ザナックは戦慄していた。
目の前に広がる光景にこれまでに感じたことの無い恐怖を覚えていた。どうやら人と言うのは、自分に理解出来ない現象が起きた際は恐怖を覚えるものらしい。今までの人生で、理解出来ない現象に遭遇した経験がなかった訳では無い。しかし、これほどまでに膨大な力に圧倒された経験はない。それが、今自分の心を恐怖で支配している元凶なのだろう。
魔導国軍 後衛にて
魔導国軍の後衛部隊はエルダーリッチから殲滅の道化師隊へと交代し、殲滅の道化師隊は座って作戦会議をしていた。
殲滅の道化師隊(以下、殲滅隊) 隊長・モルがパネルの前に立って説明をしている。
モル「こんな感じでみんなはそれぞれ配置についてくれ。ド派手にブッパなすんだ」
今回の作戦の目的は天空の森の宣伝活動である。ギルド・天空の森を伝説にするという団長の願いを叶えるためだ。
殲滅隊メンバー・マルが手を挙げて質問を飛ばす。
マル「はい!はいはいはい!どこにブッパなすかは自由?」
モル「いや、中央部分だけは無闇にブッパなすな。適当に殺しちゃならねぇ人がいるらしい。さっきウォスクから連絡があった」
ブッパなすと言う単語がこんなに乱立することに少し面白みを感じるが、とりあえずは置いておいて、モルは話を進める。
モル「俺が中央を軽く殲滅、マルとミルは左翼側、ムルとメルは右翼側に派手にブッパなせ。一撃で壊滅させたっていいが、中央に被害は出すな。いいな?」
メル「はぁーい。質問いいですかぁー?」
気だるそうに手を挙げるのは殲滅隊の女性メンバー・メル。
黒髪ショートのダウナー系の女の子だ。
ちなみに殲滅隊のメンバーはマル、ムル、モルが男性、ミルとメルが女性である。
モル「なんだ?」
メル「殺しちゃダメな人って誰ー?見た目が分かんないと、そいつが移動して右翼側とかにいた時に殺しちゃうかもなんだけどー?」
メルの質問には答えずらい。実の所、モルも相手の容姿などはよく知らないのだ。だから知っている情報をとりあえず渡しておく。
モル「んー実の所、俺もよく知らん。だが、相手は王子だと聞いている。とりあえず、高貴そうな奴がいたら生かしておけ」
ミル「それじゃ派手に魔法を打つのは無理なんじゃないかな…?指揮を取ってる貴族とかが居たら巻き込まないようにしなきゃいけなくなるし」
黒髪ロングのいかにも清楚系な殲滅隊メンバー・ミルが至極真っ当な意見を出す。確かにそれもそうなのだ。だが、それに関しては問題ない。既に相手の貴族は消したとの報告が入っている。
モル「それに関しては問題ない。相手の貴族は俊足の道化師隊が対処したそうだ」
メル「へぇーやるじゃーん。あの子達、いい仕事するねぇー」
メルが眠たそうに目を擦っている。一言言ってやりたいが、いつものことなので、モルはもう諦めている。だが、この状況下においてはこっちの方が良いのかもしれない。ビビって下手に緊張されるよりはマシ。そして、隣には緊張しまくっているやつが1人
ムル「うぅ。ヤダなぁ戦争。ミスしたら怒られるかな?もし、その殺しちゃいけない人を殺しちゃったら…あぁ、お腹痛いよぉ」
緊張を前面に出しているのは殲滅隊メンバー・ムル。言い方が悪いが、前髪が目にかかっている根暗タイプの男の子だ。
マル「大丈夫!ムルならきっとやれるよ!ミスなんてしないって!」
元気に声をかけるのはスーパー陽キャのマルだ。マルはたまにいるイキリと陽キャを履き違えている痛いやつではなく、真の陽キャ。どんなに暗いやつにも分け隔てなく接する、優しいやつなのだ。
ミル「別にミスしたって団長は怒んないから、大丈夫だよ!」
メル「そうそう、団長は怒んない怒んない、だいじょーぶ」
ムル「んーそうだよね…頑張ってみる」
マルに続いてミルとメルがムルを元気づける。仕事前の殲滅隊の日常だ。
メル「それに、ミスしたらカバーするってー」
ムルが目を輝かやかせる
ムル「えっ!ホントに?!助かr」
メル「モルが」
モル「いや俺かよ!!」
ノリでツッコんでしまった。メルはゆったりしているため、どうにもペースが乱される。咳払いをし、気を取り直す。
モル「ん゛んっ じゃあ、みんな。持ち場についてくれ」
モルの一声で皆が立ち上がる。
モル「殲滅だ」
なんか、今回は自信があります。いい感じにかけたのではないでしょうか?どこか分かりずらい部分があったら感想で教えてください!
ここまで見ていただきありがとうございました!
次回もお楽しみに!