自然保護区でテツノコウベを仲間にした後、フウロの飛行機に乗って、次の街を目指していった。しばらく飛行機で休んでいると、次の街に辿り着いた。
「着きましたよ、ヒウンシティに!」
フウロはヒウンシティを指差すと飛行場へと降下した。飛行機が着地すると、カイト達はヒウンシティに降り立った。
「さあ、ここがヒウンシティです!」
「わあ、大きい建物が沢山・・・」
街を見てビル群の多さと街を行きかう人々の営みにカイトは驚いていた。
「そうでしょう、ヒウンシティはイッシュ地方の有名な都市なんです。色んな施設や会社が沢山あるのよ」
「でも、広すぎて迷子になっうちゃうなあ・・・」
フウロはヒウンシティの大きさを語り、アイリスは迷子になりそうだと気分を落とした。
「そうね、騒がしいのは相変わらず・・・」
カトレアが言うと、花火の音が響いて来た。
「花火?」
「そうだった、今日はヒウンシティでお祭りがあるんだった!」
ベルがヒウンシティでお祭りがある事を思い出した。
「お祭りがあるの?」
「はい、カトレアさん、今は季節が夏ですから、ヒウンシティではお祭りが始まってるんです」
「あら、そうなの。お祭りなら悪くないわね、退屈し無さそうだわ」
「お祭りか~、アイリスとっても楽しみ♪」
お祭りにアイリスは大はしゃぎしていた。
「カイト、お祭りに行ってみる?」
カトレアがカイトにお祭りに行ってみるかと言った。
「うん、行ってみたいな・・・」
「いいわよ、あたくしも楽しんでみたいと思ってたの」
「街へ行けば色んな屋台や露店があるかもしれないわね。それじゃあ、お祭りを楽しんでいってくださいね!」
「フウロさんとはここで・・・」
「はい、次の仕事がありますから。大丈夫、また会えますよ。また会う日まで、楽しく旅をしてくださいね」
フウロは少年の頬にキスをすると手を振って飛行場へ戻っていった。カイトは手を振って見送った。そしてカトレア達に連れられてヒウンシティの中央へと向かっていった。
「わあ、美味しい物やおもちゃが一杯♪」
街に並ぶ露店や屋台、そこで売られる食事や景品にアイリスは目を輝かせていた。
「うふふ、アイリスったら元気一杯ね」
「お祭りですからね。買ったり食べたり楽しい事は沢山です」
元気に屋台を回るアイリスにカトレアとベルは微笑ましく見ていた。
「カイト、貴方、欲しい物はあるかしら?」
「え、うん、どうしよう・・・」
「欲しかったら遠慮なく言いなさい。子供なんだから甘えていいのよ」
子供だから甘えてもいいとカトレアは少年を撫でて言った。
「ほらほら、早く来なさいよ!」
「あら、聞き覚えのある声ね」
カトレアが耳を傾けると一人の少女が二人組の少年達をせかしていた。髪飾りを付けて薄黄色の袖に短パンを履いた少女が、景品を両手に持って落とさないよう気を付けて運んでいるのは、帽子に水色の長袖シャツにズボンを履いている少年と、ゾロアークのお面を頭に巻いた紺色の浴衣を着た男性だった。
「遅い遅い、そんなノロノロ動いてたら全店舗巡れないでしょ!」
「待ってよ、落としたら大変でしょ?」
少女はせっかちっぽく少年達をせかしていた。
「あれは、トウコさんかしら?」
「そうですね、おうい!」
ベルがトウコ達に声をかけて手を振った。
「あら、ベルじゃない!」
「ベル?」
「おや、あの人達も来てたんだ」
ベルに気付いて三人は駆け寄った。
「ベルもお祭りに来てたの?」
「うん、ヒウンシティのお祭りを楽しみに来たんだ」
「へえ、カトレアさんやアイリスも・・・」
「そうだよ、アイリスも楽しみに来たの!」
帽子を被った少年が言うとアイリスが元気よく答えた。
「ん、そちらの子は?」
少女がカイトに気付いてカトレア達に聞いた。
「ええ、この子はカイト、イッシュリーグを目指すために旅をさせているの。さ、自己紹介なさい」
「僕、カイトです」
「カイトね、私はトウコよ!」
トウコは元気よく少年に自己紹介した。
「こちらにいるのがトウヤとN!」
「ちょっと、何で先に言っちゃうの。初めまして、僕はトウヤ」
「初めまして、僕はN、トウコ達に付き添っているんだ」
「はい、よろしくお願いします・・・(Nがいるんだ・・・)」
Nを実際に見て少年は改心後の人間にある程度理解を示しているNかなと不安になった。
「どうしたの、僕をそんなに見て・・・」
Nは少年の視線に気付いて言った。
「あ、何でもないです」
「安心して、Nは優しくていい人だから」
トウヤがNをフォローして言った。
「大丈夫だよ、僕は何も悪い事はしない。君とも仲良くしたいと思っているから、安心してね」
「は、はい・・・」
「ねえ、ベル達もお祭りを楽しみに来たんでしょ。なら一緒に店を見て回らない?」
トウコが店を見て回らないかとベル達に聞いて来た。
「うん、いいねそれ、楽しそうだし!」
「確かに、みんな一緒なら退屈し無さそうね」
「じゃあ、決まりね!」
トウコ達女性陣は意気投合して一緒に見て回る事を決めた。
「・・・・・・」
「どうしたの、N?」
Nが少年をつぶさに見ていた。
「どうしたんですか?」
「ああ、君のポケモンの声がしてね」
「声?」
Nの台詞に少年はポケモンの言葉を理解出来るんだと思い出した。
「それも強い力を持ったポケモン達が・・・ねえ、見せてくれないかな。君のポケモン」
Nがポケモンを見せてほしいと言って来た。
「ポケモンを?」
「N、この子が何か持ってるの?」
「うん、見た事のない、不思議な力を持っているポケモン達・・・・」
「へえ、それは面白いわね。私にも見せてよ!」
トウコが見せてほしいとお願いして来た。カトレアが見せてあげなさいと言って少年はボールから、テツノイバラとテツノコウベの二体を見せた。