※この作品はR-18です。

ファンキルあれこれ   作:Ruve

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Episode3

 ん〜とギャラルが伸びをする。彼女が家でのんびりしているのを見るのはいつぶりのことだろうか。

 

「もうバイトはいいの?」

「えへへ、もう十分稼いだわ」

「……何か買いたかったの?」

「そうよ。でも、何かはまだ秘密ね」

 

 ニコニコと笑っているギャラルを見ていると、悪い気はしない。しかし、そこまでして何が欲しかったのかはやはり気になる。でも、秘密というからには秘密なのだろう。意外と頑固な所があるのは、そろそろ覚えてきた。

 

「……ふふっ」

 

 それでも、そんなにニヤニヤされてたら気になるだろう。

 

 土曜日。ギャラルが朝から一人で出かけていた。ようやくバイトも落ち着いたし、また買い物という名のデートに付き合わされることになるのかと少し期待していたが、そういう様子ではなかった。

 ……一瞬だけ、頭にチラついた。ギャラルは自分といることに飽きてきたのではないかと。

 いや、ない。ないない。そう思いたかったが、否定できる根拠がある訳でもない。もし本当にそうなら、どうするべきなんだろうか。ギャラルのことが本気で好きなら、ギャラルの望む通りにしてあげるのが筋だろう。好きだから、本人の気持ちを無視してでも側に置いておきたいなんてエゴにすぎないだろう。

 まあ、とりあえずそれを考えるのは後でいいだろう。そうと決まったわけじゃないんだ。

 そんなもやもやとした感情を抱えながら、マスターも街を散歩する。特にやることもやりたいこともないなと思いつつ、ぶらぶらと散策する。

 ギャラルと何度も歩いた道だが、やはり一人だと寂しい感じがする。元々何か出来る訳でもなかったし、バイトしては寝て、時々散歩して適合するキル姫が都合よく現れないか探してみたりと、中身のない生活をしていた。

 

「何してるのかなあ」

 

 気がつけば、ギャラルのことを考えている。これは重症だなと苦笑い。

 

 散歩し終えて家に帰ると、既にギャラルが家にいた。コップを両手に、椅子に座っている。

 

「お帰り、マスター」

「ただいま。何か買ってきた?」

「……夜なったら見せるから、ちょっと待っててほしいな」

 

 ギャラルが顔を赤らめながら、目線をそらして答える。

 ……なんだ、その反応は。

 心臓がバクバクしている。それがバレたのか、チラッとこちらを伺ってからまた目を逸らす。えっなになになに?なんなの?

 ただまあ、何だ。悪い話ではなさそうだ。これで悪い話だとしたら泣く。泣いてやる。

 ギャラルもギャラルで、コップに注いである牛乳をちびちび飲んで、固まって、また飲んでと明らかに不自然な動きをしていた。

 

 何とも居心地の悪い空気の中、夕飯を食べた。

 

「そろそろいいでしょ」

「え、えっとね。部屋で待っててほしいわ」

「……部屋で?」

「うん」

 

 本格的に先行きが怪しくなってきた。まあ何かサプライズでも用意してくれてるのだろうとポジティブに考えながら部屋に向かう。そう思わないとやってられない。

 それからどれくらい経ったのだろうか。変に緊張してしまって、妙に時間を長く感じた。永遠とも思える時間の中待っていると、ドアをノックする音。

 

「は、入るわね……」

 

 ギャラルの声からも緊張を感じ取った。

 それからゆっくりと扉が開き、ギャラルが入ってきた。別にギャラルは何かを持っていたわけではない。ただ、その姿を見てマスターはガチガチに固まった。

 

「ど、どう……?」

 

 遠慮がちに、マスターに意見を求めるギャラル。彼女は、ウェディングドレスを着ていたのだ。

 理解が頭に追いついてなくて、フリーズしているマスターを見て、ちょっと歩きづらそうながらもぐいぐいと接近してきた。

 

「な、何か言って!ギャラルも、その、恥ずかしいんだから……!」

 

 そう言って恥じらう姿を見て、マスターの中で何かが弾けた。

 ギャラルのことを、ベッドの上へ勢いよく押し倒した。ギャラルも突然のことに驚き、対応できずそのまま素直に倒された。目の前に迫るマスターの顔に、ギャラルもまた何かが弾けた気がする。

 

「好きだ」

 

 マスターが、改めてギャラルに言った。でも、その言葉の重さは会ったあの日とは比べ物にならない。

 

「……ギャラルも、好き」

 

 何より、あの時と違って一方的な感情ではなかった。

 そのまま二人は唇を重ねた。唇を重ねるだけの、軽いキスだったが、二人にとってそんな軽いものではない。ギャラルの目からは自然と涙が零れていた。

 少し見つめ合ってから、再びキス。ついばむように何度も何度もして、それから舌を絡める。二人共初めて上手く出来ないけども、不器用なりに絡め合っていく。

 ギャラルがマスターの右手を掴み、ゆっくりと胸の上へ誘導していく。ドレスの上から、程々に小さな胸を優しく揉んでいく。初めての感触に、マスターのあそこは痛いくらいに勃起していた。

 もうどれくらいそうしていたのか分からないが、それからゆっくりと顔を離していく。そこには完全に蕩けきったギャラルの顔。

 

「ますたー……♡」

 

 求めている。直感的に感じ取ったマスターは、ドレスのスカートをたくし上げていき、レースの入った綺麗な下着の上から陰部を撫でていく。

 

「気持ちいい?」

「うん。もっと触って」

 

 少し触る力を強めていく。そうしていると、じんわりと下着にシミが出来てくる。しっかりとギャラルが感じてくれている。

 下着をズラすと、そこには毛の生えていない綺麗なスジがあった。これがギャラルのまんこなのかと思うと、上がり切っていた筈の興奮が更に増していく。

 

「ますたーも、だして」

「っ!」

 

 言われた通り、マスターもズボンと下着を脱ぎ陰経を露出する。勃起しきったそれを見て、ギャラルがおずおずと触ってくる。ギャラルの手に触れたことはあるにはあるが、改めて自分とは違う綺麗な手だと少し場違いな感想を抱く。

 ギャラルの手の柔らかな感触に、それだけでイキそうになる。でも折角の初めてのえっちで、そんな簡単に果ててしまうのも残念なのでグッと堪え、代わりにギャラルの陰部に指を挿入していく。きっと誰にも使われたことなんてないのだろう。濡れているとはいえ締まりのいい膣の狭さに驚く。

 それから、ギャラルがまた少し口を開けておねだりしてくる。お互いの性器を触り合いながら、再びディープキスをする。

 

「んー♡」

 

 何度も何度も舌が絡み合い、互いの唾液が混ざっていく。息をするために少し離せば糸が出来て、それからすぐ再び再開する。

 ギャラルが陰経を擦る速さが上がっていく。それに合わせてマスターも陰部に出し入れする指の速さを上げていく。二人共性器がビクビクとしてくる。もう、限界だ。

 キスをやめて、改めて体勢を立て直す。倒れているギャラルに跨がるように、いわゆる正常位の姿勢で座る。陰経を握り、しっかりとギャラルのスジへと先を当てる。

 

「ぎゃらるの初めて、もらって……♡」

「僕も初めてだから、うまくできるかわかんないけど」

「だいじょーぶだから。えへへ」

 

 ギャラルがマスターのモノを求めるように、スジを開いていく。愛液で濡れたそこは、誰のものを受け入れたことのないそこは綺麗な桃色をしていた。

 ここが、自分だけのものになる。その事実にマスターは異様な高揚感を覚えながら勢いよく突き刺した。

 

「あ"あ"っ!?」

「っ!?……あ、いや、」

 

 挿れた瞬間の、ギャラルの鋭い叫びに僅かながら正気を取り戻した。初めてだというのに、こんな乱暴な挿れ方をすれば痛いに決まっている。

 急に湧いてきた罪悪感から、つい言い訳をしそうになるがその言葉を発することなく止める。

 少しだけ痛みを堪えつつも、それ以上に蕩けきった甘い顔をしているギャラルが、誘惑の言葉を続けたから。

 

「だいじょーぶ。ぎゃらるはだいじょーぶだから……いっぱい激しくしてほしいな♡」

 

 もう、何度目だろうか。再び理性がぶち壊される。伸ばしてきた手を絡ませながらも、勢いよく腰を振る。マスターもセックスするのは初めてだし、どうすれば相手を気持ちよく出来るかというのもいまいち分かっていない。ただ欲望のままに、つい先程まで処女だった膣内を貪る。

 限界が来るのは早かった。先程の前戯でお互いギリギリまで攻めていたからだろう。ビクビクと震える陰経と、ヒクヒクと締める膣内がお互いの限界を知らせる。

 

「で、でる……!」

「なか!なかに!」

 

 トドメと言わんばかりに全力で突き出し、そのままの勢いで精を放った。

 

「…………!!」

 

 同時にギャラルも果てる。声にならない声を上げながら、意識が吹き飛びそうになる。しかも勢いよく潮を吹いていた。

 

「あ、はぁ………は………?」

 

 視界が明滅する。けれど、両手の感覚がちゃんと目の前にマスターがいるということをしっかり伝えていた。その安心感と共に、全く遠慮せず絶頂していたのだ。

 

「……ギャラル?」

「………ん♡」

 

 次第に視界が返ってくる。心配そうに顔を覗き込んできているマスターの顔を見て、はぁと甘い溜息をつく。

 繋がったまま身体を起き上がらせ、対面座位の形になった。

 

「だ、大丈夫なの?」

 

 マスターとて性知識が全くないということはない。あれだけ激しくイッていたら、腰も砕けてしまっているのではないかと思ったが、ギャラルが自分から動き始めたので案外大丈夫なのかな?と少し安心。それでもわずかに不安は残るので聞いてみたが、どうやら要らぬ心配だったようだ。

 

「ギャラルはキル姫なのよ?マスターより体力があるし、頑丈なんだから……♡」

 

 それから間髪入れずにキスをしてきた。そのまま舌を絡めてまた激しいキス。それから腰をゆっくりと振り始める。

 マスターもそれに合わせて腰を突き上げる。ぎゅっと互いに強く抱擁する。もう二度と離さないと言わんばかりに。体位を変えたばかりだからか、キスしてるからなのか、単にイッたばかりなのか、それとも全部か。増すばかりの気持ちよさに脳みそまで蕩けて来る感覚。

 

 そんな調子で、二人は日が昇るまで愛し合っていた。流石にやりすぎたのか、気がつけば二人共眠っていて、もう日は天辺へと上っている時間だった。

 

「ギャラル……?」

 

 隣には、ドレスのままぐったり眠っているギャラル。どうやら着替える間もなく眠ってしまったようだ。

 マスターが起きたからだろうか、ギャラルも釣られるように目を覚ます。目を擦りながら起き上がろうとし、自分の格好と周りを見渡してから、眠る前のことを思い出しカッと赤くなる。

 

「ま、マスターのせいでドレスがめちゃくちゃじゃない!?」

「えっ!?僕のせい……?」

 

 まあ確かに襲ったのはマスターである。だがそんな事実はそこまで重要ではなく、行き場のない感情を八つ当たりという形でぶつけようとしているだけである。

 

「うー……しわだらけだし、うわ、シミも凄いわ……」

「いや、シミはギャラルも」

「……」

「あ、いや何でもありません」

 

 ギャラルもめちゃくちゃ吹いてたよね?と野暮にも程があることを言おうとしたせいで、キツく睨まれた。

 それからふぅと一息ついてから、微笑んだ。行き場のない怒りはだいたい吐き切ったのだろう。

 

「でも、昨日のことはきっと一生忘れられない思い出になるわ」

「……それは、そうだな」

 

 昨日のギャラルは、間違いなくあの瞬間において世界一かわいかったし世界一綺麗だったし世界一えっちだったと思う。

 

「ちゃんと責任取ってよね、マスター♡」

「……うん」

 

 ギャラルがキル姫である以上、実際に籍を入れることは出来ないのだが。それでも二人に取って、間違いなく結婚、或いはそれ以上の関係になった瞬間だった。

 

 それからのギャラルはしばらくの間、ドレスを何とか綺麗にしたいと奮闘していた。着たままヤッて汚したとは素直に言えず、クリーニングに出すのも何だかということで頑張って自力で何とかしていた。この服は間違いなくこの服しかないし、同じデザインのを買い直すのではなくちゃんと綺麗にしたいというはギャラルの談。

 マスターも、事実上の嫁と化したギャラルの為に金を稼がないとと今まで以上に力を入れて稼ぐことにした。それでいて、毎週一日は休みを取ってセックス。今度は服を汚さないようにちゃんと脱いでから。後先考えずヤると後々大変という勉強になったと考えると何とも言えない気持ちになる。

 そんな感じで新しい生活をしようと二人共頑張っていた矢先のことだった。

 

 たまにはデートでも久々に二人で街に出かけた日のこと。

 

「止まりなさい、キル姫ギャラルホルン。そしてそちらの奏官も」

「……何?」

 

 キル姫、アロンダイトだった。二人は彼女に呼び止められた。しかもよく見れば武装をしている。あまり穏やかな空気ではないということは一目で分かる。

 しかも背後にはいつの間にロンゴミアントの姿も。いや、まだ気配はある。

 

「貴方がたを謀反の疑いで連行します」

「!?いや、どういう……」

「そういうこと。ほんと嫌な人ね」

 

 戸惑うマスターとは逆に、ギャラルはすぐに理解した。悪意には敏感な彼女だからこそだろう。

 何度かあったあのナンパ奏官、確かこの街では高い位だとか言っていた記憶がある。……まあつまり、そういうことだ。何故今更になってなのかは不明だったが、その理由もすぐに理解することになる。

 

「待って。ギャラルはともかくこの人は無関係よ」

「いえ、貴女がそちらの奏官をマスターと呼び、長期間共に行動していることは多数からの証言があります。それでも無関係と言うつもりですか?」

 

 ギャラルは、こうなることを全く想像していなかった訳ではない。初めてマスターと会ったあの時から、巻き込む形で迷惑かけてしまう可能性は考えていた。

 ただ……ただ、あまりにもマスターと過ごす日々は居心地良かったから。そのリスクがすっかり頭から抜け落ちていたことは否定できない。

 

「……ギャラル、これは」

 

 マスターが縋るようにギャラルを見ていた。情けない話だが、マスターはあらゆる意味で無力だ。力で抜け出そうにもキル姫相手に抵抗できるわけではないし、権力だって当然ない。

 一度素直に捕まってから潔白を証明するのも一瞬だけ考えたが、今になって動き出した理由は偽りの証拠をでっちあげる準備が整ったからだろうと考えられる。

 

「…………ふぅ」

 

 しかし、ギャラルは心に決めていた。もう、マスターと離れる気は微塵もない。

 もう一人隠れている、というか少し遠くから様子を伺っているのはラブリュスだろう。ならばこの場にいるキル姫は、全員跳ぶことは出来ても飛ぶことは出来ない。

 ただこのまま飛んで逃げ出しても、金も荷物も大して持ってないし、何より必死になって直したドレスも捨てたくはない。一度家に寄る必要はあるだろうと考える。

 まあ、何とも分の悪い賭けだと一瞬思ったが、素直に捕まっても逃げ出そうとして捕まっても結末が一緒ならば、賭けでさえないだろう。

 

「マスター」

「うん」

 

 ギャラルがマスターの手を握る。明らかに怪しい行動にアロンダイトとロンゴミアントは詰めようとするが、直後の行動にギャラル以外目を丸くした。

 

「それ!」

「えっ」

 

 ギャラルが勢いよく腕を振り上げた。そして途中で手を離した。つまり、ぶん投げた。

 ぽーんとマスターの身体は宙を舞い、まさかまさかの行動に目を取られた三人のキル姫は一瞬だけ固まる。その直後にギャラルも投げたマスターを追うように跳んだ。

 

「っ!?させません!」

 

 アロンダイトも逃すまいと跳躍しギャラルを追うが、宙で停止しそのまま反転。鋭いキックを胸に当てた。

 蹴られた勢いで地上へと戻っていくアロンダイトを見ながら、マスターをキャッチ。

 

「キャールヴ直伝の体術、舐めないでよね!」

 

 終焉の事件が落ち着いて、三人が別れる前。武器を失ったギャラルを心配したフリズスキャールヴが、自衛手段として体術を教えていた。

 まあそれくらいならと周りも黙認していたが、こんな形で役立つとは思わなかった。

 しかし逃さないとロンゴミアントの追撃。再びマスターをぶん投げたギャラルは槍素手で受け流し懐へ潜り込み、拳を腹に叩き込んだ。

 やはり空中では受け身を取れないロンゴミアントは、重力に乗って地上へと落ちていく。

 さらなる攻撃に備え、再びマスターをキャッチしながら構えるギャラルだが、どうやら追撃は来ない。空での戦いは分が悪いと理解したのだろうか。となると今度は家へ寄るときに襲撃される可能性が高い。警戒しながら降りていく。

 しかしギャラルの予想とは裏腹に、誰も攻撃はしてこなかった。

 

「……ならほど」

「何が?」

「あー、いや。さっきはそれどころじゃなくて気が付かなかったけど、彼女達は僕達を逃がす理由を作ってくれたんじゃないか?」

「彼女達にそれをする理由がない気がするけれど」

「あいつがそれだけ信用されていないってことだよ」

 

 なるほどなあとギャラルも関心する。追撃はしたけれど、全く刃が立たずにやられた挙げ句逃げられた。そういう体で、逃がすということだろうか。

 まああくまでマスターの推理ということもあり、一式取り出した二人は家を出る。流石にこの街に残っていては逃がすのも出来はしないだろう。

 家から出たギャラルは、ふと振り返る。マスターと過ごした日々は、ギャラルの人生からすればそこまで長いものではない。それでも、今までの人生で一番充実していた時間だった気がする。

 いや、違う。これからも、そうなるのだ。

 

「いってきます」

 

 ギャラルは誰に言うでもなく呟く。二人はそれ以上振り返ることなく、歩き始めた。

 

「ねえ、マスター。これからどうなるかな」

「分からないけど、悪いようにならないよ」

「そうね。……うん。そうね!」

 

 余り目立たないように、二人は街から出ていく。二人の旅は、ここから始まる。

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