※この作品はR-18です。

現代における艶事情   作:グリーヴ

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一之瀬旭蜜①

 

しとしと、雨が降る。

 

薄暗い部屋に籠もる湿気と甘酸っぱさを含んだ匂いが充満する中で、粘ついた水音とリズム良く鳴り響く肉の打音が木霊する。

 

其処にあるのは一糸まとわぬ肢体を晒し、肌に玉の汗を迸らせ、上に下に腰を動かして快楽に耽る男女の姿。

 

ベッドの上で起こる肉欲と情慾を掻き立たせる様な、交わりを行い、全てを満たさんとし続ける。

 

男の手に余るほどの実り実った乳房が揺れる。

女は鍛え抜かれた男の腹筋へ手を付き、支えにしながら奥の胎を突き入れる。

 

男は女の細い腰を両手で掴み、上下に叩く動きに連動するよう蜜壺の抽送を促す。

白く泡立つ淫靡な蜜液が肉の塊たる男根に纏わり付き、絡ませては膣肉の圧力で絞り上げる。

 

その刺激が脳へと疾走り抜けては胎内へ子胤を吐き出さんとするのを、男は歯を食いしばり、耐え続ける。

 

まだ吐き出すべきではない。

 

男の精の持続力からしてみれば、放出する度に気力と体力が奪われる。

この快楽に堕ち切ってしまうと忽ち、力尽きては情けない姿で眠りに落ちかねない。

 

と言うよりも、男の性として、甲斐性を見せたいという虚栄心と不器用な思いも含まっている以上、耐えたいという気持ちがあった。

 

互いの呼吸と行為による音のみが場に響かせる。

 

荒い息遣いから洩れる甘美な吐息が聴こえれば、男も限界が近い事を知る。

 

「………」

「………」

 

お互いの視線が重なる。

そろそろだと言わんばかりに蕩け切った女の目線は、最後の仕上げを乞う様を見せつけ、男は其れを了承するよう身体を起こし、抱き寄せた。

 

「…んっちゅ…ぢゅるっ…ちゅ、ちゅ…」

 

口元を重ね合わせ、舌を絡ませ、糸を引くほどに濃くなった唾液を吸い合う接吻。

息をすることも難しい程に激しく求め合い、此処に居ることを証明するかの如く貪り合う。

 

────まだし続けたい。

 

そう思うのは共に一緒であるけれど、其れを許す事は難しく、男の昇り詰めた射精の欲求は限界に達し、女の膣肉が収縮し始める。

 

「…っ射精(で)るっ…!」

「んっ、あっ♡あぁあ゛ぁ゛〜〜♡♡♡!!?」

 

最早限界を止めることは出来ない。

 

最後の最後に男根の先が子宮口(ポルチオ)へと叩きつけ、女の脳天に響かせる快感が疾走ると、目を見開き、口元をだらしなく開ける。

 

快感の絶頂を迎えた女の胎内が男根を絞る。

途端、耐えきれなくなった射精感が尿道を通り抜け、一挙に子宮内へと胤たる精液が放出された。

 

「はぁ…んっ…!…ふぅ」

 

男根に覆い被さる水系ポリウレタンのコンドーム内に白濁液が先端へと溜まり、玉状に膨らんでいく。

 

約十秒程、挿入をしたままでじっと体勢を保つ。

 

「ふぅー…、ふぅー…」

 

共に精根尽き、性欲の果てである疲労感が津波の如く押し寄せる。

この状態のまま、一頻り休憩を挟み、その後に現状起こった事を全て片付けるべきだと考えながら、弾切れとなり、軟く萎えた男根をゆっくりと引き抜く。

 

「んっあっ…♡♡…」

 

引き摺り出されたコンドームには、想像以上に詰め込まれた精液の塊が球体を形成し、自身の精力の高さを表しているかのように見える。

 

「すげぇ出たな…」

「それ…私の膣内に出されたら…子供出来ちゃうね♡♡」

「止めてくれ。冗談でも背筋が寒くなる」

 

まだ抱えるべきでない責任を想像すると、様々な所で物申される事は間違いなく、背筋にやって来る悪寒を考えれば避妊具の利用は必須である。

 

そんな心配も露とも知らず、女の顔は生まれて来るであろう愛おしい幼子を抱き上げる聖母像を想像し、屈託なく笑う。

 

対象的な想像図を思い描く中で、女の方は男の目を見ては笑みを浮かべ、口を開く。

 

「…ねぇ、もう一回シよ?今度は立って抱きかかえて?」

 

幼い少女が菓子を求めるように続きをせがみ始める。

此れには辟易とした顔つきで鼻から息を吐き、首を横に振って答える。

 

「……そうしたいのは山々だが…」

 

握りこぶしのまま、親指でベッドの頭側、テーブルの上にある卓上時計に指差した。

 

「午後四時半。そろそろ門限だ」

「ええっ〜…。もう少し良いでしょ?」

「駄目だ。門限はきちんと守る。それが約束だろ?」

「うぅ…」

 

約束は守らなければならない。

涙ぐんで物申そうと口を開くも、正論の前にはどの様な詭弁であっても納得させる事は絶対に無い。

 

シクシク悲しげな声と表情で泣き落としを考えてみたものの、既に散らかった部屋の掃除に入り、せっせと片付けをし始めていた。

 

「…先(・)生(・)…」

「そんなメソメソしない。朝からずっとしてたんだからな?」

「………チェッ」

 

彼女の嘘泣きであることを〔先生〕と呼ばれた男は知っている。

 

今朝方、この部屋へと訪れた彼女が玄関前で雨に濡れた服を脱ぎ始めた所から始まり、シャワー室にて貪り食うような接吻とペッティング。

そして、水分補給とコンドームの交換を繰り返しながら、昼も越えて性交をし続けていた。

 

もう体力の限界も来ている。

身体中の関節に悲鳴が及んでいる。

若い娘の有り余る体力には勝てない。

 

そんな哀愁感じさせる姿は、流石の彼女も理解し、致し方なしと、ため息をこぼした。

 

「ねぇ、先生…今度は何時?」

「さてな。次の日曜位なら大丈夫かな?」

「ふーん?次の日曜ねぇ…」

 

何なのだか、含みのある声色に先生の顔が引き攣る。

 

時折何か不可解な出来事を及ぼす風に思う事がある。

彼女の物申したい表情は恐ろしさと一種の妖麗さを生み出し、怖いと感じる時もあった。

 

とはいえ、別に何か後ろめたい事をしているつもりはなく、この関係でも、一応彼(・)女(・)の(・)両(・)親(・)公(・)認(・)で(・)付(・)き(・)合(・)っ(・)て(・)いる。

 

彼女が高校卒業及び短大卒業後までは、節度ある付き合いをしていくこと。

其れが自身の決め事でもある。

 

「其れじゃ…土曜日の夜泊まりに来て良い?」

「────ハイ…イイヨ」

 

だが、悲しきことに男の性という物は抗い難く、目の前の女の提案には素直に答えてしまう。

とりあえず、色々と仕入れる事を考えては纏めたゴミ袋に名前を書き、明日の朝出せるように玄関へと置いておく。

 

「さて、とりあえずシャワー浴びとけ。めちゃくちゃ汗臭い」

「ええ〜!女子高生(じょしこーせー)のスメルは希少価値なんじゃないの!?」

「知らんわ。早く入るぞ」

 

少々毒され過ぎていると流石に頭を抱えては互いに全裸のまま直ぐにシャワー室へと入っていく。

 

「洗いっこしよ?」

「したら流石に2回戦始まってしまうので止めい」

「って言いながら、下の子はカッチカチだけど?」

「……ちくせう」

 

何度見ても彼女の肢体やシチュエーションは性欲を掻き立てさせる。

其れこそ、演出を考え尽くされたAVと遜色ない行為をこうして出来る事に、ちょっとした苛立ちを覚えた。

 

「流石に挿入れるのは駄目だけど…口でスる?」

「…お願いします」

 

こればかりは抗うことは出来なかった。

 

前に突き出された男根を眺めつつ、光沢を帯びた先端部の亀頭を見てはふぅと息を吹きかける。

 

先生から歯を食いしばる声が洩れるのを聞き、小悪魔めいた笑顔で答えつつ、口の中で唾液を分泌させるように舌を使って撹拌する。

 

「…んべぇ…挿入れて良いよ?頭掴んで乱暴に…喉奥いっぱい射精て?」

 

小さな口を限界まで大きく開かれると唾液が幾重にも糸を張り、ギッシリと赤い肉感が詰まった口内を覗かせる。

 

其れはたっぷりとローションを押し込めたオナホールのようだが、寧ろ意のままに出来る人間を使うと考えると、断然違う。

 

「…挿入れるぞ」

 

口を開けたままでは答えることは出来ないが、無言の了承と取り、頭頂部を右手で押さえ、亀頭を挿し込んでいく。

 

ズブズブと柔らかい粘膜と唾液に包まれるように入り込み、段々と狭く圧力を掛けられる感覚に酔いしれると、途端に射精感の立ち昇りが感じつつある。

 

もう少しこのままで口内の感触を味わいたいが、其れでは何時まで経っても彼女を帰すことが出来ない。

 

全面協力の元、頭頂部と後頭部に両手を掛け、腰を引く。

 

「ジュッ…ジュポッ、ジュポッ、グポッッ…ンッグボッ…」

 

空気の抜ける音と男根へと吸い付く音の両方が鳴り響く。

脳に酸素が行き辛く、軽い呼吸不全を起こす中で喉奥まで入り込んだ男根をスライドさせ、小さな凹凸の壁で扱いては圧力をかける。

 

イラマチオという嘔吐感を覚える位置にまで挿し込む乱暴なオーラルセックスであるが、男にとっては自らの欲望を吐き出すのみの行いで、完全な信頼関係が無いと出来ない行為でもある。

 

故に、先生のソレを愛おしく、全てを受け入れる心持ちで喉奥まで犯させ、欲望を吐き出させるつもりでイラマチオを行っていくと。

 

「…射精るっ…!!」

「…んぶっ!?……んっ…くっ♡」

 

残っている精液を吐き出し、喉から口の中まで白く塊ができるほどの粘つきと鼻にツンと突き刺すような酸味と苦味の効いた生臭い白濁液に支配された。

 

「…ゴキュッ…♡んグッ…♡……ンはァァ……♡」

 

普通であれば飲み込む代物ではない。

しかし、彼女にとってみれば精液を飲むことに何ら抵抗感は無く、口を動かし、咀嚼しながら喉を鳴らして飲み込んでいく。

口内に分泌された唾液で壁内の精液を掻き取り、綺麗に掃除を済ませてから再度口を開け、何も残っていないことを見せつけた。

 

「……吐き出しても良かったけど…」

「…飲みたかった…から…ゲップ…♡」

「行儀悪い」

 

呆れ顔になりながら、蛇口を捻り、シャワーを出す。

 

かいた汗を落とし、ベタつく素肌の感覚を取り除いて不快感を無くそうとボディソープとスポンジで身体を洗う。

 

「洗いっこ♪洗いっこ♪」

「止めましょう。もう無理だからね?」

「ええ〜…イジワル…」

「………全く…」

 

これ以上は無理なのだと思いながらも、せがまれては共に身体を密着させ、泡の移し合いをし。

 

「ンぁんっ!?すごっっ゛♡おぐっ♡ついっっ゛でっ、いっでっるぅぅ゛ぅ゛♡♡♡!!!」

 

もう1回戦行われる事となる。

 

 

 

 


 

 

 

 

 

「…一之瀬…おーい!一之瀬!!」

「あっ、ハイ」

 

その人はワタクシの名前を呼ぶ。

 

通う学校の校医と養護教諭を務めるその人は、奇異の目で見られていた私を特に気にせず1人の学生として扱ってくれた。

 

一之瀬旭蜜(アサミ)。

 

其れがワタクシの名前。

 

「どうした?また貧血か?」

「あっ、いいえ。なんでも…」

 

生まれつきくたびれた顔らしい先生は何時も何かと気にかけてくれ、話に乗ってくれる。

 

両親の離婚。

学費を払えず、前の学校から逃げるように転校。

日に日に肥大化していく胸の大きさ。

 

様々な悩みを先生へと話し、打ち明けると。

 

「知り合いの店、大きいカップの下着をオーダーメイドに作ってるから相談しよう」

 

医師という生き物は性に対する困難さを学術で解決する節があるみたいです。

お陰で、少々値は張りますが諦めていた柄やデザインのブラを手に入れました。

 

学費面は母とも相談し、何処で見つけたのか分かりませんがアロマエステサロンの従業員として再雇用されました。

 

一体何処のコネを使ったのでしょう…。

 

兎も角、それなりに幸福でまともな生活をしている中、色々と物思いに耽ることもあります。

 

「……先生。結婚を前提としたお付き合いをお願いします」

「中々直球で来たなオイ」

 

悩んでても仕方がありませんし、色々と悪い虫が付く前にマーキングしておくのも一手です。

 

「お嫌いですか?ワタクシのこと?」

「嫌いだったら即断り入れるよ。そもそも嫌う理由が無い」

 

意外と素直に話してくれて助かりました。

 

「では?」

「………一応お母さんともお話を」

 

まぁ、そこら辺くらいは譲渡しましょう。

保護者の同意無いと結婚だって出来ませんし、そもそもまだ女子○生なので。

ちなみに、事前に母から公認受けていますのでご心配なく。

 

と、長々と考え込む中でワタクシとしては先生との蜜月を深めていきたいと思いつつ、女の甲斐性も見せねばなりません。

 

「…どうした一之瀬?」

「そうですね…」

 

ワタクシはクスッと笑みを浮かべ、彼を見る。

 

「………一生…添(・)い(・)遂(・)げ(・)て(・)下(・)さ(・)い(・)な(・)」

「言われずとも、そのつもりだ」

 

ワタクシの愛おしい方。

真摯に向かう姿に惚れてしまったことは恥ずかしいのでナイショにしておきましょう。

 

 

 

 

              続きは気が向いたら

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