なら俺は自分の理想を叶えよう
『第拾参話 もう一人の妹、新しい仲間達 後編』
今、また新たなページが捲られる――
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――
Side麗羽
「せいっ!」
「たぁっ!」
「うおりゃあ!」
今私達はこの騒動の頭目と戦っていました。
この男の部下と戦っている時に乱入してきたお二人と
しかし・・・
「ふっ!ハッ!」
黒髪の方が大きい槌で横に払い
その隙を、緑髪の方が大きい剣で縦に
そして私が更にその合間に突きを
それを事々く躱して、防ぐ
だから分かってしまう、私達では勝てない事を・・・
「くっ・・・当たりませんわ・・・」
「ハァ・・・ハァ・・」
「本当に山賊かよ・・・」
私達の攻撃にも息を乱さずにいました。
「さて、今度はこちらから行かせてもらう」
「きゃあ!」
「ぐっ・・・」
すると始めに黒髪の方を自分の槍で吹き飛ばし
緑髪の方は防いだ上からまた攻撃され武器を飛ばされました。
そして・・・
「さぁ最後はキサマだ」
男は私に突きを繰り出してきました
私は疲労と、初めての実戦や初めて人を殺した事でもう限界でした。
既に目の前は暗くなり・・・
「お・・兄・・・様・・」
最後にそう呟くと
ガキッ!
「呼んだか?妹よ」
私の最愛の人の声が聞こえてきました。
その声を聞いて安心し、私は意識をなくしました。
Side麗羽end
◇◆◇◆◇◆
俺は美羽の安否を見届け、広場に急いでいた。
やっと入口に着くと、数人の兵と七乃がいた
「七乃!」
「?!龍二様!
お嬢さまが!」
「大丈夫だ、ここにくる前に見てきた
美羽は無事だ」
そう言いながら七乃に近付き、現状を聞く
「そうですか・・・良かった・・・
今は麗羽様とお二方が戦っています
この騒動は黒山賊のせいみたいです」
「なっ、黒山賊だと?!」
普通なら黒山賊が出始めるのは、黄巾党がでてからで
余りの手のつけない状態に等々地位をもらい、自分達を世に知らしめた。
しかも反董卓連合に参加したほどだ
その後は曹操や袁紹と戦ったりして最終的に曹操軍に降った筈だ
それが、今の時点で動き出してるのはおかしい
既に、知らぬ内に黄巾党ができていて
暴れているならば、情報が入ってるはずだ。(危惧した事が起きたか・・・
ここはやはり・・・)
「あっ!」
少し考えていると、事態が動いたらしい
「これは後で考えるか・・・七乃!
ここは俺が行くから、今いる兵を連れて城に行ってくれ
これだけ騒いでるのに一人もこないのはおかしい」
「わかりました・・・
お気をつけて」
そう言い、兵達の所に駆け出して行こうとした時
「まってください!」
人質になっていた女性が話しかけてきたのだ。
「なんですか?
今は時間が・・・」
「私を連れて行って頂けませんか」
「・・・何を言ってるんですか?
一般の「まて、君名前は?」・・・」
「はいっ!私の名前は沮授と申します
実は今日城に士官しに行く所でした。
軍師としての知識はあります
こんな時だからこそ、私も手伝わせて下さい!」
「・・・一つ言うが、これは君のせいではない
美羽が怪我をしたのも、偶然が重なってしまった事だ
罪滅ぼし等と考えてるなら、七乃の足を引っ張るだけだ」
「っ・・・確かに、罪も感じてます・・・
でも!、もう怪我をする方達を見たくないんです!
お願いします!」
俺はその真剣な目を見つめてから、七乃に問う
「だそうだが?」
「はぁ~、確かに今いる兵を分けて行ければ助かります」
「良し、沮z「茗と」ん?」
「私の真名は茗と言います
良ければそうお呼び下さい袁悠様」
「名前は教えてなかったんだがな・・・なら俺は龍二だ。
そう呼んでくれ
茗は七乃と一緒に城へ
何かあったら七乃の命令を聞け」
「わかりました」
「そろそろ俺は行くぞあちらが限界みたいだ
各自、気を引き締めて行くんだ
城はたのんだぞ」
「「「ハッ!」」」
そう返事すると、皆は城に向けて走り去って行く
俺は再度、黒山賊を見るとちょうど麗羽に攻撃しようとする所だった。
直ぐさま走り寄り、突き刺そうとしていた槍を剣で受け止める
「お・・兄・・・様・・」
そう呟く麗羽は、疲労困憊なんだろう
ちらりと見ると
顔は蒼白く、美しい髪も今は所々ほつれていた。
そんな顔を見て、俺は安心させる様に応える
「呼んだか?妹よ」
するとふっと笑い気絶してしまった。
それを見届け、意識を目の前の敵に移す
「キサマが麒麟児か?」
剣を交えながら相手が聞いてくる
「そうだ、だがアンタと話す時間は無い
妹も友人も、そして城も気になる
悪いが、直ぐ終わらせてもらう!」
言うと同時に、俺は剣と足に氣を貯め
素早い動きで懐に潜り胴に向け、剣を一閃する
しかし牛角はニヤリと笑うと
自分の槍を更に突出しながら短く持ち、それで防ぐ
「流石は麒麟児か・・・、一瞬見失ったぞ」
「それでも防ぐか、長引かせたくないんだが・・・」
「くくっ!こんな楽しい戦いを、早く終わらすのは勿体ないっ!」
そう言いながら縦に、横に、そして隙を見て突きを素早く繰り出してくる。
「っ!ちぃっ!」
それを躱し、防ぎ、受け止めながら捌いていく
正に攻防一体の戦いが繰り広げられる。
「ハァァ!」
「っ!フッ!」
数合のうち、隙を見て相手は必殺の突きを繰り出してくる。
それを、肩を犠牲に懐に入り相手を右肩から左脇腹にかけて切り付けた
こうして、歴史に名を残すかもしれなかった人物との戦いは幕を閉じた――
―――
――
◇◆◇◆◇◆
「グッ・・・、流石・・・と言うわけか・・・
自分を犠牲に攻めるとは・・・」
牛角は血を流しながら喋る
力が入らないらしく、既に倒れていた。
それを見つめながら俺は返事をする
「アンタは強かったからな・・・、見事に肩を抉られた・・・」
「ふっ・・・、最後に麒麟児と戦えて良かったぞ・・・」
何故か、憑物が落ちたかの様な安らかな顔をしていた。
「最後に・・・、良い事を教えよう・・・」
「なんだ?」
「俺は、いや俺達は雇われだ・・・この町を襲う様に言われた」
「なに?!」
「俺らは、黒山にある小さな村に住んでいた・・・しかし、突然村は襲われ
女と子供を人質に捕られた・・・」
「そいつらの正体は?」
「詳しくはわからんしかし奴らは・・・、袁家の兵装だった」
「まさか・・・」
「戦ってわかった・・・、これはアンタの命令じゃない・・・なら、グゥッ・・・
袁、家の誰かだろう・・・」
「・・・すまない」
「フッ・・・、我々は命令とはいえ、人を襲い過ぎた・・・
その報い、だろう・・な
最後に、一つ頼みがある」
心底、後悔した顔をしながら願いを言う
「言ってくれ」
「村に、俺の娘がいる・・・
面倒を見て、やって・・・くれないか?」
「・・・俺で、いいのか?」
「あぁ、アンタなら・・・大丈夫だろう・・・
コレも渡して、やってくれ」
そう言うと、持っていた槍を俺に渡してきた。
「・・・わかった
この袁 魄麒の名前に賭けて、アンタの娘と村を助ける」
「すまん・・・な
よろ・・・し・・く、たの・・・む・・・」
そう言って、眠りについた。
俺は預かった槍を持ち、城に急ぐのだった・・・
◇◆◇◆
城に着くと、想像した通りの光景があった。
城門の辺りには、兵達が倒れているのだ
ある人物はいき絶えていた。
ある人物は重傷ながらも生きていた。
ある人物は軽傷なのか仲間を助けたり増援を呼んでいた。
たった数時間前に話していた人達がこんな状態になっていた。
「歴史が動きだした・・・か」
俺は忘れない様にこの光景を見る。
(これは俺のせいだ・・・。この光景を忘れるな、これから戦いが始まる)
「まずは一歩踏み出すか・・・
目先の事を解決できない様じゃ、この先の未来なんてただの夢想だ」
俺は足速に城に入って行く
途中にいた、比較的無事そうな兵を集めて小隊を作っていく
「誰か説明を頼む」
歩きながら、無事な者を探したりする
「ハッ!
昼時に攻め入られました。
賊は9人で三人一組で隊を作っておりました」
「他の者は?桂花などはどうした」
「それが・・・
ちょうど昼時に荀イク様、麹義将軍は演習に
荀シン様、蒋奇将軍は南の外れにある村に調査に
張郊将軍、田豊様、高覧殿は故郷の村から救援があったらしく助けに行かれています・・・」
「一度に・・・?
・・・伝令は出したんだな?」
「ハッ、ただ伝令が着いてない可能性があります」
そう言われ、今まで歩いていた足を止めて振り返る
「私の失態ですが・・・
門番の中に裏切り者がおりました
その者が賊を城内に手引きした模様です」
今まで話していた門番兵長は言う
「この城内に、姿の見えない敵がいる様に思えます」
「・・・名は?」
「ハッ、私は呂威曠と申します」
(なるほど・・・彼もまた未来の被害者だったか)
「良し、ここはお前に任せる
俺は無事な者やまだ生きてる賊を探す」
「ハッ!」
俺は返事を聞き、まだ騒がしい城内に向った。
◇◆◇◆
やはり廊下もひどい物で、女中や文官がたまに倒れていた。
そして騒がしい玉座に乗り込むと
柳が傷付いた母上を守りながら戦っているのだった。
――
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◇◆◇◆
Side柳
俺は嫌な予感がしてた。
何故か主要の人物達が急に命令等を受けて城から居なくなったからだ
(なんかきな臭いぜ・・・)
"何故か"城を抜けたのは龍二を主に持つ者達だからだ
俺は廊下を少し早く歩き、麗華殿の部屋に急いでいた。
(今なら奴等も動き易くなってる・・・
攻めるなら又とない頃合だ・・・)
そう思った矢先、部屋に近付いた所で悲鳴が聞こえた。
「ちっ!大当たりかよ!」
直ぐさま走り出し、腰に挿していた自分の武器を出して突入する
するとそこには――
腹から血を流す、剣を持つ麗華殿と
地に倒れた賊
気絶した女中がいた。
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それからなんとか玉座の間に逃げた
しかし部屋に入ると、賊が三人待構えていやがった。
「あ~、厄日かちくしょう・・・」
そんな事を呟き、麗華殿を守りながら戦うのだった
Side柳end
皆どもっす
梅干しです
一応次回で第一章が終わりです