ディアーは思考しながら歩いていると、目的の場所まで着いた。人気がなく、広く戦いやすい場所
ディアー「…おい、上の貴様!さっさと降りてきたらどうだ?」
そういうと上から赤い鎧…いや、ロボットスーツのようなものを着た者が降りてきた
ディアー(あぁ、なんだ。あいつか。くだらね)
ディアーは以前のナイウーア領での戦いを思い出していた。撤退するディアーに対して挑発した朱の雫とか言う冒険者だ。
朱の雫「よぉ、また会ったな。臆病者の化け物め」
ディアー「赤蛙が。無駄にゲロゲロ鳴くなよ。聞くに堪えん」
ディアーは後ろに警戒しつつ、気づいてることを悟られぬよう朱の雫から目を離さずにいた。
すると、今にも朱の雫に飛びかからんとするウォスクが相手に対し質問を飛ばす。
ウォスク「おい。貴様、何が目的だ?」
ディアー(おっ!良し!いいぞ!俺はアニメキャラみたいに、質問を飛ばして情報を引き出すみたいなの苦手だからな。そこら辺はお前に頼んだ!)
すると、朱の雫は銃口をこちらに向けると一言
朱の雫「話すことなどない。金魚の糞みたいに鹿野郎にくっついてるだけのお前にはな!」
次の瞬間、銃口から無数の弾丸がウォスクとディアーを分断するように放たれる。
ディアー(あぁ、あっち狙いは分断か。話も聞けそうにないし、いいだろう。乗ってやろうじゃないか)
ディアーは余裕の笑みを浮かべる。そして、そっと息を吐き自分を切り替える。表情から声色、人柄に至るまでありとあらゆるものを切り替えるのだ。これはあちらの世界で培った技術。どんな状況でもすぐに気持ちを切り替え、すぐに現場の世界に入る。俳優業で培った技術だ。
ディアー「ッ!…貴様…舐めたことを。ウォスク、奴の腸(はらわた)を引きずり出してこい!」
いかにも怒った悪役のようなセリフを言い放つとウォスクも察したのか、ディアーの演技に乗る。
ウォスク「はっ!ただちに奴をズタズタに引き裂いてご覧に入れましょう!」
そういうとディアーは飛行(フライ)の魔法が入っているスクロールを使うと朱の雫と共に遠くへと去っていった。
その様子をみてディアーはわざとらしく肩の力を抜き、息をついてみせる。絶好の奇襲チャンスを敵に作ってやるのだ。
???「裂衝斬撃!」
次の瞬間、後ろから三本の斬撃がディアーに襲い掛かる。
ディアー「チッ!魔法壁(マジックシールド)」
ディアーは敵の方を向き魔法で防御すると、大きく後ろへ下がる。そこには、様々な武器を自分の周りに浮遊させる白銀の鎧がいた。
ディアー「接近してきたらカウンターで合わせてやるつもりだったのに…残念残念」
ディアーは敵の方を見て、生命の精髄(ライフエッセンス)と魔力の精髄(マナエッセンス)を発動させる。
ディアー(HPはそこそこある。MPはなし。スキル特化のゴリゴリ戦士タイプか…ダメージ覚悟の特攻が怖いな。俺に火力がないことを悟られないようにしたいけど、幻術もあまり使いたくない…なら、狙うのはアレしかないよな)