「ハーレムルートを目指しましょう、先生」 作:アキラゼミ
──気軽に行える学校間の情報共有の場として、シャーレ併設カフェは極めて便利な施設であった。
件の「組織」との交戦記録は、トリニティの正義実現委員会だけではなく、ゲヘナの風紀委員会にも残されている事がヒナとの会話で新たに判明した。
というのも「戦争が起きかけた件」がクロノスで報道された際に、以前から委員会間で交流があった正義実現委員会と風紀委員会が一緒にテレビに出ていたのがヒントの1つになっていたからだ。
情報集め中、当時の報道を見返していたホシノはそこに大きなヒントを見出し、シャーレのカフェに通い詰めた。話が通じそうな相手だからと、ヒナがカフェに来た時を見計らって話し掛ける為に……。
「ほぇ〜、便利屋68まで参戦してたのかぁ。しかもカフェでたまに会うアリウス分校の子まで?何だか思っていたより大規模な話になってきたねぇ……」
「他でもない
「うん、その辺は任しといてよ」
「それにしても、マフユはアビドスに逃亡中、か。レッドウィンターからトリニティからアビドス──とんでもなく忙しないわね……」
「そーだねぇ。ま、今のアビドスは荒廃してるし、逃げ隠れするのには持ってこいだと思うんだよね」
「……そう思って逃げたら、少数精鋭の
「先生が来る前から戦い漬けだったしね。その辺の傭兵集団よりは、腕が立つ自信あるよ」
「私からは『組織』に関する情報しか渡せないわ。私はその幹部と交戦してないから……正義実現委員会よりも持ってる情報は少ないかもしれない」
「いやぁ、それでも助かるよ。こっちもこっちで、他にその組織の内情をよく知ってる子達との接触を図ってるとはいえ、情報ってのは、どんな内容でも多いに越したことはないからね」
ヒナとて「情報」の重要さはよく理解している。だからこそ行政官としては優秀なアコに情報収集を任せたりしつつ、自ら調べ物をしたりもしている。情報部に居た頃の名残りかもしれない。
だから、ホシノのその言葉に対して、ヒナはただ同意の意味で頷く事しかできなかった。
「レッドウィンターも、暇じゃないでしょうしね。いつまでも構ってられないけど、放置するワケにもいかないから懸賞金なんて設定したんでしょうね。何かあったら、言って。情報くらいなら渡すから、気軽に連絡して」
「うん、その時はお願いね〜」
◆
その頃、セリカのバイト先その2である、モデル事務所の休憩室にて……。
「え。
「そう!確かその組織ってルビーちゃんが通ってるハドマ学園が発祥なんでしょ?」
「ま、まぁウチの学園の生徒が設立した組織なのでウチ発祥というのも間違いではないのかもですが。しかし、飂熾冘巫髏はいずれ私達──統治委員会が捕まえるのでご心配なく」
「いやまぁそうだろうけどさ、あれだけニュースで報道されてたら気になるのよっ!」
「報道されてたのは結構前の話では?今更あの頃のニュースを見返したのです?何の為に……?」
「あっ」
「……悪い事は言いません、他校のトラブルに
「で、でも、少しでも情報が必要で……!」
「ですから、それは何の為に?って、聞いてます。理由も無しに、自分達の学校に無関係なテロ組織の情報を集めたいと考えるものでしょうか……?」
「う、うぅ……!!」
(──まさかとは思いますけど、飂熾冘巫髏の手がアビドスに伸びつつある……って事は無いですよね?対策委員会は腕が立つとの事ですし、大丈夫だとは思いますけど……どうにも不安ですね)
(懸賞金が掛かってるから──とは言えないよね?そんな事を言ったら、ルビーちゃんやハドマ学園の統治委員会まで
『ルビーちゃん、セリカちゃん!そろそろ、撮影の続きをやってくよ〜!』
「今、行きます。……さ、仕事の時間です」
「オッケー!残りもジャンジャン撮ってくわよ!」
「この後もたっぷり魅せてください、セリカさんの
『セクシーツンデレ猫ちゃんポーズ』♡」
「うっ、うっさいわねっ!」
◆
「うーん。名前だけ分かっても、写真が無いのでは探しようが無いような気も……」
「ん……。だけど、地形を把握しておくって意味でも下見をしておく価値はある。アヤネ、周囲の警戒はお願い」
『はいっ!』
ホシノがカフェでヒナから、セリカがバイト仲間であるルビーから情報を得ようと奔走している中、シロコとノノミは件のブラックマーケットを訪れ、現場の下見をしていた。
アヤネはドローンを使用して2人を補佐しつつ、周囲の警戒を務めながら、学校内にて待機し、更にネットからそのテロ組織「
「やっぱり地道に聞き込みをするのが一番では?」
「良いとは思う。でもそうすると、敵に、自分達のことを探してる奴が居る……ってバレかねない」
「あ、そっか……ブラックマーケットに隠れてるのはその幹部さん1人だけじゃなくて……」
「そう。ここに居るのは『レッドウィンター部隊』そのもの。なんなら他の部隊のヤツも居る可能性がある。誰が何処にいるのか分からない状況だから、無闇に聞き込みなんかしたら……」
「こっちが怪しまれ、
そんな話をしつつも、地形を頭に叩き込む2人。特にシロコなどは、それが的確であり迅速だった。銀行強盗の計画を練るのが彼女の趣味なだけある。逃走ルートを確保したり、事前に計画を練ることに近いからだ。
「……っ?先生……?」
「え?」
「先生の匂いがする。アヤネ、近くに先生が居るか確かめてくれない?風上……主に10時〜2時の方向に先生が居るかもしれない」
『え。あ……は、はいっ!』
2人の周囲を警戒する為に来てるんだけどな、と思いつつ、先輩からの指示だし、何よりまだ戦闘になりそうな雰囲気ではないので、ドローンの高度を上げて周囲の探索に入る。
恐らくはアビドスの誰より「先生の匂い」に対し敏感であろうシロコの発言だからというのもある。すぐ戦闘になりかねないブラックマーケットというこの特殊な環境下に、一発の銃弾すら命取りになる先生が居るのは非常にまずい。
だからアヤネにとっては「先生が居ないこと」を確かめる為に、周囲を探索するのだった……。
◆
ある日──私はアビドスのブラックマーケットに来ていた。探検だとか、買い物だとか、そういった理由ではない。ましてや、生徒が違法に働かされていないかを見回りに来たワケでもない。ある生徒の頼みを受けて、ブラックマーケットの中を軽く案内しているのである。
「ほほぅ……寂れたアビドスだからと舐めてましたが中々に品揃えがイイですね。いや、寂れているからかもしれません。まともな人なら寄り付かない──だからこそ大胆にこんな営業ができるのでしょう」
「……そうなの、かな……?」
「ま、ただの推測ですけど。いやぁ〜、これは良い収穫でした。後で使いを出して買い物させますね」
「あまり違法業者にお金を流したくないんだけど。まぁ、飂熾冘巫髏もテロ組織だし変わりないか」
「そーです、今更ですよ」
私が案内している生徒──そう、ハドマ学園発のテロ組織、ハドマ学園やゲヘナ学園を転覆する程の力を持つ組織──
「レッドウィンターに比べたら、アビドスはかなり暑いと思うけど……なんか、平然としてるね?」
「ええ、まぁ。私達は特に、色んな自治区を行き来していますからね。この位なら別に許容範囲です。そもそも、レッドウィンターに属してる生徒だからレッドウィンター部隊と称するのであって、常に、レッドウィンターに居るワケではないですからね。特に今なんて、事務局に追われている身ですから」
「ふぅん。追われ始めたのって何ヶ月か前だよね。思っていたよりも長引いてるようだけど……マフユを追うのって、チェリノの発案なのかな?」
「チェリノ会長────というよりは、その側近……かもしれませんけれどね」
側近と言うとマリナ、トモエ──トモエの方か。うん、まず間違いなくトモエだろうな……。
マリナのお遊びじみた「くぅでたぁ」とは、多分中身が全然違うとトモエは直感しているんだろう。趣味が「アジテーション」だものね。する側の事もされる側の事もよく分かっていそうだ。
てか「扇動」って……。チェリノ大好きな事以外、よく分からないんだよな、あの子……。
「何かいい品物がゲットできたらどうする?」
「統治委員会からの逃走戦で使用しますよ。私は、逃げるのが仕事です。そうやって敵の目を引いて、遠回しながらも仲間を援護する……。ふふ、悪くないでしょう?」
「援護?」
「統治委員会の人員が私に割かれたら、手薄になるじゃないですか。そしたら本隊が動きやすくなる。言わば陽動作戦で、今はその為の補給タイム〜ってワケです。あと2日間はここに滞在予定です」
「その2日で買い物とかの用事を済ませるワケだ」
「そーですそーです、そのとーり」
いつもの調子で答えながら、周囲の探索をする。のほほんとして、深く考えてなさそうにも見えるがその実、ハドマ、レッドウィンター、トリニティ、ゲヘナの全幹部の中で一番キレ者なのが怖い。
総長に次ぐ頭の良さというのが、なんとも……。
「2日後、ゲヘナ部隊幹部のレティさんと合流予定でして。合流と同時に出発しますよ。まぁ、その、彼女のバイクの腕はアクション映画レベルですし。有事の際に逃走する事を考慮すると、アビドスからある程度離れるまでは、また彼女と組んでいた方が得かと思いまして」
「……待って?それさ、またあの子を囮にして逃げるつもりなんじゃ?」
「……さぁ?しかし使える駒は多い方がいいですし。それ自体は先生も同意でしょう?」
「……」
例の戦争の件で、ツルギから逃げる時にその手を使ったという負の実績があるのが何とも言えない。
囮まで用意して地下に逃げ、生き埋め覚悟で道を塞がれてしまっては、ツルギすら追跡はできない。地下の道はどこまで続き、どこで分岐しているのか完全に不明瞭。工務部で培った技術を、そんな所に活用するだなんて……本当にこの子は……。
こんな「ω」みたいな口してるのに……。
「先生、明日も空いてます?」
「明日?確か、午後は空いてたハズだよ」
「じゃ、またこうしてデートしません?なんなら、お外でエッチしても構いませんよ?♡」
「こ、こらっ、外なのにモロに言わないの……!」
「んふふ……先生の慌てる顔は可愛いですねぇ♡」
「あのねぇ……」
ワシャワシャ、グリングリンとマフユの頭を撫で回していると、突如、目の前の横道からドローンが1台とシロコ、ノノミが飛び出してきた。
心臓がギュッッと縮み上がった気がした。
『居ました、先生です!!』
「ほ、本当に居ました……」
「ん、先生……どうしてここに居るの?」
「や、やぁ、シロコ!ノノミ!ドローンはアヤネ?3人こそどうしてこんなところに……」
「質問しているのは私。先生が1人で来るには危険なのに……どうして?」
「え、と……」
マフユに呼ばれたから──なんて言えないよな。指名手配犯だし、アビドスの子達は指名手配犯狩りしているはずだから、マフユの名前も認知しているハズ。あの組織は表向きにはずっと「正体不明」を貫き通しているから、顔はバレていないハズだが。
「私が呼んだんですよぉ」
「……あなたは誰?シャーレで見た事が無いけれど。先生の生徒……なの?」
「そーですよぉ?」
「あの制服……トリニティ?いいや、あるはずの所に校章が無いですね。トリニティっぽい造型ですが、あれは一体どこの……?いや、自作の制服……?」
「レッドウィンター連邦学園所属、えー……
「レッドウィンター……ッ!!」
「学生証を見せて」
「っ!!……えー、どうしましょうかねぇ?うーん、学生証なんて持ってきてましたかねぇ〜……?」
ポケットに手を入れ、学生証を探すフリをしつつ身体をくねらせ如何にも余裕だと態度でアピール。シロコはそれに嫌悪感を抱いたらしく、ムッと眉をひそめ、銃をマフユに向ける。
「ちょっと、シロコ────」
「学生証を見せられない事情でもあるの?イエスかノーの2択で答えて」
私の制止すら無視して、ピシャリと言い放った。それを聞いて、マフユは普段のニタニタ顔を消し、真顔に近い顔に。それでも笑みは忘れないあたり、強者の余裕──という雰囲気が出ている。
「…………………………くひっ。くひひっ、いやぁ、見事やられました。あなた──ケモ耳さんのその質問、私が飂熾冘巫髏の幹部と知ってのものでしょう?」
「るしゅ……?……は知らないけど、あなたが他所の学区のテロ組織の幹部だという話は聞いてる」
「ほうほう……それで?アビドスに対して、なぁんの危害も加えていないハズのこの私に──あなた方はどうして、銃を向けるのですかねェ?」
「あなたに対して、レッドウィンター連邦学園から懸賞金が掛けられてる。大人しく私達に捕まって。そうすれば痛い目には遭わせない」
「「ッッ!!!」」
そういう事か。だからアヤネのサポートを付けてシロコとノノミが捕らえに来たと。なら、ホシノとセリカもこの近くに潜んでいるのだろうか。いや……ホシノとは今朝、カフェで会ったハズだ。
確か「人を待ってる」と言っていた気がするが。セリカは今日、ルビーと読モのバイトだし────つまり、マフユをアビドスから逃がすのには、今が絶好のチャンス……か。
アヤネも今頃、マフユを発見したことをホシノとセリカに対して連絡を飛ばしているハズ。セリカはハドマ自治区から、ホシノはシャーレから戻る事になるだろう。
──いいや。ホシノに関しては、朝からカフェに居たんだ、いつ戻ってきてもおかしくはないと見て良さそうだ。つまり……やはり今しかない。
「──そこまでバレていたら仕方ないです。ええ、そう、私こそが飂熾冘巫髏レッドウィンター部隊の幹部、寒崎マフユです。アビドスの借金地獄の話は聞き及んでいますよ。──どうです?私達の組織に入りません?借金を負わせやがったカイザーに復讐してやりたいとは思いませんか……?」
「全然」
「思うワケないですっ!」
「!」
マフユの誘いを、にべもなく跳ね除ける。やはりこの子達は強い。戦闘もそうだが──精神も強い。精神的に強ければ、こんな露骨な誘惑には乗らず、復讐心に呑み込まれたりもしないのだろう。
「正当な契約での事だからね。借金はさっさと返済したいけれど──犯罪に手を染めてまで返済なんかしないって、皆で決めた」
「…………ほぅ?」
「それにその気になったら──復讐なんかするよりもっと効率的な方法があるから」
「え。……なんです、それ?」
「ま、まさか……シロコちゃん……?」
「ん。銀行強盗」
ノノミは口元を引き攣らせて苦笑いし、マフユは一歩、また一歩と後ずさる。ドン引きしたらしい。一方の私は、シロコが相変わらずで安心していた。
「ッッッ!??わ、私達ですら、学校は転覆しても強盗なんかしませんよ!?あ、あなた、頭のネジ、砂漠の中に落としてきたんじゃあないですかッ!?ていうかそれ、ガッツリ犯罪ですよっ!!」
「テロ組織の幹部にだけは言われたくない」
「う!?い、いやいやっ、銀行強盗の方がランクは上では!?学校の転覆なんか可愛いものですよ!」
「全然可愛くありませんっ!そういうワケなので、マフユさんの事はさっさと捕まえちゃいます!!」
「ん。大人しく、お縄になって」
「〜〜〜〜〜〜〜ッッ……本当ならもっと、無駄話をシていたかったんですがねぇ……!!」
ポケットに入れていた手を引き抜く。そこには、手榴弾が握られていた。反対の手では私の腕を掴み逃がすまいとしている。
「仕方ないので、先生、人質になってください」
「えぇー……」
「せ、先生っ!!」
「ッ!先生を離して……!!」
「『先生を離せ』と言われ、はいそうですかと離すワケないんですよねぇ。先生ごと自爆してやってもイイんですけど……どうします?アビドスの人?」
「ッッ……」
口でピンを抜き、あとは手さえ離せばすぐに爆破できるぞ、と見せ付ける。ピンを抜いた手榴弾は、彼女の手の中に握られていて……そんなのが目の前にある、というのは普通におっかない事実だ。
「はぁ。こちとら資金不足で、学生証の偽造なんかできっこないんですよねぇ。あーあ、まさか外部の者に正体バレする日が来るとは、私も飂熾冘巫髏も堕ちたものですねぇ……。今日ここに来たのは、迂闊だったようです」
「……先生。そんなヤツの味方、しないよね?」
「え〜?味方してくれますよぉ。今日だってここの案内にかこつけてデートしてるようなものですし。もう何回もエッチしてますもんね?そんな私の事、まさか、見捨てたりしませんよねぇ……?」
「う……」
「ん、エッチしてる回数なら私達の方が上」
「そ、そうですっ!付き合いの長さは私達の方が上ですし、エッチの回数だって!」
「おやおや……。ですが、回数が上回っていた所で、ですよねぇ。濃密さ……ってのがありますからねぇ。ご存知です?先生、ロリコンなのに胸も好きだからロリ巨乳にドハマリしてるんですよぉ?ええそう、まさに私なんですよねぇ……」
服が少しダボッとしているから分かりにくいが、マフユはどちらかと言うとロリ巨乳に分類できる。百鬼夜行のカエデほどじゃないが、そのロリな顔に似合わないくらいには、胸が「ある」のが彼女だ。
「ん、先生はケモ耳フェチと匂いフェチ。つまり、先生はシロコフェチ」
「わッ、私のパイズリで枯れるまで搾った事だってあります!先生、おっぱい星人ですから!!」
「いっそ殺してくれ……」
「……お話になりませんねぇ。仕方ありません。銃を下ろさないのであれば、自爆しましょうか。先生も羞恥心のあまり消えたいと思ってるようですし」
「やめてくだ────」
「ッ!!」
ノノミは咄嗟に声を上げるが、シロコは発砲し、マフユの手から手榴弾を弾き飛ばす。ピンが抜かれ手放された事で、程なくして爆発し──何事かと、周囲はてんやわんや。人々が避難していく中でも、シロコ&ノノミとマフユは微動だにせず、ずっと、睨み合っていた。
「折角、久しぶりの先生とのデート中だったのに。とんだ邪魔が入ってしまいました。興醒めです──目障りなのでさっさと弾け飛んでください」
パチンと指を鳴らすと、どこに隠れていたのか、レッドウィンター部隊らしき生徒が私達をぐるりと取り囲むように現れた。路地の1つ1つに人が居て逃げられそうにない。まさに袋のネズミだ。
「……ノノミ」
「はい。戦闘開始、ですね……」
マフユは尚も私の腕を離してはくれない。寧ろ、シロコ達の方を凝視しながらも私を離すまいと更に力を入れるくらいだ。
「先生は
「……え」
「先生とのデート中なんですから──その邪魔者を排除するのは当然の事ですよね?」
「ッッ」
イオリとイチカ&カスミに板挟みになった件を、ふと思い出した。……何度思い返しても、本気で胸が痛くなる。あれを……あれをまた、やるのか?
「シロコと……ノノミ相手に……?」
目の前が真っ暗になったのを感じた。
当初の見込みより早めにキララ書き終えられそう。