「桜木。人を殺すのって、どんな気分だ?」
「……いきなりすげえ質問だな」
ガルデモのリーダーこと、岩沢に呼び出されるなり、そんな奇天烈な質問をぶつけられた。
……正直、憧れの人だ。ルックスが良くて、カリスマ性が良くて、歌が上手い。こんなの反則だ。ミーハーと言われようが、好きにならないわけがない。
だから呼び出された時は心ときめいたものだが……まあ、残念ながらそんな色恋沙汰ではなかったようだ。
「軍人だったんだろ? それも特殊な」
「たしかに人殺しをしたことはあるが、何故そんな質問をする? 人殺しに興味あるのか?」
「ああ。ある」
岩沢さん?
すごいこと言っていますよ?
「なにをどうしたら、そうなっちまったんだよ。まさか歌の題材にするわけではないだろ?」
ガルデモが人殺しの歌なんて歌った日にはファン減るぞ。
「まあ、そういう過激な音楽も面白そうだけどよ」
面白そうなのかよ。
「そうじゃない。単純な興味だ」
「……生前に関係しているのか?」
その言葉に、岩沢はこくりと頷いた。
「人を殺して……どういう気分だったんだろうなって、気になっただけだ」
「だとするなら、安易に話すわけにはいかねえな」
「何故だ?」
「俺の答えは、岩沢にとって重要なものになる。責任重大だ」
「そんな真剣に考えなくていいぞ?」
「俺の答えを聞きたいなら、俺の質問に答えてほしい」
「別にいいけどよ。なにが聞きたい?」
「それこそ。歌で人を魅了するのって、どんな気持ちなのか、とか」
「そんなことでいいのか? 音楽のことなら、いくらだって語れるよ」
岩沢はそう言って、綺麗な笑みを浮かべた。
そんな感じで岩沢の元へ通う口実が出来て、何度が会うようになった。ある日。岩沢はとある噂を耳にして、空き教室で二人になるなりこう言い出した。
「お前、戦線を辞めるのか?」
「まあ元々、神への復讐を誓ったわけじゃないからな……」
「なんだろうな」
岩沢が首を傾げる。
「それは、少し困る」
「え?」
「だってそうしたら、あたしとお前は、会えなくなるわけだろ?」
「まあ、そうだな」
「寂しくなるだろ。せっかく、こうして仲良くなれたのに」
その言葉に、俺は自分の頬が熱くなった。
まさかあの憧れの岩沢に、こんなことを言ってもらえるなんて……。
だけど、これ以上戦線にいたくないのも、事実だった。
強い理由がないのだ。
ゆりの勢いに負けて入隊したけど、中途半端な意思で在籍しても足を引っ張るだけだ。だから、俺は……半分焼けになって、バカなことを口走った。
「なら、ハグをさせてくれ」
「は?」
「そうしたら、戦線に残る」
ああ、なんてバカなことを言ってしまったんだ。
だけど。これで振られれば思い残すことはないし、スッパリと戦線を辞めることが出来る。これ以上、ズルズルと半端な状態が続くことはないだろう。
「わかった。ハグしよう」
「なに?」
「さあ、来い」
ちょいちょい、と手招きする岩沢。
それどっちかっていうと、タイマンとかで出てくる仕草なのだが。
「い、いいのか?」
「ああ。どっからでもかかってこい」
だから、何故にタイマンっぽいんだ。
俺は恐る恐る、岩沢の華奢な体を抱きしめる。
しっとりとした、とても柔らかい感触だった。服越しでも、胸の柔らかさも実感する。いや、これ、ヤバくないか。
「こんなことで、いいのか? 変な奴だな」
岩沢がそんなことを言う。
多分、言葉通りの意味だったのだろうが――なんとなく俺は、男を試されているような気がして、色々と爆発した。
岩沢の唇を強引に奪う。息を飲む音が聞こえた。抵抗はあったが、離さなかった。
「ま、待て、桜木! これは……!」
「俺、岩沢がいないとダメなんだ」
「わ、わかったから、とりあえず落ち着けよ⁉」
顔を赤くしてあたふたするが、構わずもう一度唇を奪う。左手でその大きな胸も揉んだ。服越しでもわかる大きさと、ふにゃりとした柔らかさ。そして唇には、舌を強引に入れた。逃げるように舌が動いていた。
唇を離すと、岩沢は首を横に振った。
「ま、待つんだ。あたしも変なことを言って、からかったのは悪かったから――」
そんな言葉も聞かず、教室の固い床の上へ押し倒した。リボンをほどき、制服を脱がす。もはや強姦であった。もう俺は戦線どころか、この世界にすらいられないかもしれないと思いながら、岩沢を剥く。
「こんなところ、誰かに見られたら、どうする気だ……?」
「岩沢、岩沢……!」
俺は裸の岩沢に興奮して、なにも聞こえていなかった。
美しい裸体だった。スレンダーで、肌が綺麗で、アソコも綺麗だ。顔を羞恥に染めているのも、たまらなくそそられる。
俺は岩沢の胸にペニスを挟み、腰をかくかく動かした。胸が俺のペニスの形で変わり、その艶美な絵面と下品な凌辱に興奮した。
「な、なにをしているんだ、これは……」
「パイズリだよ」
「パイズリ……? それで、お前は気持ち良いのか……?」
「ああ。そうだ」
「あたしは……なんか、恥ずかしい……」
俺は腰をふる。岩沢のおっぱいを、俺のペニスが犯していく。岩沢はぎゅっと目をつむり、顔を赤くしていた。
「もう入れたい……」
「入れるって、ま、待て。お前は、本当に――んっ♡」
問答無用で、ペニスをマンコの中に入れた、中はしっとりと濡れていて、下品な俺のペニスを優しく包み込んでくれる。温かくて、ヌルヌルで、ぐちゃぐちゃに中をかき回したくなった。
俺は腰を動かした。その度に岩沢は「あ♡ あ♡」と喘ぎ声を上げる。嫌がっているから声を上げるのかな。そう思いながらも、腰の動きを止めない。グチュグチュマンコが俺のを包み込むから、気持ちよくてしょうがない。
「あ、やばい、出る……」
射精感がみなぎった瞬間、俺は腰の動きを早くする。パンパンパン、と音が鳴り、岩沢のおっぱいが激しく揺れる。瞬間、ビクリ! と俺のペニスが大きく脈打ち、射精した。
「お前……ひでえ奴だな……」
岩沢が悲し気な声を出す。
多分、良かれと思って、ハグを受け入れてくれたのだ。そこからキスをして、あまつさえレイプした俺は完全に犯罪者以外の何者でもない。現実だったら死んでも詫びれない罪だ。俺はこの後に襲い掛かってくるである罰に戦慄しながら、その場を去った。
出頭するつもりで、幹部の定例会議に出た。が、いつも通りの中身のない報告だけで終わり、解散となる。出席している岩沢はなにも言わなかった。
「どうした、桜木? 顔青くして」
日向が声をかけてくるも、俺は慌てて「いや」と首を横に振り、後に続く。校長室を出ると、岩沢が声をかけてきた。
「桜木。顔を貸せ」
問答無用の圧力だった。何故ゆりにあの時のことを言わなかったのかを問おうとしたが、屋上に出るなり、岩沢が低い声を放つからなにも言い出せない。
「この間の借りを返してやる」
「借り?」
「裸になれ。ここで」
もしかして、俺を受け入れてくれているのだろうか。
そう思い、岩沢に手を出そうとしたが、それもまた低い声で遮られた。
「ここで叫んだっていいんだぞ」
「っ⁉」
「この間のことを、ゆりやみんなに話したっていい」
「うっ……」
「それに目撃者だっていたんだ」
「え⁉」
多分、遊佐かひさ子辺りなのだろうが……。
「それなのに、ゆりに話さなかったのか」
「ああ。別の形で仕返しをする」
「それで、裸になれと」
「お前、この間脱がなかっただろ? そいつは不公平だ」
理屈はよくわからないが、そんなことで許されるなら、やってやる。俺は屋上で素っ裸になった。岩沢に見られているということが、不思議な高揚感を生み、ペニスは勃起している。
「横になれよ」
あの時の再現。
だけど、立場が逆になっている。俺は仰向けになる。青空がよく見えた。
瞬間――ぬるり、という柔らかな膣の感触がペニスを包む。
「っ!」
声を上げそうになり、思わず顔を上げる。岩沢が制服を着たまま、パンツを脱いで挿入していたのだ。
「な、なんで……?」
「借りを返すって言っただろ? ほら、よ!」
「あ、ぐっ⁉」
岩沢が騎乗位で腰を動かす。悶絶するような快感が全身を迸った。わけがわからない。岩沢はレイプされて、嫌だったんじゃないのか。なんでこんな、逆レイプみたいなことを……。
「あ、あ♡ こいつは、いい♡ ん、ほら、桜木? どうだ?」
「き、気持ち良い……」
俺は岩沢の胸に触ろうとしたが、手をパチン! と払われた。
「触っていいなんて、言ってねえだろ?」
「岩沢……」
「次は桜木が腰を動かしてくれ」
言われるがままに、腰を突き上げる。その度に岩沢が「あ♡ あ、ああ♡ すげえ、気持ち良い♡ これ、最高だ♡」と喘いで乱れた。
もう感情がぐちゃぐちゃでわけがわからないが、気持ちよかった。俺は岩沢を突き上げる。
「で、出る!」
「も、もうか? あ、あ♡ まだ、もう少し……」
「っ!」
我慢出来なかった。岩沢の中で、ペニスが震え射精する。「んんん♡」と岩沢が艶っぽい声を上げた。
「たく、勝手にイキやがって。本当に、勝手な奴だ……」
「ご、ごめん」
「次は……普通に、エッチしてくれるか?」
「え?」
「だって、これで貸し借りはなしだろ?」
岩沢はそう言って、クールな笑みを浮かべたのであった。