※この作品はR-18です。

もう1人のプレイヤー   作:ハーブマン

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王国殲滅 戦争 その11 「茶番」1章

ブレインはポーチから数種類の自身にバフを与えるポーションを取り出すと全て飲み干し、虫のような化け物に刀を向ける。

それを見た化け物はブレインの前に立つとブレインに対し、名乗りを上げた。

 

コキュートス「我ガ名ハコキュートス。アインズ・ウール・ゴウン魔導王陛下二剣ヲ捧ゲタ者ダ」

 

ブレインは一瞬驚いた表情をみせた。まさか相手が戦士のように名乗りを上げるとは思っていなかったのだ。

自分なら突然刀を向けた者に対し、名乗りを上げようとは思わない。

突然のことで一瞬黙ってしまったが、相手が敬意を払って名乗りを上げてくれたのだ。こちらとしても名乗らないわけにはいかない。

 

ブレイン「ブレイン・アングラウスだ」

 

そして、ブレインは構えを取る。必殺の構えである、居合だ。

コキュートスは頷くと空間から刀を取りだし、上段の構えを取る。

 

ブレイン(また絶壁…か。どうなってんだよ。俺の人生は)

 

ブレインは薄く笑みを浮かべた後、領域を発動させた。

 

ブレイン(狙うなら腕。上段が振り下ろされる前に、腕を切り落とす!)

 

ブレイン「能力向上!」

 

ブレイン(まだだ…まだ足りない…こいつを打ち倒すにはもっと、もっとだ!)

 

ブレイン「能力超向上!」

 

ブレインに全身に激痛が走る。

鼻から血を吹き出し、身体の中から筋肉がブチブチと音を立てて千切れていく感覚が全身を襲った。

コキュートスが1歩前に出て領域に入ろうとした瞬間、空中から何かが飛んできた。

コキュートスはそれに気づき、咄嗟に後ろに飛ぶ。ブレインもそれに気づき、領域を解除して離れようとしたが、先程の技の反動による波打つような激しい痛みで動けなかった。

幸い、飛んできたものはブレインには当たらず、コキュートスとブレインの間に落ちた。

ブレインはそれを見て、掠れた声で言った。

 

ブレイン「朱の…雫…?」

 

上から飛んできたのは赤い鎧のアダマンタイト級冒険者の朱の雫のリーダーだった。

 

ウォスク「おいおい、そんなものか?赤蛙」

 

狼の顔をした人型の化け物が空から降りてくる。服装は執事のようだが、まさかこの者が朱の雫を追い込んでいるのだろうか

 

朱の雫「くっ…化け物め…」

 

狼の化け物は嘲るような表情する。

 

ウォスク「はぁ?まだ実力の半分も出してないぞ?よくその程度でディアー様を馬鹿にできたよなぁ?!」

 

狼の化け物は言葉を言い終えると同時に、まだ起き上がれていない朱の雫の腹に蹴りを入れた。朱の雫はそのまま吹き飛び、民家の中へ突っ込んだ。

すると、コキュートスが口を開く。

 

コキュートス「オイ貴様、ディアー様トカ言ッテイタナ?天空ノ森ノ者カ?」

 

狼の化け物はようやくこちらに気がついたようで、コキュートスに向き直ると質問に答えた。

 

ウォスク「あぁ、そうだ。天空の森の最後の砦、天空の森防衛指揮官のウォスクだ…あ、決闘中だったか?申し訳ない」

 

コキュートス「イヤ、ワザトデナイノナラバ構ワナイ。ソチラモ仕事ダッタノダロウ」

 

ウォスク「ご理解感謝する」

 

ブレインはとてつもない蚊帳の外感を感じつつ、今できることを考える。しかし、戦いが中断され気が抜けたのか、全身が脱力し、強い睡魔に襲われ、パタリと倒れ込んでしまった。

 

ウォスク「あ…逃げ……チッ…逃がし…」

 

コキュートス「コヤツ…一度持チ帰エ…アインズ様…」

 

遠くから声が聞こえる気がするが、ブレインは睡魔に誘われて、そのまま気を失ってしまった。

 

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