「ね、ねえ、これってもしかして夢なんじゃないかな・・・?」
ナタネがビクビク震えながら一行に聞いた。
「あら、どうしてなのかしら?」
カトレアが言うとナタネは怯えて言った。
「だって、洋館の中にいたのに、いきなりこんな訳の分からない列車の中にいるんだもん、絶対に夢でしょ!」
ナタネが夢だと言うとランクルスがナタネの頬を抓った。
「いたた、何するの!」
「痛いなら現実よ」
「うう、でもやっぱり夢なんじゃ・・・」
『夢かどうかはお前達の勝手でいい。ただ俺達は列車の旅を楽しんでほしい気持ちなんだ』
Nに憑依しているゲンガーが純粋に列車の旅を楽しんでほしいと言った。
「分かったわ、ゲンガーの車掌さん。私達を列車の旅に連れてって」
トウコが笑顔で出発をせがんだ。
「トウコ、そう簡単に・・・」
「いいじゃない、肝試しみたいで面白いし、こんな経験、滅多に体験出来ないんだから!」
「そうね、人生は楽しんだもの勝ちだし、悪くないと思うわ」
楽しそうにしているトウコにカトレアも賛成した。
「列車の旅、飛行機とは違う楽しい旅になりそうですね」
「はい、ですが現実なのか架空なのか実感が湧きませんね」
フウロが楽しそうにしている中、コクランは現実なのか架空なのかで悩んでいた。
「ゴースゴス!」
「ゴースト!」
ゴースがラッパを吹いて、ゴーストが旗を振ると、汽笛の音が聞こえてきた。
「あ、出発するんだ!」
「どんな旅になるんでしょうね!」
出発となり、キョウヘイとメイは楽しみにしていた。
『それでは、ぶらりとした旅をお楽しみに』
列車が動き出してスタートとなった。列車の揺れる感覚を感じながら一行は列車の旅を楽しんだ。
「車掌さん、この列車はどこに向かっているのかしら?」
『この列車はそれぞれの名所に止まるようになっている。最後に行きつく場所は、とても素晴らしい景色にお目にかかれる所になっているぞ』
「まあ、それは楽しみだわ」
「何か嫌な感じがするんだけど・・・」
カトレアは楽しみにしていて、ナタネは不安そうな顔をしていた。
「どんな名所が僕達を待っているんだろう、それを考えると楽しくなってくるね!」
「そうね、何が待ってるのか、あたし、楽しみ!」
楽しそうにしているキョウヘイとメイを見てカトレアは微笑んでいた。
「ナタネさん、ああして楽しんでいる子達もいるんだから、この旅を素直に楽しみましょう」
「うう、そうだといいんだけど・・・」
ナタネが不安になっている中でも列車は次の駅に着くまで進んでいた。
「列車の中だと何だか退屈ね」
トウコは退屈そうに列車の中で背伸びをしていた。
「ねえ、暇だからポケモン勝負しましょうよ!」
「ええ、列車の中で?!」
ポケモン勝負しようとトウコが言うとトウヤが驚いた。
「いいじゃない、サブウェイマスターの列車の中で勝負していればいいと思えば大勝負よ!」
トウコが椅子から上がってカイトの方に歩いていった。
「カイト、ポケモン勝負しましょう!」
「え、僕と?」
「決まってるでしょ、貴方なら体力ありそうだし、楽しめそうなの!」
「ええ・・・」
「カイト、折角の誘いよ、付き合ってあげなさい」
カトレアがカイトにトウコとの勝負に付き合ってやれと言った。
「うん、分かった」
「決まりね、じゃあ、始めるわよ!」
トウコとの勝負が始まった。一行が見守る中でカイトとトウコは次の駅に着くまでポケモン勝負を続けるのだった。
「お客様、列車はハートマウンテンに到着します。お客様には素晴らしい景色を楽しんでいただきますようお願いします」
アナウンスが流れてある名所に付いた事を伝えた。
「あら、もう着いたみたいね」
「ハートマウンテン?ハードマウンテンの間違いじゃないの?」
ナタネがハードマウンテンではないのかと言った。
「でも、実際にハートマウンテンって言ってたよ」
ベルがそう言っていたとナタネに指摘した。
「まあいいわ、どんな名所なのか凄く楽しみ!カイト、勝負はお預けにして行って見ましょう!」
「うん」
「うふふ、じゃあ皆さん、一緒に行きましょう」
トウコに連れられてカイトは歩いていった。カトレア達も客車から下りて名所へと向かっていった。