「カイト、貴方、ポケウッドに行ってみない?」
「ポケウッド?」
今日も来てくれたカトレアがカイトをポケウッドに来てみないかと誘って来た。カイトは前世の記憶でポケウッドは覚えていたがどんな内容だったのかは分からないでいた。
「ええ、映画を作るエレガントな世界よ。貴方もこれから旅をするなら一度は挑戦してみない?」
「映画出演・・・」
一緒に来ないかと誘って来るカトレアにカイトは戸惑っていた。俳優になった経験なんかないのに、自分には無理じゃないかと思っていた。
「いいじゃん、カイト、行ってみなよ。あたしの親父も船長の傍ら俳優もやってるんだ。面白いよ!」
ギターを弾いていたホミカがポケウッドに参加を勧めて来た。
「ほら、彼女もこう言ってるんだし、行ってみましょう?」
「う、うん、じゃあ、少しだけ行ってみようかな?」
ホミカとカトレアに勧められてカイトは行く決心を決めた。
「決まりね。じゃあ行きましょう」
カトレアに連れられてカイトはポケウッドに入っていった。タチワキシティのポケウッドの入り口に入って、派手な建物が立ち並ぶ映画の世界に足を踏み入れた。
「どう、結構ゴージャスでエレガントでしょう?」
カトレアが街並みを言うとカイトは呆気に取られるように頷いた。珍しい場所に行った経験がないからか不安な気持ちになっていた。
「あら、オーナーだわ」
カトレアはポケウッドのオーナーに声をかけた。
「オーナー、ご機嫌よう」
「おやあ、カトレアちゃんじゃないか。四天王の君が何の用かな?」
「ええ、実はスカウトさせたい子がいるの。この子よ」
カトレアがカイトを前に出してスカウトをした。
「ふんふん、君ね。初めまして、君、俳優になりたいのかな?」
オーナーが俳優になりたいかと聞いて来た。
「は、はい・・・」
「うんうん、いいね、いいよ、俳優になれば楽しい事が一杯待っているからね!早速、君に主演をやってもらうよ!」
「ええ、主演?!」
主演をさせてあげると言うオーナーにカイトは驚いた。普通なら脇役から経験を積ませてから主演になるのではないかと思っていたからだ。
「そうだよ、君を見てピンと思い浮かんだんだ。けどその前に、先輩から色々教えてもらわないとね。さて、彼女を呼んでくれ」
「はい」
オーナーの付き人が先輩と言う人を探しに行った。
「さあ、早速ステージに来てもらうよ」
オーナーに連れられてカイトはカトレアと一緒に撮影室に向かっていった。
「オーナー、これって・・・」
「そう、君は勇者だよ!勇者になって囚われのお姫様を救う、実に王道な物語の主演を君に任せようと思うんだ。もちろん、先輩君も君の仲間役で出るからね」
「そうですか、で、お姫様役は?」
「うふふ、あたくしよ」
そこへカトレアがやって来た。美しい衣装を見て少年は息を呑んだ。カトレアが来ているのは赤いリボンを結んだロングヘアーに腋を露出した黒のドレスを着て赤いストッキングに黒のブーツを履いた、ポケマスのハロウィン衣装だった。
「あら、頬が赤いわね。緊張してるの、それとも、あたくしの衣装に見とれちゃったのかしら?」
カトレアは微笑んで少年の顔を覗いていた。
「さて、そろそろ先輩君が来るかな・・・」
オーナーが時計を見ると、元気のいい駆け足と共に一人の少女がやって来た。
「お待たせしましたオーナー、教えてほしい子がいるんですか?」
止の部分がお団子のように丸いツインテールの水色と白のシャツに黒のストッキングを履いた少女が笑顔で現れた。
「メイちゃん、ようやく来てくれたね。これから主演を演じるこの子を指導してほしいんだよ」
「そうですか、初めまして。あたしはメイです。貴方が主演を演じる子ですね」
気さくな笑顔でメイは少年に手を振った。
「あ、カイトです」
「カイトさんですね。メイです。初めての主演で緊張しても大丈夫です。あたしが色々指導してあげますからね」
メイは微笑んでカイトに握手した。
「カイト、彼女、俳優としての経験を積んでいるの。分からない事は彼女に色々聞いて有名人になってね」
「あ、はい、カトレアお姉ちゃん」
「それじゃあ、早速、撮影を始めましょう!」
メイに言われて早速撮影を始める事にした。難しい事もあったがメイが色々と教えてくれて何とか本番にまでこぎつける事が出来た。