「授業に出て、仲村 ゆりさん」
「あら、あなたに見つかるなんて久しぶりね」
中庭にてゆりが白々しい演技をする。授業の開始五分前だ。
「ま、今日は授業へ参加してあげてもいいわよ」
「本当かよ?」
どういう風の吹き回しかと思い、俺はつい口を挟んだ。
「ええ。さ、行きましょう、春斗くん」
ゆりは俺の左腕に抱き着いて、ぐいぐいと引っ張っていく。柔らかな胸の感触が艶めかしい。
「風紀が乱れるわ。くっつかないで」
かなでがそんなことを言うが、ゆりはどこ吹く風であった。
「別にいいじゃない。あたし達は仲が良いのよ?」
「節度を守ってほしいわ」
「相変わらず頭のお固いこと。このくらい許しなさいよ、授業に出るんだから」
ゆりが小悪魔的な笑みを浮かべる。俺とくっつきたい、というよりはかなでを挑発したい、ということなのだろう。日頃負かされている鬱憤を晴らしているのだ。八つ当たりともいうが。
「むう」
かなでが頬を膨らませて、あとをついてくる。一瞬だけ、俺の空いている右腕を見て、両腕を伸ばしかけたが、それはすぐに引っ込められた。
そんな調子で、俺達は教室へとたどり着く。ちょうど教員がやってきて、NPC達も着席し出した。
しかしその瞬間、ゆりに腕を思いっきり引っ張られ、ロッカーの中へと引き込まれる。ゆりは俺の口を手で塞いだ。誰にも気づかれなかったようで、かなでが「起立、礼」と言うとみんながそれに倣い、普通に授業が開始された。
ロッカーの中にはなにもなかった。事前になにもないのをゆりが調べていたのか、それともそういう細工をしたのか。
しかしそれでも、二人で入るのはギリギリな狭さであった。俺達は密着しながら、隙間から教室の様子を伺う。
「ゆり。なんのつもりだ……?」
俺が小声で問うと、ゆりが「こういうつもりよ♡」と、唇を重ね始めてきた。舌をいきなり奥まで入れてきて、暴れまわるようにこちらの舌と絡めて来る。甘い香りに、ゆり柔らかな感触。とんでもなく気持ち良いが、この状況でエッチする気なのか……?
かなでが俺とゆりがいないことに気づいたのか、少しキョロキョロし出した。キスを終えたゆりも隙間からその様子を視認する。
「気づいたようね」
「最初から、授業を受ける気なんてなかったんだな」
「ええ、そうよ? 当然じゃない」
「にしても、お前はすっかりエロいことを考えるようになったな」
「ちちち、違うわよ! 天使にぎゃふんと言わせてやりたいだけよ!」
「声、我慢出来るのか?」
「そんなの……あんたの口が塞げばいいじゃない……♡♡♡」
ディープキスをしながら、俺はゆりのスカートの中へと手を伸ばす。白いパンツの上を指で撫でながら、優しくキスをする。
「んちゅ、んあ♡ はあ♡ んう♡ やん♡」
ゆりも俺のペニスを、ズボンのチャックを降ろして、パンツの上から右手で撫でてくれた。ゆりのマンコは濡れ、俺のペニスは最高潮に勃起している。なんとかパンツとズボンを降ろし、ペニスを露出した。ゆりもパンツをすとん、と降ろしている。
「ん……♡ 立ち正常位ね。あたしが、壁の方向くから」
「ああ」
「あんまり激しくするんじゃないわよ。ロッカーが揺れて、バレちゃうんだから……♡」
俺は頷き、ゆりの唇を唇で塞ぐ。そしてペニスを、その濡れたマンコの中へずぶりと入れた。
「んううううう♡」
ゆりが俺の唇の中で息を漏らす。塞いでなかったら喘ぎ乱れていただろう。
強く抱き合いながら、腰を振り出す。激しくするなと言われたが、とろけるような気持ち良さに、腰の動きは止まらなかった。かくかく、とゆりの奥を突き上げる。ガタガタ、とロッカーが若干揺れたが、意外と誰にも気づかれなかった。パンパン、と肌同士がぶつかる音もしたが、まだバレていない。教員の声が大きいからかもしれなかった。ゆりは両手で俺の体をまさぐった。
「あ、あ、ゆり」
「もっと、もっとぉ……♡♡♡」
ゆりが小さく甘えた声を上げて、腰を振り出す。ゆりの奥がぐりぐりとペニスに押しつけられて、ザラザラとした柔らかな感触が先端を刺激する。
「ん♡ あ♡ だ、ダメ……♡ イっちゃう♡」
ゆりがびくん! と体を跳ね上げさせた。刹那、膣がきゅうううっと締め付けられる。中が落ち着くまで、俺は一旦動きを止めた。ゆりの膣は余韻に浸るように、時々ピクピクと震えている。
「すぐイっちゃったな」
「アンタが、奥ばっか突くからよ……」
「反応が可愛いから、ついな」
「次は、春斗くんも一緒なんだから……♡」
俺は頷いて、再びピストンを開始する。グショグショになった中は先ほどより気持ちよく、ゆりも感度が上がっているのか、顔を真っ赤にして落ち着きなく体を震わせたり、腕を振ったりしている。乱れているゆりを堪能しながら、俺はその柔らかな体をぎゅっと抱き寄せながら夢中で腰を振り続けた。
「俺も、イク……」
「いいわよ。中で、好きなだけ出しなさいよ……♡♡♡」
最後は我慢できずに激しく突き上げて、ゆりの中へ射精する。「んああああ♡」とゆりが思わず喘ぎ声を上げたが、ちょうどその時に誰かが咳き込んだため、音はうまい具合に掻き消された。ゆりの中で大量に射精し、もう一度深いキスを交わした。
「春斗、くん……♡♡♡」
「ゆり……」
俺達はじっと見つめ合う。ゆりの顔は赤く、瞳はとろけていた。そのあまりの可愛さにまた欲情して、唇を奪う。勃起したペニスで、再び突き上げる。
「んあ♡ あん♡」
「ゆりが、もっとほしい」
「たく、もう。しょうがないわね……♡」
そしてゆりの服を脱がした。こんな場所でも、ゆりの裸を見たくなったから。だからもう、止められなかったのだ。
授業が終わり。人気がいなくなったところで、扉がかなでの手によって開かれた。
「二人でなにしていたの……」
すでに身支度を整えていた俺達。ゆりはウインクをした。
「あたしと春斗くんだけの秘密よ♪」
「絶対エッチなことしていたわ……おかげで集中出来なかったし……」
かなでがじと目を向けてくる。ゆりはすっかりご満悦かつ勝った気でいる笑みを浮かべていた。
まあ、そもそもなんの意地の張り合いなのか、よくわからないが。
「ふふふ、ははははは! 今回はあたしの勝ちのようね」
「ガードスキル、ハンドソニック」
「っ⁉」
唐突に異能の刃を取り出すかなでに、俺とゆりは息を飲んだ。
「二人共。おしおきよ」
かなでのセリフに、思わずゆりは大声を上げた。
「それ、分身のセリフだろうがあああああああ! つか、こんなとこでハンドソニックって――うわあ⁉ 振り回すな、振り回すな! NPCの視線集めているだろうがああああああ! 春斗くん、逃げるわよ!」
「なんかもう、色々とひどいな……」
かなでの珍しい暴走に戦慄しつつ、俺とゆりはしばらく逃げ回ることになった。