異世界に召喚された俺は、爆乳聖女たちに種付けできる唯一のオスらしいです 作:青ヤギ
目が覚めると見知らぬ場所にいた。
「え? どこだ、ここ?」
目の前には煌びやかなステンドグラスに巨大な十字架。
建物の内装を見るに、礼拝堂だ。
随分と広い。
いったい、どこの教会だろうか?
いや、そもそも、いつのまにこんなところに……?
俺は確かいつも通り仕事から帰宅して、ベッドの上で動画を見ながら時間を潰して、そのまま寝落ちしたはずだが……。
「夢かなぁ?」
しかし夢にしては、どうもリアルだ。
先日に怪我した指の切り傷とかも、絆創膏越しでジクジクと痛むし、感覚はハッキリしている。
ステンドグラスから差し込む日の光も温かく感じるし、教会内に漂うやたらと甘く芳しい匂いを、鼻孔はしっかりと嗅ぎ取っている。
やはり、現実としか思えない。
どうやら俺は、とつぜん自宅からこの謎の教会に来てしまったらしい。
「ああ……奇跡です!」
「召喚の儀、成功しましたわ!」
「この御方が……聖者様!」
「わたくしたちを救済してくださる、唯一の男性!」
「ん?」
背後から女性らしき声が複数したので、振り返ってみる。
「っ!?」
俺は思わず息を呑んだ。
振り返った先には、絶句するほどに美しい女性たちがいたからだ。
記憶にある女優やアイドルなど比較にならないほどの美貌。
一人ひとりが『傾国の美女』と称しても過言でないほど、その顔立ちは整いすぎていた。
全員、若い。
年端もいかない小学生くらいの幼女や、中高生くらいと思われる少女、一番年上らしき女性でも、二十代前半くらいの印象だ。
そして、どの女性も日本とは馴染みのない髪の色をしている。外国人だろうか?
でも、金髪や茶髪ならともかく、ピンクや紫、赤色や水色に若草色など、現実ではありえないような髪の色をした女性もいる。
コスプレ特有の不自然さは感じられない。もしかして地毛なのだろうか?
ともかく、いずれも国宝級の美女、美少女ばかりだった。
信じられない。こんな極上の美人たちが現実に存在しているだなんて。
これほどの美女集団がいたら普通、SNSやニュースで国際的話題になると思うが……。
いったい、彼女たちは何者なんだ?
……いや、彼女たちの格好を見れば、少なくともどういう立場の人間なのかは推し量れる。
女性たちが身につけているのは修道服だ。
ここが教会ならば、彼女たちはここのシスターということになるだろう。
……しかし、俺の知るシスターのイメージとは随分かけ離れた格好を、彼女たちはしていた。
個人の好みでデザインを変えているのか、シスターたちの衣装はそれぞれ異なっていた。
共通しているのは頭の上に被るベールと……そして誰もが際どいデザインの衣服を身につけているということ。
修道服にも関わらず、フリフリのミニスカートだったり、ロングスカートでもエグいスリットがあって色白の太ももが剥き出しになっていたり、極めつけは胸の谷間が大胆に露出した衣装まである。
おおよそ清楚なシスターとは程遠い、オスの情欲を煽って止まない改造シスター服ばかりだ。
こんなドエロい修道服が許される教会なんてあるんだろうか?
というか……こんな体つきまでスケベすぎる女性たちが、シスターなんてやってていいのか!?
よくよく観察すると、どのシスターも抜群のプロポーションを誇っていた。
全体的に華奢で、ウエストは折れてしまいそうなほどにくびれ、足もスラッと美しく長いのに……肉が付くべき箇所には、これでもかとばかりにボリュームたっぷりの柔肉が実っている。
修道服越しでもわかる、安産型のデカ尻。
ミニスカートやスリットから伸びる生足は、膝と足首の先までは美しい流線を描いているというのに、太ももの部分に限ってムチムチとしている。
そして極めつけは……いまにも衣服を突き破らん勢いで膨らんだバカデカイおっぱい!
巨乳なんてレベルじゃない。爆乳だ。
どのシスターも、とんでもない爆乳の持ち主だ。
大人のシスターやJKくらいのシスターどころか、幼いシスターたちまで!?
貧乳なんて一人もいない。全員残らず、爆乳だ!
あちこちにおっぱいおっぱい!
見渡す限りの爆乳天国!
たっぷん♡たっぷん♡
ボイン♡ボイン♡
ぶるん♡ぶるん♡
ちょっと身動きするだけで波打つデカ乳の群れ……。
デッカァ……デカすぎんだろ。
爆乳系のAV女優だって、こんな立派なものはぶら下げていないぞ。
仮にいたとしても、だいたいは全体的に太った女性か、詰め物をした偽乳だ。
そして、そのほとんどは重力に従ってだらしなく垂れるものだ。
しかし……目の前の女性たちはのおっぱいは、ちっとも垂れる様子がない。
重力に逆らうように、前に突き出ているロケットおっぱい!
そして、何故だろう。理屈抜きで、彼女たちのおっぱいが天然ものだということがわかる。
神の寵愛によって造り出されたとしか思えない、奇跡のようなボディ。
まさにオスの理想と欲望を詰め込んだような絶世の爆乳美女たちが、広々とした教会の大聖堂らしき場所で、俺を見つめていた。
「ああ、あれが聖者様のご尊顔……」
「なんて素敵なんでしょう……」
「んっ……見ているだけで、胸の高鳴りが……」
「聖者様……」
気のせいだろうか?
どの娘も頬を赤く染めて、ウットリと艶っぽい眼差しで俺を見つめているような。
聖者様って、もしかして俺のことだろうか?
「よくぞ、いらしてくださいました。聖者様」
シスターの一人が前に出て、恭しく頭を下げる。
「わたくしは、この教会を代表するエリスと申します」
雪のように綺麗な銀色のロングヘアーに、ルビーのように赤い眼を持つ、美しい少女だった。
やはり彼女も胸が凄く大きい。片乳だけでも顔よりもデカイ。
目測だと余裕でメートル越えの爆乳だ。
ピッチリとしたシスター服によって、そのバカデカイおっぱいの輪郭がハッキリとわかってしまう。
スカートは極ミニのヒラヒラとしたもので、白のニーハイソックスとの間にあるムチムチの絶対領域が何とも眩しい。
思わずゴクリと唾を飲み込む。
こんな清楚な雰囲気を持った美少女が、何ともけしからんワガママボディを持っている。そのギャップが余計に興奮を煽る。
そして何より、俺は生粋の銀髪好きだ。プレイしているソシャゲでも最推しは常に銀髪だ。
なので目の前の美少女はとんでもなく好みだった。しかも俺の大好きなシスター属性だし。
ヤバい、凄い胸がドキドキしてきた。
それにしても……彼女がここの代表なのか? 随分と若いように思えるが。
見た目は十七歳くらいの少女に見える。他に成人らしきシスターもいるのに、彼女のような少女が代表ということは年功序列ではなく、実力主義ということなのだろうか?
「突然このような場所に呼び出され、さぞ混乱していると思います。非礼をお許しください。ですが……わたくしたちには、貴方様の力がどうしても必要なのです、聖者様」
「聖者って……俺のこと?」
「はい。こうして召喚の儀によって招かれた貴方様こそ、神によって選ばれた伝説の聖者様なのです」
「神? 伝説の聖者?」
……もしかして俺はヤバい集団のもとへ誘拐されてしまったのではないだろうか?
連想するのは怪しい宗教や美人局的な何か。
おいおい、貧乏人の俺から何を搾取する気だ? 冗談じゃない。
隙を見て逃げるべきだろうか?
「っ!? 聖者様、その手……もしや、お怪我をされているのでは?」
「え? あ、ああ、ちょっとした切り傷だけど……」
エリスという名の少女が、俺の手を見て目聡く怪我に気づく。
昨日、包丁で切ってしまった傷だ。
食事はいつも外食やインスタントで済ましている俺が、珍しく料理をしたらこの有り様だ。
やはり普段から料理をやってないとこういうことになってしまう。
「聖者様。いま、このエリスが、聖者様の尊き手を癒してさしあげますわ」
「え?」
少女は俺の手に向けて、掌をかざす。
すると、少女の両手が白い光を発する。
温かく、何だか心地よい光が、手に広がっていく。
な、何だコレ!? 手品か!? でもいったいどんな仕掛けで……。
「あ、あれ? 怪我が……」
気づくと、手の痛みが引いている。
絆創膏を剥がしてみると、なんと切り傷が消えていた!
いや、切り傷どころか手全体が潤っている。
まるで生まれたての赤子のように、スベスベのお肌になっているではないか!
「随分と疲労も溜まっていらっしゃったようですので、そちらも回復させていただきました。ご気分はいかがですか?」
「え? そう言われてみれば……」
確かに慢性的にあった疲労感が抜けている気がする。
まるで元気いっぱいだった十代に戻ったかのような心地だ。
何だか、全身に生命の活力が漲っている。
薬や治療も無しで、こんなことを、あの一瞬で?
「……聖者様、どうか、失礼をお許しください」
「はい?」
「いまから、貴方様の手に触れます」
少女がそう言うと、シスターたちの間で緊迫した空気が滲み出す。
「エリス様!」
「必要なことです。この御方が真に聖者様なら、きっと……いま、それを証明します。聖者様? よろしいでしょうか?」
「え? いや、別に手に触るくらい構わないけど」
俺はそっと右手を彼女の前に差し出す。
少女は、恐る恐る俺の手に、色白の手を伸ばす。
何だ? 手に触れるだけで、何をそんなに緊張しているんだ?
シスターだから異性慣れしていないのだろうか?
「……万が一のときは、すぐに先ほどのように怪我を癒してさしあげますので、ご安心ください」
「え?」
奇妙なことを言って、少女は覚悟を固めた顔で俺の手を握った。
……わあ、すべすべの女の子の手だ。
年甲斐もなくドキドキしてしまうぞ。
「……っ!? 何も、起きない!」
「はい?」
「火傷も怪我もありません! わたくしたちが触れても、何も起きない!」
少女は感極まった顔で涙を流していた。
少女だけではない。
後ろに控えているシスターたちも、歓声を上げていた。
「『呪い』が発動しない! ということは、やはりこの御方が!」
「ああ、この日が来るのをどれだけ待ち望んだことでしょう!」
「救われるのですね! 我々は救われるのですね!?」
「ああ、聖者様! 貴方様こそ、我々の希望です!」
おいおい、何だ何だ?
手を繋いだだけで、どうしてこんな感動されなくちゃいけないんだ?
「君たちは、いったい……」
「わたくしたちは『聖女』と呼ばれる存在です」
「聖女?」
「病を傷を癒し、勇者と呼ばれる存在に神秘の力を授け、魔王軍からこの世の平穏を守る、重要な使命を持った女性たちのことです」
ちょ、ちょっと待て。
いまファンタジー作品でないと聞かないような用語が出なかったか?
勇者に魔王軍?
先ほどの癒しの光といい、まさかここは……。
「ここは聖者様が住んでいた世界とは異なる世界……異世界です。我々の世界は、いま危機に瀕しているのです」
やはり異世界!
『召喚の儀』とか言ってたし、もしやとは思ったが……俺は本当に異世界転移してしまったのか!
ということは……まさか俺、これから魔王と戦う感じになるんですかね? 世界の危機とか言ってるし。
ええ? 俺はただのしがない一般人なんですが……。
「順を追って説明いたします。こちらをご覧ください」
少女が懐から、水晶玉のようなものを取り出す。
水晶玉が眩い光を発したかと思うと、空間に何やら映像が浮かぶ。
な、何だこれ? 投射機みたいなものか?
「これは『聖光石』と呼ばれるものです。過去に起きた場面や、人々の記憶を聖なる光で記録し、このように見ることができるのです」
つまり録画カメラみたいなものか。しかも口ぶりからすると現場の映像だけでなく、人間の記憶まで抽出できると。
凄いな異世界の技術。
映し出されている映像は、とても鮮明で、本当に目の前で起きているかのように錯覚する。俺がいた世界のカメラよりも高性能かもしれない。
「約八年前、魔王軍との激しい戦いがありました……わたくしたちの先代である聖女たちは、神によって選ばれた勇者様たちに聖なる力を授け、共に戦っていたのです」
映像の中では、剣を握った年端もいかない少女たちや、修道服を身につけた女性たちがおぞましい姿をした怪物たちと戦っている。
「戦いは熾烈なものでしたが、人類はとうとう魔王を滅ぼすことに成功したのです」
あからさまにラスボスっぽい姿をした巨大な存在に剣を突きつける映像が映し出される。
なんだ。じゃあ戦いは終わっているのか。
それなら、なぜ世界の危機とかで俺が召喚されたのだろう。
「……問題は、ここからです。魔王は、最後の力を振り絞り、我々聖女に呪いをかけたのです」
呪い。そういえばさっきシスターの一人がそんなことを言っていたような。
「呪いって、どんな呪いなんだ?」
「『異性と触れ合えなくなる呪い』です」
「え?」
「こちらをご覧ください」
凱旋で戻ってきた勇者や聖女を、人々が迎え入れる映像が映し出される。
恐らく身内と思われる男性が、涙を流しながら聖女の一人と触れ合おうとした。
その瞬間……。
稲妻のようなものがほとばしり、男を一瞬で黒焦げにしてしまった。
「なっ!?」
慌てて周りの聖女が手をかざし男の体を回復させたので命は助かったようだが、どちらも困惑の表情を浮かべていた。
「すべての聖女が同じ呪いを受けていました。少しでも男性に触れようものなら、あのように激しい稲光を起こし、男性だけを焼き尽くすのです。父親や兄や弟、身内の者だろうと例外ではありませんでした。魔王軍との戦い以来、我々聖女は完全に異性と触れ合えない体になってしまったのです」
「そんな……」
何てことだ。
ということは、ここにいる女性たちは恋人を作るどころか、父親に抱きしめてもらうこともできなくなってしまったということなのか?
「異性と触れ合えない……即ち、子孫を残すことも叶いません。それは、まずいのです。なぜなら……『聖女は聖女からしか生まれない』からです」
勇者と呼ばれる存在は、聖女から力を授かって戦っていた。
つまり、この世界における異能の力を持つ人間とは……彼女たち聖女しかいないようだ。
そして、その聖女の力は、聖女の血筋にしか宿らないという。
「このままでは人類は衰退の一歩を辿るばかりです。我々、聖女が絶滅してしまったら、人々の病や傷を治す者がいなくなってしまうのです。それどころか、作物を育てることも、汚水を浄化することも、害獣から人々を守ることもできなくなってしまいます」
俺の怪我を一瞬で治し、疲労まで回復させてしまうほどの技術だ。
あれほどの異能が存在する世界ともなれば医療技術などろくに発展しないだろうし、人々の暮らしも聖女を中心として回るのも極自然なことだろう。
……なるほど。聖女の子孫を作れない以上、この世界はずっと頼りっぱなしだったライフラインを将来的に失うことになるわけだ。
確かに、それは間違いなく世界の危機だ。
「誰もが絶望していました……ですが、そんな時に神からのお告げがあったのです。『異世界から伝説の聖者を呼び寄せよ』と。その者は、我々聖女の呪いの影響を受けない、唯一の男性だと」
「もしかして、それが……」
「はい。貴方様のことなのです」
マジか。俺が伝説の聖者だって?
でも実際、呪いが本当にあるのなら、先ほど手を握った時点で俺も稲妻で黒焦げになっていたはずだ。
そうなっていない以上、俺は彼女たち聖女と唯一触れ合える男と証明された。
「聖者様。とつぜん見知らぬ土地に招かれた上、我々の事情に巻き込まれ、さぞ不服とは思いますが……それでも、恥を忍んでお願いいたします。どうか、我々をお救いください」
「お救いくださいって……まさか」
異性と触れ合えない聖女たちが、呪いの対象外である俺に求めること……。
それはひとつしかない。
エリスと呼ばれた聖女は、頬を赤らめ、瞳を艶っぽく潤ませて、口を開いた。
「聖者様。どうか、わたくしたちと──子作りをしてくださいませ」