穢れ堕ちた勝利の女王 作:エビフライ伯爵
そのセーフハウスは歌舞伎町の商業用雑居ビルの地下フロアにあった。廃墟や山中のような無人地帯ではない、繁華街のど真ん中にその建物が存在していて、大抵の魔術師はその大胆さに驚くことだろう。
商業用雑居ビルの地下フロアが、まるまる魔術師の工房になっていた。
ビルの敷地にはいくつもの魔術的な結界が張られており、正規の入口から入る者以外を完全に拒む要塞と化していた。
あるいは、正面入口から気配を消して入ろうにも、そうした陰術破りの結界が五重、六重としこまれている。
だが、それもビルに入ってみるまでは魔術師でも気づくことは困難であろう。
それ程までに巧みに、魔術師達からも隠す形で結界が形作られていたのである。
セーフハウスには、食料に本にトレーニング器具に……部屋から一歩も出ず何週間も過ごせるよう設備が整っていた。
そのセーフハウスの持ち主は魔術師カーマイン・アーヴィングである。
アーヴィングは、ややグレーがかったブラウンの頭髪と瞳で、彫りの深い洗練された容姿を持つ長身の美男子である。かつては魔術協会で封印指定執行者を勤めていたこともあるフリーランスの魔術師だ。執行者在職中は当代でも一二を争う実力者と目されていた。
かの冬木の聖杯にも匹敵すると噂される聖杯を求めて、この東京に聖杯戦争に参加するために来日したのである。
今いるこのセーフハウスは執行者在職中、秘密裏に用意したものだった。しかし、今回はこのセーフハウスを拠点にするつもりはなかった。
「ああ、そうなんだ。今日は仕事で会社に泊まり込みになってしまったんだ。だから先に休んでいてくれ。ああ、お休み、レイカ」
アーヴィングは協力者である女性との電話を切った。
レイカ───
敢えて要害としての備えを度外視し、ただの一般人の家を隠れ蓑としてアーヴィングは拠点に選んだ。わざわざ解かりやすい場所に大仰な工房を敷設するつもりはなく、このような秘匿性の高い場所よりも魔術師からの目を掻い潜るには有効だと判断したのだ。
付け加えるとレイカという人物にも愛着をもったことも理由である。娼婦という職業から低く見られがちだが、昔はそれなりに裕福な家庭で生活していたらしく、実は無学な女性ではない。語学も極めて堪能であり教養があり賢明な女性だった。
彼女は人としての倫理観は持ち合わせてはいるもののそれも破綻気味で、生きるという自覚が希薄で、自分の命にも他人の命にも価値を見出せていない。ある種の怪物性をアーヴィングはレイカには見出し、それを魅力と思い気に入っている。
彼女ならば、自分以外の誰も悲しまないのならば殺人に対してさえも、一切の躊躇がなく実行できる行動力と決断力を持っていた。様々な汚れ仕事を行うこともできるだろう。
アーヴィングは彼女をただの隠れ蓑だけでなく、聖杯戦争における影の協力者として使役することも検討していた。
「使い捨ての道具にするつもりが、情が移るとはな……あれは助手としても女としても魅力的過ぎたな」
自嘲混じりの独白をしながら階段を下りる。
彼は、近代的なセーフハウスの一画にある、魔術的な装飾の施された工房の中央に立ち、ゆっくりと呼吸を整えていた。
英霊を呼ぶための触媒となるものは既に祭壇に置かれている。古い、朽ちかけた車輪だ。
アーヴィングはこのまま英霊召喚をするつもりはなかった。それは事前の偵察で見た英霊が原因であった。
自身の用意した触媒で召喚されるであろう英霊は、古代ブリタニアの若き戦闘女王ブーディカ。歴史の深さ神秘は十分に思われたが、他の対戦者の英霊たちも端倪すべからざる者たちだった。そのために、事前にこのような場合に備えて用意していたものを使うことにしたのだ。
用意したものは、八つのアンプルと、かつて聖杯戦争によって生まれた聖杯の泥を加工した呪物だ。
「さあて、あとは野となれ山となれ」
アーヴィングの身体は今、活力に満ち、魔術回路の稼働率、魔術刻印との同調率、ともに最高レベルに達していた。彼はレイカとの交合しポテンシャルを最大限まで引き上げている。執行者時代からの技芸である。彼は女を犯し、そして活力を得るのである。
交合により、それまで体内にたまった古い、重い、血混じりの物質を、一滴まで噴出しきってしまう。そして代わりに───
若い女の生命力を、ポンプのごとく吸い上げるのだ。その結果、この長躯で頑丈極まる剣闘士のごとき肉体は、魔術回路の十全な稼働、猛禽みたいに飛翔自在の軽捷と精悍を得る。───そういう技術の奥義を会得していた。
もっとも、彼のその猛烈徹底した性技のために、女は快美恍惚によって、十人に五人は息絶える。生き残ったものも、まず廃人───まさに廃人には違いないが、普通の乱心状態ではなく、色情狂、肉欲の亡者ともいうべき生き物に堕ちてしまう。そんな性技を幾度も受けて正気を保つ点も、アーヴィングがレイカを気に入る点であった。
そして、いよいよ召喚の儀が始まる。
「素に銀と鉄。礎に石と契約の大公───」
アーヴィングの口から漏れ出す言葉は、『英霊召喚』の呪文だった。
長く長く呪文が語られるにつれ、空気の質が変じていく。
「───誓いを此処に。我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者───」
アーヴィングは鈍痛を感じる。
身体に刻み込まれたアーヴィング家伝来の魔術刻印が、彼の術を掩護するべく、それ単体で独自の詠唱を成し得る為だけの部品、幽体と物質を繋げる為の回路に成り果てる。
その軋轢に苛まれて悲鳴を上げる痛覚を、アーヴィングは無視して呪文に集中する。
「───抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ……!」
そう呪文の結びをつけるとともに、アーヴィングの身体に流れ込む魔力の奔流を限界まで加速させる。
詠唱を終えた瞬間───アーヴィングの工房が輝きに満ちる。
そして、光が部屋の一点に収束し───
光が薄れていくと、いつの間にか色濃い人影がその場にあった。
「ブーディカだよ、よろしく。貴方があたしのマスター?」
西洋式の剣と盾を持ち、マントを羽織り、冠を被る女性だった。大柄で肉感的で、すばらしい身体を持つ。腰元まで届くルビーを溶かした液で染め上げたような赤毛、大きい目は燦燦と輝く緑柱石色の瞳、遠くからでも花粉のような体臭が匂う美女。
「その通り。カーマイン・アーヴィングという。あなたはブリタニアの女王ブーディカ。クラスはライダーでいいかな?」
「そうだよ。あたしはブーディカ。クラスはライダー。よろしくね───」
「そうか。では召喚は無事に成功したわけか。それでは───」
アーヴィングが左手を翳しながらその甲の紋様を輝かせる。
「令呪をもって命じる───」
「!? 何を……」
ブーディカは、相手が令呪による服従を自分に課すつもりだと判断し、警戒する。
もしも危険を前に手段を問わぬ英霊だったならば、相手が令呪の発動を終える前にその首をへし折るか撥ね飛ばしていた事だろう。
しかし、穏健で高潔なブーディカは、その性格ゆえに致命的な隙を生んだ。
令呪を用いて吐き出された命令は、服従を誓わせる言葉などではなかった。
「───『取り繕うな』」
「あッ……」
ブーディカが声を上げると同時にアーヴィングの令呪の一画が輝き───その濃密な魔力が、彼女の脳髄へと侵蝕してくる。
ブーティカの魔力は、英霊たちの中でも決して高いとは言えない。しかし現代の魔術師からの精神干渉などを容易に受ける筈がなかった。
だが、令呪を通じているとはいえ、眼前の魔術師の『何か』が激しく脳髄を揺さぶり始める。
「ぁ、う……」
腹部に甘い疼きを感じたと思えば、腹部の衣装が朽ちてボロボロになって落ちる。露わになった雪白の腹部。そのへそ下に赤黒い染料で禍々しい紋様が刻まれていた。
ブーディカは慄然とした。顔が蒼白になる。経験をした事もない恐怖を感じていた。
自分の中を蝕み、穢していく、何か。怪異の男から自分へと放たれている。
「あなた……なにを……」
「罪も悔恨も隠す必要はない。お前の奥底にあるものを曝け出せ。人間も英霊も、腹を裂けば糞の詰まった糞袋だ。お前は糞を撒き散らせろ。俺はその全てを見たい」
冷笑的な笑みを湛え、地獄の底から響くような声でブーディカに言葉を投げかける。
「俺に必要なのはな、目的の為にあらゆる手段に手を染める貪欲さだ。悪辣な手段を躊躇わす選ぶ決意と妄執だ。そしてお前に足りない力も与えてやろう」
動きを止めたブーディカにそう囁きながら、アーヴィングは再度左手を掲げる。
「重ねて令呪をもって命じる───『お前が見て来た【人間達】を思い出せ』」
ブーディカの耳朶を震わせるその命令は、やはり魔力の塊と化した令呪の脳髄の奥深くに染み込ませた。それと同時に彼女の身に刻まれた呪紋が甘美と痛苦で蝕んでいく。
「へぉおっ!? お……、ヒィイイッ! おひひひぃっ! へおおおおおおおおんんっ!!」
ブーディカは叫んだ。痛苦の悲鳴とも、法悦の号泣ともつかぬ声であった。
視界が明滅し、目の前の光景がぼやける。代わりに生前出会った様々な人間達の顔が浮かぶ。愛しい家族、夫や娘たち。母国や愛娘たちを蹂躙し、陵辱したローマ。
出会った順などは関係なく、幾重にも、幾重にも、人の姿が折り重なり消えていく。
それに呼応するかのように、令呪を通して尋常ならざる量の魔力が注ぎ込まれてきた。同時に呪紋からブーディカの身体に『何か』が浸蝕する。
「はぐぅうううっ! んぶおっ!? おひぎぃっ! え、イぐぅうううううううううう!!」
───一体、何が。
───この時代の人間が持つ魔力の量ではない!
───まるで、神代の……魔女のような……。
ブーディカは既に抗うことも出来ずにいた。アーヴィングは時計塔では異端とされた呪術を利用して、対魔力の壁を切り込み、そこから『泥』を加工した呪紋を刻みつけたのだ。
そして彼はアーヴィング家が管理する霊地の霊脈から湧き出るマナをそのままオドへと変換してその力を、管理者としての縁をパスとして遠方からでも引き出すことができる。それが尋常ではない魔力供給の理由であった。
一際に赤黒い呪紋が煌めく。直後。ブーディカの身体に快美恍惚の電流が奔る。涙を、鼻水を、愛液を、腸液を、身体中の穴という穴から淫液を噴出させ、グルンと瞳を裏返して身悶える。
「えひゃああぁっ!? ほおおっ!! んぎゃぁああっ、あんぎゃぁああああああああっ!!」
もはや人間のそれとは思えない絶頂の悲鳴をあげ、辛うじて人間の形を保っていた顔がグチャッと崩れた。
ブーディカが、苦悶の表情を浮かべ、床の上をのたうち回る。
「いっ、嫌ぁあああっ!! 何かがっ、何かがあたしのなかでっ、やめてええっ、令呪使わないでっ! おかしくなりたくないっ! 狂いたくないっ! 嫌っ、嫌―っ!!」
通常のサーヴァントならばとっくに発狂していてもおかしく無い程の精神汚染が進み、思考がぼやけるようになり行動の自由が失われつつあった。
「や、やめてえ……、あたしが、あたしでなくなっていく……! た、助けて……、令呪が……、こ、この呪紋が……、あたしを……壊していく……! うぐうう」
「ああ、良い塩梅だ。それでこそ、これから俺のサーヴァントとして働くのに相応しい。そう心配するな。なに、悪いようにはしない。これからはお前のことは、俺が面倒みてやろう」
手向けとばかりに、アーヴィングは微笑みをブーディカに贈った。それを目にするなり、ブーディカの顔が恐怖で引き攣る。
「ひゃめ、てぇぇ……! ひぎぃっ」
身をよがり、涙をこぼして失禁するブーディカ。
「これはかつて最上位のサーヴァントすら愛に狂わせた、心理の支配者が作り出した愛の媚薬、その改良型だ」
ブーディカの首筋近くに合計八つのアンプルが形成される。アンプルには濁った紫色がたっぷりと詰め込まれている。アンプルの裏から突出される針は彼女の首を穿つ。
「ひぎぃっ!? えひっ!? えぁあああっ! はひゅっ!? ふっ! へぁあああっ!?」
アンプルから薬液を流し込んで脳髄と精神を蕩かせてしまう。抗うことは出来なかった。
だが彼女には少なくとも表面上は、何の変化もなかった。ただ皮膚に青味がおびて、半透明の気味をおびて来た。にもかかわらず、たしかに何かが変わって来た。それが、眼───名状しがたい凄愴の光を放つ眼にあることにアーヴィングは気が付いた。
この間、彼は別人のごとく厳粛な表情となっている。
涙を流して悦楽の声をあげ続ける、穢され、壊される彼女の具合を見定めるかのように。
「重ねて令呪をもって命じる───」
その言葉は、聖杯戦争を知る者ならば驚愕するものだった。
令呪を、召喚と同時に三画すべてを消費する。
聖杯戦争において、それぞれのマスターの生命線とも言える令呪。サーヴァントの制御や命令の強制、瞬間的な空間転移や緊急避難など、サーヴァントに限り、魔法にも近い所業を行うことができる切り札。サーヴァントの叛意に備えてせめても一画だけでも残しておくべきだった。それをすべて使い切ったのだ。
アーヴィングの最後の令呪が消費される。
「……『人の本質を、受け入れろ』」
令呪の魔力と同時に刻み込まれた呪紋が、ブーディカの身体を蝕んでいく。
対抗するように彼女が魔力を放出し、霧散する。
アーヴィングはその魔力の奔流に身を晒されながらも、鋭い眼光でブーディカを睨み続ける。
「むおぉんっ!? べひゃぁっ!! ほひゅぼしゅんひょほぉっ!! んおあギィイイイッ!!」
「お前が否定したものを、肯定して愛するがいい。……存分にな」
蕩かされた精神はアーヴィングによって念入りに造り直されることになった。
「ぎひぃいいいいいいいいいいいいいいっ!!」
英霊ブーディカの最期を飾る断末魔の絶頂は、アーヴィングにとっては心地良い子守唄だった。
そして断末魔に呼応する形で、彼女の身体に変化が起こる。
ブーディカの全身を赤黒い泥が包み込んだかと思うと、ルビーを溶かした液で染め上げたような赤毛が褐色の髪へ、緑柱石色の瞳はくすんだ金色の瞳へと色を変える。
身体を覆っていた『泥』のような何かはそのまま崩壊して、ブーディカの姿が現れる。
ブーディカの絶叫がピタリと止まり、スウ、と何事も無かったかのように立ち上がる。
彼女が身に纏う衣装と王冠、装備する武装の意匠もそれぞれ変化した。清廉な女王然としていた姿が、地獄に乱れ咲く淫花のような女となっていた。へそ下に刻み込まれた赤黒い禍々しい紋様が印象的だ。
野性の水を吸い上げ官能の太陽に照らされているような女だった。
金色の眼も唇も雨の後の花のように濡れ濡れと光る美女。むせるような異常な精気が全身から醸し出されている。、象牙の柱のような頸、はちきれるような胸、それらから発する生々しいほどの迫力は、通常の世の女たちに数倍するものであった。
ブーディカの頬はややあからんで、眼は宙を見たまま、恍惚にうるんでいるようだ。先程、自身の身に起こった出来事、令呪と呪紋による浸食、霊薬による人格の破壊、それももはや念頭にはない様子で、彼女はウットリとして、むしろ妖気をたたえてしずまりかえっている。
そんなブーディカに対し、アーヴィングは問いかけた。
「美しい。俺は好きだぜ、お前はその姿こそが相応しい。……やがて次第に心のかたちをととのってくる。お前の真名はなんと呼ぶべきかな。元の在り方とはあまりにも変質してしまったが。オルタナティブ……ブーディカ・オルタナティブ。『オルタ』とでも呼ぶか?」
なんと勝手なことを言われても、ブーディカは黙って、ただ瞳孔を広げてアーヴィングを見守っているばかりだ。彼女は、調教師たるアーヴィングの意のままに蠢く雌豹のような表情になっていた。
が、徐々に、彼女の眼にぎらぎらとした炎が燃えて来た。頬を赤らめて甘い息をつく。
「ああ、マスター……。すべては、マスターの仰せのままに……」
かつてブーディカの持っていた美貌と気魄はそのままでありながら、別人のように淫蕩、邪悪の翳がそこにあった。
「もはやあたしはマスターからは離れない。マスターを離しません」
ブーディカ・オルタはニンマリ笑った。
眼は黄金の炎のように輝いてアーヴィングを見据え、濡れた唇は媚惑の花のようにアーヴィングに吐息を吐きかけて、淫蕩、妖艶、邪悪の化身のような女がそこにいた。――しずかに近づいて、アーヴィングの胸にすがり、頬をピッタリとすりよせて、
「マスターをご満足させてみせましょう。───さ、マスター、あたしを抱いて下さい。楽しませてあげましょう。……」
と、甘美極まる声で言ったが、すぐ、怖い眼で天井をむいて、より正確にはこの東京にいる英霊たちの気配に向けて、
「もう二度と、誰にもあたしから愛する者を奪わせない。愛する者(マスター)を害するもの、それは全てあたしが打ち砕く!」
と、いった。
アーヴィングは満足げにブーディカ・オルタを抱き締める。
(驚いたな。まさかこんな女に生まれ変わるとは。ひょっとしたら俺の手にも負いかねるかもな)
だが、それもいいだろう。
彼の持つマスターとしての霊視能力によって、彼女のステータスの上昇とスキルの変化を見抜いた。
彼女のスキル『女神への誓い』。古代ブリタニアにおける勝利の女神アンドラスタへの誓い。勝利すべき仇、と定めた相手にする際にブーディカの力は増大する。彼女の場合はローマに属する相手に対してしか働かなかったが、魔人へ転生したブーディカ・オルタはスキルが変質して、異なるスキルとなっていた。精神汚染と狂化と複合して、効果対象もローマに属する者でなくとも、彼女が愛する者に敵意害意を持つ者を相手に効果が及ぶことになった。
霊薬によってブーディカ・オルタにとってアーヴィングは、生前に失った家族と同等かあるいはそれを凌ぐ愛情を持つ者であった。アヴェンジャーとなって得たそのスキルはこの聖杯戦争で最大限に効力を発揮することだろう。聖杯戦争の参加者は全て、アーヴィングの敵なのだから。
「アヴェンジャー、ブーディカ・オルタよ。俺のためにしっかり働けよ?」
「はい。マスターの仰せのままに」
ブーディカ・オルタは、その身にと同じく漆黒に染まった戦車と武具で敵を討滅する。
漆黒に染まり、魔界に堕ちた戦闘女王の勝利への道は、敵対者の死屍をもって舗装されることだろう。