中3で身長145センチのショタである高坂和希君は異世界転移にて最弱の勇者【弱体術師】となり召喚された王国から迫害され最初に泊まった宿屋で衛兵女にちんちんを犯されたのでもうこの世界のことなんて知らん! 作:カイトGT
〜決戦日〜
ここは城下町にあるコロシアム。
王様が集めたギャラリーが僕と佐藤を上の席から見下ろしている。
「これより【勇者】佐藤殿VS【弱体術師】の戦いを始める!」
その言葉に歓声が上がる。
「【勇者】様〜!! 【弱体術師】なんてぶっ潰せえぇ!!!」
「【弱体術師】に騙されて可哀想な【回復術師】様を助けてあげてください!」
「そうだそうだ!」
...この場に僕の味方をしてくれる者はいない。
この世界に僕の光はない。
そう、ここにいる誰一人として僕が勝つなどと思っていないのだ。
観客に手を振る【勇者】佐藤は満面の笑みでこう呟いた。
「ハハッ! 【勇者】って奴は大人気で辛いなぁ...。所で【弱体術師】の高坂君の人気は全くないみたいだねぇ...」
ニヤニヤと笑う奴の表情が凄く気持ち悪い。
完全にアウェイの中、一つの大きな声が会場を引き裂いた。
「和希ぃぃぃ!!! 佐藤なんかに負けるなぁぁぁ!!!」
...あった。
理不尽きまわりないこの世界にも光はある。
そう...、優樹だ。
僕は優樹の方を見て静かに笑う。
「任せろ。優樹を佐藤なんかの奴隷にさせはしない」
そう僕が呟くと佐藤が口笛を吹く。
「ひゅ〜。格好良いな高坂。だけど能力値の低い【弱体術師】で【勇者】である俺にどうやって勝つつもりなんだ?」
奴が剣を抜き僕が杖を構える。
「ルールはわかっておるな? 消費アイテム使用による回復は禁止、力尽きるかギブアップするまで終わらない戦いだと言う事を」
王様の言葉を聞いた僕と佐藤は答える。
「...ああ」
「それで良いぜ。道具を使いまくってゾンビ戦法なんかされたらしらけるからな」
「では互いの合意の元に両者ともいざ尋常に...。始めぇ!!!」
王様の掛け声と共に異世界人どうしの戦いが始まるのでした。
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「速攻で決めてやるぜ!!!」
そう言いながら僕に剣を向けてくる【勇者】佐藤。
(早い!)
僕は間一髪のところでその攻撃を躱す。
「おっと躱したか、だが次は当てるぞ」
(冗談じゃない。あんなに動きが早いと何度も躱せないぞ)
僕はすぐさま体勢を立て直し【速度弱体化】を佐藤にかけた。
「はんっ! ちょっとデバフをかけたくらいでお前と僕の力量さが変わると思うなよ!」
【速度弱体化】をかけているのにまだまだ素早かったので【堕落付与】の魔法をかけて更に速度を落とす。
「なんだ!? 体がだるくなったぞ!?」
先ほどよりも明らかに素早さが落ちている奴に【攻撃力弱体化】をかける。
デバフをかける事に集中していた僕は奴の一撃をもらうが、【堕落】と【攻撃弱化】を与えているので最大HPの半分程度のダメージで済んだ。
とは言え3つの弱体化を重複させてもこれだけのダメージを受けるので油断は禁物だ。
僕はすぐさま武器を【癒しの杖・特】に持ち替えて回復する。
それを見た佐藤が声を上げた。
「あっ! お前! 回復薬を使ったな!」
「回復薬? 僕はそんな物の存在は知らないぞ? と言うかこれは道具の効果だ。消費アイテム使用による回復じゃない」
武器の効果による回復なので恐らく問題はないだろう。
「うぅぬ...」
王様も大衆の面前のせいかあまり強い言葉を使えないようだった。
「屁理屈言いやがって! 回復する間も無く攻撃すれば良いだけだろう!」
そう言いながら剣を振りかざす奴の攻撃をできるだけ回避しながら【銅の毒杖・特】に持ち代える。
隙ができたので一撃を入れた。
「ここだ!」
バンっと音を立てて奴の腹を叩いたのだが...。
「全く効かないな!」
そう言いながら反撃の蹴りを喰らう。
「ぐっ!?」
やはり弱体化させていると言うのにかなりのダメージを喰らう。
すぐさま杖を持ち替えて回復する。
(後8回...)
そう、【癒しの杖・特】には使用回数制限があるので後8回しか回復できないのだ。
それを頭に入れながら戦いを続けるのだった。