※この作品はR-18です。

中3で身長145センチのショタである高坂和希君は異世界転移にて最弱の勇者【弱体術師】となり召喚された王国から迫害され最初に泊まった宿屋で衛兵女にちんちんを犯されたのでもうこの世界のことなんて知らん!   作:カイトGT

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【人間隷属】・【弱体術師】の真実

「佐藤は殺させない!」

 

 あの時の姿のままで僕の前に立ち塞がる幼馴染。

 

 その姿に僕は人間性を取り戻しつつあった。

 

「優樹...」

 

 いや...、だが今の優樹は奴の操り人形だ。

 

 やはり所有者である【勇者】を殺すしか方法はないだろう。

 

「優樹、そこを退け」

 

「どかない! 私は佐藤を守る!!!」

 

 そう、そこには確かに昔からある優樹の姿があるのだ。

 

 正直攻撃したくない。

 

 だが、攻撃しないと僕は奴を殺(・)せ(・)な(・)い(・)。

 

 冷静に頭を落ち着かせると『狂化状態が治まりつつあります狂化状態大→中』と出てきてステータスが下がる。

 

 僕は【憎悪の杖】を振るい彼女に攻撃した。

 

 勿論デバフは使わずにできるだけ優しく...。

 

 すると...。

 

『最も親しい同族を攻撃したことによりEXスキル【人間隷属】を取得しました』

 

「【人間隷属】?」

 

 その瞬間に石川が何度も魔法を放ってくるのだが、僕はそれを全て杖で弾いて返す。

 

「くそっ! 僕の魔法が全く通じてないのか!?」

 

 ちょっとは効いているがダメージが小さすぎて気にならないと言ったくらいだ。

 

 僕は優樹を【感電状態】にすると早速先ほど入手した【人間隷属】を使ってみる。

 

「優樹...」

 

「私に触れるな!! 【弱体術師】!!!」

 

 最早僕の名前すら読んでくれない彼女に一筋の望みをかけて隷属させた!

 

『対象者【回復術師】小鳥遊優樹を隷属させます。宜しいですか?YES/NO』

 

「YES」

 

『EXスキル【隷属者・成長補正】を取得しました』

 

 メニュー画面に新たなスキル取得の項目が出てきた時だった。

 

 優樹に施されていた奴隷紋が砕け散り、僕のパーティに隷属者として名前が加わったのは。

 

「...和希?」

 

 僕の名前を彼女が呼んでくれる...。

 

 ただそれだけなのに込み上げる感情の波が止められない。

 

「優樹...!」

 

 しかし、感傷に浸る間も無く王が声を張り上げるのでした。

 

「ついに正体を表したな【弱体術師】!!!! 貴様はまた人間を隷属させて我が王国を襲うつもりであろう!!」

 

 

✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎

 

 王の言葉に会場がどよめく。

 

「今回の【弱体術師】も人間を隷属させる能力を得たのか!?」

 

「まずいぞ...、このまま奴を野放しにしたら...また!」

 

「殺せ! 奴をこの場で!!!」

 

 僕を殺せと民衆が沸き立つ。

 

 それを味方にしていた王が僕を指差してこう叫んだ。

 

「者ども! 奴を仕留めよ! 最早生死は問わぬ! 奴は存在してはいけない!! 奴は勇者召喚の汚点じゃ!!!」

 

 この状況...。

 

 王はきっとこの状況を作りたくて今まで根回しをしていたんだろうな...。

 

【弱体術師】を悪と決めつけることで国の団結力を固めるとは頭が良いな。

 

 いや、本当に前に召喚した【弱体術師】が糞だったのかもしれないな。

 

 まあ、今となってはどうでも良い。

 

 僕はこの場所から逃げ出すために優樹の手を取った。

 

「優樹...、逃げるぞ!」

 

 その言葉に彼女はにっこりと笑う。

 

「和希...! うん!!!」

 

「逃すと思うか!? 者ども! かかれ!!」

 

 兵士達が次々と押し寄せてくる。

 

 このままではジリ貧だ。

 

 いくら【憎悪の杖】が攻撃力に優れているとは言っても所詮は【弱体術師】の武器だ。

 

 そこまで接近戦が得意な訳ではないらしい。

 

 それに優樹を救い出せたおかげか【狂化状態】の段階が1段階目に下がってしまっていた。

 

 このせいでステータスが下がっているのだ。

 

 どんどん倒しても湧き出てくる兵士の群れに押され気味の僕たちは戦う事を諦めて石川に攻撃を集中した。

 

 優樹が先に先行し石川の前に立つ。

 

「小鳥遊の攻撃力で俺を倒せるとでも!?」

 

 弱体化したとはいえ【賢者】である石川に【回復術師】である彼女が戦うのは危険だろう。

 

 なので彼女にやって貰うのは囮だ。

 

 石川が優樹に気を取られている間に石川を後ろから襲う僕。

 

「なっ!? 卑怯だぞ!」

 

「卑怯? これだけ人数差に頼っているお前達の方が随分と卑怯だろう?」

 

 僕の言葉の後で奴が『感電状態』となり倒れた。

 

 勇者と賢者を状態異常で倒された奴らの足並みは崩れ去った。

 

「今だ!!」

 

 その隙を逃さずに僕たちはコロシアムから逃げ出すのだった。

 

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