転生者・ガンプラビルダーとして世界とハーレムを掴む 作:ニシノニシ
「へぇ……そんな事があったんだ」
3人目の彼女が出来た後日、チナとフミナに紹介する為にミライを自宅へと招き親睦会を開催していたところ、先日聖鳳学園で起きた一悶着についての話をチナから聞かされた。
「うん……イオリ君と赤い髪の男の子が……んっ♥ ユウキ会長とガンプラバトルを……ひあっ♥」
ベッドに腰掛ける俺を跨いで膝立ちをしているチナのおっぱいに吸い付きながら、膣に指を2本入れて膣壁を指の腹でこちょこちょとくすぐる。
「す、凄い……これがおちんちん……♥ 間近で見るとこんなに……♥」
「レイくんのおちんちん大きいよね♥ カッコいいでしょ♥」
股の間ではミライとフミナが寄り添って俺のちんぽを観察していた。
何故かフミナが俺のちんぽを我が事のように自慢している。
チナとフミナにミライの事は話していたし、逆も然りでミライも俺に2人の彼女がいる事は知っていたため、顔合わせも滞りなく進み、さらなる親睦を深める為に早速4Pを始めた次第だ。
俺含め4人全員が裸であり、部屋の中は女の子の甘い香りが充満している。
それはともかくチナの話だ。
どうやらあのイオリ模型店で会ったレイジは、あの後本当に聖鳳学園に赴き悶着を起こしたらしい。
当然だ。生徒でもない人間が学園内に入れば排除されるに決まっている。
それを師匠が取りなし、それがどういう訳か模型部の部員とガンプラバトルをする事になったそうだ。
──なんでだ?
この辺の経緯はチナもよく分からないらしいので、こんど師匠に直接聞いてみるのも良いだろう。
とにかく、模型部の部員と、師匠のガンプラをレイジが使用してバトルを行ったらしい。
その勝負自体はレイジが勝ったそうだが、そこに乱入したユウキ会長──聖鳳学園高等部3年、模型部部長兼生徒会長ユウキ・タツヤ──との戦いには敗北したそうだ。
ユウキ・タツヤと言えば昨年俺が初めて公式大会に出場した時に激励の言葉を送ってくれた、あのユウキ・タツヤだ。
バトルそのものには負けたと言っても、レイジは最強の高校生と目されるユウキ・タツヤに認められる程の腕前だというのか。
なるほど。
それ程であるのなら、師匠が自分のガンプラを預けるに足るファイターだろう。
となると、俄然今年の選手権大会が楽しみだ。
──いや、待て。
俺もビルダーとしてキララちゃんと組んで選手権大会に出場するんだぞ。
最強の高校生ユウキ・タツヤはもちろん、そのユウキ・タツヤに認められたファイターを有する師匠のビルドストライクも出てくるとなると……正直これはかなり厳しいのでは……?
「レイくん……?」
つい愛撫の手が止まった俺を不思議そうにチナが見つめる。
「いや、ここで“やってやる”って、奮い立つくらいじゃないとね」
「……?」
意味が分からなかったであろうチナが首を傾げる。
「奮い勃ってるよ……?」
更に、股の間で話を聞いていたミライが俺のちんぽを撫でながらフォローを入れた。
「ぷっ……あはは! 確かに奮い勃ってる! こんなに可愛い彼女に囲まれたら、奮い立つしかないよね」
なんだか可笑しくなって俺は笑う。
「チナちゃん、こっち」
「あふっ♥ あ……♥」
チナの膣穴から指を抜き、ぽふぽふとベッドを叩いて促すと、次に自分がされる事を悟ったチナは喜色を滲ませた。
ベッドの中央に寝転がるチナ。
「じゃあチナちゃん、いつもの」
「うん……♥」
チナは寝転んだまま三角座りの要領で両足を折りたたむと、太ももを手で掴む。
そして頬を上気させながら……ゆっくりと俺の目の前で股を開いた。
チナの膣穴もお尻の穴も俺に献上するかの如く無防備に晒され、先程までの愛撫でとろとろのまんこからは透明な愛液が垂れ落ちていく。
「チ、チナのおまんこに……大好きなレイくんのぉ、彼氏ちんぽ……♥ 入れて、ください♥」
普段はちょっとしたえっちな言動にも過敏に拒否反応を示すチナが、スイッチが切り替わったかの如く卑猥な物言いで性行為をねだる。
これは全て俺が仕込んだ事であり、俺の前だけでしか見せないチナの痴態だ。
「あぁ……えっちで最高に可愛いよ、チナちゃん」
迎え入れるように自ら開かれたチナのまんこにちんぽを挿入していく。
「ふあぁぁあっ♥ 入ってくりゅ♥ レイくんのおちんぽぉ♥」
挿入しただけでチナは胸を突き出すように身体を弓なりに反らせ、喜悦の嬌声を発する。
「凄いわ、チナさん。ああいう感じでレイくんにおねだりするのね……♥」
「そうだよ、ミライちゃん。レイくんはえっちな言葉を言われるのが好きなんだ♥」
横でミライが俺とチナのセックスをまるで教材を見るような目で見ていた。
「あっ♥ あんっ♥ あんっ♥ おちんちん、しゅご、ひっ♥ ずんずんっ♥ されるのっ♥ 気持ちいい……っ♥」
中等部に入り、その生真面目さからクラスの委員長を任されているチナを自分のちんぽでヨガらせている光景に、脳が焼けるような興奮を覚える。
「ねぇ、レイくん……♥ 私はどうしたらいいのかな……? 教えて♥ レイくん好みのえっちな女の子なら、こういう時どうすればレイくんは興奮してくれるのかな……♥」
ミライがベッドに上がってきて、チナを犯す俺に寄りかかりながら可愛いお願いをしてきた。
「ふふっ、もうそんな風なお願いをされる事自体が超俺好みだけど……そうだな……今日は皆の親睦会のつもりだから、ミライちゃんとフミナちゃんで、チナちゃんのおっぱいを可愛がって上げてよ」
「うん!」
俺の指示を受けた2人がチナのおっぱいに手を伸ばす。
「んにゅうぅぅっ♥ おっぱい、同時らめぇっ♥ んお”っ♥ はっ、はっ、ふあっ♥」
ミライとフミナにおっぱいを弄られ乳首を摘まれたチナは酸素を求めて大きく口を開け、必死に呼吸を繰り返す。
「チナちゃんって乳首弱いよね? れろっ♥ ちゅぷっ♥」
「そうなんだ♥ んっ……ちゅっ♥ はむっ♥」
「ひゃあぁんっ♥ だめだめっ♥ あ”っ、う”ぅっ♥ ん”あ”ぁっ♥」
膣奥を突かれながら2人に乳首を咥えられたチナが狂乱する。
俺とチナの結合部からは愛液がどぱどぱと溢れ、白く濁った本気汁がちんぽの抽挿によって泡立つ。
膣肉がちんぽに吸い付くように蠢き締め付け、犯されるために股を開く少女と、その少女の乳房に吸い付く2人。更にその2人が俺に向けたお尻から覗く愛液まみれのロリまんこという光景に興奮と快感が最高潮に達し、絶頂を迎えながらも腰を振り続けた。
「イ”クぅっ♥ イクの止まらないのぉっ♥ おまんこ気持ち良い……っ!! あっ、あっ、あ”ぁぁぁあぁっ♥」
「……っくぅ!」
一段と強くチナのまんこが締め付ける。
絶頂を迎えながらも腰を振り続けていた俺だったが、唐突にちんぽの奥が熱くなり、精液ではない何かが尿道を駆け上がってきた。
「うあっ?!」
びゅっ──! と、ちんぽから何か出た。
その快感と開放感はまるで射精したかのようだ。
「はうんっ♥ んぐううぅぅっ♥」
膣内で出された何かにチナが悶絶する。
「えっ? え? チ、チナちゃんどうしたの? レイくんも……?」
俺とチナの尋常ではない様子にフミナも驚く。
「はひゅっ♥ はあぁぁ……んっ♥」
チナの呼吸がか細くなっていく。
だ、大丈夫か……?
チナの事を心配してみたが、俺の方も思考が定まらない。
「は……ぐ……っ」
何か喋ろう戸したが声にはならず、チナの身体に覆いかぶさるように倒れ込む。
「レ、レイくんっ?」
慌てたミライの声を聞きながら、俺は意識を失った。
──────────
「ん……ぁ?」
意識を取り戻した時、俺は自分のベッドで普通に寝かされていた。
眼前に飛び込んできたのはミライの膨らみ始めたおっぱいと、逆さまの顔。どうやらミライに膝枕をしてもらっていたようだ。
「あっ、レイくん気がついた? 良かったぁ……」
隣で俺の腕を枕にして添い寝したフミナが俺に気づく。
「フミナちゃん……俺はどのくらい意識飛んでた?」
「ん〜と、30分くらい?」
「そっか……」
フミナの反対側では、チナが俺の腕に抱きついたまま、すぅすぅと穏やかな寝息を立てている。特に問題はなさそうだ。
「さっきのは一体……? ひょっとして、精通した?」
あの時、確かにちんぽの奥から駆け上った何かが吐き出される感覚があった。
「レイくん」
ミライが俺の頬に手を添える。
「それなんだけど、レイくんが意識を失ってる間にちょっと調べたら、多分、レイくんは潮吹きをしたんじゃないかって」
「潮吹き……?」
潮吹きと言えば女の子がするものという認識だったが、男でもそんな事があるのか。
聞くところによると、射精した後も刺激を加え続けると男でも潮吹きをする事があるらしい。
なるほど確かにさっきの俺はいつの間にかイッていたのに抽挿を繰り返していたので、状況的にそういう事になる。
もっとも、潮吹きと言っても潮は原理的におしっこと同じらしいが。
……という事は、さっき俺はチナのまんこにおしっこを出したのか。
「潮吹き? した時って、レイくんは気持ちよかったの?」
フミナが耳元で囁いてくる。
「気持ちよかった……」
考えるまでもなく気持ちよかった。
今までは絶頂しただけの気持ち良さだったが、やはり排出するという開放感が加わると満足度が違う。
「そうなんだ♥ じゃあ、こんどお口で頑張って潮吹きさせてあげるね♥」
「いいですね♥ 私もお口やおまんこでレイくんが潮吹き出来るように頑張ります♥」
フミナの提案にミライもノリノリで楽しそうに笑っている。
「……いや、気持ちは嬉しいけど、潮吹きって言っても要はおしっこなんでしょ?」
「大丈夫だよ! レイくんが気持ちよくなれるんだから♥」
フミナが自信満々に言う。
「フミナちゃん……!」
「あっ……♥」
ジーンときた俺が頭を撫でると、フミナが嬉しそうにはにかむ。
以前セックスをしようとした時、痛がって挿入まで至らず、今のところ明確にセックスをしていない事に後ろめたさでも感じているのか、フミナはえっちな事に積極的だ。
「わっ、私も……! 気にしないよ? なんなら、直接だって平気……! う、ううん、レイくんのなら飲んでみたい!」
フミナに対抗心を燃やしたミライがとんでもない事を言い出す。
「えっ、ミライちゃん、本気?」
「うん……♥ レイくん、えっちな女の子の方が好き……なんだよね♥」
行き過ぎると問題だが、程よい対抗心はハーレムの利点だな。
「嬉しいよ、ミライちゃん。フミナちゃんも。じゃあ、今度お願いしようかな」
あっさり提案に乗っかった俺に2人はまだ見ぬプレイに期待するように頬を赤らめた。
──────────
日曜日、チナが作品を出展している『第78回けやきが丘区・中学美術展』を見に2人で美術館へと向かっている。
フミナは家族でお出かけ。ミライもセカイの世話があるとかで、今日はチナと2人きりでデートとなった。
まあ、いつもいつも全員集合する事もないし、逆に2人きりの時間も必要だ。
「チナちゃんは美術展でよく受賞してて凄いよね。今回も金賞だったり」
「そんな……♥ でも、描いた絵が認められるのは嬉しい」
他愛ない会話をしつつ恋人繋ぎをして歩いていると、美術館を目前とした所で突然俺たちの目の前に金髪で短めの縦ロールを携えた女の子がはちはだかる。
そしてその女の子は、ビシィッ! と、チナを指差した。
「今年こそ! リベンジを果たさせていただきますわよ! コウサカ・チナ」
「あっ、キャロちゃん久しぶり」
なんだこの金髪縦ロールの女の子は──と思ったが、キャロちゃんと呼ばれた女の子の物言いとは対象的に、チナはフレンドリーに挨拶をする。
「キャロちゃんじゃなくてキャロラインよ! ヤジマ・キャロ・ラ・イ・ン!!」
「……でも、キャロちゃんはキャロちゃんだし」
「だからぁ〜……」
チナはこういう所がある。
天然というか、意外と人の話を聞かないというか……。
俺も以前までは『レイちゃん』と呼ばれていた。
君付けにして欲しいと言っても『レイちゃんはレイちゃんだもん』なんて可愛い顔して聞く耳を持たないのだ。
だから俺は最終的に抱きつきながら胸を揉み、耳をふやけるぐらいまで舐め回しつつ彼女になるよう“説得”し、俺を男だと叩き込むことで『レイくん』呼びにさせたという経緯がある。
「チナちゃん、この人は?」
キャロラインが頭を抑えて何事かぶつぶつと言いながら思い悩んでいるようなので、彼女の事を聞く。
「キャロちゃんだよ。美術の展覧会でよく会うの」
「そうなんだ」
そう言われて見れば、確かに以前にチナと来た展覧会でも見たことがあるような気もする。
ここまで面と向かって会話してるのを見るのは初めてだが、俺の知らないところで交流があったのだろう。
「……そう、貴方に勝つために!」
何か自己完結したキャロラインが顔をあげる。何が『そう』だったのかはわからない。
「……って、あら? 貴方は……」
そこでようやく俺の存在に気づいたキャロラインの視線が向く。
「チナさんにボーイフレンドがいる……とは聞いてましたが、ひょっとして貴方が? ……いえ、まさかですわね。あぁ、いえ、弟さんかしら? あまり雰囲気は似てらっしゃらないようですけど」
ふむふむ──と、勝手に俺を弟だと認定して納得するキャロライン。
別に悪気があるわけでもなさそうだし、実際中1のチナの彼氏が小2の俺とは考えにくかったのだろう。
「違うよ。レイくんは私の彼氏……だよ♥」
勘違いしたキャロラインに対してチナがキッパリと言い切った。
「へっ……? か、彼氏……? そ、そそそうなんですのね!? ごめんなさい、勘違いしてしまいましたわ」
キャロラインは勘違いした非を認め、ペコリと頭を下げる。
とても素直で良い子なんだと感じた。
俺の中でキャロラインへの好感度が一気に高まる。
「いえ、弟と勘違いしてもおかしくない年齢差ですから、気にしないで下さい。俺はイズモ・レイです。よろしく、キャロラインさん」
「まぁ!」
俺はキャロラインに向かって右手を差し出す。
『キャロラインさん』と呼ばれた事にパアッとキャロラインの表情が弾けた。
「彼氏さんは出来た人みたいね。よろしく、ヤジマ・キャロラインよ」
はしっ、と握手を交わす。
その様子をチナはニコニコしながら見守っていた。
「ところで、そろそろ中に入らない? キャロラインさんも美術展に出展してるんですよね?」
リベンジがどうこう言っていたので、恐らくこの美術展がその舞台なのだろう。
「うん、そうだね。行こう」
チナが俺の手を引き美術館の入り口に向かう。
「あっ、ちょっとお待ちなさい! わたくしも行きますわ!」
そしてキャロラインが慌てて俺たちの後を追ってきた。
──────────
美術展の審査結果が各作品に貼られている。
キャロラインの描いた『Jの食卓』という作品は、机の上の皿に乗った“2つのりんご”と、その机にかかった“布”という、モチーフとしてはよくある題材ではあったが、それ故に技術で勝負している良い作品だった。
事実『Jの食卓』と書かれた題名のプレートには『金賞』のバッジが添えられている。
「わぁ! おめでとうキャロちゃん」
「一応、ありがとうという言葉をお返ししておきますわ」
純粋に称えるチナと、満足そうに頷くキャロライン。
「……それより、チナさんはどんな作品を発表されまして? いつものように風景画かしら?」
「今回は少し違うの」
キャロラインの言うとおり、普段のチナは風景をメインに水彩画を描いている。
しかし今回は違う。
去年、俺が本格的にガンプラバトルを始め結果を出した事で多少なりとも興味を持ったチナが選んだ題材……それは──
『不思議な森のベアッガイ』
青空の下、花畑で美味しそうにはちみつを頬張る黄色いベアッガイを描くという意欲作となっていた。
「わあぁぁ……!」
チナの出展した作品の題名プレートには『特賞』のバッジが添えられている。
それを見たチナが頬を高揚させ喜びに顔を綻ばせた。
「と、特賞……ッ!? わたくしの金賞より高い、最高の評価……! くっ……! さ、流石はわたくしの永遠のライバル!」
敗北は敗北として素直に受け入れ、ライバルの実力を認めるキャロライン。
やはり良い。とても好ましい。
「っていうか、何ですのこの絵は!? これ何?! 熊!? ってか、ロボットじゃない!?」
それはそれとして、特賞を受賞したチナの作品に理解が及ばず詰め寄る。
「ロボットじゃなくて、ガンプラ」
「なんですの、ソレ?」
チナの説明にキャロラインは怪訝そうな顔をする。
「ご存知、ないのですか!? ガンプラとはアニメ機動戦士ガンダムシリーズに登場するモビルスーツと呼ばれる巨大人形兵器のプラモデルの略称です!」
「きゃっ!? どうしたんですの急に!?」
いきなり興奮気味に説明を始めた俺にキャロラインが慄く。
「プラモデル……つまり、玩具を題材にした作品に、私が破れたというの……?」
がっくりと床に手を付きキャロラインがうなだれる。
「最近、レイくんがガンプラ制作やバトルで頑張ってるカッコいい姿を見て、私もガンプラ作りを始めてみたの」
チナの作品で描かれた黄色いベアッガイは、チナが初めて興味を持って作り上げたガンプラがモチーフだった。
「ガンプラバトル……? そう言われれば聞いたことがありますわ。確かおもちゃを使って戦う……でしたわね?」
態勢的に四つん這いで顔だけ上げたキャロラインが俺とチナを見る。
こっそりお尻側に回り込んだらぱんつ見えたりしないだろうか?
などと俺が不埒な事を考えていると、キャロラインは懐からタブレット端末を取り出し物凄い勢いで何事か調べ始める。
そして何かを見つけるとニヤリと笑った。
「ふっ……いいでしょう。でしたら、次の勝負はそのガンプラとやらでのバトルにしましょう!」
キャロラインは立ち上がり端末の画面をこちらに向ける。
その画面には『世界大会開催直前! 女の子限定ガンプラバトル大会出場車募集!』という広告記事が表示されていた。
「今回の展覧会でも貴方に遅れを取りましたが、今度こそわたくしは勝ってみせる! どちらのガンプラが美しく、そして強いか……勝負よ!」
「ちょ、ちょっと待って。そんな事を言われても、私はガンプラバトルをするためにベアッガイⅢを作った訳じゃ……」
チナは困惑している。
彼氏として仲裁に入ったほうが良いかな?
「あら、逃げるの? でも、こちらの彼氏さんはガンプラがお好きなんでしょう? きっと、美しいガンプラで華麗にバトルに勝利するような女の子が好み……だったりするのでは?」
「えっ、俺?」
スススッ……と、キャロラインが俺の横に擦りより、サッと俺と腕を組んで見せる。
なんかいきなり巻き込まれたな。
どうやらキャロラインは俺をダシに使ってチナとガンプラバトルでリベンジするつもりらしい。
「それは……」
チナが俺を見る。
もちろん、俺の好みはガンプラバトルの上手い下手は基準ではない。可愛くて良い子かとうか……後はえっちかどうかといった所だ。
その辺はチナも重々承知しているので、キャロラインの挑発にどう対処したものか悩んでいるように見える。
そんな煮えきらない様子のチナの態度に、逆にキャロラインが業を煮やしたのか、さらなる一押しを放つ。
「なら、レイさん……でしたわよね? 聞けばガンプラバトルでご活躍されてるそうで? わたくしとガンプラバトルで勝負しませんこと? それでわたくしが勝ったら、チナさんと別れてわたくしの彼氏になりませんか?」
あくまでチナを煽るための提案なのは分かっているが、その提案に俺の食指がビンビンと動いた。
「ちょっと待って……! そんなのダメだよ。分かった、私、出る……!」
チナの目に闘志がこもっていた。
それを見たキャロラインがニヤリと笑う。
「ありがとう、チナさん。では今度の──」
「待った!」
俺の意思を無視して話を勧め、俺を無視して纏めに入ろうとしたキャロラインの言葉を遮る。
「えっ?」
「レイくん……?」
チナとキャロラインの2人が俺を見る。
というか、痴話喧嘩のようなやり取りをしている俺たちを周りの人たちも見ているので、結構恥ずかしい。
「チナちゃんがやる気なら勝負は受けよう。でも、キミは挑戦する側だ。挑戦するだけして、負けてもハイ次の勝負……ってのはどうかと思わない?」
「……た、確かに、彼の言うとおりかもしれませんわね」
食いついた。
チナをあれだけライバル視し、勝つ事に執着している彼女なら食いつくと思った通りだ。
「キミはさっき、チナちゃんを煽るために俺をダシに使ったよね? だから、そのガンプラバトル大会でチナちゃんに負けた場合、キャロラインさんには俺の彼女になって貰う……というのはどうだろう?」
「えっ……?」
「は、はぁ? な、何を言ってますの、彼は?」
俺も何を言っているのかわからない。
事象として何の繋がりもない事を、適当に俺に都合よく組み合わせて口にしているだけだ。そこに理屈はない。勢いで誤魔化す。
「ど、どうして負けたらわたくしが貴方の彼女にならなくちゃいけませんの……っ!?」
さっき俺使った時は平然としていたのに、今のキャロラインは顔を真っ赤にして動揺している。
「さっきキャロラインさんはその位リスキーな提案をしてたって事だよ。それとも、チナちゃんに負けるのが怖い……?」
今度は逆にこっちが煽る。
「ま、負けませんわ! いいでしょう、その条件受けて立ちますわ! ……ただ、チナさんはそれでいいのかしら?」
「キャロちゃんが私たちと同じようにレイくんの彼女……良いと思う!」
ポン、と両手の平を合わせてチナが喜ぶ。
「軽いっ!? い、いいんですの!? それって、二股って事ですわよ? ……って、私たち?」
「うん♥ レイくんの彼女は、私の他にも2人いるよ」
それがどうかしましたか? みたいなテンションでチナが告げる。
それを聞いたキャロラインが石みたいに固まった。
ついでに周囲で様子を伺っていた人たちもざわつく。
「……チナさんがそれで良いと言うのであれば良いでしょう! ま……まあ、わたくしが勝てばそれで何も問題ありませんわ」
こめかみをピクピクさせながらキャロラインは言葉を絞り出す。
「──では、大会の会場でお会いしましょう!」
そう言って立ち去り際、キャロラインがチラッと俺を見た。
なので、にっこりと最高の笑顔を返すと、顔を真っ赤にして走り去っていった。
金髪縦ロールのお嬢様、可愛いな。
「レイくん、キャロちゃんのこと気に入ったんだね」
「うん、良い子だと思うよ」
「だよね♥ よし、じゃあキャロちゃんをレイくんの彼女にするためにも、私頑張るね♥」
チナは両手でガッツポーズをして気合を入れる。健気だ。
──と、そこで気づく。
さっきキャロラインが提示した女の子限定ガンプラバトル大会──
アレって、俺がミホシと一緒に参加して優勝を目指している大会の事じゃないか。
あれ? これどうしよう……?
アニメと時系列が前後してますが、女の子限定ガンプラバトル大会は選手権前に行われているヤツに参加、という形にしてます。
ここ→“直前”記念大会
アニメ→“開催”記念大会