空き教室でイントラネットから接続を切る。
親父から貰ったSIMをカスタムした名機に挿入する。
「さて、はじめようか。」
ノートPCを起動させる。
ネットワークの接続先が変更される、
俺の好きな感覚。
それは、悪人を暴き情報を警察へ流して破滅させること。
俺の視界にArchLinuxのログイン画面が映し出される。
迷わず俺はパスワードを入力する。
入力速度など、どうでもいい。
ターミナルを開く。
接続されているネットワークは確りと産業用ネットワークへと変更されている。
次に親父が構築した産業用ネットワークの間に匿名ネットワークを接続して扱えるもの、VPNと匿名ネットワークを接続して身元を隠すツールをBashというコンピュータ言語を使った実行ファイルを実行し、手軽な自動化によって即座にセットアップを行う。
ターミナルには接続が完了したことが告げられている。
更に同一ネットワークの上で動いてるマシンのローカルIPアドレスの情報収集と空いてるポートを調べる為にコマンドを実行する。
相手のOSの詳細を調査するためにPingではなくスキャナを使う。
調査の結果としてはTTLが合計値で64でLinux系で最低限のポートだけが空いていた。
その他には、産業用ネットワークとはいえ相手を切断させるには権限が必要だが既に親父の交渉で許可を得ているので切断だけでなくSnortにシグネチャの追加を行い、相手のマシンをネットワークから切断させて、syslogから侵入時間や実行されたコマンドの履歴をtxtファイルへBashを使い出力させた。
最期に相手のマシンを産業用ネットワークから切断させた。
今日、この日が初陣となった。
俺は無言で慣れたように片付けてしまった。
俺を導くのは衝動だ。
それは血の衝動だ。
血の衝動は書物だ。
その書物は情報であり、遺伝子であり細胞だ。
俺は親父に電話をかける。
鳴り響く音、親父と通話が繋がる。
「親父、俺……出来たよ。」
「よろしい。っていうか、零時きゅ~ん!!肩の力を抜こうず!!」
「おっ、親父!?な、なんだよ……急に!?」
「なぁ、好きなんだろ?」
「誰をだよ!?」
「マイフェイバリットシスターのことだお!」
「おいおい、親父……どうしたんだよ?」
「なんにもおかしくないのだぜ!!」
「ふ、ふざけてる……だろ?」
「あれ?やっぱり、そう見える?これ、結構、マジだぜ?」
「以外にも程があるんだよ!?」
「まぁ、それは……さて置きなんだけども、好きなら抱きしめてやると良い。」
「わかった。あと、今……今回の件のデータを送ったよ。」
「オーキードーキー!!」
「お、親父……!!ま、真面目に聞けよ!!」
「真面目だお、っていうか……これ、ネットスラングだからね。あとで、見ておくよ。」
「親父、Ciao……!!」
「あぁ、Ciao……!!」
そうして、師弟として親子としての絆が深まる。
暖かい瞬間だった。
空き教室から俺は去る。
既に時間は昼だ。
ちょっと頑張りすぎたかもしれない()