「えー。それでは、本日の会議を始めたいと思います。まずは大食堂の――」
生徒会室。書記の男子生徒が司会を始める。大食堂の利用時間や方法についての退屈な会議で、俺は頬杖をついて欠伸をした。生真面目なかなで書類をじっと見つめながら、熱心に話を聞いている。だけどこんなの、建前じみた会議だ。どうせ変わることなんて、たいしてない。
そもそも、この天上学園を真面目に運営してなにになる。
彷徨える魂への救済。
良い学園にすれば、彼らを慰められるというのだろうか。良い学園生活は、心を癒すことが出来るのか。いいや、違う。こんな世界は、所詮は紛い物だ。この間会った男子生徒である、日向と大山の顔が浮かぶ。あいつらはそんな紛い物じゃあ満足できないから、仲村ゆりに乗せられ、抗うことを選んだ。神をも恨むその未練が晴れるのは、一体いつのことになるのか。
かなでの言う通り、長い戦いになりそうだよな……。
「探したわよ」
ドン! と乱雑な音を立てて、扉が開かれる。
見ると、腕を組みながら、乱暴に扉を押したゆりがいた。足を扉へかけたまま、高飛車な態度で言い放つ。
「天使。あなたに聞いておきたいことがあるのよ。来てくれないかしら?」
剣呑な声音。
そこには有無を言わさぬ圧力があった。ゆりは美少女であるが、すごませる迫力がある。生徒会メンバーはざわめき、どうしたらいいのかと、困惑している。
かなではどうもこいつに甘いところがある。代わりに、俺が返事をした。
「おい、暴力女。会議中だ、出ていけ」
「あーん? 誰が暴力女よ、つーか、あんたには言ってないわよ朴念仁」
「うるせえな。足かっぴらいて品のねえ扉の開け方しやがって、昔のドラマの不良女か」
「んだと、こいつ???」
「やんのか、ああ???」
俺とゆりが再び至近距離で睨み合う。相手が女だろうが関係ない。そろそろ手を出してやろうか、どうせ怪我が治る世界だしな。
「……春斗。近いわ」
「ゆり。その男は危険だ、殺しに長けた臭いがする」
かなでが俺を掴んで引き離す。
ゆりは椎名が引き離していた。
「椎名さん。やっぱこいつ、そういう生前だったわけ?」
「断言は出来ない。が、こういう雰囲気の奴は危険だ。近づかない方がいい」
俺ははっ、と鼻で笑った。
「そこの暴力女の方がよほど危険だろうが、生前は男の金玉でも蹴り歩いて恍惚とする、ビッチな不良だったんじゃねえのか? はっ、お似合いだな」
「品がないのはそっちも同じじゃない? 生前は若い女の子ばっっっっかり殺す、猟奇殺人犯だったんじゃなーい? きゃー、こわーい。あたしも狙われちゃうわー」
「面白い冗談だな。ははははは」
「あなたこそ。ふふふふふ」
バチバチ、と火花を散らす。かなでが「見つめ合わないで」と少しだけ眉をひそめた。
「用があるのは、あたしなのよね? なら、行くわ」
「天使は話が早いわね」
俺がすかさずかなでを庇うように、前へと出る。
「待て。そう簡単に行かせると思うか?」
ゆりがうっとおしそうに手を振った。
「ちょっと、天使。こいつなんとかなさいよ」
「春斗はここで待っていて」
かなでが言うが、俺はいうことを聞かない。
「ダメだ。せめて、同行させろ。こんな奴らと一緒にさせられるかよ」
俺はちらりと椎名を見る。特にこいつが危険だ。俺はポケットの中に、折り畳み式のナイフがあるのを右手で確認した。
「どうすんのよ?」
ゆりがかなでを見やる。かなでは首を横に振った。
「春斗。言うことを聞いて」
「断る。かなでがこいつらと会うというのなら、聞けない。ついて行く」
「……もう、知らないわ」
かなでが頬を膨らませて「すぐに会いたがる……」と、小声で怒っていた。
不機嫌になろうが、関係ない。いずれにせよ危険なのだ。
俺はゆり、椎名、かなでと共に屋上へ向かった。
少し風が強かった。夏の風は温かい。かなでは長い銀髪を抑えながら、屋上へ出る。椎名、ゆりが振り返る。かなでが最初に口を開いた。
「いつも一緒なのね」
「は?」
ゆりが首を傾げる。が、すぐに椎名とのことを言っているのだと気がついた。
「椎名さんは、あたし達の仲間よ」
「友達を作ることは大切だわ。仲良くしてね」
「はいはい。生真面目なこと」
ゆりはうっとおしそうにため息をついた。嫌な態度だな。
「聞きたいことってなんだよ。とっとと話せ」
俺が促すと、椎名が身構える。ゆりはそれを手で制しながら、本題を口にした。
「昨日の夕方。通り魔事件が発生したのだけど、何か知っている?」
「通り魔。また?」
「以前にも起きていたの?」
ゆりの問いかけに、かなではクールに答えた。
「昔の話よ」
「ふーん?」
ゆりがにやにやと、意地の悪い笑みを浮かべる。
「おかしい発言ね。三年間で卒業できるはずの学園で、昔の話? 生徒会長なのに、あなたは留年し続けているのかしら?」
「どのようにでも」
「何年この世界にいるのよ?」
「さあ。覚えていないわ」
「いつこの世界へ?」
「いつだったかしら」
「はぐらかすわね。まあ、いいわ。あなたのことで、一つわかったことがあるわ」
「???」
「あなたは、そう……天然なのよ!」
「っ⁉」
ゆりにびしっ! と指を差され、かなでが一歩あとずさり、大仰にリアクションする。が、すぐに首を傾げた。
「驚いてみたものの、なにを言われたのかわからないわ」
可愛い。まさに天然。
「これからの作戦でその要素は使えそうね。じゃーね、ありがとう!」
ゆりが椎名を引き連れて、手を振る。
気になることがあった。
「おい、待てよ」
「あ? なによ? あなたの相手をしている暇なんて、ないんだけど?」
ゆりが睨みつけてくる。俺も負けじと睨む。
「何故、そんなことを聞いた?」
「別に。気になっただけよ。怖いじゃない、通り魔なんて」
「本当に通り魔なのかよ。性格悪いお前が恨み買われて、お仲間が狙われたって線が妥当な気がするがな」
「んだと、あーん?」
「死なない世界で通り魔なんかやって、なんの意味がある? その話が本当なら、そいつはただの通り魔じゃない。わかってんのか?」
ちっ、とゆりが舌打ちをした。
「わかっている。だから、調べているんじゃない……!」
「頭悪そうなお前がやってもキリなさそうだがな」
「はああ⁉ こいつ、さっきから好き勝手言いやがって!」
かなでが俺の前へ出て、口を挟んだ。
「話は終わったのよね?」
「そうよ。全く、ちょっと天使。そいつの教育、ちゃんとしなさいよね。しつけがなってないわ、しつけが」
「ごめんなさい」
何故かかなでが謝り、ゆりがふん、と鼻を鳴らして今度こそ去っていった。
全く、騒々しい奴め。
「かなで。あいつらについて行く必要はない」
「それはあなたも同じよ」
かなでは何故かむくれていた。ぼそりと「すぐ仲良くしたがる……」と呟いた。
そしてその次の日。
かなでは姿を消した。
教室の中をこっそりと見て回るゆりの姿を見つけ、扉をこいつと同じように右足で塞いでやった。
「おい、かなでをどこへやった」
剣呑に睨みつけると、ゆりはジト目を向けてくる。
「なによ。相変わらずね、あなた」
「質問に答えろ」
「……あの子と接触したことによって、なにかが起きたのよ」
「あの子?」
「通り魔の犯人よ」
「その言い方。もしかして、女の子だったのか?」
「そうよ。男に強い恨みを持つ女の子だった。男を滅ぼしたいと願うほど。けど、この世界じゃ一人として殺すことは出来ない。NPCだって蘇る。彼女は永遠に報われない。だから、天使に相談したのよ」
「そんな気味の悪い奴と接触させたのかよ、てめえ……!」
かなでのことだ。優しいから、そんな奴にだって手を伸ばそうとする。クソが。
「なによ。事実、そんな境遇の子を救えるのは、彼女しかいないじゃない」
「知るかよ、どうでもいい。放っておけばいいだろう」
「冷たい奴。あなた、人の心とかないわけ?」
「かなでを危険な目に遭わせてまで、やることじゃない」
「はいはい。相変わらずのご執心ぶりね」
とりあえず足をどけてやると、ゆりは横を通り抜けた。
外ではセミの鳴き声が、ひっきりなしに響き渡っている。
夏だ。目もくらむほどの、夏日和。
「夏の幽霊……」
ゆりがふと、そんなことを呟いた。
深夜にかなでの部屋へやもえず侵入すると、かなではベッドで眠りこけていた。
蓋を開けると、まあ真実は大したことはなく、かなではその女の子を助けるのに、少し時間をかけたのだとか。
だけどその具体的な方法と、なにをしていたかまでは、教えてくれなかった。
かなでにはそういうところがある。
ゆりからの質問に答えないのもそうだが、どこか語りたがらない部分があるのだ。
なにかを隠している。だけど、俺はそこへ踏み入ろうとしなかった。かなでにはかなでなりの思惑があるのだ。そこになにがあろうと、やることは変わらない。俺は彼女の力になり、守るだけだ。
ある日の放課後。俺とかなでは川へ視察した。ここで新しい催しが開催されるかもしれないのだ。
そして俺の提案で、ついでに川で遊ばないかと誘った。かなではいけないわ、と言っていたが乗ってくれたようで、制服を脱ぐと紫色のセパレート水着が露になった。白い肌とのコントラストが美しい。
「似合っているな」
「ありがとう」
川の近く。夏の太陽が照り付けてきている。俺は持ってきたリュックからシートを広げて、日焼け止めを取り出した。
「かなで。日焼け止め塗るから、こっち来てくれ」
「わかったわ」
かなでは純粋であった。なんの疑問も持たずに、髪をきゅっと縛ってシートの上で横になる。
俺は日焼け止めを、かなでのきれいな背中にそっと縫ってやった。びく、とかなでの体が少し身じろぐ。
「くすぐったいわ」
なでるようにクリームを塗っていくたびに、かなでがぴくぴくと動く。その様子が面白くて、癖になりそうであった。そしてセパレート水着の上を外す。背中の上部分にクリームを塗っていく。ひとしきり塗った後、両手を小さな胸へとすべらせた。
「あ♡」
かなでが甘い声を漏らす。膨らみは愛らしい柔らかさを、俺の両手へ伝えてくれる。押し返されないが、けれどあるふにゃりとしたマシュマロのような感触。俺はかなでのおっぱいを揉みながら、うなじにキスをして、耳にキスをした。かなではその度に体をくねらせて、喘ぎ声を上げた。
「ん♡ ああ♡ あ♡ 春斗……♡ ここ、外……♡」
「人来ねえから、大丈夫だ」
「釣り堀部があるわよ。そろそろ活動時間よ……? ん♡」
聞いてやらない。かなでの水着を脱がせると、白くて可愛らしい丸いお尻が露になる。俺もズボンを降ろして、勃起したペニスを出した。かなでは時間がどうだとか言いながらも、ペニスへ胸を押し当ててきて、こすりつけていく。俺は立ったままだ。小さなおっぱいのパイズリ。柔らかな感触を、精一杯押し当てながらかなでは上下運動でペニスを膨らみでしごいた。その健気な姿に、俺はひどく興奮して腰を押しつける。スベスベとした感触が気持ちいい。おっぱいマンコは最高だった。
「かなで、出そう……!」
「いいわ♡ 精液、あたしに塗って……♡」
かなでのおっぱいに挟まれながら、俺は射精した。かなでの白い肌に、ベタベタとした精液がねっとりと絡みつく。かなでは胸でペニスの動きを受け止めながら、うっとりとした顔を俺へ向けた。
「すごいわ。ドクドクって、動いている」
俺のペニスはギンギンに勃起したままだった。かなでを精液まみれにしたままマットの上へ押し倒し、正常位でマンコの中へ挿入する。小さなマンコをペニスでずぶりと開かせて、俺達は一つになる。
「んんん♡ 春斗、大きいわ……♡」
「かなで……!」
かなでの中は熱く、とろけそうであった。どろどろな愛液と、俺の精液が中で交じり合う。俺は腰を動かし、かなでの奥を突き上げた。柔らかく、少しザラザラとしたGスポットを刺激させると、かなではビクビク! と体を痙攣させた。
「あああ♡ んん♡ 春斗、そこは……♡」
「嫌か?」
かなでは首をぶんぶん、と横に振った。
「気持ち良いわ♡ もっと、突いてほしい……♡ あああ♡」
愛らしい姿でこんないやらしい懇願をされて、俺のペニスはさらに大きくなって、かなでの中をめちゃくちゃにした。そのたびにかなでは大きな声を上げながら体をビクビクとさせて、感じていた。
川を側に、俺達は獣のように交じり合った。かなではセックスを俺と重ねたからか、喘ぎ声が大きくなっている。マンコの締め付けもよくなったし、愛液はすぐに沸いてくる。エッチな体へ開発されているのだ。
「あああ♡ ん♡ あああん♡」
「かなで、すっかりエロいな」
「そんな……♡ 恥ずかしいわ♡」
俺はさらに腰を動きを強く、早くした。パンパンパン! と森の中で肌と肌がぶつかり合ういやらしい音が鳴り響く。
「かなで、出そう」
「春斗……♡ あたしも、もう……♡」
「あああ」
「んんんんん♡」
最後の一突きと共に、中で射精した。かなでのマンコも震えあがりながら、射精を受け止める。絶頂のあまりの気持ち良さに、かなでの上で気を失いそうになった。なんとか踏みとどまるもふらついて、思わずその場で崩れ落ちる。かなではぎゅっと俺を受け止めてくれた。
「大丈夫?」
「気持ち良すぎる……」
「あたしもよ。春斗のは……すごいわ」
かなではそう言って、俺の頬へちゅっ、と愛らしい控えめなキスをした。甘えるような、優しいものであった。
俺達は抱き合いながら、お互いの吐息を感じ合う。しばらくの間、そうしていた。