【ふたなり】両性具有の少年少女の青春を描く実験小説 作:喋家月餅太
両性具有の美咲は彼氏である永治と徒歩圏内にある観光地に出かけた。
オフシーズンだから観光客はだれもいない2時間前に着たが近所に住む人が2、3人通りがかったくらいだ。
二人はコンビニで買ってきたコーヒーを飲みながら海を眺めて会話をしていた。
永治は美咲が両性具有であることを知っている。だが、先日のちょっとした出来事以外で美咲が両性具有であることを意識したことはなかった。
今日もそうだ。
美咲の前に同級生の女子と付き合っていたが、その元カノ同様に女性としか認識していない。
とはいえ、ふとした瞬間に先日の出来事で美咲が両性具有であることを意識した出来事の事は考えてしまう。申し訳ないという気持ちはあるのだけれど。
先日の出来事というのは帰り道に立ち話をしていたときだ。
その時、美咲は生理が終わって少し経っていたので男性機能が活発化していた。
両性具有で男女両方の性器のある美咲だが、性自認は女性で好きになるのは男性だ。そこは普通の女子と同じ。その時はそう思ってた。
会話をしている最中に美咲はふと永治の筋肉質な方や首筋に目が行った。
両性具有が皆そうであるように美咲は自分が男性でも女性でもある両性具有であることを忘れるほどに体つきは女性と変わらない。
女性に比べて筋肉が付きやすいという点はあるが、男性ほどではない。
そこにはまぎれもなく「異性」である男性特有の筋肉質な逞しい体を持つ永治の姿があった。
思わずドキドキして次の瞬間、美咲の体に変化が起こった。それは男子としての変化。
美咲のペニスが勃起していた。
女子生徒である美咲の着ているセーラー服のスカートのちょうど股間のあたり自身のペニスで押し上げられて膨らんでいた。
永治はふとそれに気がついて驚いた。永治は美咲が両性具有で男性器も女性器もあることを知っているが、普段、まぎれもない女の子と感じていた美咲に自分の体と同じ変化が起こっていることに戸惑ってしまった。
無理もない両性具有は数千人にひとりしかにないし、永治は美咲以外の両性具有の人を知らない。だが無意識に取った自分のリアクションが美咲を傷つけるとすぐに悟った。
「ご、ごめんなさ……い」美咲はバツが悪そうに小さな声で言う。
「大丈夫。特に何もなくても油断したら大きくなっちゃうよね」
「あ、うん……」
「俺もあるよ。眠い時とかさ、あとちょっとかわいい女子を見た時別にそんなこと考えてるつもりないのにとか」
永治は優しい言い方を心がけながらも、ちょっとしたきっかけでペニスが勃起することに対する共感を示した。
「男の人もそうなんだ」
「油断するとデカくなるから困るよね」
「私が変なのかと思ってた」
「そんなことないよ。気にしないほうがいいよ。少なくとも男子はみんな分かってるから。女子は……理解してくれないけどね」
「ないからね」
「付いてる者同士、そのへんは気にしないでいいよ。その方が楽でしょ?」
美咲は多少女性としてのアイデンティティの面で戸惑いを感じながらも変えようがない自分の体の性質が共通している永治の言葉に助けられた。
(でも永治くんを見て大きくなったのは言えないよ。それは内緒。でも気づいてるかな?)
その出来事からしばらく経って、美咲は永治と付き合うことになった。
美咲にとっては初めての彼氏だったが、永治は自分の体の事情は知っていても基本的には女の子として扱ってくれる。
時々、男性器を持つ者同士、同性同士のような会話もすることがあったが、そこには自分が女じゃないことに負い目のある美咲にはありがたかった。
その後、二人は放課後に毎日デートを重ね、かつて秘密基地だったという林の中の隠れた茂みの中で初めてのキスをした。
永治のズボンと美咲のスカートの股間の部分はお互いにペニスの勃起で盛り上がっていたが、お互いにキスで感じていたことを言葉抜きに知ることができてなんだかその状態に安心した。
セックスはまだ先だろうが、美咲の体はペニスと陰嚢の裏に膣があり男性が相手の場合にも女性と同じ様にセックスをすることができる。
当然、女性と同じ様に妊娠が可能なため避妊の仕方は気が早いかもしれないが調べてコンドームも用意していた。
美咲は自分はそれほど性に積極的ではないと思っていたが、永治への思いをペニスが勃起して膣が濡れて体が知らせてくれることから実感し近い将来に経験するセックスが楽しみになっていた。
今日のデートはバスで人気のない観光地でコンビニコーヒーを飲みながらおしゃべりをするというほのぼのとしたものだった。
キスはするだろうが、お互いにセックスなどの性的な事はしないと考えている。
それはまだ先の話だ。
永治は思春期の男子らしく時々、美咲の胸元を見てしまい美咲の乳房に触れたいと考えたりもするがその感情を今日は抑え込むと決めていた。
「お手洗い行きたくなちゃったな」
「俺も。少し歩いたところに公衆トイレあったね。そこ行こうか」
「うん」
ふたりは手を繋いで公衆トイレに歩き出した。
美咲は尿意を感じたときにあることを思いつき、歩いてる最中に意を決して永治に提案した。
「あたし、その、男子トイレで一緒にしたいんだけどいいかな?」
「え?」
永治は驚いた。美咲は女子であり女子トイレで用を足すと思っていたからだ。男子トイレに行きたいなんて言い出すとは考え付きもしなかった。
「だめ?」
永治は考えた。今日は学校帰りの制服デートだ。セーラー服を着た女子高生が男子トイレに入って行って、多分立ちションをするんだろう。
トイレでも一緒に入られるなんて両性具有の美咲じゃなきゃできないし、多分、一緒の時間を過ごしたいという気持ちから言い出したんだからうれしい。だが、それを誰かに見られたら?
両性具有なんてめったにいないし、その存在を知らない人すらいる。怪しい行動そのものじゃないか。
「人に見られる心配ならないと思うの。歩いてる人どころか車も殆ど通ってないし」
「まぁ、そうか」
「永治くんはあたしが立ちションするの気持ち悪い?」
「いや、そんなことない。むしろ彼女と連れションとか俺たちじゃなきゃできないしうれしいというか」
「それなら決まりだね。連れション、しよう?」
美咲は嬉しそうに言う。
トイレの前につくとふたりは周囲に人がいないか見回した。よかった、だれもいないようだ。
永治が先にトイレの中に入ってトイレも無人か確認する。こちらも誰もいない。
永治は美咲に手招きした。美咲はすこしドキドキしながら男子トイレに入った。
「そういえば男子トイレに入ったことある?」
「幼稚園くらいまではショッピングセンター行くとお父さんと一緒に男子トイレでしてたよ。後、男子トイレじゃないけど、幼稚園のトイレって男女兼用でしょ? そのときは立ってしてた」
「そうなんだ。今は? 家でとか立ちションする?」
「小学校上がってから一度もしてない。女の子だから座ってしないとって考えてたから。でも、今日は特別。永治くんとこういうときも一緒にいられるのは両性具有に生まれた特権だもん」
「それはうれしいな」
ふたりはお互いに隣り合って小便器の前に立った。
美咲はショーツを両手で下げた後左手でスカートをたくし上げて自分の股間にある男性器を露出した。右手でペニスを持って構えたところで美咲は困った顔をした。
永治は社会の窓のチャックを下げてペニスだけを露出すると右手で小便器に向かって構えた。
永治はすぐに美咲の様子に気がついた。
「どうした?」
「その、立ってするの久しぶりでどうしていいかわからなくて」
「どれ?」
永治は美咲の股間を覗き込んだ。
「見ないで!……はずかしいよ。これでも女の子なんだから」
美咲は顔を真赤にしてうつむいた。
「おしっこ出るところは一緒なんだから安心して。教えてあげるから言う通りにしてみて」
「うん…」
「ちんこをそのまま右手で持って少し下に向けて。あとは左手でたくし上げてるスカートにかからないように気をつけてそのまま出せば大丈夫だから」
「うん。こうかな?」
美咲のペニスの先端から勢いよく尿が出る。
それを見ると永治も自分のペニスから放尿した。
永治は気づいた。美咲は勃起していた。それはそうだ。隣には社会の窓からペニスを出してる彼氏、しかもそれをチラチラ見ていた。興奮するのは当たり前だ。
事実、永治も美咲のペニスを見て勃起している。
「出し終わった?」
「うん」
「じゃあ、根元の方を持って上下に振って先っぽのおしっこを振り落として」
「こう?」
「そうそう」
美咲はペニスを振った。その様子を永治に見られていたので勃起で相当硬くなっていて多少振りづらかった。
それは永治も同じだった。
用を足し終わった美咲はスカートをおろして太ももに下げていたショーツを穿いた。
永治も社会の窓にペニスをしまった。
手を洗ったあとトイレを出て先程いたベンチに戻った。
「おちんちん、みられちゃった……」
美咲は顔を赤らめて手で顔を覆った。
「それはお互い様でしょ?」
「あたしも永治くんの見た」
美咲は少し無言になっあと口を開いた。
「女の子なのについてるの気持ち悪くなかった?」
「そんなことない。正直言っていい? 美咲のちんこ見て俺、勃起した」
「うぞ!?」
「本当だよ」
「永治くんって男の子が好きなの?」
「いや、女の子が好きだよ」
「でも、おちんちんに興奮したんでしょ」
「それは美咲のだから」
「それってどういう……?」
「美咲のちんこかわいかったよ。小さくて皮を被ってて、小学生低学年くらいの男子みたいだった」
「それは両性具有は男の人みたいに大きくなったり形変わったりしないから。射精はするけど子供の頃と一緒なんだって」
「そうなの?」
「お医者さんから定期的に検査受けるけど、ターナーなんとかって二次性徴のおちんちんの変化の段階があるんだけど、両性具有は4段階の2で止まるんだって」
「難しくてよくわからないけど、ちんこの形の変化って尺度とかあるんだ。保健の教科書で図は見たことある気がする。それが途中までってのは美咲のちんこ見て納得したな」
「付いてるあたしが言うのも変だけど、女の子が自分のちんちんの話ってなんか変だね」
「でも、美咲は付いてる女の子だから。それに不思議なんだけど、美咲のちんこってなんか女性的な感じがした」
「おちんちんなのに女性的?」
「うまくいえないけどそんな感じ」
美咲はふと深呼吸した。顔は相変わらず真っ赤だ。
「エッチの前なのにおちんちん見られちゃった」
「それはお互い様」
「永治くんのも見たからまぁ、いいか」
「でも、女の部分はまだ見てないから。それはセックスするまでのお楽しみにしたいかな」
「それは当たり前です。全部脱がなきゃ見せられないし」
「楽しみにしてる」
「エッチ、したい?」
「本音を言うと今すぐ家に連れて行ってしたいくらい興奮してる」
「……!」
「でも、もっと今の距離感を大切にしたいし、女の子にとって初めてって男にとってのものよりも大切でデリケートなものなのは知ってるつもりだから、ゆっくりそういうのは進めたい」
「そっか。そう言ってくれて安心した。あと、今すぐしたいって思ってくれたことも」
「そこはうれしいもんなの?」
「エッチするときにあたしの裸を見たとき、おちんちんが付いてることに萎えちゃわないか心配だったの」
「俺もそこは気になってたけど、今頭に焼き付いて興奮してるから心配なくなった。むしろ見たいし触りたい」
美咲は永治の顔を覗き込んだ。
「まだ興奮してるでしょ?」
「それは美咲もでしょ?」
ふたりはお互いの股間に目を向けた。
永治のスラックスと美咲のスカートの股間部分は盛り上がってる。
「服の上から触るならいいよね?」
美咲は言った。永治は頷いた。
二人はお互いのペニスを服の上から触った。
お互いに同じものがついているから相手の触られた感覚がどんなものか分かるので余計に興奮した。
思春期のふたりにそれは刺激が強く、ふたりとも思わず射精してしまった。
美咲はお気に入りの可愛いショーツが精液で汚れたことに悲しさを感じていたが、もうすぐ逢えるだろう永治との初体験が楽しみになった。
その日の夜。美咲は男子トイレで見た永治のペニスの事を考えたり、抱きしめられてるところを思い出したりしながら自慰行為をしてその日二度目の射精をした。
その時初めて男性機能が活発な時期が続いてほしいと思ったが、もうすぐ生理がやってくるため男性機能は弱まる。
性欲の質も変化するし勃起もしづらくなる。射精したときの満たされた気分がお預けになることの残念さを感じた。