白銀の鎧「世界断絶障壁」
ディアー(聞いた事のないスキルだ。この世界特有の武技とかに関連してるものか?それとも俺が知らないだけのスキルか…?)
ディアーは白銀の鎧が使用した何かしらの能力が何なのかを知るため、手当たり次第に自分の記憶の引き出しを開けてみるが、それらしき記憶はなかった。
ディアー「まず、名を伺ってもいいかな?私の名は」
アガネイア「貴様が名乗る必要は無い。時間の無駄だ。私の名は…そう、リク・アガネイアだ」
相手からのあまりの拒絶反応にさすがに困ってしまった。名前すら聞きたくないとは、どれほど嫌われているのだろうか。とりあえず、慣れていない行動だが情報を引き出そうと話題を振ってみる。
ディアー「……まぁ、礼を言うよ。で、なぜ我々に敵対するんだ?特に君に対してちょっかいをかけた覚えは無いのだがね」
アガネイア「貴様らは世界の害悪だ。敵対する理由はそれだけで十分」
ディアー「待て待て待て!なんだって?世界の害悪?この戦争を起こしたからってことか?言っておくが、この戦争の引き金になったのは王国だぞ?魔導国から聖王国への積荷を王国の貴族が襲ったんだ。それでも、我々の行いが悪だとするのか?」
ディアーは大袈裟に手を上げて抗議する。出来ることなら敵対などしたくない。見た感じ、この世界の人間にしては恐ろしく強い。レペル100は無いだろうが、80~90くらいはあるだろう。可能性は低いが、もしかしたらこちらが負ける可能性だってある。敵対勢力は減らしたいのだ。
アガネイア「この戦争のことだけでは無い。お前らの存在、行い、それら全てが害悪なのだ。たとえそれに、どんな理由があろうと、だ。」
全く話にならない。最初からこちらを悪だと決めつけ、それを曲げるつもりもない。とんでもない頑固者だ。
これ以上話をしていても埒が明かないと考えたディアーは情報を引き出すことを諦めた。
ディアー「はぁ…そうか。なら、君は我々に敵対するという事で間違いないんだね?なら…ここで死んで行け」
ディアーの表情が一変する。
そこには慈悲の欠片もない、敵を威圧する殺意を持った形相があった。
ディアー「魔法最強化(マキシマイズマジック)赤の新星(ヴァーミリオンノヴァ)」
アガネイアが炎に包まれる。
これは、炎系の魔法の中では最高の威力を誇る魔法。さすがに少しはひるんで欲しいところだが、そんな淡い希望は打ち砕かれ、アガネイアは炎の中から飛び出したと思ったら、常人なら目で追うことも不可能な速度でディアーに突っ込んでくる。
ディアー「ッ!」
ディアーはギリギリが回避したが、腕に切り傷が付けられた。アガネイアが手にしているのはアガネイアの周りを浮遊していた武器の1つ。刀だった。
そんなことを考えていると、アガネイアはこちらを向き直し、居合いの構えを取る。
ディアー「魔法壁(マジックシールド)!」
アガネイアの居合いからの一閃はディアーの壁によって阻まれた。
ディアー「幻影の掌(ハンド)」
空間にゲートのようなものが開く、そこから出てきた無数の手がアガネイアを掴もうとする。
しかし、アガネイアは異変を察知し、距離を取ってしまう。
ディアー「魔法遅延 最強化(ディレイマキシマイズマジック)破壊反射(ミラーカウンター)」
惜しかった。幻影の掌が入りさえすれば、この距離感なら勝負は決まっていた。
ディアー(どこで誰が見てるか分からないから、あんまり手の内晒したくないんだけどなぁ)
ディアーは頭の中でそんなことをぼやく。しかし、そうも言ってられない。早く決めねば、大事な舞台に遅れてしまう。
ディアー「まぁ、いっか。ちょっとくらい晒しても」
ディアーは手をゴキゴキと鳴らし、不敵な笑みを浮かべた。
大変遅くなりましたが、皆様あけましておめでとうございます。いや、ホントに、ここまで見てくださってありがとうございます。正直、この作品を始めた当初はこんなに多くの方に見てもらえるなんて思ってなくて、最初の予定では2~3ヶ月くらいで終わらせるつもりだったんですよ。
それが、気づいたら半年近くやってて…ここまでやってこれたのは応援してくださった皆様のおかげです!
私自身、まだまだ至らぬ点もございますが、今年もよろしくお願いします!