【ふたなり】両性具有の少年少女の青春を描く実験小説 作:喋家月餅太
淳美はレポートを書き終えて大学のサーバーにアップロードすると飲みかけの缶コーヒーをすすっていた。
今日の課題はいつもよりも難しく下調べでかなり悩まされた。
夜更かしすることになるとコーヒーを買っておいたがこれで二本目になる。
もう十分に遅い時間だがカフェインのせいでまだ眠れそうにないし、なんだがこのまま眠るのは勿体無い気がした。
考え事をしてイライラした時は股間にそのイライラが伝わりオナニーをしたくなる。
だが、今日は疲れたのでやめておいてコーヒーを飲み終わるまでまだシーズンの途中までしか見ていない海外ドラマを見てから寝ることにした。
一話45分だから丁度いいだろう。
淳美は迂闊に眠くならないように帰って来た時の服を風呂上がりの後も着たままにしたが部屋着に着替えた。
ブラジャー越しだが服を脱ぐと淳美の豊かな胸が露わになる。
風呂上がりに下着は寝る時用のものに替えていた。
胸の大きさがあるのでワイヤーのないナイトブラは上半身が楽だ。
部屋着に袖を通すと柔らかい綿の感触が心地よかった。
淳美はぽっちゃり体型なのでゆったり目の服が多いがそれでも外に着ていく服はある程度緊張感を伴う。
その緊張から開放されると淳美は落ち着きを覚えた。
淳美は着ていた服を畳んで朝、洗濯機に入れるためによけておくと机に向かってブラウザで契約しているサブスク配信サイトを開いた。
今見ているのは比較的古い海外の医療ドラマだ。
長寿番組なので話数は多いが、最近のドラマと違って一話完結なので見やすい。
淳美は自身の事情から医療機関のお世話になる事が多いので医療ドラマは自然と興味が湧く。
コーヒーの残りを飲みながら再生したドラマを見始める。
制作当時の時代っぽい鋭い雰囲気の格好いいテーマ曲が流れる。それなりの話数を見てきてこのテーマ曲を聞くと自然と気分が盛り上がる。
群像劇で色々な登場人物が出ているが子供が生まれてから同僚の医師と離婚した女性医師が看護師と雑談しているシーンになった。
二人はまだ言葉の話せない女性医師の息子のペニスについての話題になった。
(海外の人ってこういう話題普通にするのかな……? それとも医療関係の人だから?)
淳美はふと飛び出したペニスという言葉に顔を赤くしながら驚く。
どうやら女性医師は息子のペニスを割礼するかどうかを迷っているらしい。
(割礼って包茎を直す手術だよね。えっと皮を切るんだっけ……?)
淳美はペニスの皮を切る光景を想像して「縮み上がった」。
(痛そう……)
思わず自分の股間を手で抑える。
自分にとって想像の付く痛みだった。
淳美は女子大生だが股間にはペニスと睾丸をぶら下げている。
女性として生活しているが性別は両性具有。男女両方の生殖機能を持つ性別だ。
淳美もペニスは皮を被った包茎だ。そのペニスの皮が切除される所を想像するとちんちんが性的な興奮とは異なる感覚でムズムズする感じがした。
睾丸も引っ込むような感覚を覚える。
男性が痛みや恐怖に対して股間で覚える典型的な反応と同じものを淳美は味わった。
ドラマは淳美の反応に関係なく続いていく。
女性医師は自分の息子のペニスが皮を被っている事を気にしていて今の年齢から割礼を受けさせるか迷っているようだ。
看護師はそれを聞いて清潔に保ちやすくていいと勧めた。
そしてそれに続けて「その方が形もきれい」と言った。
「えっ……?」
淳美はその言葉に引っかかりを覚えた。
画面の中では看護師の発言に対して女性医師が「その通りね」と返す。
ペニスについての話はそこまでで次のシーンに切り替わる。
「形がきれい?」
淳美はドラマの中の看護師のセリフを同じ様に言う。
そして、部屋着のズボンの股間部分を引っ張り自分のペニスを見下ろした。
そこにあったのは同世代の男性のものよりずっと小さく皮を被った、二次性徴前の男の子のようなペニスだった。
この国の男性は七割が包茎だと言われている。
それとは別に両性具有の場合は人種や民族を問わず九割以上、ほぼ全員が包茎と言われている。
淳美もその中の一人で剥けば中を出すことが出来る仮性包茎だ。
「わたしのおちんちん、皮被ってるけどどうなんだろう?」
ドラマの中の会話を聞いて淳美は自分のペニスの魅力がどうなのかが気になった。
あのやり取りを見ていると女性にとって皮の剥けたペニスは魅力的に見えるという事が前提で描かれているようだった。
そのシーンを頭の中で半数しながら淳美はズボンを引っ張っているのと反対側の手でペニスを摘んでそこから先端で余っている包皮を軽く引っ張った。
(普段、絵里香はわたしとエッチしててどんな風に思ってるんだろう?)
淳美には一歳年下で大学の同級生の彼女がいる。
元々、淳美は男子に魅力を感じていて交際経験はないが片思いの経験はあったが、大学の入学前に告白されて戸惑いはしたが彼女である絵里香との交際をスタートさせた。
かれこれ二年弱交際している。
セックスをするようになってから一年弱くらいだ。
身体を重ねる時、絵里香は淳美のペニスを積極的に愛撫している。
そんな絵里香が自分のペニスをどう思ってるのか、淳美はドラマの中の会話を聞いて気になった。
絵里香と交際前、淳美は男子の事を考えてオナニーをしていた。
その際にはおかずにした男子のペニスが剥けているかどうかをあまり考えたことがなかった。
ペニスを膣に挿入されたり、触ったりという事を想像して興奮していたが、そういうディテールまでは考えなかったからだ。
大人の男性の皮の剥けたペニスは子供の頃に家族で温泉旅行に行くと男の子のふりをして男湯に入っていた時に見たことはあるがそれも10年近く前の事だし、その頃は性への興味もほとんど無かったので記憶に残っていない。
恋人の絵里香は女性なのでペニスはない。
皮が剥けているかどうか、それが魅力的なのかどうかは淳美が今ドラマの中での会話で聞くまで考えなかった概念だ。
特に自分のペニスが包茎である事を気にしてこなかったが絵里香がドラマの中の二人の女性と同じ様に考えていないかが心配になった。
絵里香と彼女のアパートでお互いの身体を触り合っている時、口に出さないだけで自分のペニスに不満を持っているのかもしれない。
その辺を女性がどのような感覚を持っているのかは性自認が女性で女性の生殖機能のある淳美でも見当がつかなかった。
「わたしのおちんちん、どうなのかな?」
淳美はしばらく自分のペニスを見つめていた。
気がつくとドラマは終わりエンディングの音楽が流れている。
それに気がつくとハッとしてPCの画面を見た。
(見逃しちゃった……。でも、いいか。別にいつでも見れるもんね)
淳美はため息をついた。
ドラマを見てリラックスしてから眠るはずが悩み事で時間を使ってしまった。
エッチな気分にはなっていなかったがちんちんを見ていると自然と勃起をしてしまっている。
性自認は女性だがこういう身体の男性の部分の状態の変化を見ているとそのギャップに生まれてからの付き合いの自分の身体とはいえ戸惑いを覚える。
包茎の悩みはこれまで考えたことも無かったがこうして恋人である絵里香がどう思ってるのかが気になるあたり、自分は絵里香に取って完全に彼女ではないのかもと思った。
これ以上考えると眠れなくなる。
淳美はPCをシャットダウンするとちんちんをしまってベッドに横になった。
天井を眺めてため息を付く。
余計なことを考えてしまったのはどこか疲れているんだろう。
包茎の事が頭から離れないが大人しく眠気を待つことにした。
その際にいつも考え事をしながら寝に入る時には無意識にそうしてしまうのだがズボンの上からペニスを触っていた。
淳美のペニスに弱い性感が湧き出る。
このままオナニーに入ってしまわないように控えめにしながら眠気がやってくるのを大人しく待っていた。
「ただいまぁ!」
アパートに着くと絵里香は誰もいない部屋に元気な声を響かせた。
「お邪魔します」
淳美は落ち着いた様子でそれに続く。
ここは絵里香が一人暮らしをするアパートの一室。
大学生活やアルバイトに慣れたこともあり大学の近くにアパートを借りた形だ。
絵里香は大学入学前から付き合い始めた淳美の彼女だ。
元々は淳美の高校の一年後輩で、一年浪人した淳美とは今は大学の同級生だ。
「淳美。いつも『お邪魔します』だね」
「え、うん、だってここは絵里香のお家だし」
「週の半分泊まって着替えも置いてるんだから『ただいま』でもいいんじゃないの? あたし達、半同棲ってやつじゃない?」
「え、半同棲……!?」
淳美は顔を赤くして手を覆った。
「いやいや、そんなに恥ずかしがることじゃないでしょ」
「だって、半同棲って言ったら……」
「エッチなことイメージしてるのかもしれないけど、あたし達、十分やらしいことしてるでしょ? それこそあたしが一人暮らし始める前から」
「そうだけど……」
淳美は顔を赤くしたまま不貞腐れた顔をした。
「まだここに住んで日が経ってないけど、あたしは引っ越してきたと同時に半同棲だと思ってたんだけどなぁ。家具も一緒に選んだしさ」
「それもそうね。ちょっと照れくさいけど、そうよね」
「そうだよ。結婚の話も出たしね。しかもうちの親の前で」
「そうね。それも……」
「だから、これからはただいまって言ってほしいし、ここは淳美にとってもう一つの帰る家だよ。親が家賃払ってるから合鍵はまだ渡さないけどね」
「うん」
淳美ははにかみながら頷いた。
(かわいいなぁ。本当に乙女なんだから)
絵里香は淳美のこういったいかにも女の子なところが大好きだった。
「さあ、ご飯にしようか。あたしが作るからその間にお風呂の方、お願い」
「わかった」
絵里香がそう言うと二人は着替え始めた。
その日に出かける用事がない時は服を綺麗に保つためと気を抜いて部屋では過ごしたいという理由から部屋着に着替えている。
穏やかに和やかに今日出かけた話をしながら二人は肌をさらしながら服を脱ぎ部屋着を着る。
最初の方は淳美は恥ずかしがったり絵里香の素肌に顔を赤くしていたがすっかり慣れたようだ。
つい先ほど絵里香の口からも出たように二人はこの部屋で絵里香が一人暮らしを始めるよりも前から何度も身体を重ねて裸を見ている。
それでも淳美は自分や恋人である絵里香の裸やちょっとししたエッチな話に顔を赤くしてしまう恥ずかしがり屋な所がある。
ただ、今はこの一緒に着替える時間というのが生活の一部になっているのかチラチラ気にしながら絵里香の方を見ているが特に照れたりしている態度はない。
チラチラ見ているのは絵里香も一緒で結局は気にしなくなったとは言っても夜になってする行為の事もありお互いの身体は見てしまうのだ。
淳美の目には着替えの動作やそれに伴って動く服で見えない箇所も多いが絵里香の半裸が映っている。
スレンダーでバランスよく筋肉もついているが服の上から見た印象からはずいぶん大きく見える胸や自分と違って平坦な足の付根。淳美はエッチな気持ちまでは行かないが性的な要素のある視点を絵里香に向けている。
絵里香も同じ様に淳美を見ている。
全体的に丸みを帯びたぽっちゃり体型、少し出てるお腹や巨乳と言っていいサイズの大きな胸。そして、自分にはないものでパンツの股間部分が盛り上がっている様子。
二人は同性の恋人だが身体的には異性の部分もあるお互いの身体にこの頃はエッチな気持ちだけではなくどこか安らぎを覚えつつあった。
絵里香は服を洗濯機に入れ、淳美はベッドの上に畳む。
二日以上連続して淳美が泊まる時は一緒に洗濯をしたりもするが明日の午前中には淳美は帰らなければいけない用事があるので明日は今日来ていた服を着て帰る予定だ。
着替え終わり淳美と絵里香は向かい合わせになる。
「それじゃあ、お風呂、洗ってくるね」
「ちょっと待って」
「どうしたの?」
「えいっ」
絵里香は淳美にガバっと抱きついた。
「淳美柔らかい。好き!」
「もう……」
絵里香は淳美の胸に顔を埋めてスリスリとする。
「ちょっと触っていい?」
「いいよ」
淳美は絵里香の言葉に微笑ましさを感じた様子でそう言った。
絵里香は裾から手を入れてブラジャーを持ち上げてその中に手を忍ばす。
「乳首はやめてね」
「うん」
絵里香は嬉しそうに淳美の乳房を揉む。
「ふわふわしてて癒やされるなぁ」
そう言って何度か胸を揉んだあと手を下に下ろしお腹も軽く揉むが、二回ほど手を動かした所で淳美が静止した。
「お腹も駄目」
「ええ~? 淳美のお腹好きなのに」
「わたしが太ってるの気にしてるのは知ってるでしょ?」
「だけど」
「後で好きなだけ触らせてあげるから」
「後でって、エッチする時?」
「そ、そうね」
案の定、淳美は「エッチ」という言葉に顔を赤らめた。
「じゃあ、ご飯作るね」
絵里香はそう言って淳美の頬にキスをした。
「わたしはお風呂ね」
淳美も絵里香の頬にキスをお返しする。
二人はそれぞれの家事をしに持ち場に向かう。
大抵、淳美が泊まる時は絵里香がご飯を作り、淳美が風呂を洗う。
淳美が来る前に風呂の支度諸々を終わらせている事もあるが、半同棲といってもまだ「絵里香の家に淳美が遊びに来ている」という感覚が強いため、絵里香が淳美を迎える形になっている。
元々、絵里香は料理が好きなのもあるし、彼女として自分の作ったものを食べて欲しいという気持ちもなるためそういう形になっている。
淳美はかなり家庭的な女の子なので大好きな絵里香に色々してあげたいが、淳美にとってもここが絵里香の家という意識はあるため、手伝いという範囲にする事は留まっている形だ。
「お風呂、洗い終わったよ。もうお湯入れていいの?」
「うん、お願い。あたしの方はもう少しかかるからくつろいでて」
「何か手伝おうか?」
「特にないなぁ」
「いいの?」
淳美は鍋の様子を見ている絵里香の顔を覗き込んで言う。
絵里香は一度、淳美の方をチラリと見てからニヤリと口元を緩める。
「それじゃあ、後で身体で色々してもらおうかな?」
「それって……!」
淳美は顔を赤くして手で顔を覆う。
絵里香はその様子を見て呆れ半分、面白さ半分といった表情で笑う。
「淳美のお股に付いてるもので色々してもらうから。って、このやり取り何度もしてるのにどうしてそんなに恥ずかしがるの?」
「だって……」
もじもじする淳美に絵里香は満足そうな顔をした。
「きゃっ!」
絵里香の不意をついた行動に淳美は小さな悲鳴を上げる。といってもそれほど嫌がっている感じではないが。
「今の会話で硬くなってる。もう、淳美ったら正直」
「もう……」
淳美は一歩下がって内股になる。
絵里香は淳美の股間に触れたのだった。淳美の股間には絵里香の股間にないもの、男性器が付いている。
淳美の男性器は少々勃起しており硬くなっていた。
ぽっちゃり体型でお腹も少し出ているが骨格がストレートなので淳美の股間は男性器を触りやすい体型をしている。絵里香はこの部屋に住んでから不意に股間を触るといういたずらをよくするようになった。
「絵里香はどうなの? 触っても分からないけど」
「今はご飯作ってる最中だからパンツに手を突っ込むわけにいかないもん、わかんないよ。多分、濡れてないと思うけど」
「わたしだって濡れてないもん」
「女の子の方はね。でも男の子の方はしっかり勃ってたよ」
「絵里香にも小さいのあるでしょ? その、クリちゃんはこういう時、どうなの?」
「わかんない。だって勃っても、勃ったって感覚ないもん」
「ずるい……」
「まぁ、ちんちん付いてるとこういう時に誤魔化せないから大変だよね」
「そうね」
淳美はふてくされた様子でベッドに腰掛けた。
(可愛いんだよね、こういう所。結構、拗ねてる所を最近見るけどそこがいい)
絵里香は淳美が自分の背中の向こう側にいるのをいいことに淳美の可愛さに微笑んだ。
淳美は絵里香の表情を知ってか知らずか複雑な気持ちでその後ろ姿を見ていた。
このアパートで一人暮らしをし始めて二人きりの他の誰にも見られることのない時間を過ごすようになってから、絵里香からのスキンシップが増えた。
抱きつく、あちこちにキスをする、服の中に手を入れるなどそんなにエッチではないが外でするには抵抗のある行為が多い。
淳美も絵里香ほどではないが絵里香の身体に触れたりする。
そんな中で絵里香は淳美の股間を触ることも出てした。
淳美はそうされるとびっくりしたり恥ずかしがったりするが、そんな様子にも満足しているようだった。
その行為がこの頃、淳美は気になっていた。
絵里香は女の子を好きな女の子だ。
淳美も女の子だが、脚の付け根は男の子と同じ。
それをどんな気持ちで触っているのかが気になった。
初めて身体を重ねた温泉旅行では「エッチだ」と言って愛撫してくれて、それ以降、自分にないもので感覚が分からない中で気持ち良くしてくれる方法を身につけてくれてる。
淳美も自分に付いてるものと違うところのある絵里香の女性器にもそうしているが、自分と同じ気持ちなのかは気になる。
絵里香は自分のちんちんに興奮してくれるているのだろうか。
そして、皮を被った幼い見た目のちんちんに満足しているのだろうか。
先日見た海外ドラマでの女性医師たちの会話を思い出してふと気になった。
自分のちんちんは絵里香にとって恋人についている物だからという贔屓目を抜きにしても魅力的なのかが不安だ。
他のちんちんがついている人たちと実体験や気持ちを話し合ったことは淳美にはない。
両性具有である事は隠しているし、他の「同性」の友達には絵里香同様ちんちんがついていない。
厳密な意味での同性の友達もいない。
女性として生活している淳美が男の子のそういう会話の輪の中に入るのは例え淳美が両性具有だと知っていても無理だろう。
淳美にも抵抗があるし、男の子たちにも抵抗があるはずだ。
生々しい下ネタをちんちんがあるといっても乳房や子宮も同時に持つ自分が共にするのは気まずいだろう。
こういう時、両性具有は孤独に思える。親とソーシャルワーカーしか話せる人がいないしどちらも当事者じゃないからだ。
絵里香が自分のちんちんをどう思っているか。
二人で過ごす時間のための夕食を作っている後ろ姿を見ながら淳美は不安になった。
「さてと!」
淳美の考え事を絵里香の元気な声が止めた。
「ご飯できたよ。まずはお風呂からだね。淳美、先に入ってきなよ」
「あ、うん。でもいいの?」
「いいよ。あ、でもごめん、その前にトイレ行かせて!」
「わかった」
そう言って絵里香は小走りでトイレに向かった。
絵里香の部屋は脱衣所にトイレと風呂のドアがある構造になっている。
色々な意味で気心のしれた仲とはいえ、服を脱いている時に入ってきてトイレに行くというのは絵里香も気が引けるようだ。
トイレの方からは便座に腰掛ける音とそれに続いて女の子特有の甲高く勢いのあるおしっこの音が聞こえる。
淳美はその音を聞いてちょっと気まずそうな顔をする。同時に考え事で収まったちんちんが軽く勃起する。
自分がちんちんからおしっこを出すのと違う絵里香の排尿音は淳美の興奮ポイントである「女の子の股間にちんちんがないこと」の象徴のように思っているからだ。
勃起の膨張感を感じながら淳美は考えた。
(絵里香はというか女の子はあそこにコンプレックスとかってないのかな?)
割れ目の中に隠れているので他人のものを見ることがないだろうが、女性にも今、淳美が自分の股間に持っているような感覚がないのか気になった。
(クリちゃんとか、小陰唇とか、そういうのあってりするのかしら)
小陰唇は淳美にもあるが陰嚢が邪魔で自分で見ることは困難だ。だからあまり意識する事はない。
だが割れ目を開けば容易に見られる絵里香には股間へのコンプレックスというものがあるのかは気になる。
女性のつもりでいてもこういう時に自分は女性とは違う事を思い知る。
乳房もあるし、生理も来る。それでも女性にはないペニスと睾丸がある。代わりにクリトリスがない。
女の子の気持ちで分かることが出来ないものが女性として生きる両性具有の淳美にはあるのだ。
そして、今は男性器の事で悩んでいる。
女の子としてこれはどうなのだろう、と考えて淳美は切なくなった。
「おまたせ。入ってきなよ」
トイレで用を足した絵里香が戻ってきて淳美の前に立って見下ろしてそう言った。
「あ、うん。じゃあ、先にもらうね」
「どうぞー」
淳美は立ち上がり、勃起を悟られないように気をつけながらお風呂の方に向かった。
絵里香はそんな淳美の様子に違和感を覚えた。
「淳美?」
「えっ?」
「どうかした?」
「え、特に。大丈夫よ」
そう言って淳美は笑った。
特に意識をしていない様子で脱衣所に入り服を脱ぎ始めたが絵里香は自分が何かで悩んでいる事に気がついたのだろう。
ただ、ペニスが包茎であることを悩んでいる事は恥ずかしいし、女の子に話す事じゃない気もして言いづらかった。
服を脱ぎながら淳美は考えた。一緒に風呂に入ればこの話はしやすいのではないだろうかと。
引っ越したばかりの頃は一緒に入っていたが、狭い一人暮らし用の物件のユニットバスに二人で入るのは楽しい半面あまりリラックスできず何だかんだで別に入る事になっていた。
服を全て脱ぎ終わると淳美は自分の股間を見下ろした。
そこにあるのは子供の頃に家族で温泉に出かけて色んな年齢の男性の大事な所を見て当時の同世代の男の子とそう変わらない、大人の男性とは違う形のペニスだった。
女の子から見てこの子供っぽいペニスはどう映るのか。気になりながらも気を取り直して浴室に入ることにした。
ご飯を食べ終わり二人はお茶を飲みながらまったりとした時間を過ごしていた。
食器も洗い終わり、絵里香が買ってきた紅茶を飲みながら身体を寄せ合って他愛のない話をする。
こういう時間は恋人同士らしいなとお互いに思えた。
話の端々で淳美は今日来る前に鞄の中に入れたものを頭の中で確認していた。
特にコンドームを忘れていないかは気にするようにしている。
絵里香がこのアパートに引っ越した最初の日にコンドームを忘れてオナニーの見せ合いになったこともあったので忘れないようにしようと思ったのだ。
机の引き出しの中に絵里香もコンドームを常備している事は淳美も知っている。それは二人で買いに行ったものだからだ。
だが、買い忘れて切らしている事も考えられるし、女性とセックスをする際に相手を妊娠させられる身体である側の責任としてコンドームを持つようにしている。
それは絵里香の彼女だが身体的には「男性側」である立場としての責任と考えていた。
「ねぇ、淳美ぃ……」
絵里香は猫撫で声で淳美を抱き寄せた。
見た目よりも大きな絵里香の胸が腕に当たる。
絵里香は頬にキスをしながら淳美の豊かな胸を揉む。
(あっ……)
淳美の男の子の部分が反応して膨張感を感じた。
いつも淳美が経験する性的興奮の機序はまずペニスが勃起する。それからガマン汁が出て、しばらくしてから膣が濡れる。
これは淳美がオナニーをしている中での経験からの認識だが、濡れるのとガマン汁に時間差があるのはペニス先端の尿道口から出てると認識できるガマン汁の量と膣が濡れると認識できる愛液の量の差だろう。
触っても分からないだけでガマン汁が出た段階である程度愛液は分泌されているのではないかと淳美も考えている。
まだ膣の濡れる感じはしないが、いつもならガマン汁は出ているくらいの興奮の度合いなのは確かだ。
うぶな反応の多い淳美だが、それと同じだけ興奮もしやすい。
頬へのキスを止めて、絵里香は口を耳たぶに近づける。手は淳美の部屋着のボタンを外してその中に入っていく。
「淳美のエッチ……」
絵里香が耳元で囁いた。
「そ、その……」
「ちんちん大きくなってる。ルームウェアは分かりやすいね」
「絵里香はずるい。わたし、絵里香が興奮してるかわからない」
「まだ濡れてないけど、クリちゃんはどうだろうね? あたし、ちんちんないから見た目じゃ分からないもんね」
「うん……」
淳美のペニスはさらに硬くなった。
絵里香はそれを狙って「ちんちんないから」と言ったのだ。
淳美は女性にちんちんがない事に興奮する性癖がある。絵里香はそれを知っているのでこうしていちゃつくときには自分にない事を強調するような事を言う。
「わ、もっと大きくなった。どんな感じなのかな? あたしにはないからどんな感覚なのかわからないなぁ」
「いじわる」
「だってこういう風に言ったら、淳美は興奮してくれるんだもん」
軽い言葉責めだが淳美のペニスはすでに戦闘態勢になっていた。ペニスだけではない乳首も勃っている。
「あたしの触る?」
「いいの?」
「いいよ。だってこれからもっとスケベな事してくれるでしょ?」
「そうね」
「どうぞ」
絵里香が促すと淳美は絵里香の股間に手を伸ばした。
プニとフニの中間的な感触が淳美の指に触れる。
平坦で柔らかく、淳美についているものがない股間がそこにあった。
撫でるように触り始めそこから鼠径部のふんわりした脂肪を優しく揉んでいく。
(絵里香、おちんちんないのね)
淳美は当たり前の事を頭の中で確かめる。この確認が淳美をさらに興奮させた。
「あっ……」
絵里香の股間を触りながら興奮をしていた淳美は突然声を上げる。
服の中に手を入れて淳美の豊かな胸を揉んでいた絵里香が乳首を刺激したのだ。
「あたしのちんちんない部分、どんな感じ?」
「柔らかい……」
「柔らかいんだ。それで?」
「すごくエッチ……」
「淳美、興奮しちゃってるんだ」
「してる。絵里香も気づいてるよね?」
淳美は顔を赤くして目を伏せる。
「そりゃね。淳美の態度を見てたら分かるし、それ以上にね……」
そう言って絵里香は淳美の股間に手を伸ばす。
ルームウェアの柔らかい素材のため淳美のペニスの形を触って確かめる事は容易だった。
そんな状況を利用して絵里香は愛する彼女の男性器を指先を使い撫でていく。
絵里香は淳美とこれまで何度もセックスをしてきてちんちんを見たり触ったりしてきた。
だからどう触れば気持ちいいかのコツを掴んでいる。
「あぁ……」
淳美は小さな声を漏らす。
乳首を刺激する方の手が止まったが今度は絵里香のもう片方の手から体の下の方を刺激されている。
「あっ……」
淳美は喘ぎ声を上げるが絵里香はそのトーンにいつもとは違う何かを感じた。
(触り方、違う?)
絵里香は指を動かしながらいつもどうしているかを頭の中で確認していく。
いつもしているのと変わらないはずだ。
淳美はためらった様子でよがっている。
「淳美。どうしたの?」
「その、気持ち良くて」
「本当? いつもとなんか違うけど」
「そんな事ないよ」
絵里香は手を止めて淳美の目をじっと見た。
「何か考えてる顔。あたし、ニ年近く淳美の彼女やってるんだからそういうの分かるよ」
「何でもないのよ」
「嘘。あたしの触り方、下手になった?」
「そういうんじゃないの。ちょっと気になることがあって」
「じゃあ、それを話して」
「わたしの事だから。絵里香がどうとかじゃないの」
「それでも話してよ。あたし、自分の彼女が悩んでるのに知らないふりしてスケベな事するほど薄情じゃないし、悩んでるなら力になりたいの。何も出来なくてもせめてきちんと心配したい」
淳美は絵里香の真剣な表情に押されつつその言葉にハッとさせられた。
多分、絵里香は淳美の悩みを重たいものと捉えてるのかもしれないと思った。
「あのね、その、絵里香はわたしのおちんちんをどう思う?」
「え、ちんちん?」
絵里香は思わぬ言葉に拍子抜けした顔をする。
「うーん、可愛いと思う。見てると触りたいというか可愛がりたいって感じかな」
「皮被ってるの嫌じゃない?」
「え?」
絵里香は淳美の言ってる意味が一瞬わからなかったが、頭の中で色々と思い出していて「包茎」というキーワードを思い出して何を言おうとしてるのか理解した。
「その包茎がどうとかって話?」
「うん、わたしのおちんちん、包茎だから。それが嫌じゃないかなって思ったの」
「なるほどね。うーん、あたしはよく分からないなぁ」
「そうなの……?」
「だって淳美以外の人のちんちんってはっきり見た事ないもん」
「そうなの?」
「お父さんともお風呂に入った記憶があんまりないし、温泉とかもそんなに行かなかったし行っても女湯しか入った事ないから」
「女の子ってそんな感じなの?」
「あたしは、ね。お父さんとお風呂入ってた子も、お父さんに連れられて男湯に入ってた子もいるでしょ。淳美も男湯でそういう女の子見た事とかなかったの?」
「そうね。いた」
「あと、あれだね。その逆パターンでお母さんと一緒に女湯に入ってる男の子のを遠目で見た事はあるかな」
「そうなんだね。それなら皮被ったおちんちんしか見たことないよね」
「そうだね」
会話の着地点が見えなくなり二人は無言になった。
絵里香は皮が剥けているかどうかは別に気になっていない。だから大丈夫と言ってあげたいがそれでは何にもならない。
淳美は自分の身体に本人として気にしているだろうし、絵里香が何を言おうにも淳美の悩みを具体的に理解できていないからだ。
絵里香は男性に魅力を感じた事は何度もあるが女性としか恋愛をした事がないし、性欲も今のところ女性にしか向けたことがない。
両性具有である淳美と遠目で見た小さな男の子のペニスしかしらない絵里香は淳美の悩みの具体性を知らなさ過ぎるのだ。
「ごめん、忘れて。わたしの気にしすぎよね」
「あのさ、あたし、淳美の悩みがピンとこないの」
「だよね。無いものの事を言われても困るよね」
「だから、今日はエッチする前にちんちんの事を教えて欲しいの」
「えっ!?」
話を打ち切ろうとした淳美は絵里香の申し出に驚いた。
「その、男の人の出てくるエッチ動画とか見てみない? 淳美が気にしてる男の人のちんちんの事、知りたいし」
「絵里香、見たことないの?」
「だってあたし、女の子が好きだもん」
「そうよね。あ、わたしは」
「オナニーする時は男の子をオカズにしてるの?」
「最近は女の子のを見るけど、男の子のも見るよ」
淳美は申し訳無さそうに言った。
「別に気にしなくていいよ。淳美がどっちも好きなのは知ってるから」
「わたし、そんな事言ったっけ?」
「あたしが告白する前は男の子に恋してたでしょ。そうじゃないのかなって思ってたの」
絵里香は笑顔で言う。淳美は今では頻度がかなり減ったとは言え、男性の身体で興奮する事に罪悪感を持っていたのでその事に救われた気がした。
「裸になってさ、それからあたしのパソコンで男の人のエッチな動画とか写真を見よう? 淳美、そういうの知ってるでしょ?」
「知ってるけど、いいの?」
「あたしも好奇心だけど興味がある」
淳美は目を見開いた。絵里香は女性が好きな女性だから男性の身体に嫌悪感を持っていると思ったのだ。
「じゃあ、脱ごうか」
絵里香は楽しそうに言う。
「そうね。わたしのおちんちんと男の人のおちんちんを比べないとわからないよね」
「そうだね」
淳美と絵里香は立ち上がって目を見合わすと部屋着を脱ぎ始めた。
絵里香はどうやらワクワクしているようだった。
付き合ってセックスもしてきているが淳美は絵里香の性癖をあまり理解していない。
大きな胸が好きとは毎回言ってくれてるがそれ意外は淳美が照れてしまう事もあり猥談らしき事をあまりしないできたのだ。
せいぜい淳美の興奮を煽る事を言う程度だ。
そんな絵里香が楽しそうにしている。その上、視線は淳美の股間に注がれている。
(そんなに見られたら恥ずかしい……。今、おちんちん勃ってるし)
「ちゃんと見たことあるの淳美のだけだけど、淳美のちんちんは本当に可愛いって思うよ」
絵里香は淳美が脱ぎ終わるのを確認すると淳美の前にしゃがんで股間の高さに目を合わせて言った。
「そんな風に見られたら恥ずかしい……」
「何度もあたしの大事な所に挿入してるのに?」
「いじわる!」
「だって淳美、かわいいんだもん」
「もう……」
「淳美のちんちんも可愛い!」
そう言って絵里香は淳美のペニスの先端にキスをした。
「キャッ!」
絵里香の行動に淳美は小さく飛び上がった。
「いつもしてるでしょ?」
「今するって思わなかったの。いつもって言っても久しぶりだし」
「そうか」
驚きはしたが淳美は絵里香の行動に安心した。
少なくとも嫌だと思っていない。そうじゃなければ股間にキスなどしないはずだ。
ただ、これからエロサイトで絵里香の見たことのない大人の男性のちんちんを見た後は淳美の子供っぽいちんちんにどんな印象を持つか分からない点では不安に感じた。
「じゃあ、見てみようか。男の人のちんちん」
絵里香はそう言いながら机の上にあったPCをテーブルの上に移動させた。
ログイン画面が表示されると淳美は自分の名前を選んでパスワードを打ち込む。
絵里香はPCに淳美用のアカウントを用意していた。
調べ物をする際にゲストアカウントだと履歴が残らないので不自由な事もあるので機能を限定したアカウントを作ったのだ。
この辺が絵里香が頻繁に淳美がこのアパートに泊まる事を半同棲と考えている事の表れだ。
淳美はいつも見ているエロサイトでゲイ向けの動画や写真を検索した。
男性用だと男女一緒の内容になるし、女性用だと表現が抽象的な傾向になるので、ちんちんを見るという目的だと男性を好きな男性を対象にしたコンテンツが適当だと思ったからだ。
色々と検索結果が表示されるが淳美は自分が魅力的だと思える男性の写真を選んだ。
動画だとモデルやカメラが動き回るので身体の一部をじっくり見るには写真のほうが良さそうだからだ。
現に淳美も女の子にちんちんがない事をおかずにする時は同じ理由で写真を選ぶ。
「これが大人の男のちんちん?」
絵里香は身を乗り出してPCの画面に写った男性の鼠径部の画像を見た。
淳美はそれに合わせて股間部分を拡大して大写しにする。
しばらくの間、絵里香はじっと画面を見つめる。そして、PCの画面と淳美の股間を交互に見比べた。
淳美は自分で選んだ男性の裸、そして大事な所に思わず顔を赤くする。
絵里香と付き合って女の子の身体に興奮するが、今でも淳美は男性の身体にも興奮するからだ。
「へぇ、触ってもいいかな?」
「うん。いいけど」
淳美の股間に手を伸ばして絵里香はペニス先端に余っている包皮をつまむ。
そこから亀頭のサイドに指を置き、包皮を下に下げていく。
「んっ……!」
「痛い?」
「ちょっと。もうちょっとしたからゆっくりしてくれるかな?」
「わかった。こんな感じ?」
「そう。それで大丈夫」
絵里香が指を下に下げていくとそれに合わせて淳美の亀頭が剥けていく。
どの程度下げて大丈夫なのか、どんな風に痛いのかはペニスのない絵里香にはわからないので亀頭がある程度見えるところで止めた。
絵里香が亀頭をじっと見ると、淳美は恥ずかしくなって顔を背けた。
淳美の亀頭先端にある尿道口からガマン汁が出て亀頭全体が濡れてツヤツヤしているのが恥ずかしかったからだ。
「ここの皮が下に下がった状態なんだよね、この人?」
「そうね。わたしは先っぽまで被ってるけど」
「ふーん。男の人ってこんな風にこの部分が丸出しの状態なんだ。成長するとこうなるの?」
「そうみたい。おちんちんの形って二次性徴で四段階の変化があるんだけど、両性具有は二段階目で止まるからそれで皮が被ったままみたい」
「へぇ」
絵里香は何かを考えてるような素振りを見せながら、淳美のペニスのカリクビあたりで指を上下させた。
「んんっ!」
「ごめん、感じちゃた?」
「そんなことしたら感じちゃうよ」
「それはそうか」
淳美の反応に絵里香は納得した。
女性の側から解剖学的に見ればペニスはクリトリスを大きくして尿道を先端まで通したものだ。
クリトリスを同じ様に触られたら絵里香も感じるし、実際、これまで前戯で淳美からそうやって感じさせられた事は何度もある。
「さきっぽの手前の太くなってる所の大きさが結構、淳美と男の人で違うなって思ったの」
「おちんちんのこのさきっぽの所を亀頭って言うんだけどね。ここが二次性徴で大きくなるみたい」
「淳美はそれが起こらないかあまり大きくならないかって事?」
「うん。亀頭は少し大きくなる程度みたい」
「へぇ」
絵里香はまじまじとPCに写った男性のちんちんを見た。
ペニスの形が棒状のものが生えててその先端に丸みを帯びたものが付いているという形だった。
ちんちんをキノコで例えるのをよく聞くが、淳美のを見ていてもそれがよく分からなかったが、この男性のを見ていると傘が開いていないキノコに形が似ていると思った。
あれは大人の男性のちんちんの話であって、子供のころの形のままの淳美がキノコに見えないというのを絵里香は理解した。
「ちんちんって結構、違うんだね。あたしさ、淳美のちんちんの形しかしらなかったし、淳美以外のもちびっこたちのを温泉で見かけたくらいだから大人のちんちんを初めて見たよ」
「そ、それでどうかな? 大人の人のおちんちん」
淳美は不安そうな顔かつ真剣な口調で言った。
絵里香はその様子を見てすぐに淳美が何を聞きたいのかを理解した。
不安になっているのは分かるのでとりあえず落ち着いた状態で話せるようにしたほうがいいだろうと思った。
「そうだね。大人のちんちんってこの人のしか見たことないから他の人のも見てみようよ」
「え?」
「あたしは自分にはついてないし、淳美以外のちんちんに縁がないからまずは色々見ないと何とも言えないよ」
「そうよね。うん、見てみようか」
「ところでさ、淳美」
「何?」
「ちんちんがカチカチになってるけど、これは写真のちんちんでこうなってるの?」
「え、いや、絵里香が」
「誤魔化さなくていいよ。淳美が男の子も好きなの知ってるから。こうやってすぐ検索出来るってことは男の人の画像とかみて一人エッチしてるんでしょ?」
「そ、そうね」
「別にいいんだよ。あたしだって女の子が割れ目広げてる動画とか見てるんだから。それに、今日は男の人のちんちんに興味津々なの。見ていこうよ」
淳美はどういう顔をしていいかわからなかったが前向きな気持ちにはなれて微笑んだ。
「そうね。色々見てみよう」
そう言って淳美は写真や動画を次々と見せていった。
画面に表示された男性のちんちんはおおよそ最初のモデルと方向は変わらなかったが、大きさやカリクビの太さなどは千差万別だった。
二人ともエロサイトで見たことのある女性器と比較すると同じ部位に見えないほどの違いというのはないが、それでも個性豊かだった。
淳美のように皮を被っている人もそれなりにいた。
こういうサイトのコンテンツでモデルをするくらいなので魅力のある人が選ばれているだろうから、皮の剥けている太くて長いペニスの人が多いのはそれが魅力的な男性器という意味なのだろう。
絵里香は自分の身体になく今まで縁が無いものだっただけに好奇心を持って楽しくちんちんを観察した。
それと同時に淳美は楽しそうに男性のちんちんを見ている絵里香に不安を感じていた。
最初こそ裸の男性モデルの姿に勃起していたが、不安からすっかりちんちんが縮んでいた。
「剥けてる人が多いってことなのかな? 男の人のちんちんってどんな感じかは掴めた」
「どう?」
「そうだね。結構、グロいよね。あれだけ大きいと大事な所に入れられるの痛そう。淳美のサイズでも最初痛かったし」
楽しそうに見ていた絵里香から意外と否定的な言葉が出てきたことに淳美は驚いた。
「えっ? どうしたの!?」
淳美は絵里香の股間に手を伸ばした。
「濡れてない……? クリちゃんも柔らかい。勃ってないとこんな感じなの?」
「いや、勃ってないクリを触ったことないからわからないよ。でも、今は興奮してない」
「そ、そう。あ、ごめん!」
「いいけど。あたしだって淳美のちんちん好きなだけ触ってるし」
絵里香は淳美をしばらく見つめて、それから寄り添って身体をピタっとくっつけた。
「いや、正直言うと、大人のちんちんじゃあたしは興奮しないかな」
「そうなの?」
「だって。グロいもん。いや、女の子のもグロいけど、でも、淳美のちんちんみたいに可愛くないから」
「剥けてる方がいいとか――」
「――ないね。淳美のはさ、しっぽみたいで可愛いんだよね。あたしは皮被ってた方が好き。あと小さいほうがいい」
「しっぽって……」
淳美は絵里香が自分についてるものの事を表現した事のおかしさに苦笑いをした。
「淳美の竿ってしっぽに似てるよ。先が細いし、全体的にか弱い感じで子犬のしっぽみたい」
「しっぽってお尻にあるものでしょ」
絵里香は淳美の言葉を聞くと含み笑いをした。
「何その笑い」
「いやさ、子供の頃ってお股の割れ目のこと『前のお尻』って言ってなかった?」
「き、聞いたことない……」
淳美は絵里香が話題に出した場所に顔を赤くした。
「淳美はちんちんあるけど、妹さん何て言ってたの? 妹さんはないんでしょ?」
「なんて言ってたかな……。お股とかおしっこ出る場所とか、だと思うけど」
自信なさそうに淳美は答える。
女の子の股間についての話題なんてこれまで妹や母との間で出てきたことがなかったからだ。
淳美が女性であったら自分の身体の一部なので何かしらの呼び名は出るだろうが、淳美には「ちんちん」というわかり易い名前のある物が付いている。
それに生活上や性自認上は同性とはいえ股間が違うのでいくら姉とはいえ妹は話題にしづらいのだろう。
「特に名前ないからね。この部分」
絵里香はそう言ってポンポンと軽く鼠径部を叩く。
「うんち出る所とおしっこ出る所を纏めてうちではお尻って呼んでたんだよね。トイレから出ると『お尻拭いた?』ってお母さんから聞かれたりして」
「そう、なのね」
「今くらいの年齢ならおまんことか言ったりするけど、子供に教える言葉じゃないからね。そういうのもあっておしっこ出る方をお尻と区別するのにうちでは『前のお尻』って呼んでたの。お風呂で『前のお尻も洗うんだよ』とか言われたりして」
淳美は女性として生活していながら自分に縁のない事なので未知の世界を覗いたような気持ちになった。
勃起をするようになったり精通を迎えたり、女性が経験しない事を経験してきたが、今ほど自分が女性じゃないことを痛感した事はなかったかもしれない。
「話逸れたけどさ、我が家では前の方もお尻って言ってたから、前にしっぽが生えてても変じゃないかなって思ったの」
「それでしっぽ、なのね」
「それ抜きにしても淳美のちんちんは子犬のしっぽみたいで可愛いって話かな?」
「そう……」
可愛いと言われることもそうだが、「子犬のしっぽ」という分かりやすく可愛いものに例えてくれる絵里香の言葉に淳美は照れくさくなった。
同時に魅力を感じてくれているという事がわかりやすくて嬉しく感じた。そして不安も和らいだ。
「まぁ、過去に片思いしてた男子と付き合ってエッチするんだったら多分、写真みたいなちんちんにも興奮したかもしれないけど、あたしは淳美と付き合ってるからね。淳美の女の子らしいちんちんがあたしは好きだよ」
「普通、女の子におちんちんはないよ」
「女の子の淳美にはあるでしょ」
「そうだけど……」
反応に困る淳美の様子を見ると、絵里香はPCに手を伸ばして画面を閉じた。
「他所の知らない男の人のちんちんはもういいや。あたしは好みじゃないから。それよし、あたしのかわいい子犬のしっぽちゃんを触らせてよ」
そう言って絵里香は淳美を押し倒した。
「しっぽちゃん、って……。からかってるのね」
「うん。でも、淳美のちんちんが可愛いってのは本心」
「嬉しい……」
「よかった」
絵里香は淳美を見下ろして笑顔で言う。
淳美は照れて目が合わせられなかった。
そんな淳美に絵里香は覆いかぶさりキスをする。唇を動かして舌を入れてたっぷりと粘膜同士を絡ませていく。
「ふふふ……」
絵里香は短い間、口を離すと笑った。
「え?」
「淳美のちんちん、もう勃っちゃったね。お腹に硬いのが当たってる」
「いつもでしょ」
「正直だなぁ」
淳美は絵里香の股間に手を伸ばした。
「あっ」
絵里香は今まで淳美がしなかった行動に驚いた。
大抵、淳美は前戯の際に絵里香にリードされてされるがままになっている。積極的に触ってくるなんて珍しい。
「絵里香の前のお尻にある突起も硬くなってる」
「そうなの? あたしも正直だね。外からわからないけどしっかり勃っちゃうんだ」
続けて淳美は絵里香の大陰唇を揉み始めた。
「ちんちんついてないところの感触好き?」
「うん。好きよ。絵里香の前のお尻」
「その呼び方してくれるんだ。何か子供の頃に戻ったみたい」
「そんな気分になるの?」
「うん。じゃあ、今日は淳美に甘えちゃおうかな? ね、淳美お姉ちゃん」
「絵里香は妹じゃないでしょ」
「そうじゃないよ。小さい子は年上の子をお姉ちゃんって呼ぶでしょ? だから、淳美お姉ちゃん、だよ」
「なんかいけないことしてるみたい」
「でも、淳美お姉ちゃんの尻尾は元気になってるよ。あたし、お腹に当たってるから分かるの」
「絵里香は意地悪な子」
『あはははは……』
妙な言葉責めを続けているうちに二人はおかしくなって笑った。
会話の内容があまりにも変だったからだ。
「でも、あたしの前のお尻はまだ濡れてないんだ。だから、興奮させてよ。いいでしょ?」
「嬉しい」
主従はいつもどおりのままのようだ。
絵里香は淳美の首筋にキスをして、同時進行で指先で乳首を刺激し始めた。
「んんっ……」
淳美は声を出しそうなのをこらえる。
喘ぎ声を出すのをいつも淳美は恥ずかしがる。聞いて欲しい気持ちはあるし、いざ挿入となったらその可愛らしいソプラノの声でたっぷりと喘ぐのだがそれまでは必死に堪える。
その事を絵里香はこれまで何度もセックスしてきてよく分かっているので微笑ましく思っている。
ちんちんが付いていても淳美はとっても女の子らしいし、古風な女性の恥じらいを持った女の子だ。
絵里香は首筋から下に舌を這わせていく。
胸までたどり着くと今度は乳首を飴玉のように舐めていく。
左をしばらく舐めてそれから右を。淳美の敏感な乳首はコリコリに硬くなっている。ちんちん以外の淳美の勃起する場所だ。
「わたし、勃ってる?」
「どっち?」
「どっちって、その」
「ちんちん? 乳首?」
「ちく……び」
「コリコリだよ。ほら」
「くぅっ……」
絵里香は乳首を舐め続ける。乳首でイクことはないだろうから安心してどんどん舐めていける。
セックスで絵里香が一番楽しみにしているのは主従が逆転する段になって淳美がペニスを自分の膣に挿入することだ。その前に射精されては困る。
前戯の緩やかな性感とオーガズムを目指す強い性感はうまく使い分けていかなければいけない。
乳首から腹へと舌を這わせていく。正中線に沿って舐めて淳美はそれにうっとりした顔をする。
そして絵里香の舌は股間に到着する。
ここまで来るとペニスの裏筋をゆっくり舌でなぞったあと亀頭の先端にキスをする。
「可愛いしっぽ」
絵里香は淳美のペニスを人差し指と親指で摘んで上下させながら言った。
「恥ずかしい」
「あんまり弄るとイッちゃうね。じゃあ、こっち」
続けて絵里香は淳美の睾丸の裏側に手を伸ばした。
そこは淳美の小陰唇と膣の左右にある大陰唇だ。
両性具有の股間は女性器の一部が男性器に変化したような形をしている。
小陰唇と膣は女性と同じようにあり、クリトリスがペニスに発達し、大陰唇のペニス側の一部が膨らんで陰嚢になっている構造だ。
クリトリスとペニス、大陰唇の皮膚と陰嚢は解剖学的に同じものなので男女両方の外性器が両立した形になっている。
女性器の左右の大陰唇の部分を揉んで感じさせる技を最近、絵里香は身につけた。
元々は自分がオナニーで気持ちよくなるために始めた事なのだが淳美にもやってみたら気持ちよかったらしくその次にセックスした時にはめずらしく淳美からせがまれた。
それ以来、前戯でやっている。
淳美の大陰唇の感触は女性である自分のそれとほんと変わらずとても柔らかい。
前方は陰嚢のシワの始まりのため表面が固いが脂肪の層は大切な女性器を守るためなのかふんわりして厚みがあった。
「はぁ……はぁ……」
淳美は内側からこみ上げるような性感を満足そうに味わっていく。
絵里香の手には淳美の膣から流れた愛液が垂れてくる。
愛液と脂肪の両方の感触で淳美の女の子を感じて絵里香は自分の股間がムズムズ暖かくなるのを感じた。
それに呼応するのかのように淳美のペニスも上を向いてそそり立つ。
それにその先端から愛液も垂れてきている。
「お腹、あったかい……」
淳美はうっとりした顔をして下腹部に手を置く。
ペニスだけじゃない、子宮でも感じているのだろう。
「ねぇ、絵里香。わたし、もう限界」
「挿れる?」
「うん」
絵里香は手を止め淳美は起き上がる。そして、今度は淳美が絵里香を押し倒す。
淳美が絵里香を押し倒す時はいつでも優しい。背中に手を添えてゆっくりと押し倒す。
「絵里香。好きよ」
「あたしもだよ、淳美」
淳美はテーブルに立てかけていた鞄に手を伸ばしてコンドームを取り出す。
セックスをする時は基本的に自分の用意したものを使うようにしている。
絵里香としては同性のカップルとして均等に責任を負う事に重きをおいて買いに行くのは一緒だが、淳美としては妊娠させてしまう事のできる側としての責任を感じて自分が持ち歩く分のものを使うようにしている。
絵里香は淳美に責任が寄る事を抵抗を感じていたが、仮に自分にペニスがあっても淳美と同じようにしていたと思うためそれは受け入れた。
淳美はペニスに慣れた手つきでコンドームを被せていく。
ペニスにぴったりとゴムが張り付き絵里香との婚前交渉の準備ができた。
淳美は微笑んだあと、絵里香の脚を持ち上げる。
絵里香もそうされた後に淳美に微笑む。
淳美は腰を突き出し、自分の股間を絵里香の股間に近づける。
以前は手でむきを調整しながらだったが今は慣れた手つきで腰の動きだけでここまでの動作を出来るようになった。
淳美はグッと腰を前に突き出す。
するとスルッと愛液で滑りのよくなった絵里香の膣に淳美のペニスが入っていった。
「あぁ……」
コンドームの薄い膜を隔てているが濡れた膣の滑る感覚とその締め付け、皮膚よりもダイレクトな体温が淳美のペニスに伝わってくる。
淳美はペニスで感じる膣の温度が大好きだった。
自分にも膣はある。だが、この温度を感じさせてくれる相手は両性具有じゃなければちんちんのない性別、女性だ。
お互いの下腹部が挿入した姿勢で密着するのも絵里香にちんちんが無いからだ。
淳美は自身が興奮する「女の子にちんちんがない」という事を身体で感じられるこの体勢が好きだ。
ゆっくりと腰を動かしてピストン運動を始める。
エロ動画で見ると男性は激しく早く腰を動かしていく。それに対して淳美は少しずつ早くはしていくがゆっくり丁寧に腰を動かす。
両性具有は男性のように筋力はない。女性より筋肉が付きやすいがそれでも少し運動の得意な女性程度だ。
特にスポーツなどをやってこなかった淳美は女性である絵里香にも筋力で劣る。
だからエロ動画のように激しく腰を動かす事はできない。
それに淳美としても亀頭で、カリクビで絵里香の膣の中のヒダや締付を感じたいので丁寧に行為を進めたいというのが本音だ。
手で握るより絵里香の膣の締付けは弱いので性感のペースはオナニーよりも緩やかだ。
対して絵里香は挿入したての段階は膣の内壁に神経を集中させていた。
挿れてすぐに性感は来ない。少しずつ感じていく過程で淳美のペニスの感触をじっと探していくのだ。
この段階ではまだ気持ちよくないが絵里香は淳美が腰を動かし始めたこの時間が好きだった。
性感を感じる前だが何かが入ったという異物感は挿れた時に感じる。その感触が淳美と繋がれた事を実感できてとても幸せなのだ。
絵里香は淳美の前に同級生の女子と付き合っていた。その彼女とはセックスをしないままで処女を捧げた相手は淳美だ。
初めてのセックスの後、絵里香は元カノと身体を重ねていたら、告白した時に思っていた通り淳美が女性で指の挿入で処女を失ったらと考えたことがある。
指だったら今感じているような一体感はあるだろうかと今でも思う。
仮に淳美がペニスの代わりに指を挿入してもそこは分からないだろう。
だが、絵里香は今感じている淳美と一つになれたという感覚はペニスと膣だからこそのものだとこの頃思う。
先ほど「子犬のしっぽ」と形を形容した淳美の子供っぽい包茎のペニスだからこそだとも思えた。
ペニスにこんな感想を持つのは変だと思うが、そこは女の子が好きな女の子だからかわいい姿のペニスに惹かれるのかもしれない。
「あぁっ……」
絵里香はそんな考え事を思わず出た自分の声でかき消された。
感じ始めたのだ。
「絵里香」
「あ、淳美」
絵里香は淳美の手をギュッと握った。
濡れるというのはあるがペニスの勃起で硬さが変わるようにように女の興奮は見た目や感触では分からない。
絵里香はだから感じている事をこうして伝えるのだ。
淳美もその意味を知っているので優しく微笑む。愛する人が自分のちんちんで感じてくれる事が嬉しい。
時々、淳美の膣を使ってセックスをする事がある。絵里香にはペニスがないので双頭ディルドをお互いの膣に入れてする。
それがあるので淳美は絵里香がどんな風に感じているか知っている。
だからこそその気持ちよさを伝えてくれる絵里香が愛おしい。
この頃は淳美も腰の筋肉が鍛えられてきたのかスピードこそ出ないが腰を動かす力は強くなってきた。
以前は静かだった二人のセックスにこれまでのベッドが軋む音に加えて下腹部同士がぶつかり合うパンパンという音も加わった。
(淳美、こんなエッチな音だして……)
絵里香は下腹部のぶつかり合う音に興奮を増した。
そして小陰唇の終端当たりが振り子のように動く淳美の陰嚢が当たり刺激されるのも感じる。
「絵里香……!」
淳美は恋人の名前を呼んだ。
絵里香は強くなっていく性感に負けて声を出す余裕は無かった。
(気持ちいい。淳美の子犬のしっぽは感じてるかな?)
腰の動きが強くなる。淳美のペニスに伝わる快感も絵里香の膣に伝わる快感も強くなっていく。
「あっ……ああっ! ああんっ!」
淳美は腰を動かしながら大きな声を上げた。
いつもならここで腰の動きを止めるが淳美は続けた。
絵里香はその様子に驚く。
(え、まだ出てないの?)
絵里香はそう疑問に思ったが快感に思考をかき乱されて淳美の顔を見る余裕は無かった。
「んっ! あっ!」
絵里香は声にならない声で叫んだ。
「ああんっ!」
淳美もそれに続く。その声と一緒に腰の動きも止まった。
「はぁ……。はぁ……」
肩で息をしながら淳美は絵里香を見つめた。
絵里香はその様子に気付くこと無く天井を放心状態で見上げていた。
淳美は絵里香がいつもと違う様子であることに気づいて戸惑ったがまずはしなければならないことがある。
亀頭から腰全体までを支配する力を奪うような感覚に負けそうになりながら淳美は脱力した身体に懸命に力を入れて絵里香の膣からペニスを引き抜いた。
淳美のペニスにつけたコンドームの液溜まりは白濁した精液でいっぱいになっていた。
射精して我に返って最初に恐れるのは勃起の強度が下がって体積の減ったペニスからコンドームが外れてしまうことだ。
そうなれば絵里香の膣の中で淳美は精液をぶちまけてしまい、妊娠のリスクがある。
それはきちんと避けることが出来、淳美は安堵した。
オーガズムの強い刺激に耐えながら淳美はぴったりとちんちんに張り付いたコンドームを外していく。
その過程で淳美は恍惚の表情を浮かべてぐったりしている絵里香が気にかかった。
まずは後片付けをしなければならない。淳美は絵里香の様子が気になりながらもコンドームの片付けと精液まみれの自分のペニスをティッシュで拭いてきれいにする事を優先した。
「絵里香。大丈夫?」
ちんちんをきれいにした淳美は絵里香に心配そうに声をかける。
「淳美……。今日、激しかったね。どうしたの?」
絵里香は力なく笑いながら言った。
「興奮しちゃって。その、イッてからも続けちゃったの。痛くなかった?」
「全然。気持ちよかったよ。あたしね、多分、イッちゃった」
「えっ?」
淳美は絵里香の言葉に目を見開いた。
「初めてだね、淳美が男の子してくれるときにイクの」
二人の間で淳美がペニスでセックスすることを「男の子をする」、淳美が膣でセックスすることを「女の子をする」と呼んでいる。
これまで絵里香は双頭ディルドを使って淳美が女の子をしている時にイッたことは何度かあった。というよりも双頭ディルドの時にはほとんどイクのは絵里香の方だ。
淳美の膣はまだオーガズムを経験できるほど開発できていない。
「うれしい。わたしのおちんちんでイッてくれたんだ……」
淳美は手で口元を抑えて喜んで言った。
「そう、だよ。あたしも嬉しい」
絵里香は身体に力が入らないのを押して起き上がる。
「本当に大好き!」
身体のバランスを崩した拍子に絵里香は淳美に勢いよく抱きつく。
「わたしも大好き。よかった。頑張った甲斐があるわ」
抱きついた時に絵里香は淳美の胸に顔を埋めた状態だったが顔を上げる。
淳美も絵里香の顔を見つめる。
『はぁ……はぁ……』
二人とも息が上がってしまっている。オーガズムは体力を消費するからまるで運動した後のようだった。
「淳美。あたしね。淳美のちんちん大好きだよ。何枚も男の人のちんちんの写真を見たけど、やっぱり淳美のが一番エッチだと思うしかわいい。だから自信持って欲しいな」
「絵里香……」
「その淳美のちんちんがあたしの中で果ててくれたのすごい嬉しいの。それに、今日はイッたのに頑張ってくれたんだね。お陰で淳美のちんちんで初めてイケた。お腹の中もお股も淳美がくれた気持ちよさでいっぱいだよ」
絵里香は荒い呼吸の中で精一杯言った。
「本当? 信じていい?」
「もちろん!」
「わたしね、ここ何日か、自分のおちんちんが絵里香に我慢させてたんじゃないかと思って不安だったの。でも、男の人のおちんちんと見比べてそう言ってくれたのは本当に嬉しい」
淳美は泣き出しそうな顔で言った。絵里香はそれを笑顔で見つめる。
「あんっ!」
絵里香は淳美の股間に手を伸ばしてペニスを摘んだ。淳美は思わぬ感覚に飛び上がる。
「あたしはこのちんちんが大好き。触るのも挿れられるのも淳美のかわいいちんちんじゃなきゃ嫌だな」
「子犬のしっぽ?」
「そう。あたしの彼女の可愛いしっぽ」
絵里香はそう言うと淳美の横にゴロンと横になった。
「イッた後にクリちゃん触るのなんてあたしは無理だなぁ。それなのに半勃ちで挿入を続けてくれたのはとっても幸せだな」
「よかった」
「でも、無理しないでね。イケなくても幸せだって言ってるでしょ。こんなにぐったりしてるのはちょっと心配になるよ」
「ごめんね」
「謝らなくていいよ。でも、ありがとう」
絵里香はそう言うと天井を仰ぎみながら自分の股間を触った。
陰裂周辺も性感が広がって触ると指摘に負けそうになる。
「ねぇ、淳美」
「何?」
「今までさ、挿れてもらうだけだったけど、これから色んなちんちんの刺激の仕方を試してみたいね」
「えっ?」
「前儀。おっぱいとか首筋ばかりだから。ちんちんも手コキちょっとするだけだし。でも、調べると多分、いろんな愛撫の仕方が見つかると思うんだ。だからそれを覚えて淳美のちんちんをもっと愛したい」
「やだ、嬉しい……」
「淳美は自分のちんちんを気にしてたけど、あたしは魅力的に思ってるし、これからはもっとそれを伝えていかないとなって思ったの」
「絵里香……」
淳美は身体を傾けて絵里香に寄り添うようにくっついた。
「わたしも絵里香の大事なところをもっと愛したい」
「じゃあ、お互いのあそこの弄り方を知っていかないとね」
「わたしたち、女の子同士だけど形がちがうから」
「そう。淳美についてるものがあたしにはない。でも、あたしにしかないものもあるからね」
横になっている状態だったので見づらかったが二人はお互いの股間を見た。
淳美には付いてるものがあって、絵里香にはそれがない。女の子同士だがそんなお互いの形が違う、そんな股間たちだ。
「でも、今日は疲れたね。そろそろ寝ようか」
「そうね」
淳美と絵里香はそう言って見つめ合うとお互いに顔を近づけ合ってキスをした。
絵里香の家で二人で眠る時、お休みのキスをするのが二人の間に自然に生まれたルールだ。
キスをし終わると絵里香は満足そうな顔でリモコンに手を伸ばして部屋の電気を消す。
暗闇の中で淳美は射精の疲れのせいかすぐに眠ってしまった。
絵里香は淳美の寝息を確認すると暗闇に慣れた目で部屋のゴミ箱を見た。
そこには先程捨てた淳美の精液が入ったコンドームが入っている。
ちんちんを弄る方法を知りたい。それは絵里香の本心だ。
それにあたって絵里香は淳美の精液に触れたいと思った。
いつも淳美は排泄物として汚さを感じてすぐに捨ててしまう精液。
それは将来、自分の子宮に入って二人の子供になるかもしれないものだ。精液は二人が母と母になるために必要なものだ。
だからどのような形になるか、二人のセックスの中で淳美の精子にふれる機会が欲しい。
それは淳美への愛のもっと深い伝え方だと思った。
そんな事を考えながら絵里香はそっと淳美の股間を陰嚢、ペニスの順番でさわった。
それは自分の大好きな女の子のちんちんだ。
「大好きだよ。淳美。おやすみ」
絵里香は淳美のちんちんの感触を感じながら安心して目を覚めた。その時、絵里香の手は淳美のちんちんを触ったままだった。