はぁ……っ♥ はぁ……っ♥

 んくっ♥

 

 勇者によって雌の急所に仕込まれた魔法陣が生み出す快楽の波をようやくやり過ごして、息も絶え絶えになりながら魔法で少年の背後に空気のクッションを生み出した。

 

 ずるぅ♥

 

 自分の喉奥を犯していた少年の巨大な逸物が口から抜けていくのを見て、さすがにこれはやりすぎだったかと少しだけ反省する。

 明確に人間のペニスの範囲を逸脱してしまっている。

 

 でも後悔はしない、封印を解除するにはきっと必要なことだからだ。

 

 壁の穴に仕掛けておいた簡単な幻術も解除しておく。

 実際には魔獣などいなくて壁の穴の前で魔王が口を開けて待っていただけだが、少年からはさぞ恐ろしげな魔獣の口が見えただろう。

 

 幻術にしても無から生み出すほどの魔法は今は扱えない。

 見え方を若干弄る程度が精いっぱいだ。

 

 魔王は現在かつての力のほとんどを失ってしまっている。

 それというのも300年前に勇者との戦いに敗れてしまい、首を刎ねられて殺されるのを待つだけだったのを誰かの入れ知恵でもあったのか、勇者は魔王の力を封じて巨大な石塚に封印することを選んだのだ。

 

 魔王は不死の存在だから殺されても時をおけばいずれ復活する。

 

「だが、だからと言って巨大な石塚に封印するだけでは飽き足らず、私の魔力を司る子宮に万を超える封印魔法陣を仕掛ける勇者は偏執狂だろ。魔法陣1つ仕掛けるのでさえ1時間以上かかるのに、それを1万も仕掛けるとかあいつ(勇者)は頭がおかしい」

 

 300年も前のことを魔王が今更愚痴り続ける。

 

「こっちが動けないことを良いことに好き勝手しおって。まあやつも人間だから寿命でもう死んでるだろうが……」

 

 人間の霊力で仕掛けられた封印魔法陣は人間の霊力でしか解除できない。

 魔族の魔力と人間の霊力では機構そのものが違うので莫大な魔力を持った魔王でもどうにもならなかった。

 

 200年かけてなんとか石塚から這い出て来ても、人間一人殺す時に奪える霊力では100万年たっても子宮に施された封印を解除する量を集められないと知った時は絶望した。

 

 地上の人族全員を掻き集めたとしても全部でせいぜい100万人くらいか。

 それを皆殺しにして霊力を奪ってもまったく足りない。 

 こんな状況で人族を殺して数を減らしたら猶更封印を解除できなくなる。

 

 どうしたものかと魔王が頭を抱えていたところ部下の淫魔族から良いことを教えて貰った。

 

 人間の男が射精する精液には殺した時に奪えるのと同じくらい霊力が含まれているのだと。

 

 それを聞いて方針は決まった。

 魔王が封印を解くために人間の霊力を集めていると露見しない様に、辺境の村の教会を乗っ取って村人から細々と霊力を集めることにしたのだ。だがそれから100年が経過したある日、村にとんでもない規格外の男の赤ちゃんが生まれた。

 

 あの時は魔王の身でありながら思わず主に感謝したくなった。

 

 

 

 ◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 教会の椅子に座り、自分の太ももで膝枕させてる赤髪の少年のほっぺたをつんつんと突(つつ)く。

 赤ん坊の時から大事に大事に見守ってきたのだ。

 

 男の子が性的に成熟したら思う存分精液を搾り取って憎き勇者の仕掛けた子宮の封印を解くのに利用してやろうと手ぐすね引いて待っていたのだ。

 

 まだ早い、まだ熟していないと我慢に我慢を重ねて性的に食べてしまうのを我慢してきたけど、村ですくすくと育ち元気よく走り回る人族にしては稀有なレベルで愛らしい少年を見守っているうちにとうとう忍耐の限界が来て、少年の前立腺にこっそり術を仕込んで精通前なのに霊力を精液として射精できるように改造しちゃったのが1年前だ。

 

 本来の精通はおそらく何年も先で、ちょっとやらかしてしまったが早く始めれば始めるほど子宮の封印が早く解けるので方針としては間違ってはいない。

 少年の前立腺に仕込んだ術は魔王の持つ魔法技術の粋を結集させた一種の芸術作品だ。同じことはもうできないかもしれない。

 

 それで少年の両親を全力で説得して幼すぎる少年を『試しの儀』に参加させてワクワクしながら魔王が少年の子どもペニスにしゃぶり付いてみたら、思ってたより滅茶苦茶精液の量が少なかった。

 おそらく子供のペニスのままでは十分な量の精液を射精できないのだ。

 

 しばらくはそれでも我慢した。

 精液が少ないとはいえ含まれる霊力は桁違いに多かったからだ。

 

 だけど半年前、壁穴越しに少年の可愛らしい悲鳴を聞きながら子どもペニスを舐めしゃぶり、舐(ねぶ)って舐(ねぶ)って舐(ねぶ)り回しているうちに自分でも訳が分からないくらい興奮してしまい、口に咥えたまま無理やり術式を展開し、ペニスだけ人族の成人並に大きく成長させてしまったのだ。

 

 主の祝福によって大きくなったと少年には説明したが、親には主の名のもとに絶対に内緒にさせている。さすがにバレたらマズ過ぎる。

 

 だが大きさが大人並みになった少年のペニスからはうっとりするほど大量の精液が噴き出して、やらかした甲斐があったと魔王は非常に満足した。

 

 そう、それで十分のはずだったのだ。

 

 だけど喉の奥で味わう少年のペニス♥

 舌の上で感じる少年のペニス♥

 壁穴の向こうから聞こえてくる少年の可愛らしい喘ぎ声♥

 

 日々繰り返し味わううちにもう色々と我慢できなくなった。

 

 

 今日の試しの儀でとうとう少年のペニスを魔族の英傑並みに大きくしてしまったが……まあいいじゃないか。

 

 自分でも謎の心の動きだが、魔王とて合理性ばかりで生きているわけではない。

 

 ほっぺたを突いても起きない愛らしいアムル少年の寝顔になんだかムラムラしてきたので、ズボンの中にそーっと手を差し入れる。

 気を失った少年のズボンを穿かせ直したのはもちろん自分なのだが、寝ている少年のズボンの中に手を入れるのってもの凄く興奮するな。

 

 この性的な興奮は多分勇者の防御用魔法陣(プロテクト)の影響を受けているんだろうが、もう構うものか。

 

 人族にしては異常なくらい整った可愛らしさを持つ赤髪の少年の頬を撫でながら、ズボンの中に差しこんだ手で小さくなったペニスを握りしめる。

 

「ふふふっ♥ 柔らかいな♥」

 

 自分の胸をアムル少年の顔に押し付けてみる。

 

 寝ながら少し嫌そうな顔をした少年にちょっと憤慨する。

 去年あたりからすごく熱心に私の胸を見るようになったのにその態度はなんだ、と。

 

 罰としてズボンの中に差し入れた手を動かして、包皮を捲り上げて亀頭を剥き出しにしてやる。

 

「恐るべき魔王の前で無防備とか♥ 自殺行為だぞ、少年♥」

 

 完全に無防備になった少年のぷにぷにの亀頭に指を這わし、指に触れる亀頭粘膜の感触にうっとりする。

 

「なんとけしからんペニスだ♥ これは更なる罰を与えねばならんな♥」

 

 カリ首の段差を指で擦り上げ、クニクニと弄り倒す度に少年の可愛らしい唇から、息が詰まったような悲鳴が漏れる。

 しばらく夢中になって寝入っている少年の亀頭をおもちゃにし続けるも、ふと我に返り、窓から差し込む夕日を視線を向けた。

 

 ずっと触っていたいがそうもいかないか。

 

 時止めの魔法はもう解除してしまったから、あまり遅くなると両親が心配して教会に来てしまうだろう。

 

 それでも名残惜しくて亀頭の鈴口を何度も指で擦っていると、尿道にほんの僅かに残っていた少年の精液が指先に触れる。

 

「ん゛おっ♥」

 

 勇者特製の乳輪に仕込まれた魔法陣が自動的に起動して、乳首が一瞬でシコり立った。

 祭服に隠れて見えないが下腹部でも魔法陣が青い光を発してクリトリスが堅く屹立する。

 

 3つの肉突起がぶるぶると震えて、勝手に至上の快楽を生み出して魔王の脳を甘く蕩けさせる。

 

「こ、こんなっ♥ ふ、不意打ちごときで……っ♥♥」

 

 脳内に溢れ出る快楽まみれの多幸感を我慢しようとしても、腰の奥で震え続ける雌穴と割れ目の頂点で尖り立つクリトリスが甘く蕩けそうな快媚感を全身に送り出し続けて、少年を乗せたままの太ももが震えだして止めることができない。

 

「んっ……」

 

 いけない、少年が目覚めてしまう。

 身体に強制的に快楽の火を灯されてしまったが、こうなってはアムル少年の肩を揺らして目を覚まさせるしかない。

 

 し、自然に振る舞うのだ♥

 雌穴(おまんこ)の奥から蜜が垂れようと少年にバレるわけにはいかない♥

 

 

「……アムルくん、目を覚ましなさい。大丈夫ですか?」

 

「あれ? ここは?」

 

「説教壇の横の椅子ですよ」

 

「僕はいったい……」

 

「『試しの儀』で勇気を限界まで搾(・)り出したので気を失ったのです。本当にお見事でしたよ♥」

 

 

 アムル少年が帰ったあと、蜜で濡れていた椅子を手ぬぐいで拭う。

 濡れた下着の蜜が祭服にも染み込んで濡れてしまったが、隣の司祭館に戻れば代わりの服はある。

 

 魔王は雌の穴から蜜を滴らせながら、教会の居住施設である司祭館に向かった。

 

 

 

 ◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 司祭館の自室に戻ると念のために遮断の魔法を使う。

 魔王が封印されたことになって久しく、魔族の活動も最小限になっている現在広域で魔法検知するような輩もほぼいないだろうが念のためだ。

 

 全裸になってベッドに腰掛ける。

 豊満で形が全く崩れていない胸に、細くくびれた腰、張り出たお尻は超安産型だ。

 

「……まあ魔王などやっていれば安産型がどうとか意味がないんだけどな」

 

 自嘲気味につぶやきながら、今日の少年の精液で解除できた封印を探知魔法で調べてみる。

 

「卵巣に繋がる卵管の封印320個の内の一つが解けたか」

 

 子宮全体で残り9641個の封印魔法陣が刻まれているので先は長い。

 封印されたままでは魔力が足りず大規模な術は使えないが、それでも小さな術は使える。

 

 アムル少年の精液を体内に取り込めば、その膨大な霊力の残滓を利用して人族の魔法が扱えるので、時止めの魔法などという超高位魔法だって行使できる。

 

 そのくらいのことができなければ魔王などやってられん。

 

 それにしても子宮の封印魔法陣は非常に厄介だが数が多いだけで、今となっては少年がいなくとも100万年か10万年かは分からないがいずれ解ける目途はついた。

 

 問題は雌の急所に仕掛けられた防御用の魔法陣だ。

 魔王は人族の精液を吸収して子宮の封印魔法陣を解除する行動に出る、と勇者は見抜いていたんだろうな。

 

 見事に罠を仕掛けられていた。

 人族の霊力まじりの精液を取り込むと、乳首やクリトリス、子宮口はもちろん膣内の肉が蕩け果てるほどの快楽を生み出すように作りこんであるのだ。

 

 ……もっともそれに気づいたのは1年前だがな。

 

 一般の村人の精液に含まれてる霊力では微量過ぎて勇者の仕掛けた防御魔法陣は起動しなかったから、防御用の魔法陣が仕込まれていたとはこの魔王をして気付けなかった。

 

 防御魔法陣が反応するのは今のところアムル少年の精液だけだ。

 これが人族の雄の精液全てに反応するようであれば正直封印の魔法陣を解くのを諦めているところだった。

 

 あの偏執狂の勇者も肝心なところで抜けておるわ。

 

 まあ、とは言ってもアムル少年の霊力をたっぷり含んだ濃厚精液を味わってしまった今となっては、他の村人の搾りカスのような霊力をかき集めるのはもうごめんだがな。

 

「試しの儀」を村民の意識下に強制する術はもう解いてしまったし、アムル少年の精液だけを毎日啜るようになってからは子宮の封印魔法陣が解けるのも心なしか早まっている。

 少年の精液を受け止める度に快楽絶頂にのたうち回って無様を晒そうとも、壁を一枚挟んでいるのでその醜態を誰かに見られるわけでもない。

 

 まあ、アムル少年の前でなら快楽絶頂で絶頂(イ)き果てる姿を直接見られても別に構わないがな。

 

 私の舌技によってペニスを堅く勃起させ、霊力を搾り取られて毎日のように悶えまくりながらもあれで主に勇気を示せていると考えているくらい健気で純真なのだ。

 

 私が雌穴から蜜を垂らして絶頂(イ)き果て痙攣する様を目にしてもきっと何が起こっているか理解すらできまい。

 

 むしろアムル少年であれば気分が悪くなったのかと心配して看病してきそうだな。

 少年に看病されながらこっそり少年のペニスに吸い付いて……いや無理か。流石に無理があるな。

 

 しかし看病か……。

 おお、そうだ。

 

 子宮の封印を解くのに大きく貢献してくれている少年に、たまには慰労と感謝を込めて勇気の部屋の壁穴越しではなく、魔王の私自ら少年のペニスに奉仕しまくるのも悪くないのではないか? 

 

 射精させてしまえばいつもの封印解除のための作業になってしまうし、霊力を放出すれば少年は酷く疲弊してしまうから、慰労であれば射精させるのは厳禁だな。

 だが、この魔王。1年もの間毎日毎日少年のペニスを舐めしゃぶり続けたのだ。アムル少年の限界は誰よりもこの魔王が知悉している。

 

 射精させないギリギリの状態をキープしながら一週間くらいねっとりと吸って舐めてを繰り返し、魔王の身体を惜しみなく使って少年のペニスを搾り上げ続けるのはどうだ?

 

 おお、悪くない案だ。 

 

 少々一方的で押し付けがましいかもしれないが、半年前にペニスが大きくなって辛いと感じたら教会にこっそり来なさいと言ってやったのに、それから一度も来ない少年だって悪いのだ。

 

 一度も来ないなんてあり得るか?

 この魔王が直々にペニスを愛撫してやると言ってやったのにだ。

 

 壁穴越しではなくこの女司祭の姿のまま、少年に背中から抱きつき胸を押し付けながら密着して両手でペニスをさわさわと擦り続けられると思ってウキウキしながら待ち続けたのに半年間待ちぼうけを食らわされたのだ。

 

 ……どう考えても少年の方が悪いよな。

 

 

 うむ。

 決めた。

 

 魔王直々に少年を膝枕したり添い寝したり抱き合ったりして、少年のペニスを魔王の手や口で奉仕してやろうではないか。

 時止めの魔法と時間認識を狂わせる魔法を使えば時間の問題は解決する。更にかなり手間はかかるが常識を歪曲させ健忘の魔法も併用すれば、女司祭の身で少年のペニスにしゃぶり付こうとも疑問にも思わないどころか少年自ら喜んでペニスをこの魔王に差し出すかもしれん。

 

 いいぞ、これは実にいい思い付きだぞ。

 

 一週間に渡り射精直前のギリギリの状態を維持してペニスを扱いて吸いまくり、それでいて少年は30分くらいしか時間が経ってないように錯覚するのだ。

 きっと途方も無い満足感を得るだろうな。

 ああ、間違えるな。満足感を得るのは私ではなく少年の方だ。

 

 その時の少年の様子を想像するだけで背中がゾクゾクするではないか。

 考えれば考えるほどすばらしいな。そのうち実行しよう。

 

 そして今日知ったが、体内に取り込まずとも少年の精液に触れるだけで防御魔法陣が起動したアレだ。

 少年のペニスを口いっぱいに頬張って、先から迸り出る精液を喉の奥で感じながら内腑に送り込むと得られる信じられないほどの快楽と多幸感に比べれば質は落ちるが、おやつ的に味わうのは悪くない。

 

「くくくっ♥」

 

 ベッドに腰掛けたまま全裸の魔王が不敵な笑みを浮かべる。

 

「私が子宮の封印魔法陣を解除するのを諦めさせるための会心の防御魔法陣だっただろうに、残念だったな勇者よ。たとえ快楽絶頂にのたうち回ろうとも子宮の封印魔法陣は必ず解除してみせるぞ」

 

 腕を持ち上げて、指先の付着したままの少年の精液を皮肉っぽく見る。

 

 そういえば、先程少年を膝枕しながら絶頂(イ)きかけたのは、試しの儀で味わうよりもずっと甘く子宮を蕩けさせたが……あれは一体なんだったのか。

 

 なんとなく指を鼻先に近づけて一嗅ぎしてみる。

 鼻の奥を少年の精液の香りが突き抜けていく記憶が甦った。

 下腹部が痺れあがるような至福の感覚が……

 

「んお゛ぉっ!?」

 

 自分の肉穴(おまんこ)から愛液がいきなり噴き出した。

 乳首が尖り立ち、衝撃で胸がブルンブルンと揺れる。

 

「こ……お゛っ♥♥」

 

 とても身体を支えていられなくなり、ベッドに倒れ伏す。

 股間のヒクつきが尻肉にまで伝搬し、右臀部と左臀部の肉が別の生き物のようにビクンビクンと痙攣を始め、子宮口が少年のペニスを欲しがってぐぐぐっと入口に向かって降りてきた。

 

「お゛っ♥ おお゛ぉ♥」

 

 思考が絶頂時の白い光で埋め尽くされ、全身が浮遊感に包まれて意識が浮き始める。

 とどめに多幸感が脳内に溢れかえり、足のつま先まで何度も震えが走っていく。

 

 乳首とクリトリスには青い光はない。

 乳首やクリトリスの防御用の魔法陣は起動すらしていない。

 

 今日味わったアムル少年の精液で齎された快楽絶頂のフラッシュバックが起こっているのだ。

 

「お、思い出すだけで……これ…………か♥」

 

 噛み合いすぎている。

 きっと理由はそれだ。

 

 人族と魔族とかも関係ない。

 霊力や魔力なんかも関係ない。

 

 きっと雄と雌として噛み合いすぎてるんだ。

 

 

「んおお゛っ♥♥ 絶頂(イ)くっ♥ 思い出しただけで絶頂(イ)ってしまうぅ♥♥」

 

 

 魔王はその夜、ベッドの上で一人腰を突き上げ、乳房を左右に揺らしながら股間のヒクつきを止めることができずに深夜まで絶頂(イ)き果て続けた。

 

 

 

 ◇◇◇◇◇◇

 

 

 

「毒ですって!?」

 

 ある日の夕方、教会に運び込まれてきたアムル少年を見て魔王は血相を変えた。

 

 運び込んできた村人の男衆の一人が少年のズボンの裾をめくってみせると、足首に二つの噛み傷があった。

 

「咬傷? 蛇に噛まれたの?」

 

「ああ、猛毒のクサリハンモン(腐り斑紋)蛇だ。まずいよ、この蛇に噛まれると10人に1人しか生き残れないんだ。しかも噛まれた場所が腐っちまう!」

 

 アムル少年の足の血管が青く浮き上がり、少年の顔には既に死相が浮かんでいる。

 

「そんな、そんな! だれか、早く医者を呼んで!」

 

 教会にやって来たアムル少年の母親が悲痛な声で叫んだ。

 

「無理だよ。領主さまの町まで行って医者を連れて帰って来るまで何日かかると思ってるんだ? その前に死んじまうよ」

 

「死ぬとか言うな!」

 

 激高した少年の叔父のジャコブがその村人を殴りつけた。

 

 動揺と怒りが集まった村人の中に蔓延していく。

 

「落ち着きなさい」

 

 騒動に発展する前に魔王は村人を諌めた。

 

「医者は間に合わない。薬はこの村にはない。皆さんにできることはありません。今夜、私が主に祈りを捧げて彼を救ってくださるようにお願いしてみます」

 

 少年の父親と母親は教会に残ると言い張ったが、主に祈るのに集中しなければならないとと言い訳して無理やりに帰って貰った。

 

 これで少年が死ねば、私は彼らにどんな目に合わされるか分からんな。

 

 

 ──まあ私は不死だが。

 

 

 

 ◇◇◇◇◇◇

 

 

 

「さて困った。人族に効く治癒魔法は人族の神聖魔法だけだ。私では治せん……」

 

 先ほどまで荒い息をしていた少年の息が今では微かなものになっている。

 少年が死ぬまでもう時間は無いな。

 

 祭礼用のナイフを取り出して、自分の左手首に切りつけてみる。

 

「やはり、だめか」

 

 魔王の不死の肉体は主の祝福を受けた聖剣でなければ傷一つ付かない。

 自分の血があれば、打つ手はまだあるんだが……

 

 魔王の自分が主に祈ったところで意味はあるまいしな。

 普段はただそういう振りをしているだけだ。

 

 

 ゆっくりと死に向かっている少年を見ていると手が震えはじめた。

 

「なぜだ!? なぜこんな気分になる?」

 

 かけがえのない大事な少年だ。

 封印を解くために必要な少年だ。

 

 だが所詮人族で魔族の敵だ。

 

 男と女で噛み合ってはいるが、それだけのはずだ。

 

 

 

 聖堂の中央でずっと項垂れて床を見ていた顔を上げる。

 窓から月光が差しこんできていた。

 

「ふぅ……はぁ……」

 

 息が苦しいな。

 胸も痛いぞ。

 勇者に負けた時より苦しいではないか。

 

 ──くそっ。くそっ。くそっ。

 

 

 椅子に横たわらせたままの少年を見ると、股間が膨らんでズボンを押し上げていた。

 生物だと死の直前によくこうなると聞いたことがある。

 

「あっ」

 

 思いついてしまった。

 

 思いついたら急がねばならない。

 救えるのであればすぐに救わなければならない。

 封印を解くために、少年は長生きしてもらう必要があるのだ。

 

 代償はわずかだ。

 まあ究極的には私個人の気分の問題だ。

 

 急いで少年のズボンを脱がすと、天に向かって魔族の英傑並みの長大なペニスが屹立した。

 まだ精通も来てない年齢だというのに、それに死ぬ直前だというのにずいぶん元気だ。

 

 魔王は祭服を脱ぎ捨て、少年の腰に跨った。

 

「くくく、魔王の肉体はほとんどあらゆる武器が効かんが、愛する夫のモノが入らなくては困ったことになるからな」

 

 だから処女膜には魔王の守りの加護など働かない。

 ペニスを受け入れれば容易く破れて血を流す。

 

 たった一人の。

 生涯でただ一人の魔王の夫には当然魔王の加護が付く。

 

 魔族とか人族とかは関係ない。

 魔力とか霊力とかも関係ない。

 

 生涯ただ一人添い遂げるための加護がつくだけだ。

 

 長大な肉の槍の上に自分の処女穴をあてがって、腰を下ろしていく。

 薄い粘膜が破れる感触と流れ出る血がアムル少年のペニスを濡らしていく。

 

「……結構痛いな。怪我をするのは勇者との戦い以来だから300年ぶりか?」

 

 亀頭の先が魔王の子宮口をゴリっと押し上げた瞬間、勇者が仕込んだ防御魔法陣が全て起動した。

 

「なに!?」

 

 乳輪を取り囲む同心円状の魔法陣が5つも積層状態で起動し、両乳首で合計10個の立体魔法陣が濃青の光を放ち、魔王の心へ精神攻撃をクリティカルヒットさせ、少年に対する母性愛が魔王の脳内に溢れかえった。

 

 クリトリスの根元と包皮の内部にも同様に高密度の積層魔法陣が起動して、膣穴の内部でも入り口から子宮口の手前まで1mm間隔でほぼ筒状の積層魔法陣が起動して、性感を数百倍に押し上げると同時に少年に対する独占欲と征服欲で脳内を満たしていく。

 

 最後に起動したのは子宮口に仕込まれた積層魔法陣。

 子宮口の入口から子宮内部までの頚部4cmに渡って合計1万個に及ぶ円筒状の顕微レベルの積層立体魔法陣が清冽な青い光を放ち、少年に対する愛情を自(・)覚(・)させるために、魔王の脳内意識を1万発の鞭でしばき上げる。

 

「んお゛っ!?」

 

 子宮口が魔法陣の力でこじ開けられていき、少年の英傑ペニスが魔王の最奥まで入り込んだ。

 

 

 

「──っ♥ んお゛っ♥♥」

 

 ゴキっと魔王の背骨が限界まで折れ曲がる。

 

「お゛お゛お゛っ♥♥」

 

 背骨が折れ曲がったせいで、アムル少年のペニスがマーキングの様に精液を擦(なす)り付けながら子宮の内側を擦り上げていく。

 子宮の封印魔法陣と子宮口の防御用魔法陣が少年の精液に共鳴する様に反応し、1万年以上生きてきた魔王が経験した全ての幸福感を束ねたものを数百倍に高めたような多幸感が魔王の脳内で爆発した。

 

 その衝撃で乳牛よりも大きな魔王の胸がビンっと跳ね上がる。

 

 双乳の頂点では魔法陣が青く煌めいて人間であれば一瞬で廃人になるような快感を堅く尖り立った乳首に暴力的に流し込む。

 

 死ぬほどの快楽で震える股間で、魔法陣によって強制勃起させられたクリトリスがアムル少年の下腹部と触れあうとそれが引き金となって、クリトリス自体が高速振動を始めて少年の恥骨と激しく擦れ合いこのクリトリスの本来の主人が誰なのか徹底的に分からせていく。

 

 筒状の積層魔法陣によってペニスに奉仕するための雌穴と化した膣肉が、もう二度と離れないというようにペニスの竿に肉襞と肉粘膜を張り付かせてうねりながら搾り上げる。

 収縮する度にペニスと擦れあう肉粘膜が生まれて初めて味わう快感を更に数百倍に増幅したものが脊髄を灼きながら魔王の脳髄へ叩きこまれて行く。

 

 魔王は少年の腰に跨ったままほとんど動かない。

 ペニスを搾り上げ続ける雌穴と最大の性感帯と化した子宮の中で亀頭がゴリゴリと擦り上げるせいで身動き一つ出来なくなっているのだ。

 

 窓から差し込む月光がゆっくりと角度を変え、刻が過ぎていく。

 1秒1秒、脳が焼切れるほどの快楽が延々と終わりなく続き、股間から噴き出した愛液が少年の下半身を濡れ鼠に変える頃、魔法陣は効力を失い魔王は椅子から転げ落ちた。

 

 

 

 ◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 壁に開いていた穴の布が外されて、司祭さまの持つランタンの明かりが真っ暗だった勇気の部屋に一筋の明かりとなって差しこんだ。

 

「汝、試される者よ。その勇気がありしや?」

 

「主のお導きにより胸の裡(うち)に」

 

 僕は決められた一節を跪いたままいつものように答える。

 蛇に噛まれた足はもうなんともない。

 全ては司祭さまのお陰だ。

 

「よろしい。ここに一匹の魔獣を連れてきております。主の御威光により聖化されてはおりますが、魂の奥底までは浄化されておりません。汝の勇気を振り絞り、魔獣の口に汝の身体でもっと大切な部分をその穴から差し出すのだ」

 

 司祭さまの手に持っているランタンで陰になって見えにくいけど、壁の穴からはピンク色の無数の肉突起と肉襞がびっしりと煮詰まったような魔獣の肉穴が見えた。とろとろの蜜が溢れかえって、きゅぽっ♥きゅぽっ♥と手前と奥の方が窄んだり収縮を繰り返している。

 

 咥えこみ搾り上げるために特化したようなキツキツでふわふわな肉穴が壁の穴から見えてしまっている。

 

「し、司祭さま? きょ、今日の魔獣はいつもと違うようなんですが?」

 

「気付きましたか。この魔獣はワームの一種で、奥のさらに奥深くまで肉襞がみっちりと詰まっていて、口に入って来たものを肉厚でぷるぷるの粘膜で押し潰して搾り上げじっくりと時間をかけて咀嚼するのです♥ 今までの魔獣と違って歯もありませんし、アムルくんの勇気を搾(・)り出すのに相応しいと思いませんか♥」

 

「いや、しかしこれは……」

 

「……ふぅ。アムルくんを少し見損ないました。この村で一番勇気のある少年だと思ってたんですが、この程度で尻込みしてしまうのですね」

 

「そ、そんなことはありません!」

 

「そうであれば口よりも行動で示してください」

 

「くっ」

 

 これくらいで僕はひるんだりしない! 

 

 僕は新しく新調したズボンを苦労しながら脱いで横向きに踏み台に乗った。

 村人や家族にバレない様に拘束していた布をちんちんから取り外す。

 

 バキンっと擬音が聞こえてきそうなちんちんが僕の股間でそびえ立った。

 蛇に噛まれて倒れてしまった翌朝、目覚めてみると僕のちんちんは僕の腕より長くて太くなってしまってたんだ。

 

 司祭さまに相談すると、毒の影響のせいだろうと仰ってみんなから隠す方法を一緒に考えてくれてすごく嬉しかった。

 幻影の魔法が仕込まれている布を取り外すと、露出したちんちんの先っぽが充血して更に膨れ上がった。

 司祭さまに教えて頂いたけど、この部分は亀頭と言うらしい。

 

 大きくなった僕のちんちんは司祭さま以外には生涯誰にも見せてはいけないと何度も何度も念を押され、最終的には主に誓わされた。

 

 

 ゆっくりと腰を引いて壁の穴に自分のちんちんをあてがう。

 

 よかった。

 直径10cm弱の穴にギリギリ自分のちんちんは通すことができそうだ。

 

 壁の穴の先では魔獣がピンク色の肉襞をヒクヒク痙攣させながら早く食べさせろとばかりに、とぷっ♥とぷっ♥と透明な粘液の涎を次から次に垂らしている。

 

「し、司祭さま。この魔獣は本当に聖化できているんでしょうか? なんだかものすごく嫌な予感がするんです!」

 

「その予感はハズレです。私は蕩けそうなほど幸せになれる未来を予感していますし」

 

「ええっ?」

 

「ただ……そうですね。この魔獣の肉穴は少し貪欲……いいえかなり貪欲かも♥」

 

 貪欲と聞いて思わずちんちんを挿入するのを停止する。

 亀頭部分が魔獣の口にちょっと入っただけなので引き返すなら今だ。

 

「や、やっぱり僕止め……」

 

 その瞬間穴の向こうで待ち構えていた肉穴(おまんこ)が亀頭に吸い付いて、一気に中(膣奥)まで引きずりこまれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ── 数年後 ──

 

 

 

「国王陛下! 一大事でございます!」

 

「どうした、騒々しい。何事か?」

 

「西の辺境で魔王が復活いたしました!」

 

「な、なんだと! き、騎士団長を呼べ! 宰相もだ!」

 

 

 謁見室は王国の重鎮が勢ぞろいして、魔王に対する方策の話し合いが紛糾していた。

 

「いますぐ掻き集められるだけの軍勢を集めて一気に攻めるのです。力を付ける前に叩かねばなりません!」

 

「隣国から応援を貰うべきだ」

 

「当然それも並行して進めてください!」

 

「国王陛下! 魔王からの使者が到着して面会を求めております!」

 

「な、なんだと!」

 

 現れた魔族の使者は竜魔族であり、黒麟が金属のような光沢で光を反射していた。

 勇者がいない今はこの竜一人で騎士団が壊滅しかねない。

 

「……え? 和平?」

 

「はい、魔王様は恒久的な和平を望んでおります」

 

「そんなの信じられるものか」

 

「人族側が武力侵攻してこないかぎりこちらからは一切手を出さないことをお約束すると言っておりました」

 

「……何を企んでいるんだ?」

 

「企むなど滅相もありません。魔王様は現在ウキウキで結婚式の準備を進めておりまして戦いなどしている暇はないのです」

 

「け、結婚だと!?」

 

「ちなみに相手は人族の少年です。ま、そういうことでして」

 

「し、信じられない」

 

「よろしければ招待状をお送りしましょうか?」

 

「……本気なのか。え、人族の少年? 魔王と結婚するって、そいつどんだけ勇気があるんだ?」

 

 

 

 ◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 森の外れで魔王を封印した巨大な石塚を前にして、聖女は傍らにいる勇者に問いかけた。

 

「ねえ。どうして魔王を殺さなかったの?」

 

「より良い未来を掴みとるため、って言ったら信じる?」

 

 主より祝福された聖剣シルヴィターナを杖代わりに地面に突き刺して、あー疲れたというように首をポキポキと鳴らしてる勇者に聖女は不信たっぷりの目を向ける。

 

「3年よ、3年! ほとんど不眠不休で凍結した魔王の身体に魔法陣を刻み続けて3年!」

 

「あーよく付き合ってくれたと思うよ。聖女の神聖魔法で疲れ取ってくれなきゃ俺死んでたかも」

 

「戦いすぎて頭が狂っちゃったかと思ったわ」

 

「あーごめんな。ほったらかしで欲求不満になっちゃったか?」

 

 勇者が聖女に手を伸ばし、顎をくいっと持ち上げる。

 

「ちょ、そんなんじゃないわ。せ、性欲なんて聖女にあるわけないし!」

 

 聖女は顔を真っ赤にして否定する。

 

「そこなんだよ。魔王ってさ、欲求不満だったのさ」

 

 勇者は地面に突き刺していた聖剣を肩に担ぎ直した。

 

「なまじ長く生きすぎてて、自分と釣りあう男なんかいないと思い込んで」

 

「なになに? 何語り始めてんの?」

 

「あー、賢者五月蠅い」

 

「惚れた男を独占して、ヤリまくれる言い訳を用意してやれば、まあ上手くいくんじゃないかとな」

 

 石塚から勇者と聖女、賢者がゆっくりと離れていく。

 

「なあ、聖女。俺とお前の子孫がいつか魔王の伴侶になるって聞いたら驚くか?」

 

 勇者は自分の赤い髪を弄りながら聖女に問いかけた。

 

「はあ、何いきなり言い出すのよ。私は聖女なんだから子、子作りとか淫らなことに興味ありません!」

 

「そうそう、そんな感じで拗らせたんだろうなぁ」

 

 最後は勇者は駆け足で、聖女は怒りながら、賢者は笑いながらその後を追いかけ草原へ姿を消していった。

 

 




付記:
 魔王は結婚後も勇者の仕込んだ防御魔法陣を解除していません。
 夫には「プロテクトが厳重すぎて解除できない」と説明しています。
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