「ハーレムルートを目指しましょう、先生」 作:アキラゼミ
数週間前のある晩、トリニティ総合学園にて。
「ハナコ、本当にやるの……?」
「もちろんです♡ あぁ、やっと先生と深夜の学園デートができるんですね……♡」
「何で脱がなきゃいけないの!?」
「何でって……露出プレイだからですよ?」
「何で露出プレイなのって聞いてるんだよぅ……」
「まぁまぁ♡ 先生は初心者ですしパンツは残して構いませんよ♡」
「初心者って……」
あの噴水の近くで衣服を脱ぎ、丁寧に畳んだ私とハナコは、噴水をスタート地点とし、校内を適当に歩き始めた。私はパンツのみ着用を許して貰えたがハナコは脅威の全裸である。我が彼女ながら、頭のネジが吹っ飛んでいる……。
「ッ……!?待ってハナコ、奥の方に誰か居る!」
「あぁ、コウモリですよ。たまに居るんですよね」
肌を曝け出しまくっているからなのか、それとも恥ずかしい事をしているからなのか、少しの物音に過剰なまでに敏感になっている。
鍵の無い部屋でオナニーしているときなんかに、誰かの足音に対して聴覚が鋭敏になっているアレ。まさにアレが今の私に起きている。
「そろそろこの辺りは正実の巡回時間になります。頑張りましょう♡」
「何で時間ズラさないの!?」
「──先生。『芸術』とは、誰かに見てもらわねばそれは『芸術』ではないんですよ」
「ダメだこの子、早く何とかしないと……」
確かにハナコのワガママボディは芸術的だけど!ハナコ本人もそれを自覚してるのが何とも……。
しかも正義実現委員会に見られるの前提なのが、あまりにも酷すぎる。確かに露出狂っぽい所は一応前からあったが、どれも未遂で済んでいた。精々がスク水で校内を練り歩くとか、その程度だった。
本当に脱いでしまったら、それはもう終わりだ。街中じゃないから、完全な部外者に変な噂が流れることは無いだろうけど、トリニティなのがまずい。
私への批判派も未だ燻る中、そのトリニティ内でこんな事をしているワケにはいかないのに────露出する場所をトリニティの学内or自治区の街中の狂気の二択を迫られた以上、私には学内を選ぶしか選択肢が無かった。
「パンツでも股間はスースーするな……」
「今日は風が冷たい方ですし、特に
「はぁ。………………ん?」
その時、足音が聞こえてきた。まさか本当に正義実現委員会の巡回が来たのか、とハナコを見ると、顔を赤らめ、既に全てを曝け出すような「覚悟」の顔をしている。
流石にヤバい、これはまずいと察した。ハナコが捕まれば、噴水の所にあるハナコの制服を回収しに誰かしらが向かう事になるだろう。すると私の服もそばに置いてあるから、今度は私の捜索が始まる。これを無事にやり過ごすにはどこかに身を潜めるか私がシャーレにパンツ一丁で帰るかの二択、という事になるだろう。
ミカ、セイアなら匿ってくれるだろうか。しかしスマホは服と一緒に置いてきたので連絡できない。そちらに行くにしても遠すぎる。まずはこの巡回をやり過ごさねば、話にすらならない。
「ハナコ隠れて!」
「あん♡ 腕が絡まるといつもより、肌の密着度があって……♡」
ハナコを連れ急いで近くの植え込みの向こう側に身を潜める。段々と足音が近付いてくる。思ってた以上に、本当にギリギリだったらしい。
正実モブちゃんズは2人でペアとなり巡回してるらしく、左右別々の方向を2人でそれぞれよく確認しているようだ。
「あれ、誰か居た?」
「何か隠れた気がするね」
「ヤバいってハナコ!どうするの!?」
「犬の真似でもしますか?」
「それだ!!」
「わん!わんわん!」
「わぅ〜ん♡ くぅん、くぅ〜ん♡」
「なんだ犬かぁ……」
「でも犬って『ワンワン』より『アンアン』じゃ?実家で犬飼ってたから分かるんだけど……」
「小型犬はそうかも?中型犬とかじゃないかな?」
「何にせよ確認してみよっか」
「うん、そうだね」
「あんっ♡ あぁっ、あん♡」
「「「────ッ!?」」」
まるで喘ぎ声のようなハナコの声に、私は勿論、正実の2人もビクリと身体を震わせる。
私は更に身を縮こませて隠れようとするが、当のハナコは四つん這いになって犬になりきってそんな甘い声を発していた。
すると2人はガサゴソと音を立てながらこちらに割って入ってくる……。
「「あっ!!」」
「ゲッ見付かった!!」
「逃げましょうっ♡」
「まっ、待てー!」
「あれっ!?あれってシャーレの先生じゃ!?」
「嘘でしょ!?先生のパンツ姿なんて一生見れないじゃん!目に焼き付けて──じゃなくて!」
「「早く捕まえなきゃ!!」」
こうして私とハナコは正義実現委員会に捕まり、その日の夜は、図らずもトリニティで過ごす事に。厳重注意ということで次の日の早朝に釈放されて、すごすごとシャーレに退散した。
◆
──それから数週間後の現在ッ!!ふとした事がキッカケでそのリベンジをしようと思い立った私はトリニティでの仕事ついでに、ハナコとひっそりと2人きりで作戦会議をしていた!!
その「リベンジ」というのは「露出」という意味ではなく、「ハナコに」という意味だ。押し負けた私も悪いけれど、ハナコにも少しくらい恥ずかしい目に遭ってもらいたい。そしてそれをオカズにして抜きたいまであるからだ。
「──と、いうワケで。ハナコには、この水晶埴輪バイブをプレゼントです」
「水晶埴輪バイブ……ですか……!?」
「今夜、時間は大丈夫?もし時間があるのなら夜のお散歩と洒落込みたいんだけど」
「ふふっ、先生が生徒を深夜徘徊に誘うんですね♡
…………それにしても急ですね?嬉しいんですけど、何かあったんですか?」
「まぁ……ちょっと、考えついた事があってね」
「……?もし良ければ、お聞きしても……?」
ちょっぴり怪訝そうな顔で、覗き込むようにして見上げてくる。心配してくれているようにも見えたので、本当は言うまいとしていた理由を話す。
「数学ってさ、マイナス✕マイナス=プラスになるじゃない?」
「き、急ですね……?確かにマイナス同士はプラスになりますけども……?」
「この謎の法則?をさ、エッチなコトに当て嵌めて考えてみたんだよね」
「?」
「ノーマルプレイをプラス、アブノーマルプレイをマイナスと置くじゃん。そしたらなんと!凄い事に気付いたの!元ネタに則って考えれば、この答えはアブノーマル✕アブノーマル=ノーマルになる」
「???」
「つまり、アブノーマルプレイを重ねがけすれば、それはノーマルプレイと呼んで差し支えないんだ!どうかな、ハナコ!新たな法則として、学会で発表できるとは思わない?」
「…………そうですね、学会で発表するのも面白いと思います。でも……」
「でも……?」
「まずは実践して明確なソースを用意しませんと♡ 学会で発表しても、根拠が全く無いのなら、恐らく無意味に終わるでしょうし……♡」
「あ!そっか……!実践できる範囲の内容なら可能な限り実践して、データを纏めてから発表しないと、信憑性も皆無だもんね……」
「そういう事です♪……集合、何時頃にします?」
「私はもうやる事無いから、任せるよ!」
「では今夜、23時頃に、あの噴水の前で……♡」
「よしきた!!」
「……ところで、先生?今夜、すぐにそれを試すのはイイと思うんですが……。目の下、凄いクマですよ?寝なくても大丈夫ですか?」
「大丈夫っ!3徹目を超えたあたりから寧ろ仕事のスピードが早くなってきててね……!なんていうか、万能感に溢れてるんだ!」
「あぁ……成程です」
「あとね、それとねっ!アブノーマルの重ねがけで恥ずかしがるハナコで、オナニーしてみたいな!」
(仕事で溜まってしまった性欲と、徹夜による謎のハイテンションが合わさってとんでもない事を……。でも、まぁ……面白そうです♪)
◆
その日の深夜、学園内の噴水前にて────。
「っ……こんばんは、先生……んっ♡」
「こんばんは、ハナコ。良い月夜だね」
「そう、ですね……んぁっ……♡♡」
噴水の前で相変わらず本を読みながらも、身体をピクピクと震わせている。早速、さっき渡した物を使ってくれているらしかった。
「さっき渡したの、
「
「イイね。思ったより乗り気みたいで嬉しいよ」
「折角のお誘いですから、楽しまないと♪」
「いぇーい、めいっぱい楽しもう!」
という事で水晶埴輪をアナルに挿れたハナコとの露出プレイをスタートする。今回は水晶埴輪を挿入している兼ね合いで、ハナコだけパンツを履いて、私が全裸。前回と逆である。
「……ど、どうする?歩こうか?それとも……」
「もう、ここで……エッチ、シちゃいますか?♡」
「シちゃおう!」
即答だった。どうせだったら、綺麗な噴水の前で致したいという欲求が抑えきれなかった。というか抑える気もあまり無かった。テンションに任せて、彼女を好き放題に弄びたかった。
「……抜いてください♡ 先生の手で♡」
生唾を飲み込みながら、水晶埴輪の一部を掴む。ヌポポッ……チュポンッ、とローションや腸液やらに濡らされた埴輪を取り出す。
「キてください……思いっきり突いて……♡」
ぽかぁ……と開かれた彼女の肛門を、軽く一舐め。震える水晶埴輪で強制的にほぐされたからなのか、これ以上余計な手を加えなくていいくらいにかなり開いてしまっている。最高に気持ち良さそうだ。
カウパーのヨダレを垂らす亀頭を強く押し付け、そのまま腰を前に押し進める。ぐぷぷっ、ぷっ、と空気を排出しながらも、深深と、熱く滾るペニスを受け入れてくれた。
「っ〜〜〜……はぁ……♡♡ すっごく膨らんでて……私の
思っていたよりガッツリ、そしてしっかり腸内を解していたようで、恐らくはこの前の「セックスをしないと出られない部屋」で交わった時よりも更に柔らかく「私」を包み込んでくれた。
解し具合一つでこんなにも快感に差があるのか。その辺もまた研究の余地あり、だ。
自然と腰が動く。ハナコが動いているのではなく私の腰が動いてしまっている。自然とだ。なんにも意識なんかしていない。
「はぁ♡ あんっ、はぁん♡ あ゙っ……♡ はぁ、はぁあっ、んあぁっ、あん♡……んぐっ、うぅん♡」
「腸内は解れてても入口のキツさは健在……うっ!」
「あぁぁんっ……♡♡」
絶倫とはいえ早漏な私は、いつも通り、1発目は早々に射精してしまう。
その余韻を味わい、ズルズルと引き抜き、精液は肛門からボタボタと塊のようになって落ちてくる。ハナコも肩で大きく息をしながら甘い吐息を……。
「……あ、一通り終わったっすか?」
「うん、まぁとりあえず1発目は────え?」
「じゃ、キリがいいところで連行するっすね」
「「え???」」
「午後23時45分。先生、浦和ハナコさん、両名共に逮捕っすよ〜、なんちゃって」
「………………」
「先生…………すみません♡」
そして私達はイチカに連行された……。
◆
反省文を書かされることになった。
とはいえ書類作成は得意なので、朝日が昇る前に終わらせてしまった。様子見もまだ来ないだろうし暇すぎる。ハナコも、優秀だからかもう終わらせたようだった。
「先生は『アブノーマルをマイナス』と定義して、あの理論を提唱してましたね」
「うん?……そーだね」
「ですが、多分……。先生の定義で言うならきっと、
マイナス+マイナス=マイナス……ですよ」
「……掛け算ではなく足し算だった……って事かぁ。アブノーマルなのかな?だから捕まったのかぁ」
「ふふっ……しかしこれもまた1つの経験ですね♡」
「うーん。どうやったら捕まらないかなぁ」
「普通に部屋でエッチするのが一番かと……?」
「それっきゃ無いかぁ」
「そうですよ。さぁ、先生。膝枕してあげますからゆっくりお休みになってください」
「ん……。じゃあ、遠慮なく……太もも枕でぐっすり寝させてもら………………ZZZ」
「あら……。まぁ今日で4徹目って話ですし、流石の先生も堪えますよね……」
そのまま朝まで、2人きりで牢の中で過ごした。シャーレには安定の朝帰りである。