エロトラップダンジョンの触手として転生した俺。いつか女神も調教すると誓い、今日もアクメ潮を浴びる。 作:夏之 夾竹桃
―――――魔界、大罪の王の古城にて。
我々は、どうにか生き残ったようである。あり得ない状況であった。本来ならば我々の負けていた戦。戦力差を見れば明らかだった。尤も、こちらの生き残りは2名だが。
「最後のあれ………お前はどう見る?」
「さぁな。ただ、亡き王の気まぐれとしか。」
「ごもっともな意見だな。」
我々を勝利へと導いたのは、1つの波動であった。我々でさえ、跪くことしかできなくなるような………王の波動。
「あちらで………生きておられるとでも言うのだろうか。」
「意識が僅かに覚醒したと………?」
「知るよし等無い。今は………勝利に喜ぶとしよう。」
「………言うほど勝利かね………。」
そうして私は天を仰ぐ。暗雲立ち込める魔界。この空が晴れる日は来るのだろうか。願わくば、人の世のように。
―――――人間界。リリスのダンジョンよりはるか北西、呑舟のダンジョン。ウリエル飛来より数日後の出来事である。
そこでは、まさしく舟を呑み込むほどの蛇が何匹も放たれていた。故にダンジョンそのものも大きく、最下層に辿り着くのは困難を極める。最難関と言ってもいい程のおぞましいダンジョン。あちらこちらでくぐもったあえぎ声の聞こえる洞窟内は異様に湿度が高く、不気味である。
そしてこのダンジョンの主、ベルゼブブは非常に趣味が悪い。
その洞窟内で場違いなほどに着飾ったそいつと出会う。
「あら、いらっしゃるのであれば一言声をかけてくださればよかったのに。何もおもてなしできませんよ?」
「しなくて結構だ。お前とは趣味が会わん。」
少女から搾り取った尿などとてもじゃないが飲めん。こいつは違うみたいだがな。
「そうですか………。」
「はぁ、しょぼくれた顔をするな、やりずらい………まぁ、いいさ。ちょっとした報告だよ。」
「報告………?」
「2件ほどな。1つ目、リリスが本気を出してきた。」
「なるほど………リリスが。」
「まぁ、こっちは2件目に比べればさほど重要ではない。」
「………と、もうしますと?」
「大罪の王に復活の兆しが見えた。」
「なんですって!?」
「結果、古城を攻めていたと思しきウリエルがこっちに飛来………事態が混沌とし始めている。」
「まさか………ウリエルまで。」
「悪魔の間だけの事柄じゃなくなってきてるんだよ。このゲームが。あのアスモデウスは一体何考えてんだか………。」
「私にも解りませんわ。」
「人間には成りたいが………あのクソ女神を放置してるわけでもなさそうだしな。とりあえず、そう言うわけだ。」
「なぜその情報を私に?」
「………長年の付き合いだから、このくらいは渡しといてやろうと思ってな。」
「………やっぱり、変わってませんわね。憤怒………。」
「オレにだって名前あるだろ!格好つけんな!!」
そうして、足早にそのダンジョンを後にする。今や右側だけとなった機械の翼を広げ大空へ飛び立つ。
「な!?」
加速しきって目を開けた、開口一番に出たのがその声であった。
「ありゃ………リリスのダンジョンの方じゃねぇか………!?」
いいや、認めたくなどはなかった。だが、勝てないと実感させられるものがそこにあった。巨大な肉の柱………あれには見覚えがあった。
「………王の再臨ってことか?」