※この作品はR-18です。

転生したらスライムだった件 スライムは彼女たちを愛する   作:有頂天皇帝

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今回は原作と同じようなところは省略して書いているため


第四話 ドワルゴンでの激動の日々

俺のうっかりによって絡んできた冒険者だけじゃなくて俺たちと同じように行列に並んでいた多くの人たちを気絶させたりなどかなりの被害を出してしまった。それによって俺たちは現在ドワルゴンの牢屋の中に収容されていた。まぁあれだけの騒ぎを起こしてしまったのだからこれも仕方が無いことなんだよなぁ・・・その結果、ゴブタは蓮巻きにされ、ヴェルザードは手錠で拘束され、俺は酒樽の中に閉じ込められていた。ドワルゴンの警備隊が来た時に何とか誤魔化せないかと無害なスライムを演じようとしたが、当然上手くいく訳もなく捕まり酒樽の中に入れられてしまった。

まぁかなりの被害を出したんだからこんな扱いを受けるのも仕方がないかもしれないけどさぁ・・・

 

「───というのが事のあらましです。ね?俺悪くないでしょ?」

 

俺は牢屋にやって来た俺たちを牢屋に入れた警備隊の隊長であるカイドウさんに事のあらましを伝えた。

 

「うーん・・・まぁ見ていた者の証言と概ね一致するが・・・」

 

カイドウさんは俺の説明とあの時俺たちの様子を見ていた人達からの証言を照らし合わせて俺たちの処遇をどうするかで悩んでいた。そんな時勢いよく扉を開けながら警備隊らしきドワーフの男性が入ってきた。

 

「カイドウ隊長、大変だ!!鉱山にアーマーサウルスが・・・」

 

「何だと!?討伐隊は?」

 

「既に向かいました。それより、魔鉱石の採掘に奥まで潜っていたガルムたちが大怪我を・・・」

 

「回復薬は!?」

 

「それが、戦争の準備だかで足りてないんですよ」

 

「クッ・・・あいつらは、俺の兄弟みたいなもんなんだ・・・と、とにかく回復薬を探せ!なんとしてもかき集めるんだ!」

 

ってあれだよな。ヴェルドラの洞窟で捕食した奴だよな。あいつってヴェルドラのとこ以外にもいたんだな。それにしてもこれは不謹慎かもしれないが俺たちにとってはタイミングのいいことだな。

 

「旦那、少しいいか?」

 

「あ、なんだ?今、取り組み中なんだが・・・」

 

「良ければこれ、使ってくれ」

 

そう言って、胃袋から回復薬を取り出し、カイドウに渡す。

 

「お前、今どこから・・・?」

 

「秘密。それより、早く行ったほうがいいと思うぞ」

 

「あ、あぁ。そうだな。恩に着る!」

 

カイドウは俺の渡した出処不明の回復薬に対して多少の不安を感じてはいるが、それよりも重傷の兄弟たちを優先したようだ。

 

「良かったのリムル?」

 

「まぁ困った時はお互い様だからな」

 

ヴェルザードが回復薬をカイドウに渡して良かったのか尋ねけくるけどまぁ死にかけている人を放置だなんて出来ないからな。

 

「甘いわね。けどそれがあなたのいい所ね」

 

ヴェルザードがそう言って微笑んでくれた。うぅ美人の笑顔はやはり彼女いない歴年齢の俺にとって眩しすぎるぜ・・・

 

「と、とりあえず警備隊が戻ってくるまで大人しく待っていようぜ」

 

「ふふっ、わかったわ」

 

俺は気恥しさを誤魔化すようにヴェルザードにそう言うとカイドウたちが戻ってくるまで待つことにした。その間暇だからヴェルザード監修の元俺が持っているスキルを色々と試して時間を潰すことにした。ちなみにゴブタはというとさっきからずっと爆睡を決めている。コイツよくこんな状況で呑気に寝ていられるよな。まぁゴブタらしいと言えばゴブタらしいんだけどな。それから待つこと1時間。俺たちは戻ってきたカイドウによって牢屋から釈放されて3人の鉱山夫のドワーフを紹介された。

 

「助かったよ、ありがとう!」

 

「あんたが薬をくれたんだってな。ありがとよ!」

 

「腕が千切れかけてて、生き残れても仕事がなくなるところだった。ありがとう!」

 

「・・・・・・(こくこく)」

 

と、一斉に感謝の言葉を述べるカイドウたち。最後の奴は何も言ってないけど・・・まあ、感謝の気持ちは伝わっているからいっか。その後鉱山夫たちは仕事場に戻り俺たちはカイドウから鉱山夫たちを助けてくれた恩人ということで釈放されることになった。

 

「いやホントあんなすごい薬は初めて見たぜ。俺に出来ることなら何でも言ってくれ」

 

どうやらこの一件がカイドウは俺を信用してくれたようだ。なので俺はその好意に甘えてドワルゴンに来た目的を話すことにした。

 

「なるほど。つまりリムルの旦那は建築技術と衣服を調達したいってわけだな」

 

「あぁ俺たちの村にはそれらの知識とものがないからな。最低限のものでもいいからこの国で調達出来ればと思ってな・・・」

 

「それなら俺にアテがあるぜ。明日案内してやるぜ」

 

「本当か!!ありがとうな」

 

こうしてカイドウのおかげで職人の当てができたのだった。

 

◆◆◆◆◆

 

ドワルゴンから少し離れた森の中。リムルがカイドウの案内の元、職人の働いている場所へ行っている中私はある人物に会いに来ていた。

 

「それで?私になんの用かしら、デミウルゴス」

 

私は目の前の人物、否悪魔であるデミウルゴスに声をかける。彼はギィの眷属である上位魔将(アークデーモン)で私がギィの元にいた頃から交流がある。

 

「お久しぶりですヴェルザード様。貴方様がギィ様の元より離れて以来となりますね」

 

デミウルゴスはそう言いながら私に大して畏まった態度をとる。

 

「そういうのはいいわ。私を尋ねてきた目的を話しなさい」

 

デミウルゴスはミザリーやレインより劣るとはいえ、ギィの眷属の中では重宝されている方だ。そんな彼が用もなく私に会いに来るわけが無い。

 

「いえ此度御身に出会ったのは偶然です。我が友コキュートスが御身のことを心配していることを伝えたかったのです」

 

「そう、相変わらずねあの子も」

 

コキュートスとは私が名付けした蟲型魔獣(インセクト)が進化した蟲皇帝(インセクトカイザー)のことだ。その力はギィの遊び相手にもなれる程だというのだからその実力は魔王級と言っても過言ではないだろう。

 

「デミウルゴス、コキュートスには私のことは心配しなくて大丈夫だと伝えてくれるかしら?」

 

「承知しました。コキュートスにはそのように伝えておきます。それであのスライムなのですが・・・」

 

「リムルの事かしら?」

 

まぁ当然気になるわよね。世界最強の種族である竜種と最弱の魔物であるスライムが一緒に行動しているのだからそうなるのもわかる。といっても流石にリムルのいない場で全てを話す訳にはいかないので、所々ぼかしながらリムルのことを軽く話した。

 

「なるほど。人の記憶を持ったスライムですか。それは確かに非常に希少な存在ですね」

 

「そうでしょう。それに彼の周りも中々面白いのよ?」

 

私はリムルに対して興味を抱いているデミウルゴスに対してまるで自分の事のように嬉しそうに語りながらリムルが認められている事実に喜びを抱いていた。何故そこまでそう思うのか分からないが、この感情は別に嫌なものではないから今は気にしなくてもいいかしら。

 

「そういうわけで今のところギィの元に戻るつもりは無いわ」

 

「承知しました。ですが、御身のことを心配するものたちもいることだけはお忘れなきように」

 

「分かっているわ」

 

「それでは失礼いたします」

 

デミウルゴスはそう言うと悪魔の翼を広げて飛び立って行った。久しぶりの知り合いとの会話を楽しめたのもあるが、名付けをした子の一人でもあるコキュートスのことも聞けて有意義な時間を過ごせた。

 

「そういえばリムルの方は無事に終わったのかしら?」

 

私は今頃ドワーフの職人に会って交渉を行っているだろうリムルのことを考えながら少しの間この一人の時間を楽しむことにするのだった。

この時の私は知らなかった。リムルとドワーフの職人との交渉は上手くいったみたいのようだが、その後そのドワーフの職人があることをやらかしてしまい巻き込まれてしまうことを・・・

 

◆◆◆◆◆◆

 

「これより裁判を始める。一同起立!!」

 

(どうしてこうなった!?)

 

俺は今カイドウの紹介で出会ったドワーフの職人、カイジンとカイジンの弟子であるヴェルフとリズベット、カイジンのところで働いている俺の完全回復薬(フルポーション)で助けられたドワーフ三兄弟のガルム、ドルド、ミルド。そしてヴェルザードとゴブタと共に裁判にかけられていた。

 

事の発端は四日ほど前。カイドウの案内で腕のいい職人のいる鍛冶場にやって来た。その職人こそカイドウの兄であるカイジンであり俺は村の衣食住の衣と住の問題を解決するために技術者紹介の依頼をカイジンに頼んだ。しかし、カイジンはこの国の大臣であるベスターからの依頼で魔鋼製のロングソード20本を今週中に納入しなければならずそのためリムルの依頼を受けられないと言われた。しかしそこは俺の頼れる大賢者。カイジンの店で唯一完成していた魔鋼製のロングソードを俺が『捕食者』で取り込み、大賢者がそれを解析することで20本のコピーを作り出すことに成功した。

 

これによってカイジンたちは無事に納入することができ、そのお祝いとして俺とゴブタはそのお祝いにカイジンたちと共にエルフのお姉さんのお店に行くことになった。美少女から美人なエルフたちに囲まれながら楽しい時を過ごしていた時、噂のクソ大臣ことベスターが来店して来た。ベスターは最初カイジンに対して絡んでいたがスライムである俺が店にいることが気に食わなかったのかテーブルにあったコップの酒を俺にかけた。俺自身は大して気にしてなかったのだが、これにカイジンがとうとう切れてしまいベスターを殴り飛ばしてしまった。

その後、カイジンが俺の村へ職人として来てくれると言ってくれたことに喜んだのもつかの間。当然、一国の大臣に対して暴行を加えたのだからお咎めなしなど有り得ず俺たちは呆れた顔をしたカイドウたち警備隊によって牢屋に逆戻りされたのだった。ちなみに俺たちがエルフのお店に行ったことを牢屋の中で聞いたヴェルザードが目だけ笑ってない笑顔で微笑んできた時は俺たち全員生きた心地がしなかったのはここだけの話だ。そして今はベスター大臣への暴行に関する裁判を受けていた。

 

「─────と、このように店で寛いでおられたベスター殿に対し因縁をつけカイジン達は複数で暴行を加えたのです」

 

やはり、というべきなのか、俺たちの弁護人はベスターに買収されているようだ。まぁ、そんな事は最初から予想出来ていたことなので別にいいのだが問題はこれからどうするかだ。俺とヴェルザード、ゴブタだけなら強行突破して脱出することは出来るかもしれないがこの国はカイジンたちの故郷であり、そんなことをすればカイジンたちは故郷での居場所がなくなるし今後俺たちの村でドワルゴンと取引する可能性も少なからずあるから悪感情を抱かせるわけにはいかない。それに俺たちの前には厄介な存在がいた。

 

(────英雄王ガゼル・ドワルゴ。ヴェルザード以外で初めてだな。この世界で危機感を感じるのは)

 

武装国家ドワルゴンの現国王にして剣聖と呼ばれるほどその威圧感は凄まじく、まさに国王として相応しいと思えた。そして俺たちの弁護人の話が終わり、判決が下された。

 

「静粛に!これより、判決を申し渡す!主犯、カイジン。この者は、二十年の鉱山での強制労働に処す。その他、共犯者共。この者共は、十年の鉱山での強制労働に処す。それでは、この裁判を閉廷──」

 

「───待て」

 

裁判官の判決が下され、裁判がおわってしまうと思ったその時、今まで黙って見ていたガゼル王がその口を開いた。その重く深い静かな声によって裁判場は静まり変えった。

 

「久しいなカイジン。息災か?」

 

「・・・は!王におかれましても、ご健勝そうで何よりでございます」

 

ガゼル王がカイジンに声をかけると、カイジンは一拍置いてから返答した。どうやら王の問いかけには返事しても大丈夫なようだ。

 

「よい。余とそちの仲である。それよりも戻ってくる気はあるか?」

 

ガゼル王から発せられたその言葉は異例な出来事であったらしく、周囲がざわめいておりベスターや裏切った代理人たちも一気に顔を青ざめさせていた。

 

「恐れながら王よ!私は既に主を得ました!この契りは私の宝であります。この宝、王の命令であれど、手放す気はありませぬ!」

 

俺はカイジンのその言葉に心を強く打たれたが、護衛の兵士たちにとって偉大なる王より下等なスライムを優先させたことに対して無礼と感じたのかカイジンに対して殺気を向けていた。それでもカイジンに怯えはなく、むしろ堂々と胸を張って王を見つめていた。

 

「で、あるか・・・」

 

ガゼル王はカイジンの目を見て再び目を閉じ辺りを再び静寂が支配した。そして───

 

「判決を言い渡す。心して聞けえい!カイジン及びその仲間は王国より国外追放とする。今宵、日付が変わって以後この国に滞在する事を余は許しはしない。以上である。では、余の前より消えるがよい!!」

 

ガゼル王が目を見開き、大音声で言い放つ。これが、王者の覇気!身が震えるほどの威圧。それなのに、俺にはガゼル王が寂しそうに見えたのだった。

 

「兄貴、元気でな」

 

「迷惑をかけたな。お前も元気で」

 

ドワルゴンの門前にてカイドウとカイジンが別れの挨拶をしている。国外追放となってしまった以上今後カイジン達は気軽に帰国するのも難しくなるのだから名残惜しいのも仕方がないだろう。

 

「リムルの旦那もユキナの姉さんも、兄貴を頼む」

 

「心配いらない。こき使うだけだ」

 

「大切な技術者だもの。存分に腕を振るってもらうわ」

 

カイドウは俺たちの言葉に安心したのか雰囲気が和らいだが、直ぐに警備隊長としての顔に戻して言い放った。

 

「これより判決に従い、カイジンとその一味を国外追放とする」

 

「早々に立ち去れ」

 

そう言ってカイドウ達は砦の中に入り門を閉めた。

 

「それじゃあ行くか 森で俺の仲間たちが待ってる」

 

「ゴブタ 先に行って出発の準備を手伝ってきなさい」

 

ヴェルザードに指示されたゴブタは「了解っす!」と言って自身の影から嵐牙狼族(テンペストウルフ)を呼び出し、その背中に飛び乗って森へと走り出して行った。

・・・ゴブタの奴いつの間にあんなスキルを覚えたんだ?カイジン達もいきなり現れた魔物(テンペストウルフ)に驚愕しているし。

 

「ところで後ろの連中も本当に着いてくるのか?」

 

俺はカイジンたちの後ろにいる25人のドワーフたちに確認するように訪ねた。最初は俺の村に来るのはカイジンだけだったのだかその後ガルム、ドルド、ミルドドワーフ三兄弟とカイジンの弟子であるヴェルフとリズベットが加わった。そしてさっきドワルゴンを追い出された時にカイジンを追ってやって来たのが彼ら25人のドワーフだ。

 

「構わんさ。ワシらはカイジン殿に恩がある。それにこの国のことは若い奴らに任せとけば大丈夫じゃろう」

 

「おいおい、それが元ドワルゴン騎士団の一員が言うことかよ」

 

ドワーフの爺さんとカイジンは楽しそうに笑いながら話し合っており、それに釣られてほかのみんなも愉快そうに笑っていた。

 

「まぁこっちも人手不足だから別にいいけどさ」

 

こうして俺たちは当初の予定通り、いやそれ以上のことを果たせたのだった。ほんの数日だというのにゴブリン村が懐かしく感じるな・・・

 

「ところでリムル、この人数をどうやって連れていくつもり?」

 

「あ゛っ」

 

────訂正。俺たちの帰還はまだ少しかかりそうだ。

 

 

 




◆◆◆◆◆

追加メンバー

デミウルゴス
『オーバーロード』に登場するメインキャラクターの1人。瞳の色からギィの眷属の1人として配下にさせました。

コキュートス
『オーバーロード』に登場するメインキャラクターの1人。この作品ではヴェルザードによって名付けられた[[rb: 蟲皇帝>インセクトカイザー ]]として登場。

ヴェルフ
『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』に登場するヴェルフ・クロッゾ。この世界ではカイジンの作った武具の素晴らしさに惚れ込み彼に弟子入りした。その腕はカイジンに劣るものの既に鍛冶師として優れたものと誰もが認めている。しかし、ネーミングセンスが壊滅的な為今のところ彼の打った武具はあまり売れていない。

リズベット
『ソードアート・オンライン』に登場する鍛冶師の少女。ヴェルフと同じようにカイジンに弟子入りする。ヴェルフとは良きライバル関係となっており切磋琢磨し合っている。ヴェルフと違って壊滅的なネーミングセンスを持っていないため自分の作った武具はそこそこ売れている。

ドワーフ 25人
ドリフターズに登場する老ドワーフたち。現役を引退しているもののその腕は錆び付いておらず鍛冶だけでなく大斧による戦闘も得意とする。また、中には鍛冶以外にも酒造りや工作などを得意とする者もいる。


今回は原作通りの展開はそのままにしようと思ってカット多めとなりましたが、次回はオリジナル展開としてオーバーロードの話を少し混ぜた展開となります。オーバーロードで登場するモンスターを登場させようかと思っていますが名前が被っているものたちもいるため名前を変えての登場になるかもしれません(例えばオーバーロードの人喰い大鬼を[[rb:劣化大鬼 > レッサーオーガ]]など)。敵陣営の強化のひとつとしてチート能力を持ったゲス転生者たちを出そうかなと考えていますがどうでしょうか?例としてはハイスクールDxDの赤龍帝の篭手を持ったゲスハーレム野郎とかみたいな他作品の主人公や強敵の力を転生特典として貰った連中。またpixivやハーメルンの活動報告にてありがたいことにコメントを貰っているためその中から何作品か選んで登場させようかと思ってます。今の所登場予定なのが『アカメが斬る』のエスデス、『陰の実力者になりたくて!』からシャドウガーディアン、『蜘蛛ですがなにか』から白織とソフィア、『転生したら剣でした』から師匠とフランを考えています。
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