ある日、悟が聞いてきた。
「なあ、硝子、傑と付き合ってんの?」
「付き合ってねーよ」
「どうしてそう思うんだい?」
「だって最近、距離ちけーじゃん」
「そりゃまあ」
「確かにね」
「傑って男が好きだと思ってた。後、俺が好きだと思ってた」
「wwwまじウケるwww」
ゲラゲラと硝子が笑う。恋愛ねぇ。私は女の子が好きなのかな。男の子が好きなのかな。
「あー。どうなんだろうね。考えたことないからわからないな」
「だってエロ本とかないし、男のアイドルのDVDばっかり隠してるし。この年頃でエロい事考えないってありえないだろ」
「揶揄わないかい?」
「偏見とかねーよ」
「五条はこういう事では気持ち悪がったり揶揄ったりしないと思うよ、夏油」
硝子の後押しで、私は答えた。
「この後部屋に来るかい? 私のレントゲン写真見せようか」
「レントゲン写真?」
「証拠。私、脳みそ二つあって二重人格なんだよ。胎児の時に双子がくっついちゃったらしくて」
「は?」
「姉さんと同じ体に同居してるようなものだからさ。エッチとかやりにくくて。どっちに立つのかとか、わからないんだよね。姉さんは面食いが過ぎるから、悟の事はミーハーな意味で好きだよ。硝子は姉さんの方と親友なんだ」
「俺も話せる?」
「どうかな。悟の事、顔が良すぎて声すら出ないって言ってたし」
「小猿ちゃん。挨拶くらいはしておけよ」
「猿です。その、よろし……!? なっなっなっ!!! 何やってるんだ、悟!」
何を思ったのか、悟はいきなりキスをしてきた。ぴょこんと反応した私をズボンを引っ張って浮き立たせる。
「今勃たせたのどーっちだ♡」
「ばっ 私達ずっと禁欲生活で爆発しそうなんだよ、どうしてそういう事するかな!」
「傑も嫌じゃねーんだな」
「いちゃつくなら部屋でやれ」
「ってことで、部屋行こうぜ傑」
「行かないよ! この流れでどうして二人で部屋に行くと思った!?」
「じゃあ3人で。硝子がいるなら安心だろ」
「待って私を巻き込むな、クズども」
悟がまあまあと部屋に押し込める。
私は一応、レントゲン写真を見せた。
「傑。俺さ。嬉しいんだ。よーやく仲間に入れてくれたなって。でも、今まで仲間に入れてくれなかったのは不満に思ってる」
「悟……ごめんよ」
「傑のお姉さんの事、俺、知りたい。傑の事も、もーーっと知りたい」
「悟……君の気持ちは嬉しいけど」
「それに俺、いいこと考えたんだ」
「あんまりいい予感しないけど」
「小猿ちゃんと俺が付き合えば、男女の仲になっても問題なし! 傑に俺がエッチなこと教えるのも問題なし! ほら、問題ねーじゃん! 性欲爆発しそーで大変なんだろ! 俺に任せろ!」
「一ミクロンたりとも大丈夫じゃないし任せられないんだよ!」
「私を巻き込むなよ」
「だって傑の体変わってるんだろ。色々調べたくない?」
「それはそう」
「ってことで、四人で色々調べようぜ!」
恐ろしい試みが始まってしまった。