※この作品はR-18です。

転生したらスライムだった件 スライムは彼女たちを愛する   作:有頂天皇帝

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まえがき
今回から本格的な戦いが始まります。蜘蛛ですがなにかよりとあるカスエルフが登場しますが長々と登場させでも面倒なので早めに処分します。コイツの本格的な出番はかなり先になります。
それと今回リムルのO.S.やろうかと思ってたのですがやれなかったので次回以降にやりたいと思います。
今候補として考えているのでぬらりひょんのつららが奴良リクオとやっていた鬼纏(まとい)とかいいかなと思いますがどうですかね?


第五十三話 闇夜の戦いの序章

ラキュースたち青の薔薇が八本指の麻薬畑を焼き払った時に得た組織の所在地が判明したのと、リムルと竜之介、フリーによって六腕の一人と準幹部1人を捕縛した成果を挙げたのを機に一気に打撃を与えようと今夜一斉襲撃を決行した。先日から根回しをしていたのもあり、急な集合にも十分ではないが人員を揃えることが出来た。

 

揃った戦力としてはリムルと竜之介、アルファを始めとしたリムルの配下たち、青の薔薇や偶然王国に滞在していたモモンたち【漆黒】を始めとした複数の冒険者パーティ、クライムや王国最強の戦士ガゼフ・ストロノーフを始めとした一部の王国所属の騎士たち、レエブン侯子飼いの冒険者たちなどが主な戦力であろう。

 

班ごとに別れての襲撃となりリムルは竜之介たち配下、クライム、ブレイン、セバス、レエブン侯子飼いの元Aランク冒険者パーティーと一緒に行動し八本指の拠点の1つへと襲撃を仕掛けることとなった。

 

中の様子を調べるために元Aランクパーティーの盗賊であるロックマイヤーが先に侵入予定の屋敷に潜入して中の様子を調べることとなった。

その結果、屋敷には八本指の中でも実力者が揃っている警護部門の幹部である【六腕】が捕まっているサキュロント以外の5人が勢ぞろいしている上に幹部に匹敵する実力者たちがかなりの数いるようだ。

また、地下には八本指あるいは貴族によって捕らえられたらしい女性の姿があったようだ。

 

「恐らくですがその女性は私の関係者と思います。申し訳ないのですが私が六腕たちの相手をしますので彼女の救出をお願いしても宜しいでしょうか?」

 

「あっ、俺も暴れたいからセバスさんと一緒に正面から行くわ」

 

セバスとリムルがロックマイヤーの報告を受けて真っ先にそんなことを言い出したためにリムルたちの実力を知らないロックマイヤーたちは困惑してしまうも、竜之介やアルファたちはリムルを心酔しているしクライムとブレインは先日セバスの実力をその目で見たため2人なら問題ないと力強く宣言したため、リムルとセバスが正面で暴れている間にクライムたちがセバスの知り合いであるツアレの救出に動くこととなった。

 

 

 

 

堂々と正面から門を開けて屋敷に入るリムルとセバス。道中警護の連中からの襲撃もなく屋敷の前まで難なく辿り着いた2人の前に六腕の四人を始めとした警護部門の精鋭たちが待ち構えていた。

 

「5人・・・ではないのですか?」

 

セバスは六腕らしき4人に対してそう尋ねるが、4人は不敵な笑みを浮かべるだけでそれに対して返答を返さない。リムルとセバスはそんなあからさまな長髪にも乗らずに周囲を見渡す。

 

「あんたたち中々強いんだって?まさかサキュロントと蛇塚を倒したのは・・・あなたたちじやないわよね?」

 

「いくら落ち目とはいえ奴隷売買の長であるコッコドールの前で負けるだなんて、六腕と準幹部の恥にも程がある」

 

「まぁ、奴らは卑怯な手を使われて負けたとか言っていたがな・・・」

 

「どちらにしろ面倒事を持ち込んだ小僧、お前から殺す。あちらを見よ」

 

【千殺(せんさい)】マルムヴィスト、【踊る三日月刀(シミター)】エドストレーム、【空間斬】ペシュリアン、【不死王】デイバーノックが順番に話しながら視線を上に向けたのでリムルとセバスもそちらに視線を向けるとそこにはテラス席で優雅にくつろぎながらこちらを見下ろしている貴族たちの姿があった。

 

「あそこには各所から来たお偉いさん方が集まっている。俺たちがお前たちをいたぶり殺すところを目にするためにな」

 

「なるほど・・・」

 

リムルはマルムヴィストの言葉を聞きながらジッとテラスを見上げながらこっそりと影の中から色々出して辺りやテラス側に向かわせた。

それをおくびにも出さないリムルは連中になにか言ってやろうかと考えるよりも先にセバスが話しかける。

 

「ところで彼女──ツアレはどうしましたか?」

 

セバスは先日ゴミ捨て場に捨てられていたところを助けた八本指が経営する娼館の元娼婦ツアレニーニャをどうしたのかと聞く。それに対してデイバーノックはニヤリと不敵な笑みを浮かべながら返す。

 

「────死んだ、と言ったら?」

 

「あなた方はそんなに優しいのですか?」

 

「ははは!正解だ。俺たちはそんなに優しくない」

 

「あの女はコッコドールへの贈り物の1つだ。大切に確保しているよ」

 

デイバーノックとマルムヴィストの会話を聞きながらペシュリアンが一瞬だけチラリと屋敷の片隅にある小さな小屋に視線を向けていたことに気づいたリムルとセバス。

ロックマイヤーから聞いていた場所と違うことからあっちの方になにか仕掛けられているだろうと予想をつけたリムルはさっさと目の前の連中を始末しようかとしたところでテラス席にいる貴族の聞き逃せない発言が聞こえた。

 

「────おい!早くそのガキを殺せ!!そのガキの連れている女たちを儂らが楽しむのだからな!!」

 

「あ゛ぁ゛?」

 

貴族の下卑た欲望まみれの戯言を聞いた瞬間ブチ切れたリムル。そんなリムルに気づかず欲望の赴くままにヴェルザードやアルファたちを使ってどのようにして楽しむかなどを夢中になって盛り上がっていた。

それをデイバーノックたちは興味なさげに聴き逃しながらそれぞれの武器を構えて戦闘態勢に入るが、今のリムルにとってどうでもいいことだった。

 

「さてお偉いさん方も待ちきれないようだからとっとと始め────」

 

「黙れ」

 

デイバーノックが魔法を詠唱するよりも早くリムルの攻撃として放った【邪悪喰(ドラグイーター)】によって上半身を喰いちぎった。

突然のことにエドストレームたちは動揺し動きが鈍ってしまうが、そんなことは関係ないと言わんばかりにリムルは【水刃】でエドストレームの首を斬り飛ばす。

 

デイバーノックに続いてエドストレームも殺られたことで焦りの表情を浮かべながらマルムヴィストはレイピアを、ペシュリアンはウルミと呼ばれる鞭のようにしなる長剣を用いてリムルに接近しながら斬りかかるが、それよりも先にリムルの足元から放った【水氷大魔散弾(アイシクルショット)】でペシュリアンの身体を鎧ごと貫通させて蜂の巣にする。

 

一歩踏み込むのが遅れていたマルムヴィストは目の前でペシュリアンが為す術もなく殺されたのを見て気圧され後ずさりするが、リムルが見逃す訳もなく閻魔で身体を頭から真っ二つに切り裂いた。

 

「────お見事。お強いとは感じてはおりましたが中々見事な腕前ですな」

 

六腕の四人が一瞬にして殺されてしまったのを見てしまった貴族や警護の人間たちが顔を青ざめて立ち尽くしている中でセバスは拍手しながらリムルの実力を褒める。それに対して今のリムルは何も感じずただ淡々と影から召喚した影の兵士達にこの場にいる人間たちの殲滅を命令する。

 

「ここの掃除は俺がやっておくからセバスさんは念の為に竜たちのところにでも行っててくれ」

 

「そうですな。ここに残っていても雑魚処理程度の仕事しかありませんしそうさせてもらいましょうか」

 

セバスはリムルの提案を受け入れそのまま散歩するかのように歩きながらペシュリアンが視線を向けていた小屋に足を向けてゆっくりと歩いていく。

誰もセバスに対して何かしようと言う考えも浮かばずただただ見ている間にリムルが召喚した影の兵士たちが何時でも動けるようにしながらリムルの号令を待っており、リムルはセバスが十分な距離をとったのを確認してから命令を下した。

 

「──────殺れ」

 

リムルの簡素な命令が下されたのとほぼ同時に影の兵士たちの蹂躙が行われ屋敷の外で貴族や警護の人間たちの断末魔による叫びが月と星の明かりだけがある夜の中に響くのだった。

 

 

 

 

 

リムルとセバスたちが襲撃しているのとは別の八本指の拠点の1つである屋敷の庭をフェンブレンが1人歩いていた。

 

「────ふむ。この国の闇を担う連中と聞いてそれなりの実力があるかと思っていたのだが、歯ごたえのない連中ばかりで実にツマラン」

 

フェンブレンは腕を降るって手にこびりついた血の汚れを払い落としながら残念そうにそう呟いた。

ほかのメンバーよりも先んじてリ・エスティーゼ王国に潜入したフェンブレンは先程まで八本指の構成員たちと戦闘──否、一方的な虐殺を行っていた。

 

ハドラーの僅かに残っていた残酷性、嗜虐性、功名心といった「負」の要素を最も色濃く受け継いでたのと悪魔としての面も合わさってフェンブレンは残忍にして弱者を痛めつける事に快感を覚える加虐嗜好者であった。

 

ほかの魔水晶騎士駒(クリスタルナイツ)たちと毛色が異なるため普段は騎士精神あふれるメンバーたちの歩調に合わせている為、その残虐性はあまり表出ってない。

そのためこうして1人で戦う時はその残虐性を表に出して戦うため先程も八本指の構成員たちとの戦いでは怯え逃げ惑う非戦闘員も含めてその全身刃物とも言うべきその身体を用いて一人一人丁寧に惨殺していった。

 

「まぁよい。もう少しだけ暴れていれば例のリムルとやらも気づくであろう。さて次は────む?」

 

フェンブレンはリムルに自分たちの存在を気づかせるためにもう少しだけ派手に暴れようかと次の八本指の拠点に足を運ぼうとしたところで自分を囲む存在たちに気づいた。

 

「先程屋敷の中を確認した。屋敷の中にあった人間たちの惨殺死体。それを作ったのは貴様だな?」

 

フェンブレンを囲むようにしている集団────このリ・エスティーゼ王国の貴族たちの中でもかなりの勢力を持っているリベルテ・ケレベル公爵の一人娘であるエレーナ・ケレベル率いる騎士団は武器を構えて誰1人油断せずフェンブレンを見据えながら騎士団長であるエレーナが自身の武器である特質級(ユニーク)武器の連接剣【ミラージュ】の刃をフェンブレンに向けながら問いかける。

 

「これはこれは。噂の姫将軍自らのお出ましとは・・・。あんなゴミ共でも貴殿を呼び出すという役目を果たしてくれたようだ」

 

「・・・それは貴様がアレをやったと認めるということでいいのだな」

 

フェンブレンはエレーナという極上の獲物が来たことで八本指の構成員たちを皆殺しにしたかいがあったと笑うが、あんな悍ましい光景を作り出しておきながら笑顔を浮かべるフェンブレンにエレーナ及び部下たちは全員顔を嫌悪感で歪めた。

 

「今我々だけでなく第二王国騎士団と魔法士師団もこちらに向かっている。いくら貴様が強者であろうとこれだけの数を相手に一人で敵うわけがない。大人しく投稿しろ」

 

エレーナは周囲の警戒を怠らずにそうフェンブレンに警告する。第二王国騎士団と魔法士師団の両組織のトップとその周りを固める上層部は腐りきっているがその下にいる団員たちは優れた人材が多いので彼女らたちが揃えばフェンブレンがかなりの強者であろうと問題は無いと考えていた。

それは事実であり、フェンブレンもまたその全員を1人で相手どれるなど思い上がってはいなかった。しかし・・・

 

「確かに貴殿らだけでなくその2つの師団が揃ってしまえばワシといえどタダではすまんだろうな・・・。だが娘よ、貴様は1つだけ勘違いしておる」

 

「勘違い、だと?」

 

フェンブレンの言葉に疑問を感じたエレーナがその答えを求めるよりも先に遠くの方から爆発音が響いた。それも1箇所ではなく複数の場所を同時に・・・。

それに驚くよりも先にフェンブレンを囲んでいた部隊の一角で爆発が生じ、死者は出なかったもののかなりのダメージをおって倒れ付すものたちが出てしまう。

 

「────この地を攻めているのはワシだけでない。ワシはただの先行部隊よ」

 

「──────っ!?」

 

フェンブレンが目を細めながらそう嘲笑って言った言葉にエレーナは背筋に冷たい汗が流れたのを感じながら今自分の部下たちを薙ぎ払った攻撃をした存在がいるであろう場所に目を向けるとそこには下位悪魔(レッサーデーモン)を引き連れた青い肌に長い銀髪の【上位魔将(アークデーモン)】ハドラーが立っていた。

 

「おぉ・・・!!ハドラー様、御自らがこちらに来られるとは・・・!!」

 

「気にするなフェンブレン。アルビナスたちにほかの連中の足止めをしているのとリムル=テンペストとの戦いの前に少し体を動かしたかったのでな」

 

膝まづいてハドラーに声をかけるフェンブレンの姿にあのハドラーと呼ばれる悪魔がリーダーであることを即座に気づいたエレーナは他の場所で何が起こっているのか早急に確認するためにも目の前の敵を倒すことを優先し部下たちに指示を出す。

 

「アーラ、キュステ、ヴェル。私とお前たちであの悪魔を討伐する。他のものたちは私たちがあの悪魔を討伐するまであのフェンブレンと呼ばれるものとレッサーデーモンたちの足止めを行ってくれ」

 

「「「はっ!」」」

 

エレーナは自身の信頼できる配下であるアーラ・スターレイ、キュステ・ブラシン、ヴェル・セイルズに即座にそう指示を出すとアウラたちはそれぞれの武器である剣、槍、ナイフを構えほかの団員たちも各々の武器を構えてそれぞれの敵に向ける。

それに対してハドラーとフェンブレンは何もせずただエレーナたちの準備が終わるのを待っていた。それがエレーナにとって不気味でしかなく言いようのない不安に駆られるが何ができるという訳もなく全力の攻撃をするしかないと結論づける。

 

「いくぞ!」

 

エレーナのその号令とともにアーラたちも続いてハドラーたちの攻撃を開始する。

 

──────その時、1人だけ不気味な笑みを浮かべていたことに誰も気づくことはなくその笑みに気づいた時には全てが遅かった。

 

 

 

エレーナたちが確認した爆発音はハドラーの配下の悪魔軍団による襲撃であり、レッサーデーモンたちによる魔法の攻撃によってリ・エスティーゼ王国の至る所で火の手が上がり、その対処のために王国騎士団や魔法士師団、さらには冒険者たちまでもがそれぞれの武器を持って対処すべく行動を起こした。

 

その中には八本指襲撃のためにラナーやザナック、レエブン侯が集めた戦力たちも混ざっており八本指襲撃は中途半端なものになってしまったが、悪魔たちが暴れた際の犠牲者は運がいいのか悪いのか八本指の関係者が多くさらに戦っていた場所も実力者たちが集まっていた場所────八本指拠点が多く結果的には八本指壊滅に都合よく動くことができていた。

 

そんなことに誰も気づかず戦闘が繰り広げられている中、リムルの屋敷にも襲撃者の影が迫っていた。

 

「────止まりな。ここは俺たちの雇い主の屋敷だ。何の用でこんな真夜中に来た」

 

リムルの屋敷の門番として働くBランク冒険者パーティー【ICEMEN】のリーダーであるシャーマンのピノ・グレアムは持霊であるバズウをピノが手に持っているヤドリギの杖を媒介にしてO.S.させながら目の前の集団を睨む。

ピノの後ろではパーティーメンバーであるゾリャー・ガガーリクが羽のついたシャーマン太鼓を媒介に持霊のヴォジャノーイを、トナ・パピク・カジマヒデがヴァイキングヘルメットを媒介に持霊のデヒトをO.S.させており、他にもリムルの配下であるデスナイト3体、サラマンダー5匹が待機していた。

 

「目の前の相手との力量の差も分からぬ屑が随分と偉そうな態度を取るものだな。命が惜しくばそこを退いて失せるといい」

 

「・・・っ!!それはつまり、ぶっ殺して欲しいって言ってんだよなぁ!!」

 

集団の先頭に立っているフードを被っている男性が感情のこもっていない淡々とした声でピノたちに対して失せろと明らかに挑発をしてきたためにピノは一瞬でブチギレ、バズウがO.S.しているヤドリギの杖を目の前の男たちに向けるとそのまま大量の氷の氷柱を生み出し放った。

 

Bランク冒険者としてもシャーマンとしても確かな実力者であるピノとバズウの攻撃をまともに喰らえば一溜りもないのだが・・・

 

「くだらん」

 

「なっ・・・!?」

 

先頭のフード男は手に持っていた剣を振って迫る氷の氷柱を全て弾き落とした。

スキルも魔法も使っていないただの剣で防がれたことにピノは動揺し目の前の男が只者では無いと即座に判断しゾリャーとカジマヒデとの連携必殺技による一撃で倒そうとそれぞれの魔力を練りあげようとした瞬間、3人は強制的にO.S.を解除させられた。

 

「「「なっ!?」」」

 

3人は何が起こったのかもわからず再びO.S.しようとするが、何故か出来ず困惑してしまうがそんなことは関係ないとばかりにフードの男は部下たちに指示を出す。

 

「私は先に屋敷の中に入る。お前たちはコイツらを始末してから後をおってこい」

 

「承知しました」

 

部下たちはフードの男の指示に従ってO.S.が使えなくなっているピノたちに攻撃を仕掛ける。それを防ぐようにデスナイトとサラマンダーたちが妨害する。

フードの男はその間に正面から堂々と屋敷に入っていき、目的の人物を探すために隅の隅まで探そうと歩く。

 

本来ならば外の騒ぎを聞きつけてタルトやバランを始めとした屋敷に残っていたものたちが駆けつけてくるはずなのだが、フードの男の指示で門周辺だけでなく別の場所からも大量の配下たちを目立つように屋敷に襲撃を仕掛けさせたことで屋敷に侵入したフードの男に気付けなかった。

 

────ただ一人を除いて。

 

「──────────【魔封氷水結界(アイスエイジ)】」

 

「────!?」

 

フードの男が次の場所を探そうと一歩を踏み出した瞬間、一瞬にして身体の芯まで凍りついてしまう。フードの男は何が起こったのか分からず困惑する。

 

「────あらあら。生ゴミ以下の不快な気配を感じたかと思ったらゴミクズのポティマスじゃない。ノックして許可を貰ってから人の家に入るという人間として当たり前のこともできないノミ以下の脳みそしかないカスが誰の許可を貰ってここにいるのかしら?」

 

「白、氷、竜・・・っ!!」

 

ヴェルザードはニコニコと口元だけは笑みを浮かべながら瞳は絶対零度の冷たさを持ってフードの男──ポティマスを見下ろす。

ポティマスは何故ヴェルザードがここにいるのかと困惑するが、そんなことはどうでもいいと言わんばかりにヴェルザードは自分の直属の配下であるコキュートスと先日ヴェルザードの元へと来たクザンを連れてゆっくりと階段を降り、氷像となっているポティマスの前に立つ。

 

「アルティメットスキルすら獲得できないゴミの分際で随分と調子に乗ってくれたみたいね?本当ならお前ごときゴミクズの魂の一欠片すら残さず消し去りたいんだけど、流石に帝国に乗り込むのは色々と問題があるから今日は徹底的に痛ぶってから殺すだけで勘弁してあげるわ」

 

「トカゲ風情がっ・・・!!調子に乗るなよっ!!」

 

ヴェルザードはニコニコと笑いながら憎々しげに睨んでくるポティマスにそう告げる。ポティマスは何とか反撃をしようと凍りついている腕を動かそうとするが、その動きを見せた瞬間待機していたコキュートスが武器を振り下ろしてポティマスの両腕を切り落とす。

 

「無礼モノガ・・・!!薄汚イ存在ガ御身二刃ヲ向ケヨウトスルナド言語道断・・・っ!!」

 

「虫ケラがぁ・・・!!」

 

コキュートスは怒りを隠さずポティマスを睨み、ポティマスは虫ケラと見下しているコキュートスに腕を斬られた怒りでさらに顔を歪ませる。

 

「いい気になるなよヴェルザード・・・!!貴様の妹であるヴェルグリンドを素材にした兵士たちの量産は既に完成している・・・っ!!今日ここに来たのもあの女をもう一度使って今度はあの最古の魔王の1人、【破壊の暴君(デストロイ)】と同じ存在を産ませ、さらに奴自信を素材に新たな種族を──────」

 

「黙りなさい」

 

ポティマスは自分の研究成果を自慢するように悍ましいことを自信満々に語り最後にはヴェルザードの逆鱗に触れたことで一瞬にしてポティマスは氷塊になったかと思えば一瞬にして粉々に砕け散った。

氷の欠片となったポティマスだったものを冷たい目で見下ろしながらヴェルザードはどうせ死んでいないで東の帝国でぬくぬくと過ごしているポティマスの本体に対しての殺意が湧き上がっていた。

 

「で、どうするんすかヴェルザード様。ポティマスを殺しに東の帝国に乗り込みますか?」

 

「・・・流石にそれは無理よ。私の眷属たちを総動員させて進軍しようとしたらギィに止められちゃうしポティマスはともかくあの国にはかなりの数の強者が揃っているからもし進軍に成功したところでこっちにもかなりの被害が出てしまうもの」

 

クザンはヴェルザードに東の帝国に喧嘩を売りに行くのか尋ねるとヴェルザードはそれを否定。ヴェルグリンドがいなくなったとはいえ東の帝国にもアルティメットスキル所持者は皇帝であるルドラを始めそれなりの数いるしそれ以外でもかなりの戦力を所持している。

それらのことを考えればヴェルザードが持ちうる戦力だけで突破するのはこんなんだと考える。

 

「・・・とりあえず外にいるポティマス配下のエルフたちを皆殺しにするわ」

 

「承知」

 

「了解しやした」

 

ヴェルザードはポティマスを倒したことで今襲撃を仕掛けているポティマス配下のエルフたちを皆殺しにするよう2人に指示を出す。

ポティマス配下のエルフは取り逃がすと色々と面倒なために必ず殺すことはヴェルザードたちにとって必然であり、3人は外で戦っているデスナイトたちの援護に向かうことにした。

 

──────ポティマスたちのことで意識が向けられたことでヴェルザードたちは気づかなかった・・・。

ポティマスの襲撃の際に真っ先にそのことに気づいたヴェルグリンドが屋敷から逃げ出していたことに・・・

 




あとがき
アニメ4期2クール目がそろそろ終わりが見えているのにこの小説はまだ3巻にすらたどり着いていない・・・。オーバーロード2期のゲヘナを参考にして頑張って執筆をしていきます。
他作品のクズキャラとかも登場させて次の話も頑張っていこうと思います。
リムルとハドラーの戦いはまだ先の予定ですがそれまでの間にリムルには数度戦いをやってもらいルミナスとも会わせたいなと考えてますがやれるよう頑張ります。
それと2.5章の終わりあたり色々とエロやるつもりですがその1つでラナーとのエロをヤるか悩んでます。
ラナーの快楽堕ちはやる予定なのですが元々ワルプルギス後とかで考えてましたが、今回の終わりにラナーがリムルを挑発しちゃってリムルがラナーを快楽堕ちさせるのもいいかなって考えたのでハーメルンでアンケートとることにしました。
pixivでもコメントなどで意見求めます。

ラナーの今後

  • 王国に残る(現地妻)
  • リムルと共に帰国(愛人枠たちも)
  • その他
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