「くっ、介護されるなんて……」
「あはは……」
所変わって浴室。
口ではそう言うものの、足腰立たなくなるまで気持ちよくされてしまった羽美は甘んじて介護を受け入れるしかなかった。
「お背中流しますね」
「はいはい……あー……人からされるのって新鮮だねぇ……」
椅子に腰掛けたまま熱いシャワーで汗を流されるその感覚は極楽の一言で、思わず呻き声のような何かが吐き出される。
「しっかし荒川さんおっぱい大きいよねぇ」
「先生も同じくらいじゃないですか」
「いや、ハリツヤ若さが違う」
「そこまで歳離れてないですよね……?」
新人教師故に、年齢は一回りも離れていない。だが彩芽の胸と自分の胸は全く違うと感じてしまっていた。
「揉んでいい?」
「別料金になります」
「触るだけ! 触るだけだから!」
まるでおっさんである。
「……触るだけですよ?」
だが、苦笑しながら彩芽はそれを受け入れた。
待っていましたとばかりに振り向く羽美。
それは、美だった。
何も纏っていないその身体は美を体現している。
濡れないよう一纏めにされた濡羽色の髪。それ故に顕になった美貌。細い首筋から流れた水滴は鎖骨の窪みに僅かに溜まる。
そしてそこからが絶景だった。
簡単に表現するのならば、若々しく瑞々しい肌の豊満な胸。
一切重力に負けていない、たっぷりとした双丘。しかし見ただけで柔らかさが保証されているかのように、身体の動きに合わせてふるふると揺れている。
その頂点には胸の大きさに比べて控えめな突起。乳輪も小さく、その色素に沈着など一切無い桜色が本人の慎ましさを表現しているかのよう。
そんな美が、羽美の目の前にあった。
柳腰から続く豊満な臀部など一切目に入っていなかった。暴力的とさえ思うようなその美に、目線が吸い寄せられていた。
「ど、どうぞ……?」
僅かに、胸が突き出される。
「ししし、失礼します……」
羽美は、恐る恐る、本当に触れていいのか確認しながら、その美に向かって手を伸ばした。
「やわらっか⁉︎ おっも⁉︎」
新世界だった。
乳房の下に手を当て、少し持ち上げただけなのに、暴力的とも言えるその感触に驚愕した。
「ちょ、ちょっと揉んでもいい?」
「もう……どうぞ」
「じ、じゃあ失れ……ふおおおおおお⁉︎」
ふにゅり、なんて言葉では言い表せなかった。
指が、沈む。圧倒的柔らかさで、手の全てが幸福感に染まる。
自分の胸では得られない。人の胸を触る事によりのみ得られる何かがそこにあった。
「せ、先生そろそろ……」
「もう少し……!」
「……そんな事を言うなら、こうですっ」
「ふぉあっ⁉︎」
彩芽の神秘に触れるのに夢中になっていると、唐突に羽美の胸が揉まれた。
その狼藉に一瞬拒否反応が出そうになる羽美だったが、
「ぁ、ちょ、ぁっ……んっ……⁉︎」
嫌悪感が一切湧かなかった。
むしろ真逆の、心地よささえ覚えた。
「は、ぁ……ぁっ……」
されているのは同じように下から乳房を持ち上げられ、優しく揉まれているだけ。
なのに、胸から感じた事のないような何かが発生した。
「荒川、さん……っ」
それは快感。間違いなく、気持ちいいという感覚。
ふにゅん、ふにゅん、と大きな乳房が僅かに形が変わる程度に揉まれているだけ。
無論、羽美とて自分で揉んだ事くらいある。だがそこで快感を得る事など一切なかった。胸で感じる、という事が一切分からなかった。
だが、実際に気持ちいい。気持ちよくなってしまっている。
それは切なさを伴う快楽。もっとして欲しくて、どうにかしてほしい。そんな思いを抱くような感覚。
一瞬で、スイッチが入る。
だから、彩芽の名前を呼んでしまう。縋ってしまった。
「お身体、洗わせていただきますね?」
そんな羽美に、彩芽は優しく微笑んだ。
――――――
先程の情事を彷彿させるように、お風呂用の椅子に腰掛けた羽美の後ろに彩芽は陣取っていた。
身体を洗う。
それが通常の意味である筈がない。発情している事を見抜ける彩芽が、羽美の願望を汲まない筈がない。
だから羽美の心臓は急激に拍を打つ。期待してしまって、どんどん興奮していく。
ふと正面の鏡に視線をやれば、そこには期待に満ちた顔の女の姿があった。
「では……洗っていきますね?」
「う、うん……ぁっ」
ボディソープが手に取られ、それが羽美の視界から消えたと思った瞬間、背中にぬるっとした感触がやってきて、思わず小さな声が漏れた。
「冷たくないですか?」
「う、ううん。大丈夫……」
「では続けますね……?」
「んっ……ん……は……」
奇妙な感覚だった。
端的に言えば、背中が気持ちよかった。
タオルでもなく、ボディスポンジでもなく、彩芽の美しい手による洗体。
体を洗うという目的の筈なのに、どこか性的な要素を含んだ手指。
ぬるぬるが広げられる。まるでローションプレイかのように、背中がぬるぬるに染められていく。
「ふ……ん……んぅ……」
思わず、羽美は妙な吐息をこぼしていた。
ただ背中を洗っているだけなのに、思わず内腿を擦り合わせてしまうような気持ちよさが生まれている。
それを恥ずかしいと思いつつも、彩芽の
「ぁっ……ん……んっ……」
だから浴室内の湿度が高まっていく。羽美の吐く息が、熱くなっていく。
彩芽の手が背中を撫でる度に、ゾクゾクしたものを感じる。腋に触れられる度に、ぴくんと身体が跳ねる。お尻を掠める度に、お腹が熱くなる。
まるで背中が性感帯になってしまったかのよう。
「ふぁっ……⁉︎」
そんな場所が覚えのある、だが覚えのない感覚に包まれる。
とてつもなく柔らかい感触。
振り返らずとも分かった。彩芽の胸が、あの神秘が羽美の背中に押し当てられていた。
「んぅっ……は、ぁ……っ」
興奮した。
むにゅん、むにゅん、と背中が洗われる。彩芽の身体によって、羽美の身体が洗われる。その状況自体に興奮した。
だが興奮だけじゃない。幸せだった。背中が一瞬にして幸福感でいっぱいになった。
だが幸福感だけじゃない。快感だった。あの柔らかさで洗われるというのが、異常なほど気持ちよかった。
「んっ……ん……んっ……」
まるでそれは奉仕されているかのよう。
時折彩芽の吐息が耳を掠め、またあのゾクゾクした感覚に陥る。
それでいてこの感触。性的快感を覚えないような行為なのに、性的快感を得ているような感覚。
狂いそうだった。叫びそうだった。
生殺し。そう、こんなの生殺しだと叫び出しそうだった。
「ぁ……」
だから、彩芽は胸で背中を洗いつつ、羽美の胸へと手を伸ばした。
「んっ……は、ぅ……っ」
表面が洗われる。ボディソープによって滑りの良くなった手が、羽美の胸の表面を這い回る。
しっかりと触れている筈なのに、どこか触れていないような手付き。正しく胸を洗っている筈なのに、羽美は思わず胸を反ってしまうような感覚に陥った。
「ぁ……ん……んっ……はぁ……っ」
そして背後には幸せな感触。彩芽の身体に包まれながら洗われるそれに、快感と共に幸福感を覚える。
上から、横へ、下へ、谷間へ。胸の輪郭を確かめるかのようにして彩芽の手が這い回っていく。
「んぅ……っ」
そうして満遍なく胸が泡だらけになった頃、下から持ち上げられた。
「ぁぁ……ん……ぁ……っ」
そのまま、優しく揉みしだかれる。胸と身体の境界線に手が入り込んだままに、優しく五指を用いて豊満な胸がふよふよとマッサージするかの如く揉まれた。
「ぁぅっ……ぁっ……あ……っ」
だがそれはマッサージなどではなかった。明らかに快感を送り込むための愛撫だった。
羽美の身体に気持ちいいが発生する。下から持ち上げられ、揉まれているだけだというのに、いわゆる乳悦が止まらない。
彩芽の手自体が気持ちいいのに、泡が滑らかさを助長して、得た事のない快感が背筋を走り抜け、その背筋が幸せな感触で更に助長される。
「あん……っ!」
つるんっ、と彩芽の手が滑った。
下から持ち上げるだけだったその手の平が上へと外れ、ぷるんっ、と胸が解放された。
それだけではない。上へと滑った瞬間、胸の頂点でふるふると震えていた甘粒に指が掠め、じんっ、と衝撃が走る。
「んぅぅっ……あぅっ……!」
それを機に、今度は胸を絞り出すようにして揉まれ始めた。
根本から扱くようにして先端に向かい、またぷるんっと解放する。前方に胸が突き出され、一気に解放され、乳首に指先が掠める。
「はぁあっ……んっ……! ぁ……ぅんっ……!」
胸が解放される度に、たぷっ、たぷっ、と音が鳴る。大きい胸でもこんなに感じる事が出来ますよ、とばかりに胸が愛される。
性感帯を刺激されるものとは異なる快感が羽美をずっと襲う。
背中も、乳房も気持ちいい。もどかしくなるような、けれどずっとしてほしいような不思議な快感。
「んっ……んぅっ……! はっ……あんっ……!」
下から揉まれ、ぷるんっと解放され、ぎゅぅぅと揉み込まれ、たぷっと解放される。それでいて時折表面が撫でさすられる。
羽美の吐息は熱い。胸だけでこんな風になるとは思いもしなかった。こんなに気持ちよくなれるだなんて知らなかった。
こんな状態でそこを弄られてしまったら、どうなるのか。
「んんんぅぅっ!」
その答えは、身をもって知る事となった。
「あぁっ……! んっ……! んんぅっ……!」
胸の突起が、乳首が摘まれる。ぬるぬるの指先で、摘まれる。
顎を反らす程の衝撃だった。念入りに乳房を温められ、時折掠める事で焦らされ、その上での収穫。
たまらなかった。明確に気持ちよくなれて、幸せだった。
「はぁあぅっ……! ふあっ……! あぅっ……!」
乳首がくにゅくにゅと揉まれる。硬くなっていた乳首が二本の指で揉み潰される。
痛みなど無い。気持ちよさしか無い。
ぬるぬるの指でぬるぬるの乳首を揉み込まれるのが、思わず背を丸めて逃げようとしてしまうほど気持ちよかった。
「んぅぅっ……! あっあっあっ……!」
だが彩芽は逃さなかった。いけません、とでも言うように背中に胸を押し付け、胸を強く揉み込み、コリコリの乳首を愛撫する。
よく滑る事を利用した表面だけを撫でるようなやり方のそれは、羽美に絶大な乳悦を与えてますます背が丸まる。
かと思えば乳首から指を離して胸を揉み込まれて身体が弛緩する。かと思えばまた乳首を愛されてまた背が丸まる。
「あらかわ、さっ……んぁああああっ!」
きゅっ、と突起が優しく潰された。それと同時に浴室内に嬌声が響き渡り、背が一気に反る。
そのままきゅむきゅむと乳首が揉まれ、もっとしてほしいのかしてほしくないのか、自分でも分からず羽美はまた彩芽の腕を掴んだ。
「はぁああっ……! ああぅっ……んんんんっ……!」
泡でうまく掴めない筈なのに、彩芽の指は乳首を捉え続ける。
だがぬるぬるであるのは間違いなく、僅かに滑りながら乳首が根本から先端まで揉まれるのはお腹の奥が熱くなるほどに気持ちよく、思わず羽美はくなくなと内腿を擦り合わせた。
「あああっ!」
だから彩芽は内腿の間に手を滑り込ませた。
「んんんぅぅっ! んあっ! ああぁぁあっ!」
ぴったりと脚が閉じられていても、ぬるぬるの手は一切抵抗を感じずにそこへと至る。
即ちクリトリス。体感した事のない気持ちよさで興奮し、その身を大きくさせていたクリトリス。
そこが、
「あああぁぅっ! んんっ! んんんんんっ!」
左の乳首が揉まれたまま、クリトリスも揉まれる。
最初にされたようなやり方ではなく、ぬるぬるを生かした触り方。今までの愛撫の影響で皮から飛び出しかけているそれが、揃えた指先でくにゅくにゅと強めに掻き回される。
「あっあっあっああっ! んんっ! んぅぅっ!」
一気に脚が開いた。そこをもっと触ってと言わんばかりに開脚された。
鏡に映るいやらしい女の姿など、もう気にもとめていなかった。
「ひぁああああああああっ!」
だから彩芽は急速に左右になぶり始めた。
「ああぁぁぁああっ! だめっ! だめぇぇえっ!」
頭を振り乱しながら、その快感は大き過ぎると主張する羽美。
だが、ぴちぴちぴちっ、とクリトリスは左右に何度も擦られ続ける。
彩芽は分かっていた。本人の承諾が無くとも、身体がそれを求めている事を知っていた。
「はぁああぅぅっ! んんんぁあああああっ!」
だから送り込む。激しい快楽を送り込む。
くりくりと乳首を揉み転がしながら、クリトリスを弾き回す。
「いっちゃぅっ! いっちゃうからぁあっ!」
羽美の身体がびくびくと痙攣し始める。快感が急速に増大していく。
両脚が限界まで開いていって、両手が彩芽の腕を強く掴む。
背中が反る。椅子から落ちそうなほどに反っていく。
そんな羽美を支えるようにして、彩芽は強く胸を押し付け、乳首を強く摘み、クリトリスごと強く引き寄せる。
「ああぁぁあああっ! んんんぁああああっ!」
快感が増幅される。甘々だった快感が激しい快感となって羽美を襲う。
足がピンッと伸びる。身体が無意識に一番気持ちいい体勢を取る。
止まらない。愛撫が、快感が止まらない。
正面の鏡越しに自分の蕩けた表情が見える。彩芽の慈愛に満ちた表情が見える。
乳首が左右に捻られている。
クリトリスが左右になぶられている。
その光景すら興奮に変換されていく。
どうぞ、と彩芽の口が動いた。
「ああっ! ああっ! んんぁあああああっ! はぁああぅうううっ! んんっ! んんんんぅうっ! あっあっあっあっんっああああぁぁあっ! んっ! ああああぁぁぁああっぁああぁああっ‼︎」
ズッ、と椅子が僅かに動いた。腰が浮くほどの絶頂故に、腰掛けていたものが床を鳴らす。
背を反らし、胸を突き出しながら羽美は絶頂する。
手足に力が入り、ぶるぶると震えが止まらない。
脚が限界まで開かれ、その間にあるものさえ鏡に映っているものの、そんな光景は羽美の目に入らない。
視界がパチパチと煌めく。視界が白む。ここではないどこかを映し出す。
刺激されていない筈のおまんこはひくひくと開閉を続け、絶頂しました、今イっていますとでも言うように愛液がとぷとぷ溢れ落ち、泡とは違うぬるぬるがお尻の下に溜まっていく。
その間も乳首は激しく捏ねられている。クリトリスは優しく捏ねられている。
身体中に快感の電流が走り抜け、激しい余韻でびくびくと痙攣し続けている。
終わらない。絶頂が終わらない。
乳首から、クリトリスから指が離されても、まだそこが刺激されているような感覚が残る。
彩芽の胸に身体を押し付け過ぎて、自分の荒い心音が反響してくるよう。
「はあっ……! ん、はあ……! はあ……っ!」
呼吸が整わない。浴室の湿度がまだ上昇していく。
「ぁ……っ」
そんな羽美を労わるよう、彩芽は優しくシャワーをかけた。
「ぁぁ……んぅ……」
落ち着いていく。
ぬるぬるが、泡が洗い流され、温かな流れが体を癒していく。
「はぅ……ぁっ……」
だが、まだ敏感な肌は水滴さえ快楽に変換してしまう。
性感帯にされてしまった背中。性感帯そのものの乳首。そこにシャワーが掠める度に、ぴくん、ぴくん、と反応してしまう。
「ん……っ」
そして、身体が洗い流された。
「あらかわ、さん……っ!」
残ったのは火照った身体。
まだ快楽の残滓が残っている身体。
今度は
もっともっと気持ちよくして欲しいと望んでいる身体。
「んぁああああっ!」
だから彩芽は願いに応えた。
「はぁあああぅぅっ! んんんんぁああっ!」
お湯ではないものに溢れているおまんこに、彩芽の指が二本挿入され、助走も無しに激しく掻き回され始めた。
「んんんんんんっ! んあっ! ああっぁああっ!」
飛び散る愛液。
ぐちゅぐちゅぐちゅ、と粘ついた水音が浴室内に大きく響き渡る。先程を上回るほどの嬌声が響き渡る。
「あぁぁああっ! んんんぅぅぅぅ! んあっ⁉︎」
あまりの快感に身体が跳ね回り、ずるっ、と椅子から転げ落ちる。
そんな羽美を彩芽は優しく抱き止め、だがおまんこほじりは止めない。
「あぁぁぁぁぁでちゃうっ! でちゃうぅぅっ!」
おまんこから何かを濾し取るようにして、手首のスナップを効かせながらスポットを抉る彩芽。
それにより、羽美は身体が勝手にその何かを放出しようとしている感覚を覚える。
「んんんんんんんんだっめぇぇっぇぇえええっ!」
漏らす。何かが漏れてしまう。
それをしてはならないと心が抵抗しても、身体が言う事を聞かない。
「大丈夫ですから、いっぱい、出してください……」
そんな羽美を安心させるように彩芽は囁く。
羽美は耳から入ってくる快感に震えた。もはや彩芽の声さえ気持ちいい。だから安心していい。だから、出していい。
「はぁぁああああんんんんんんんっ!」
スポットを抉りながら彩芽の指が引き抜かれた瞬間、ぷしっ!と羽美のおまんこは勢いよく潮を噴いた。
「あっあぁぁあああああっ!」
だがそれで終わりではない。
即座に彩芽の指はおまんこの中へと戻り、再度ぐちゅぐちゅと音を響かせながら甘い場所を刺激し直す。
「んんんんんんんんんんっ!」
また引き抜かれる。先程よりも勢いを増して潮が撒き散らされる。
「ぁぁぁああああだめっ! だっめぇええええっ!」
まだ終わらない。おまんこほじりが終わらない。
「あぁぁぁあああっ! んんぁあああぁぁああっ!」
今度は長い。長い助走。ひたすらにスポットが激しく抉られる。
ぐちゅぐちゅぐちゅ、という音がぐじゅぐじゅぐじゅ、と濁った音へと変わる。彩芽の指がおまんこに収まったままに、羽美が潮を噴き続けている。指がくいっと曲げられる度に、愛液混じりの潮が垂れ流しになっている。
「ぁぁぁぁいくいくいくいくいくぅぅぅぅっ!」
その感覚は絶頂と似ていた。潮を噴く事が快感なのだと脳が誤解してしまった。
彩芽の指の勢いが増す。
潮が止まらない。
身体が痙攣する。
ちゅぽっ、と軽い音と共に指が引き抜かれた。
「はぁぁあああうううううっ! んんんんんんっ! いっ、っくうぅぅううっ! ああっ! ああっ! ああああっぁぁああああああああああっ‼︎」
絶叫と共に溜まりに溜まったものが噴出する。
正面の鏡にかかる程に潮は放物線を描き、辺りにいやらしいものが撒き散らされる。
おまんこを攪拌された影響で愛液は白く濁っていたものの、それすら潮が洗い流していく。
ぶるぶるぶるっ、と震えながら羽美は身体を弛緩させる。出すのが気持ちいい、とばかりに恍惚の表情を浮かべている。
「はっ、んっ、ぁっ! ぁっ⁉︎ や、やだっ⁉︎」
弛緩させた。させ過ぎた。
身体から別のものが出ようとしていた。
「お風呂ですから、大丈夫です」
止められない。それを止められない。焦っても、それを止める事が出来ない。
だが、彩芽の言葉が脳を汚染する。出しても良いのだと、身体と心が汚染される。
「あっ」
だから、その一瞬の声と共に決壊した。
「ぁぁ……ぁぁぁぁ……」
ちょろろろ、という音が狭い室内に響いた。
顔を真っ赤にして、両手で顔を覆ってもそれは止まらない。止まらないどころか、出すのがこれ以上ないほど気持ちよかった。
「全部、出してしまいましょう」
潮でも愛液でもない、ほのかに黄色い液体が排水溝に流れていく。
ここから消え去りたいという思いを抱くも、背後の彩芽は最後の最後まで出してください、と囁いてくる。
それがどうしようもなく恥ずかしくて、だが同時にどうしようもなく気持ちよくて、羽美は頭がバカになりそうだった。
「んぅ……んぅっ……」
やがて奔流は止まる。
だが静寂が訪れる前に、彩芽は
「死にたい……」
だが、アレな感情は洗い流せなかった。
「大丈夫です。わりと皆さん出してますから」
「それもそれでどうなの……?」
羽美は戦慄した。この少女の有り得ない程の技巧に恐れ慄いた。
「それで、先生」
「……なんでしょう」
そんな教師の肩を優しく掴み、生徒は鏡越しに尋ねる。
「いかがいたしますか?」
「あぅ……」
その問い掛けで、羽美の顔は再度真っ赤に染まった。
気持ちよかった。果てしなく気持ちよかった。
今は床に座り込んでいるけれど、きっと立てないと確信するほどには気持ちよかった。
だが、体力は、まだ残っていた。
「……あの、さ」
「はい」
「……えと、さ」
「大丈夫です。遠慮なさらず、仰ってください」
言葉が詰まる羽美に、彩芽は優しく促す。
続きの言葉など彼女にはお見通しであったのだが、そのコースだけは、明確な承諾が必要だった。
「…………ハードコースってさ」
「はい」
「……延長、とか、出来る?」
「もちろんです」
羽美は割と満たされていた。度重なる、種類の違う絶頂を味わって満足はしていた。
が、体力はまだあった。
だから気になった。そのコースは、限界を超えて気持ちよくなってしまうそのコースはどれだけ気持ちいいのかと、気になってしまった。
「……手始めに、その、三十分、で」
「はい、分かりました」
「んわっ⁉︎」
ぽそり、と呟いた瞬間、羽美の視界が上がった。
「ちょ、ちょおおおおおっ⁉︎」
「続きはベッドでいたしますね?」
「ぁ、ぅ、は、ぃ……」
抱えられていた。お姫様抱っこされていた。
どこにそんな体力が。恥ずかしい。なんで。ベッド。
一瞬で様々な思考が駆け巡るも、至近距離で微笑まれ、キュンとした何かを感じながら羽美は小さく頷く事しか出来なかった。
「んんぁあああぁぁぁあああっあぁぁああ‼︎」
手始めに、仰向けの状態で指でイかされた。
「いっくぅぅいくいくいっくぅううううっ‼︎」
身体が勝手に暴れ、横になった状態でまたイかされた。
「またいっくううううんんああああああっ‼︎」
うつ伏せになりながら、またイかされた。
「だめだめだめそんなとこだめええええっ‼︎」
知らなかった場所までほじられて、またイかされた。
「むりむりむりむりもうむりいいいぃいっ‼︎」
乳首とクリトリスを撫で転がされ、またイかされた。
「はああああああぁぁあぅうぅぅうううっ‼︎」
おまんこも同時にほじくられ、またイかされた。
「もっとおおぉっもっとするのぉおおおっ‼︎」
規定時間を越え、またイかされた。
「あといっかいだけっ‼︎ いっかい、だけええええっ‼︎ はぁあああんんんんっ‼︎」
一回どころか、常にイっていた。イきっぱなしだった。
ベッドが汗と愛液と潮にまみれ、身体で濡れていない場所など無かった。
頭を振り乱し、大きな胸を左右に揺らしながら羽美は大いに乱れる。
身体が水分を欲するほどに液体という液体を撒き散らし、喉が嬌声で枯れる。
「ああぁぁぁああああおっきいのっ‼︎ おっきいのくるぅぅっ‼︎」
そしてそれが近付いてきた。
経験した事のない、大きな波が眼前まで近付いてきていた。
「あらかわさんっ! あらかわっさんんんぅぅっ‼︎」
悦びの涙でぼやけた視界の中、羽美は見詰める。自分に快楽を与えてくれる愛しい人の姿を見詰める。
その視線の先にはどこまでも優しい表情の彩芽。安心感を与えてくれる微笑み。
だから羽美はどこまでも高まる。胸が何かで張り裂けそうになる中、どこまでも昇り詰める。
乳首が気持ちいい。
クリトリスが気持ちいい。
おまんこが気持ちいい。
頭が気持ちいい。
心が気持ちいい。
全てが快楽と幸福に染まる。
もうイく事しか考えられない。
だから、いつもの台詞が、小さく囁かれた。
「あああぁっぁあああああいくいくいっくぅうううううっ‼︎ おまんこいくうううっ‼︎ すきっ‼︎ すきすきすきいぃいっ‼︎ はぁあああぅんんんっ‼︎ んんっ‼︎ ああっ‼︎ ああっ‼︎ あっ‼︎ ああぁぁぁぁっぁあっっぁあああああああああああっ‼︎」
――――――
「何か最後変な事口走った気がするけど気にしないでください」
「あはは……」
快感のもたらした何かである。若干本気も混じっていたが気のせいなのである。
「うぅぅ……身体バッキバキ……」
「では、ほぐしてさしあげますね?」
「うぇっ⁉︎」
「ふ、普通のマッサージですよ?」
「あ、あぁ、うん、そうよね……」
一瞬の誤解はあったものの、彩芽の巧みな手捌きにより体の強張りが解れていく。
「……いやマッサージ超上手くない?」
「勉強しましたっ」
「……アレなマッサージも?」
「あはは……」
そうして、羽美はなんとか立って歩ける程度まで回復した。
「あー……なんか超スッキリした」
「ありがとうございます」
「……あの、さ」
「はい、なんでしょう?」
「……その、あの、また……」
顔を赤らめながら、羽美はおずおずと切り出す。
「……予約待ち?」
が、現実に直面した。
「その、皆様にご好評いただいているもので……」
「おぉぅ……」
羽美は思わず天を仰いだ。
だが同時に思い至る。こんなの誰でも夢中になるわ、と。
それから彩芽の連絡先を手に入れ、羽美は帰り支度を始めた。
……ちなみに、汚れてしまった下着とは別の下着を着用していた。彩芽の部屋には常に新品の下着が常備されているのだとか。無論例の部屋にも常備してある。
「じゃあ、またね荒川さん」
「はいっ。また学校で」
「……そうね」
そういえば教師と生徒の関係だった、といつの間にか忘れていた現実に気付き、思わず苦笑しながら羽美は彩芽のアパートを後にした。
「荒川さん、やるなぁ」
身体の満足感だけではなかった。心が晴れやかだった。また頑張ろうと思えた。
ヤっている事は教師としてはちょっとアレなのだけれど、まぁいっか、と思ってしまうほど。
「あぁ……他の先生方も利用してんだっけ……」
確かにこれは夢中になる、と確信した。
彩芽を頼れと言ったあの先生もそうだが、きっといつもキラキラしながら働いているあの先生もそうかもしれない、それとなく話を振ってみようと悪戯めいた事を思いつく。
「……うん。次の機会まで、頑張ろ」
そうしてウキウキとしながら帰路についた。
「……おなかすいた」
が、消費しまくったカロリーを補充すべく途中で大盛り牛丼を食べたとかなんとか。