浮華との出会いを書いてみました
拠点一 <浮華> 『貴方に出合って』
◇◆◇◆◇◆◇◆
ある日の修練場――
そこには一人の声が上がっていた。
「全員、武器構え!」
「「ハッ!」」
「そこから陣を組め!」
「「ハッ!」」
「右翼!遅れている!
そんな事では他の仲間が死ぬぞ!!」
「「も、申し訳ありません!」」
それは淳于瓊事、浮華その人だった。
「・・・燃えてんなぁ。」
「いえ、アレは八つ当たりでしょう」
そんな荒振る仲間を呆れて見ているのは
麹義事、睦月と
張郊事、悠の二人だった。
◇◆◇◆
Sied悠
事の発端は、我らの主たる龍二様が旅立った日から始まりました。
浮華は旅立の事もそうでしたが、
何より龍二様の軍から抜けたのが一番の衝撃を受けたそうです。
普通は出世なので喜ばしい事だ、と言うと
お酒のせいかは分かりませんが
顔を紅くしながら声を上げました。
「私は!あの方に認められてここにいるのよ!
だから、私は龍二様のお側でっ?!…うぅ…」
流石にうるさかったので、気絶させましたが…
Sieb悠end
◇◆◇◆
私は淳 于瓊
小さな村の出身でした。
しかし私の村は、山賊に襲われ壊されてしまいました。
生き残った者は数人しかいなく、
若い者は私以外いませんでした。
そんな絶望な世界を、救ってくれたのがあの方でした――
――
―
◇◆◇◆
その日私は、朝から寝たきりの母を世話して、川に洗濯に行ってました。
ようやく終わり、村に戻る途中で村付近から煙りが上がるのが見え慌てて走りました。
しかし気付いた時には遅く
村は焼かれ、知り合いの商人のご夫婦は無惨に切り殺され
隣りに住んでいた一つ下の、妹の様に可愛がってた娘は――
――裸に剥かれ虚ろな目をして亡くなっていました――
――そして、私の只一人の家族は
――寝台の上で
――その身体を
――串刺しにされていたのでした……
◇◆◇◆
それから、放心状態のまま避難場に行くと
少し遅れて助けがきました。
その人達の旗は
黄色い縁取りをし、中心部が蒼白い色で
袁の字が書かれていました。
兵の方達が、私達に話を聞いてきて
説明すると、長い金髪の方に報告していました。
すると、話しを聞いた方は
馬から降り、私達に謝罪をしてきたのです
「遅れて本当にすまない
謝った所で、亡くなった方々は戻らない…
しかし、これは俺達のせいだ…
皆、すまない」
そう言うと、後ろの兵の方達も一人一人に謝って回ってました。
それからの行動は早く、生き残った私達を町に住める様にしてもらえる事に
働きたい者は仕事を
ほしい物があれば、ある程度の物も貰える様にもなりました。
そして、いざ行こうとした所で
私の家族を殺した奴等が戻ってきたのです
――
―
◇◆◇◆
それからは記憶が余り無く、後で話しを聞くと
その時私は盗賊に向って行き次々と倒したそうです
しかし、多勢に無勢で徐々に傷付き
死を覚悟したのだけは覚えていました。
そして、盗賊の刃がくるのを見ていたとき
――私は優しく抱き締められ
――あの方が身を呈して守ってくれたのです
あの時の事は忘れません
優しい笑顔で――
でも、困った顔もしながら――
「君が強いのは認めるけど、無理しちゃだめだ。
君の剣は復讐なんかで使うな
みんなを守る、誇り高い剣になれ」
そう言いってから
少し休むよう言われ
長い金髪を揺らしながら、体の四肢を蒼白く光らせ敵陣に突撃する背中を――
そしてこの時、私はわかりました。
あの方が、噂の麒麟児等と呼ばれる「袁 魄麒」様、と……
―――
――
◇◆◇◆◇◆
それから気絶している間に戦いは終わり。
私が目を覚ますと、袁家が治めている町の一つの家に寝ていたのです。
それからは、城の前にある看板を見つけ
一目でも見れたらと
一声でも声かけられたらと
兵士募集に応募し
龍二様から声をかけられ、今の副長の位置までのし上がったのでした。
だから私は――
あの方を――
生涯の主と――
あの方の背中を守ると決めたのです――
「でも、今は…」
背中だけでなく、隣りを貰おうと
頑張りたいと思います。
だから、無事に帰ってきてくださいね龍二様?