「――影、出現しました」
生徒会室で会議をしていると、突如として現れた遊佐がそんなことを告げて来た。俺はかなでと目を合わせ、こくりと頷く。
「行きましょう」
かなでがベランダへ出る。ちなみに四階だ。かなでは何故か、手招きをしている。俺を突き落とすのかな?
「なんだよ」
「お姫様抱っこ」
「絶対無理だから」
「? あたしがあなたを抱っこするの」
「スペック的にはそうだろうが、絵面的にどうなんだそれは」
「嫌?」
ちょっと悲しそうな顔をするかなで。可愛い。秒で落ちる俺。
「わかりました。お願いします」
「うん」
かなでにお姫様だっこされ、四階から降りる。浮遊感。そしてずどん、とかなではなんなく四階から地面へ着地。表情は変わらず。骨折どころか、足にダメージすら負わないようだ。相変わらずの人間離れっぷりである。
「行くか」
「ええ」
俺とかなでが、影の出現したグラウンドへ走り出す。
影。
そう、この世界に突如として現れたイレギュラー。それが現れてから、俺達の日常はひどく騒がしいものとなり、勢力図も変わったのであった。
共通の敵が出て来たことにより、戦線と生徒会は共同戦線を張っている。影による被害はあちこちで報告が上がっていた。しかし影に敗北したらどうなるのか、抵抗しなかったらどうなるのか、というところは判明していない。
また、影自体はそんなに強いわけではなく、銃やナイフなどの武器があれば、ある程度なんとか出来るレベルのものではあるようだ。
だが、厄介なのはその数。そしてアトランダムなタイミングで出現するという、その神出鬼没さであった。
「なんかこいつら「人」を狙っているよな。それも、武装をしている」
俺が自室のパソコンをいじり、そんなことを呟く。こちらの右肩にちょこんと手を置き、背中にぴったりくっつくかなでが「そうね」と頷く。なんでかなでがいるのかというと、例によって俺が不真面目だから、監視なのだそうな。だから、男子寮の男部屋に侵入しているかなでのがよほどヤバいっての。
現在、モニターに表示されているのは遊佐がまとめたデータと報告書だ。どうも影は人を、それも武装している人を狙っている節がある。
まあ、ストレートに言えば、戦線メンバーだ。
「神様に怒りでも買ったのかな」
「……」
「かなで?」
「ん。なんでもないわ」
意味ありげな沈黙だったが、かなでは首を横に振る。なんだ?
「――なにかわかりましたか」
「うおっ、遊佐」
かなでとは反対側、左肩に同じような感じでくっついてきた遊佐に、少し驚く。
「なにかって言われてもなあ。戦線メンバーが狙われている、としか」
「ゆりっぺさんが何者かの意思を感じるとおっしゃっていました」
「何者ねえ……戦線を恨んでいる誰か、とか?」
「ところで。話は変わりますが」
「あ?」
「どうしてかなでさんが部屋にいるのでしょう。とても慣れたご様子ですが。いつもなにをしているのですか?」
どう答えたものか。まあ、俺は言ってもいいんだけど。かなでの方へとちらりと視線を向けると、彼女は俺の体を盾に赤くした顔を隠した。
「……言えないわ」
「こういうことではないですか?」
「あ」
遊佐が俺の唇を奪う。お人形みたいに精緻な顔立ちが、顔を少しだけ赤らめて、淫靡にディープキスをしてくる。クチュクチュ、といういやらしい音が鳴り、遊佐はそのままズボンの上から俺の股間を撫でた。
「遊佐……」
唇を離す。遊佐は瞳を潤ませて、じっと俺の目を見てくる。
「あなたがいつもしていることです」
「遊佐もしてくれるのか?」
「お望みでしたら、いつでも」
俺と遊佐は抱き合い、もう一度ディープキスをする。今度はお互いの舌を激しく、深く絡ませるようなキスだ。遊佐の舌を、根まで味わうかのように吸い、絡ませる。
「置いてけぼりだわ……」
かなでがぼそりと呟き、俺のズボンを降ろしてペニスをしゃぶる。下品なペニスがかなでの可愛らしい口の中に入り、しっとりと、温かい口の中で慰められた。
遊佐がインカムを外し、机の上に置く。と、制服も下着も脱ぎ始めた。溶けるように儚げな体だった。だけどそれでいてしなやかさもあって、人形のように整って浮世離れしていても、淫靡さを感じられる。
椅子の上に座ったままの俺の上に乗り、挿入する。遊佐の中はとろけそうなほど、濡れていた。
「あ、ぐ……遊佐、前戯してないのに、すげえな」
「っ……♡ いつでも、迎え入れられるように、していたので」
「そう、なのか?」
「はい。嫌でしょうか」
「そんなことねえよ。遊佐の中、すごい気持ち良い」
遊佐は腰を動かし始めた。「ぁ、あ♡」と小さいながらも、喘いで体を震わせたりする。椅子がガタガタと揺れる。ペニスは遊佐の愛らしいマンコの中で、ビクビク躍動した。その度に遊佐のいやらしい膣が落ち着かせるようにきゅっと締まって、包み込んでくれる。
「また、あたしが置いてけぼりだわ……」
かなでも服を脱ぎ、少しむっとした様子で俺の唇を奪う。俺の制服を脱がしながら、舌をいやらしく突っ込んできた。
遊佐が前後に腰を振る。愛液がたくさん出ているからか、クチュクチュ、とペニスと愛液がこすれるいやらしい音が鳴った。すると遊佐が上下に激しく腰を動かし始めた。椅子が反動でギシギシ音が鳴る。ペニスを絞り上げるような動作と、膣の動き。愛液が下から上へねっとりと俺のペニスを刺激しながら躍動し、俺は思わず顔を仰け反らせて喘いだ。
「や、やばいって、遊佐、ちょっと激しすぎ……」
「と、止まりません……♡ あ、あ♡」
「このまま、出るって」
「中で、大丈夫です。受け入れます♡」
パンパンパン、とさらに動きが早くなる。遊佐の目はとろけていた。いつも無表情でクールな彼女が、恍惚としていて、とても可愛らしい。頬も赤く染まっていた。
「遊佐も、気持ち良いか?」
「はい♡」
「あ、ぐ……もう、出る!」
「っ、ああああ♡」
遊佐が大きくのけ反り、俺の射精を受け入れる。深く腰を振り下ろし、根本まで深くペニスが入るように、ゴリゴリとマンコを押しつけて来る。精子は一滴残らず遊佐の中へ入っていき、甘い快感が全身を走った。
「すごいわ」
かなでがきゅっと抱きつきながら、俺の射精を見つめる。あとでかなでともセックスしよう。置いてけぼりだったから。
と、ここで遊佐がインカムをとった。
「ちなみに、スイッチは入れっぱなしです」
「っ⁉」
「ゆりっぺさんに聞こえたかもしれませんね」
遊佐が何故かインカムを俺の耳につける。いやいや、なにを話せと? というか、なにしているの?
「……ゆり?」
「なによ、見せつけてきて」
見せるってか、聞きつけたって感じだけどな。そしてゆりの声は不機嫌であった。
と、遊佐が顔を近づけ、マイクに向かって言った。
「今のをオカズにしていましたか?」
「あたしは変態かああああああああああああ!」
耳元で、ゆりの大声が鳴り響いたのであった。