~祭りが行われる少し前~
無意識に放っていた不安と躊躇いを感じ取った八幡に見送られた私は一人、儀式が執り行われる場所へと向かっていた。
もし、本当にあんなことが行われているとしたら、この後私は葉山君と、、、
想像するのもおぞましい未来が脳内に映り広がる。小さい頃、お祖父様から聞かされた本当の祭りの正体。選ばれた男女二人が何のために交わるのか、成長した今でも理解に苦しむ。
しかし、選ばれ方には一応規則があるようで、代々祭りの長が認めた男女二人で儀式を執り行うそう。八幡ならきっとお祖父様に認めてもらえると信じて赴いたこの地。しかし、現実はあろうことか祭りの相手に葉山君をよこしてきた。しかも一度選ばれた二人は必ず儀式を遂行しなければならないという。
雪乃「(でも、たしか儀式は第三者の加入はないはず。村の人たちも建物の外で中に入ることは禁じられているから時間がたつまでじっとしていればいいのよ。葉山君もこんな狂ったしきたりに従うとも思えないし。何より八幡以外にこの体を差し出すわけにはいかない)」
冷静に考えてみれば誰も見ていないならば行為に至る必要もない。そう考えれば途端に肩がスウッと軽くなるのを感じた。見出した活路を希望にして私は例の場所へ歩を強く進めていった。
夜の雰囲気も相まってか、より一層不気味さを醸し出すこの場所。これまで幾多もの男女の交わりが行われてきた場所。扉の前にはお祖父様がこちらに視線を送りながら佇んでいる。私はペコッと小さく一礼しお祖父様の横を通り過ぎる。その時耳元でボソッと声が届いた。
孝蔵「しっかり自分の役割を果たすんだよ」
その一言に背筋がゾクッと震えた。まるで全てを見透かされている、そんな声色にさえ思えてしまった。渋る歩に鞭打ち、私は蔵の中へ入り、門番をしていた村人にとって戸は閉ざされた。蔵の中はまるで異世界に迷い込んだかのように異質に思われた。目を前にやると障子に燈色の光がゆらゆらと揺れているのが映る。おそらくあの障子の先が儀式の間なのだろう。ギシギシと鳴り響く廊下の先に着いた私は障子戸に手をかけ、一息いれてからグッと手先に力を入れ開けた。そこは畳が敷き詰められただけの何もない空間。そして、
葉山「.......やあ、来たんだね。雪ノ下さん」
白装束に身を包んだ葉山隼人が部屋の中央に正座で座っていた。こんな状況でも紳士たる存在を示している彼。彼は今、何を思ってそこに座っているのだろうか。しかし、今はそんなことどうでもいい。私は葉山君にこの祭りでの自分の考えを打ち明ける。
雪乃「お互いこんな無意味な儀式に駆り出されて迷惑極まりないわね。でも安心して。私はあなたなんかと体を重ねるつもりはこれっぽっちもないわ。あなたもそれを望んでいるのでしょう?」
葉山「でも、儀式を執り行わないと君のお祖父様が、、、、」
雪乃「そんなこと私たちで口裏を合わせれば済む話よ。ここには私たち二人しかいないわけだし、私たちが実際に行為に及んだかなんて外の人たちには分からない」
葉山「、、、、だけど、、、」
雪乃「それに、どんな状況だろうとあなたとそういうことに及ぶなんて死んでも拒絶させてもらうわ」
葉山「、、、、、、、、、、、そうか」
いつもよりも強く鋭い拒絶に下を向く葉山。彼も仕方なく参加している身、多少の罪悪感を感じつつも自分の意志をしっかり彼に伝える。これだけは決して譲ることのできないラインだ。
私は葉山君のむかいに背中合わせの形で座ることにした。目の前には儀式の際に着る衣装が丁寧に畳まれている。雪乃の肌のように真っ白な色合い。何かあればすぐにでも他の色に染まってしまいそうな、それほど美しい色調であった。その横には小さなおちょこに透明な液体が注がれている。
葉山「分かった。君の考えを尊重するよ。だけどその衣装は着ていてほしい。せめて儀式の型は守りたいんだ。それに万が一外の人に見られても私服でいるよりは怪しまれずにすむ」
雪乃「.........はぁ、分かったわ。着替えるからわかっていると思うけれど決して後ろは見ないように」
葉山君に念押しの一言を告げ、私は着ていた衣服に手をかけていく。
しゅる、しゅる、しゅる
ボタンを外し、上着を脱ぐ。そして美しい腰とお尻の曲線美を描いていたズボンも一瞬躊躇いもしたが一気に下す。下着姿になった私。でもこれだけではない。儀式の衣装は裸の上から着るのが習わし。一呼吸おいた後、背中に手をまわしブラジャーのホックを外し、晒すべきでないもの、晒すはずのなかった自分の胸をあらわにした。
そして、私を包む最後の布に手をかけ、この空間に完全なる女体が姿を現した。
私が下着を脱ぎ終えたその瞬間、誰かに見られている、そんな気がした
そんな不安を拭うため、いそいそと畳まれていた白装束に袖を通していく。自分の肌のような真っ白い衣装。どうして未だにこんな古めかしい慣習にこだわるのか、答えが出ない問いに考えを巡らせていると、
葉山「もういいかな、雪ノ下さん」
雪乃の言いつけ通り、沈黙を守っていた葉山から声が飛んできた。
雪乃「ええ、構わないわ」
許しが出たためか、葉山君に入っていた力が少し抜けたように見えた。
再び彼と背中合わせになり、今度こそ儀式が終わる時間まで待つことにする。
ここに来て30分くらいは経っただろうか。ただじっとしているのもなかなかに辛いものである。儀式は大体2,3時間を要する。それまでこの空間に葉山君と二人きり。なんとも歯がゆい状況である。それに夏の夜もあってか妙に体に熱が帯びており、背中を一筋の汗が滴る。ふと目を前にやるとおちょこに注がれた液体が目に入った。喉を潤すのには十分であるが何の飲み物かわからない以上迂闊に手は出せない。そんなことを考えていると再び後ろの方から彼の声が届く。
葉山「大丈夫かい、雪ノ下さん」
雪乃「私の心配は無用よ。あなたはただじっと時間が過ぎるのを待っているだけでいいから」
彼の心配も他所にしたいところだが、なぜだろう。葉山君の声がやけに私の脳に響き渡る。
雪乃「(おかしい....ただ座っているだけなのに、体の芯が焦らされながら炙られているみたい...)」ハァハァ
葉山「.........雪ノ下さん、少しだけ僕の話を聞いてくれるかな」
雪乃「な.....なにかしら」
葉山「この祭りははっきり言って僕も異常だと思ってる。何のためかも分からずただ欲に従って行為に及ぶなんて到底理解できない」
雪乃「えぇ.....私も同意見よ。だからあと少し耐えr」
葉山「だけど、今回祭りの執行者に選ばれてこう思ったんだ。
またとないチャンスだとね」
雪乃「な!何を言っt!!!!」うむっ
葉山君の衝撃的な告白に驚き、思わず後ろを振り向いたその刹那、私の唇は彼によって塞がれていた。さらに彼の口内から液体が流れ込み咄嗟のことだったこともあり思わずそれを飲み込んでしまった。
雪乃「ぷはっ、はぁはぁ。何をするの!!ふざけるのも大概にしなさい!!」
大事な唇を奪われた私は怒りを覚え立ち上がろうとした。が、体に力が入らずそのまま崩れ落ち葉山君に抱きとめられる形になってしまった。その際、体の奥がさらに熱さを増していった。
雪乃「か、体に力が入らない。何を飲ませたの...?」
葉山「置いてあった儀式用のお酒だよ。その様子じゃただの酒ってわけじゃなさそうだね。大方、強力な媚薬でも入っているのかな」
雪乃「びやく.....は、葉山君。何を考えているの」はぁはぁ
葉山「こんなこと、君は望んでいないと思う。だけど、それでも僕はこの儀式をやり遂げなくちゃいけないんだ。だから、忘れられない夜にしようね、雪乃ちゃん」
いつも他人に振りまいていた爽やかな笑顔。だけどこの時の彼の瞳には、たしかに情欲の炎が燃え滾っているのが見てとれた。
私を抱きしめていた彼の手が私の胸のほうへと移動していき、そして
もにゅっ
雪乃「ああっ!んん....」
彼の大きい手が私の慎ましい胸を揉み始めた。
葉山「いつになってもここは変わらないね。雪乃ちゃんらしくて僕は好きだけど」
雪乃「ん、いやぁ......名前で.....呼ばないで.....あっ......やめなさい......んんっ」
葉山「そうは言っても、ここはこんなに硬くなってるよ」
乳房をなめるようにはいずり回していた手を胸の先端に持っていき、
ぴんっ
雪乃「はあああんっ!!」ビクビク
普段より何倍も硬さを増した乳首を一はねされただけで全身をとてつもない快感が駆け巡った。衣服の上からの刺激でもこの気持ちよさ、もしこれが直に触られたら、、、そう考えれば考えるほど感度はますます上がっていく。
葉山「雪乃ちゃんのそんな声が聞けるなんて。もっと遠慮せずさらけだせばいいんだよ」
案の定、私の理性を崩すため白装束の中に手を侵入させもにゅもにゅとじっくり堪能するように扱っていく。
雪乃「あっ.....ああ....んあっ....い...いやぁ.....こんなの.....いやぁ.....」
葉山「慎ましくてもこんなに柔らかいんだね。ほら、もっと気持ちよくなろう」
私の体を支えていたもう片方の手が私の下腹部へと這っていき、神聖な女性の秘部を懐柔していく。
くちゅ、くちゅり
雪乃「あああああ!!!そこは....っ......だめぇ.....」
すでに溢れるような愛液が蜜壺から垂れ落ち、抵抗しようにも彼の手さばきになすすべがなくなっていた。
くちゅ、ぬちゅ、ぐちゅ
葉山「もうこんなに濡らして、興奮してるんだね」
雪乃「んんっ.....ちが...う.....はあんっ.....いや......ああっ....」
自分の秘部から響くいやらしい音。その音が雪乃と葉山をさらに快楽の園へと誘っていく。
心の奥に秘めていた彼女への想い。その彼女が今、自分の愛撫で快楽によがっている。その事実が彼をさらに奮い立たせる。
葉山「このまま一度イっておこうか、雪乃ちゃん」
雪乃を慰める手が激しさを増す。
雪乃「あっ!あっ!だめっ.....だめだめ!!これ以上されたら......きちゃう.....っ....」
葉山「いいんだよ。そのまま快楽に身を任せれば。怖がらなくても、僕がしっかり見ててあげるからね」
雪乃「んん!....い.....いや.....あなたなんかにぃ.......そんな姿.....みられたくないぃ.....はあんっ!あっ....くっ...くるっ......きちゃう......」
葉山「ほら、もう目の前だよ。僕の目を見て、この人にイかされるんだって思いながらおもいっきり気持ちよくなってね」
くちゅ、くちゅ、ずちゅ
雪乃「ああっ!......もう....いっくぅ......イクイク!!......はあああああっっ!!!!!」
びくびくびくびく
的確なスポットを狙った葉山君の激しい手淫。媚薬効果も相まってか普段の何倍も早く、そして絶大な快楽を享受してしまった。腰がひきつったようにびくびくと跳ね、自分で制御ができないほどになっている。また、一度達しただけでは火照りは収まらずむしろ次の波を求めている。
雪乃「はあ、はあ、んっ......あぁ......」
葉山「気持ちよかったかい、雪乃ちゃん?」
雪乃「んっ......ふぅぅ.....そんなわけ.....ないでしょう....あっ....」
葉山「そんなに余韻真っ只中で答えられても無理があるよ。んっ」
雪乃「んんっ!?」
全身ふやけているタイミングを計って再び唇をふさがれる。今度は一瞬などではなくじっくり、濃密な恋人が行う接吻。舌を忍ばせお互いの唾液を交換し合う。
雪乃「んっ....ちゅっ....んん.....ふぅ....ちゅうぅ.....」
今すぐにでも口内を消毒したいのに自然と体は彼を求めてしまう。もしかしたら、八幡とのキスよりも.....
葉山「目がトロンってしてきてるよ。だいぶ仕上がってきたみたいだね。じゃあ、次は僕のをお願いしてもいいかな」
抱きかかえていた私の位置をずらし、ゴソゴソと怪しい仕草をする葉山君。そこには今にも破裂しそうなほど太く長く膨れ上がった陰茎が小さくぶるんと上下しながら姿を現していた。まがまがしさの塊であるのは違いないが、どこか逞しい造形にぼーっと見惚れてしまいそうになる。
雪乃「(こ、こんなもので責められたら、壊れてしまうわ....)」
葉山「さあ、雪乃ちゃん。お口で気持ちよくしてね」
葉山は腰を前方にもっていき、私の口にペニスを押しつける。
ひどい臭い。それになんなのこの熱さは。
ペニスの先端からは透明な液体がトロトロと湧き出している。こんなのを自分の口で慰めるなんてありえない、そう思っていても目の前のペニスに奉仕したいと願う自分がいる。
葉山「ほら、口をあけて」
葉山君の言葉に従うように、ゆっくりと口を開け、そして葉山君のペニスの巨大な亀頭をパクッと包み込んだ。
ちゅっ、ちゅぱ、ぐぽ、ずちゅ
雪乃「んっ....んっ.....んっ....」
葉山「ふぅ....偉いよ雪乃ちゃん。その調子で少しずつ奥まで咥えてみようか」
なされるままに私はペニスを深く咥え込んでいく。顎が外れそう。それでも舌を使って少しでも多く口に入れようとする。
くっちゅ、くっちゅ、くっちゅ、くっちゅ
淫らな水音が淫妙なこの空間に響き渡る。
葉山「すっごい気持ちいいよ。くっ.....裏筋は弱いんだ....」
夢中に舐めまわしていた自分の舌が彼に性的刺激を与えた。その事実に心なしか喜びの感情を覚え彼の弱点を集中的に責めてあげることにした。
雪乃「んあ....れろ....ずじゅ.....ちゅぽ」
葉山「あぁ!そこばかり舐められると、もう出そうだ.....」
顔をしかめ、徹底的な責めに悶絶する葉山君。その姿が愛おしくて私の口淫はさらに激しさを増す。顔を前後させはしたなく唾液を鳴らしながら彼の精液が放たれるのを待つ。
完全に脳は痺れ、目の前の男に快感を与えることしか考えられない。愛する人以外の性器を慰める姿。もう、彼と以前のように接することはできないでしょうね。
何より今は、
葉山君の精子がほしい
グプグポ、グッポグッポ、ジュポ
葉山「くっ!出すよ、雪乃ちゃん!!」ドクンドクン
雪乃「んんっ.....! うううっ....」ゴクゴク
葉山君のペニスがドクドクトと波うち、すぐに口いっぱいに熱く濃い精液が放たれた。私は喉を鳴らしながら一滴残らず体内に取り込んだ。呼吸するたびに強いオスの臭いが神経を犯していく。口から引き抜かれたペニスは私の唾液でぐちゃぐちゃになっていた。そして激しい口淫を労うように葉山君は私の頭を優しく撫でていた。
雪乃「あっ......」
嬉しい
私の体で彼が気持ちよくなってくれたことに思わずうっとりとしてしまう。
しかし、まだ儀式は始まったばかり。それこそ、目の前の葉山君のペニスは鎮まることなく次を求めている。今と同じ刺激では満足できないであろうことはそのおぞましさが物語っている。とすればコレを慰めるには、、、
葉山「はぁはぁ........いいかい、雪乃ちゃん?」
なにがいいのか、言わなければわからないと想い人に散々訴えた記憶が蘇る。だけど、今なら彼が何を欲しているのか十分に分かる。葉山君の問いに答える代わりに、私は彼に向けて足を開く。
既に準備は完了しており、こちらもはしたなくヨダレを垂らしている。
葉山「.....ゴクッ」
喉を鳴らす葉山君。何しろ目の前には足を広げ自分を誘っている雪乃の姿があるのだから。態勢を整え、お互いの性器を密着させる。これから行うのは生殖行為。避妊という言葉は今の二人の辞書からは削除されていた。
八幡とも生でしたことはなかった。
将来、二人で自立できるようになってからの約束だった。
それをこれから破ります。
夫婦でしかやらないことを今からずっと嫌いだった男とします。
おそらく一度や二度の交わりでは止まらないでしょう。
本気で愛し合ってしまうでしょう。
あなた以外の男の子を孕んでしまうかもしれません。
それでも、
今日だけは、どうか許してください
~第四話 了~