「あぁ~!! しんど。」
その頃街中では、デリィが何かを探していたらしい。
しかし疲れたのか、近くにあったベンチに座り込んだ。
「なんか謎の次元反応が出て、そこから何か出て来たらしいから調べて来いって言うけどさぁ……そんなアバウトな情報で探すもの見つけれたら苦労しないっての!?」
「まぁそう言うなタコヤキ!? ホラ、ワシのたこ焼き食って元気出すタコヤキ!?」
っと、そもそも乗り気でもなかったデリィは座り込みながら言い、そんなデリィを見て顔部分がたこ焼きいれた容器のようになっているブルート怪人……たこ焼きブルートが少しハイテンション気味に言った。
「モグモグ……ってかさぁ、なんでたこ焼きのブルートなわけ!? 何か見つけるんだったらそれ用の怪人でも用意しといてよもう!?」
「そんな事言っても、今いるブルート怪人はワシだけだし、気にしないでホラ、ワシにたこ焼き食べてハフハフする姿見せてくれタコヤキ!?」
「いや……女子たこ焼き食ってハフハフ姿見て興奮するって、どんな性癖の怪人!? コイツ絶対ダルフ様が作った怪人だよな……」
たこ焼きたべながらたこ焼きブルートを見ながら言い、それを聞いて言い返すたこ焼きブルートに呆れ気味に言うデリィ。
「ハァ……流石に疲れたレンアイ。ここで一休みレンアイ……」
『んぅ?』
そんな中、妙な語尾で話す男の声が聞こえ、デリィとたこ焼きブルートがふと隣を見ると、そこにはツカサと共にこの世界に迷い込んだレンアイワルドが座っていた。
「まったく……Dr.イオカル様が作った疑似トジルギアのお陰でレンアイトピアの力を取り込めたのは良いけど、感じのイオカル様が倒されたら、私どうしたら良いか分からないレンアイ!?」
『…………………』
「もういっそ、この世界を私のレンアイパワーで満たしてやるかレンアイ!? ってかこれ……どう使うレンアイ? どさくさに紛れて奪い取ったんだけどレンアイ……んぅ?」
そうぼやいていたレンアイワルドが、ツカサから奪い取った絆装甲をいれたホルダー見ながらふと隣を見ると、さっきから自分を見つめるデリィとたこ焼きブルートに気づいた。
「……えっと、おたく、この世界に迷い込んだ系の奴?」
「え? まぁ……そんな感じかなレンアイ。」
「そうなの……」
「そ、そうレンアイ……」
『…………………』
「…………………」
デリィの簡単な質問に、少し戸惑いながら答えたレンアイワルドは、じっと見つめるデリィとたこ焼きブルートを見て何かに気づいたのかゆっくり立ち上がり……
「さらばレンアイ!!」
「あぁ逃げるなぁ!? おいたこ焼きブルート!? 追いかけろ!?」
「了解タコヤキ!!」
そのまま一目散に逃げたレンアイワルドを見て、デリィは声を上げながらたこ焼きブルートに命じ、それを了承したたこ焼きブルートはすぐさまレンアイワルドを追いかけた。
「待てタコヤキぃ~!!」
「待てと言われて待つ程、私は素直なワルドじゃないレンアイ!! って、これさっきも言ったようなレンアイ……」
「変な語尾の怪人が追いかけっこしてる……なんかシュール。」
追いかけながら言ったたこ焼きブルートに対してレンアイワルドは言い返し、そんな光景を見てそう呟くデリィは……
「んぅ? 何だこれ……」
ふとレンアイワルドが座っていたベンチを見返すと、そこには絆装甲のホルダーが置いてあり、気になったデリィはそれを拾うのだった。
―――――
「ほへぇ~……」
アルテミス内にある研奈の研究室。
そこでキズナブレスの修理を待っていたツカサは、研究室内にある戦隊ヒロインのフィギュアやおもちゃを見、思わず口を開けて唖然となっていた。
「戦隊の女戦士って、こんなにいたんですね。こんだけのフィギュアやおもちゃ見るだけでも分かりますわ……」
「これでもまだ一部で、アイツの家にはもっとあるみたいだぞ?」
「フッ、どれも貴重なコレクションって奴、って所かな?」
ツカサが言った言葉に研究室にいたエミルは言い、それを聞いて少しキメ顔で言う研奈。
「あっ、これなんか良いかも!? 何て言うか……初めてあった気がしないって言うか……」
話を聞きながら再び研奈のコレクションを見ていたツカサは、ふと「特命戦隊ゴーバスターズ」に出て来るウサダ・レタスのフィギュアを見つけ、それを見て何処か懐かしそうに見つめていた。
「……っで研奈、愛沢のそれは使えそうか?」
「流石にすぐに、は行かないけど、えっと絆エネルギーだっけ? それを制御したりする所とかは無事っぽいから、なんとかなりそうではある。」
「本当ですか!? 良かったぁ……」
そんなツカサを見て不思議そうに見つめたエミルは研奈に問うと、研奈がキズナブレスを触ったりデータなどを見ながら言ったのを聞き、ホッとしたの胸をなでおろすツカサだった。
「……あのさぁツカサッち、その絆エネルギーって何? あぁ敬語は無しで!! 殆ど同い年っぽいし。」
「あぁ、キズナブレスを作ったペタゴラス博士が言うには……万物を構成する原子の結合もまた絆の力っで、つまり絆エネルギーは万物の創造を司る、万能の力……見たい。私も今だによく分からないんだけど。」
っと、同じように研究室に橙香と共にいた美杏の問いに、ツカサは少し首を傾げながら話すのだった。
「つまり、お前達キズナファイブのスーツや武器は、その絆エネルギーってので創造していたって事になるのか……私達で言うところのシンジュウやジュウソウルのようなものか? 確かによく分からないが……」
「そのシンジュウやジュウソウルも、今だ分からない事もあるしね。……まっ、その分からない部分も研究するのが、私の目標でもあるしね!!」
ツカサの話を聞いてこめかみを掻きながら言ったエミルに対し、少し自慢げに胸を張りながら言いながらも、キズナブレスの修理を続ける研奈だった。
「アイテム開発だけでなく研究までしてるんだ……ウチのグリーンとは大違い……」
「へぇ……キズナファイブのグリーンって、どんな人?」
「ゴリゴリのマッチョマン!! しかも軍人でもないのに軍人口調で話す変な大学生!!」
「それはそれで個性的だな。」
そんな研奈を見て言ったツカサに橙香が聞くと、ツカサは自分達のグリーンの事を話し、それを聞いて呟くエミル。
「他のメンバーは、どんな人がいるの?」
「えっと……レッドがウチの学校の先輩で友情に熱い熱血男、ブルーがクールに見えて変な所もある社長。イエローがウチの学校の教師で……」
「あっ!! その教師のイエロー……もしかして怒ったらめちゃ怖い人!?」
「そうそう!! しかも昔は伝説にもなるくらいの元ヤンだったらしいの!?」
「マジか……」
その話を聞いて他のキズナファイブのメンバーの事が気になった橙香の質問にツカサが答える中、その返答を聞いてる中で美杏が言った事に笑みを浮かべながらツカサは言い、それを聞いて唖然となる橙香。
「おい、その辺にしとけ。研奈が修理に集中出来ないだろ?」
「あぁ良いよ!! 良いよ!! こうやって私の知らない戦隊の事を聞ける方が、むしろ楽しくて修理が進む程だから。」
「それはそれでどうなんだ?」
そんな感じで盛り上がっているツカサと美杏と橙香にエミルが注意すると、その話に対して言った研奈にツッコむエミル。
「ただいま戻りましたぁ~!!」
「お帰り。どうだった?」
「研奈さんから写真貰って探して見たんですけど……まだ見つかりません。」
「見た目的にはすぐ見つかると思ったんだが……少し休憩したら、また探しに行くつもりだ。」
そんな中でレンアイワルドを探していた心咲と紫夜と瑞波と狐珀がやって来、エミルの問いに紫夜が言った後に瑞波も答えた。
「……アレ? 恋ちんは?」
「もうちょっと探してから戻るらしい。自分から協力するって言ったから、少し責任を感じてるのかもな? まぁジューフィー達も貸してあげたから、そこまで無茶はしないだろう。」
「……………」
っと、恋の姿が居ない事に気づいた美杏の問いに狐珀は持っていた水を飲みながら言い、それを聞いたツカサはふと上を見上げていた。
――――――
「じゃあ私はあっちの方探してみるから、皆はあっちとそっちお願いね。」
っと、恋は召喚したジューフィーJ12とケツァルブーメとヘラクレオリガミとスネー丸にそう命じ、それを理解したジューフィーJ12達は指定された方へと向かって行った。
「ふぅ……わぁ!?」
「あぁ言うサポートメカ的なのもあるんだ……なんか良いですね。」
一息吐いた恋が、首元に冷たい感触を感じて驚き振り向くと、そこにはスポーツドリンクを持って話すツカサが立っていた。
「んぅ。」
「あ、ありがとうございます。」
「あぁ敬語じゃなくて良いですから……あんた私より年上見たいですし。」
そのスポーツドリンクを受け取った恋が礼を言い、その際に出た敬語に対して言う返すツカサだった。
「狐珀さんが言ってましたよ? 自分が言い出しっぺだから、少し責任感じてるって……別にそこまで気にしなくても良いですし無茶しなくても。」
「……別に責任って訳じゃないよ。ただ自分がもうちょっとやりたいって思っただけって言うか、まぁそんな感じで、私は無茶してるわけじゃないんで……」
「だと良いですけど……」
っと、ツカサの問いに対して恋はスポーツドリンクを飲んだ後に答え、その返答を聞いて呟いたツカサも持っていたドリンクを飲んだ。
「……何かあったの?」
「いや……ちょっと一人で無茶してそうな気がして、自分達のレッドを思い出してたんです。」
「自分達のレッド……キズナレッドって事?」
何か思いつめた顔を浮かべてそうだったツカサを見て恋は聞き、それに答えたツカサの話に恋は問い、それに頷いたツカサは話し出した。
「ウチのレッド……浅垣灯悟って、誰かを護る為なら結構無茶する人だったんですよ……だからその……あんたもそうなんじゃないかなって思って。」
「人だったって……あの、今その浅垣灯悟っての人は、」
「…………」
「あっ、ゴメン……。」
ツカサの話を聞いて恋は再び問うと、一瞬暗い顔を浮かべたツカサを見て、聞いてはいけない事を聞いてしまったと思い謝る恋。
「あぁこっちもごめんなさい!! まぁそのウチのレッドとあなたを思わず重ねちゃったってだけの事ですよ。よくよく考えたらあなた、あんまり熱苦しくもないし、バカっぽくないですしね!!」
「それはそれでどうなんだろう……」
っと、表情を戻したツカサの話にツッコんだ後、恋は空を見上げながら話し出した。
「……私はその、浅垣灯悟さんみたいにはなれないかな? あんまり無茶し過ぎると皆にその……色々迷惑かけるし、ただ……」
「ただ?」
「私はこんな、こんな自分でも誰かを護れるなら護りたい。家族も、仲間も、友達も……ただそれだけ。ツカサの手伝いをしたいのも、同じ戦隊なら助けたいって思っただけだから。」
「…………」
自身のジュウソルウォッチを見ながら言った恋を見、ほんの少しだけだが話していた浅垣灯悟と重なったように見えたツカサは……
「フッ、」
「んぅ? どうしたの?」
「いや……ウチのレッド、灯悟先輩とあんたが似ている所、一つだけあったなって?」
「それって?」
「……誰よりも人との繋がり、絆を大切にしているって所。」
そんなツカサに気づいた恋に対し、ツカサは笑みを浮かべながら答えるのだった。
「……私、そこまで大層な感じじゃないと思うけどなぁ。」
「自信無しですか? そこは違うんですね、」
ツカサの話を聞いて頭を掻きながら言う恋にツカサが言いかけた直後だった。
「あぁもう!! 同じ語尾に元となったモノがある同士、見逃してレンアイ!!」
「一緒にするなタコヤキ!! 語尾は似たような感じでも、生まれが全然違うタコヤキぃ!!」
『…………………』
逃げながら言ったレンアイワルドに対し、これまた追いかけながら言い返すたこ焼きブルートが目の前を通り過ぎ、それを見ていた恋とツカサは一旦互いを見た後………
『あぁああ~!!』
目的のレンアイワルドと、ついでにたこ焼きブルートを見つけたのに気づき驚くのだった。
――――――
「だぁもう!! すばしっこいタコヤキ!! こうなったら奥義!! タコ焼きボム!!」
「わぁあああ~!!」
どんだけ追っても捕まらないレンアイワルドに業を煮やしたか、たこ焼きブルートは頭部分にあるたこ焼き型の爆弾を放ち、それを食らったレンアイワルドはその場に倒れてしまう。
「ハァ!! ハァ!! やっと追いついた……おっ、足止めは出来たっぽい!!」
「この通りタコヤキ!! さぁて大人しくお縄に付くでタコヤ、」
っと、走って追いかけていたデリィは息を荒く吐きながら言い、それに答えながらたこ焼きブルートが倒れているレンアイワルドに近づこうとした直後……
「タコヤキィ!!」
「おわぁなん……ってお前かい!? 何か見知らぬ奴いるけど……」
何処からかの銃撃を食らって倒れたたこ焼きブルートを見てデリィが振り向くと、そこにはジュウトリンガーを持った恋とツカサの姿があり、デリィはそれを、特にツカサの方を見て言った。
「アイツらですか? 貴方達が戦っているブルートってのは?」
「うん……まさかあっちもレンアイワルドを追ってるとは……」
「恋!!」
デリィとたこ焼きブルートを見て聞いたツカサに恋が答える中、研奈を除いた狐珀がやって来た。
「ブルートの出現反応があって来て見たら……どうやら奴らもあの怪人を追ってるようだな。」
「狙いは分からんが……見す見す奴らに渡したら厄介そうだな。」
「あぁまた厄介なデカ乳集団が……こうなったら、戦闘員共ぉ!!」
『キシャアアア!!』
瑞波とエミルがそう話す中、ジュウソルジャーの面々を見て歯を食いしばったデリィは、すぐさまブルート戦闘員達を呼び寄せるのだった。
「ツカサさんは下がってて……皆!!」
『獣魂チェンジ!!』
【チェンジ!! ジュウソルジャー!!】
恋はツカサを下がらせてから心咲達に声をかけた後、八人同時に右手に持ったジュウソルフォンを口元に近づけて叫び、そのまま自身のジュウソルウォッチにかざした。
すると八人のジュウソルウォッチからそれぞれのシンジュウを模した光が現れたのと同時に恋達の元へ向かい、その光を肉体に纏った恋達はジュウソルジャーへと変身するのだった。
「紅蓮の赤狼!! ジュウレッドォ!!」
「愛の不死鳥!! ジュウピンク!!」
「高潔なる海帝……ジュウブルー!!」
「神速の女豹!! ジュウイエロー!!」
「幻影の海姫!! ジュウパープル!!」
「橙角の剛牛!! ジュウオレンジ!!」
「金色の騎士馬……ジュウゴールド!!」
「一人足りないけど……獣魂戦隊!!」
『ジュウソルジャー!!』
「ほ、ほえぇ~……」
研奈もといジュウグリーン不在パターンの名乗りを終え、全員で声を上げるジュウソルジャーを見て、思わず唖然となるツカサだった。
敵サイドの掛け合いに関してはもう少し書こうと思ったのですが、それだと長くしたので今回のような形になりました。