――これは、そんな久方ぶりの平和の一ページ
『力の象徴、その名前は』
「ハァァ!」
「フンッ!」
ガキッ!
今俺は、睦月や高覧達と訓練の最中だ。
アレから数日たち、当初はいろいろ揉めたが
今は何とか普通に過ごせている
「ハァハァ…、流石高覧だな」
「いやいや、龍二殿こそ…。」
高覧は、正に見たまんまの武器を使っている。
身長は俺より頭一つ分デカく、髪型も特に気にしてない様で雑に切った黒い短い髪型だ。
そして体格に合わせた様な大剣を持っている。
無駄な装飾も無く、武骨ながらも破壊力は抜群の一品
(ここはやはり…)
俺は一瞬で考え、足に氣を溜めて移動を開始した。
◇◆◇◆◇◆
Side高覧
俺は久しぶりに燃えていた。
(やはり…強い!)
普通なら俺の武器、「剛咒牙-ゴウシュウガ-」を受けると相手は吹き飛ぶか、武器を破壊出来る筈だった。
しかし、龍二殿は避けもせず受け止めたのだ。
(武器が壊れないのは…」氣を纏わせてるのか)
つい最近知ったのだが、龍二殿は自分の愛剣が無いらしい。
そう、今使ってるのは一般の兵達が使ってるのと同じなんだそうだ。
(それであの堅さか…)
何でも、袁家には家宝の剣があるらしいが
妹の袁紹殿に渡しているそうだ。
――もったいない気がするのは俺だけじゃない筈だ――
この一瞬の小さな隙に、龍二殿は目の前から消えたのだった。
(なっ?!)
――普段から身に着けている蒼い鎧の残像を残しながら
――それは正に麒麟の様に
――蒼く駆ける聳孤の様に
(おいおい…、本当かよ)
俺はこの時、本当に使える気になったのかもしれない。
何もかもを置き去る様な、この背中を守る為に
Side高覧end
◇◆◇◆◇◆
(ハハッ!すげぇ!)
俺は今までの様に戦うのをやめて、足に気を為ながら動いていた。
これが初めての筈なのに、思う様に動けたのだ。
(今度からこの訓練もするか)
そんな事を思いながら、速さをくわえた剣の一撃を高覧に叩き込んだ。
バキン!
しかし、耐えきれなかったのか高覧の武器と打ち合った瞬間砕けてしまったのだった。
―――
――
「いやぁ、驚きましたよあの動き」
「ぶっつけ本番だったんだけどな
にしても…どうすっかなぁ?」
俺は手元にある"元"剣を見つめながら呟いた。
「粉々ですなぁ」
それからわかった事だが、今の動きをすると速さが加わる為に
只の剣だと耐えきれないらしい
なので、高覧からも言われ自分の愛剣を作る事になった。
しかし、それが少し問題を起こしてしまった。
例えば――
◇◆◇◆◇◆
1、とある元自警団の副隊長の場合
「龍二様」
「ん?あぁ、ゆu「少しよろしいですか?」お、おぅ」
「今、ご自分の武器をお探しなんですよね?」
「うん」
「でしたら、コレを」
「ん?コレは…」
そう言って渡してきたのは、ナックルガードが付いた青く塗られたサーベルの様な剣だった。
「へぇ、悪くないな」
「私が贔屓にしてる鍛冶屋で作ってもらいました」
少し胸をはりながら、満足そうな顔をしている
しかし…
「あぁ~、悪いんだけど少し刃が薄過ぎて俺が使うとさ…。
だから、すまない」
「…そう…ですか、わかりました」
肩を下げ、ションボリしながら去ってしまった。
(こ、心苦しい…)
◇◆◇◆◇◆
2、とあるおチビ軍師の場合
「わ、私はおチビじゃないですっ!」
「い、いきなりどうしたんだ?」
「な、何でもないです!」
「そうか、んでここでいいのか?」
「はい!」
先程呼ばれたので武器庫に来たら、琥k「あれです!」…とりあえず見て欲しいらしい
そして今それを見た訳だが…
「すまん、無理だ」
「えぇ?!」
今目の前にあるのは、刃渡りが数十もある様な大剣とも言えない"巨"剣だった。
刃も分厚く、斬るより叩く方が正しい言い方だと思う
「確かに頑丈だろうが…、コレは持てんな」
「駄目…、ですか?」
「う"…、あぁ~スマン」
「わ、わかりました!わざわざすみませんでした!」
「い、いや大丈夫だよ」
そう言って走って行ったが、顔は泣きそうだった。
(痛い!心がぁ~!)
◇◆◇◆◇◆
3、とある名家の妹
「龍二お兄様!」
「麗羽か、どうした?」
「こちらをお使い下さいまし!」
そう言って渡してきたのは、装飾でゴテゴテした
ほぼ観賞様にしか見えない剣だった
「麗羽」
「なんですの?
コレならお兄様に合いますわよ」
信じきっているその笑顔を曇らしたくはないが…
「すまないが、これは戦闘には使えないよ」
「お兄様なら大丈夫ですわ!」
「いやぁ~…」
それから、数時間をかけて説得をし
なんとか承諾をしてもらった。
最後の
「わかりましたわ…」
そう去って行ったあの背中を俺は忘れられなかった。
(精神的に死ぬ…)
閑話休題
◇◆◇◆◇◆
そんなこんなで、精神的に参っている俺は
今日、貢ぎ物をチェックしていた。
一応家は名家で、尚且つ太守なので
回りの村から贈られてくるのだ。
その中で一つ気になる者があった
「…こんな石、どうしろと?」
目録によるとなんでも凄く堅く、何かに使って欲しいそうだ。
(堅いのか…、量もまぁまぁだから武具でも作るか?)
「ふーむ」
そんな事を考えながら謎の石の欠片を手で遊んでいると――
「ん?、なんだ?」
たまたま氣を腕に這わせた所、それに反応して蒼白く光りだしたのだ。
「これは…、使えるな」
直ぐさまそれを使い武器を作る事にし、鍛冶屋を手配した。
◇◆◇◆◇◆
そして――
「できたんですかい?」
「おう!見てくれよ高覧」
俺は等々できた自分の愛剣を鞘から出し、高覧に見せた。
その剣は、鍔から中心に2匹龍が登る様な模様がある以外、至ってシンプルだった。
しかし、見るものが見ると名剣なのは見て取れる
「なるほど…いい剣ですな、んで名前は?」
「そうだろ?名前はな…」
――未来を明かるく照らしてほしい
――家族を守る力になってほしい
――そんな意味を込めて
「蒼光護剣…だ」
皆さんども
梅干しです
今回は平和な感じを出したかったんですが・・・正直微妙かなぁ~
後は剣の名前とか
う~む・・・
とりあえず次回頑張りたいです
では、次回
あっ感想お待ちしております~