「ハーレムルートを目指しましょう、先生」 作:アキラゼミ
こんな、ハーレムという関係を築いてきた私が、もし誕生日を迎えたら────果たしてどうなる?
自分の考えの甘さ、浅さを呪ってやりたいと割と本気で思ってしまったのは言うまでもない。そしてシャーレに赴任して1周年記念のパーティよりも、今回のこの誕生日パーティの方が盛り上がったのは恐らく間違いない。
◆
「ねぇねぇ、先生?私の誕生日の時はさー、元旦の次の日だってのに、アビドスまで来てくれて盛大にお祝いしてもらったじゃん?」
「そうだね。あれは楽しかった」
「お返ししたいなって思って貯金してるんだケド……そういえば先生の誕生日、知らないなぁって……」
「あー……言ってなかったっけね……」
「そーだよぉ。先生、自分のプロフィール的なの、全然言わなくない?付き合う前も付き合ってからもよく分からないもん」
「確かにそうかもしれないけど────」
「私の方が十分じゃないのっ!いや、少し違うな。私『達』の方が正しい表現かもね。シロコちゃんはもちろんノノミちゃん達もみーんな先生の誕生日を祝いたいと思ってるんだから!」
「……」
「だから先生の誕生日も教えてほしいな」
どんな反応をされるかは、大体分かってるんだ。なにせアビドスのあの子と同じ誕生日なんだから。よりによって、その子と同じ学校に通うホシノに、初めて私の誕生日を教える事になるとはね。
まぁ尤も、初めてとは言ってもアロナ、プラナ、黒服を除いて……なんだけど。
「私の誕生日は────○月○日だよ」
「んっ?あれ……その日って確か……あれれっ!?」
「まさかのあの子と同じなんだよねぇ」
「ちょっと先生、なんで言ってくれなかったの!?あの時に言ってくれれば2人の合同誕生日パーティできたじゃん!」
「あの時はあれで良かったでしょ」
「と言われてもなぁ〜……」
「私が主役でいいのは、私の人生だけ。それ以外は生徒が主役なんだから」
「うーん……それが先生の考えだって言うなら否定はしたくないけどさ。でも、先生の事をお祝いしたい生徒の気持ちも、少しは考えてね?」
「────うん。ありがとうね」
「今から先生の分も準備して間に合うかな……」
「ホシノに祝ってもらったらそれで十分だよ」
「も、もぉ〜……。私はそれでいいけど、他の皆から怒られちゃうもん……。せめてシャーレかアビドスでお祝いしよ?」
「じゃあ明日はアビドスに行こうか。途中でケーキ買って行くから、楽しみにしてて」
「うん、オッケ〜。明日は楽しもうね、先生♪」
シャーレの寝室にて、こんな会話をしていた私とホシノは、この日はこれで解散。翌日に控えた私とノノミの誕生日を祝うべく、ホシノはアビドスへ、私はネット予約で少し豪華なケーキを予約しようとトリニティ自治区のあるお店のサイトへ飛ぶ。
しかしこんな私達の会話を扉の向こうでひっそり盗み聞きしていたのが1人。
そう、私の専属秘書────不知火カヤである。
◆
翌日。キヴォトスのインターネットはある話題でもちきりだった。その話題とは「シャーレの先生の誕生日」。これまで意図して公表してなかったからなのか、ヤケに騒ぎになっている。
日付が変わる前には既に拡散されていたようで、日付が変わった頃には着信が何百件も入っていた。残念ながら深く寝てたので気付かなかったらしい。
私がそんな騒ぎを知ったのは、朝一番にスマホでネットサーフィンをしていたカヤに教えてもらったからだった。
「なんでこんな……。もう盗聴器は仕掛けられてないはずなのに……」
「ホシノさんが漏らしたんじゃありませんか〜?」
「ホシノはそんな事しないよ。コタマの盗聴器か?コタマなら正直やりかねない気がする……でもな……やり口が少し違うような気もするしな……」
「!」
「アキラは自分で聴く用の盗聴器を仕掛けるだけ。こんな風に公表はしないし……まさか────」
チラリと私に教えてきたカヤの顔を見る。するとまるで悪役のようにニンマリと口元を釣り上げるとゲラゲラ笑いながら事の次第を明かした。
「そう!先生の個人情報を流したのは私です!!」
「やっぱりか……」
「ええ!昨日のホシノさんとのやり取りを
「どうしてこんな事をしたの?」
「『どうして』?アホみたいな事を聞くのですね?そんなもの、決まっているではないですか。先生にとっての『ハジメテ』を、この私が奪ってやる為!それ以外にあります?」
「『ハジメテ』って言われても、もう、とうに童貞じゃないんだけど……」
「下ネタでしかモノを考えられないんですか?」
「うっ……」
「仕方がありません、鈍感でニブチンなあなたにも分かるように言ってあげますよ。『先生、お誕生日おめでとうございます!』……とね!」
「え?」
「今日が誕生日でしょう?そして、先生の誕生日がキヴォトスに広まり、初めて祝ったのは!私です!残念でしたねぇ、先生!彼女でも婚約者でもなく、秘書の私に真っ先に祝われるなんて!」
「……」
「初めての『誕おめ』の相手は聖園ミカでも小鳥遊ホシノでもないッ!!この不知火カヤだァーッ!!アッハッハッハッハッ!!」
まだ早朝で、しかも寝起きだからなのかちょっとテンションがおかしいなと思う。だけど、そうか。やり方はアレだが、カヤも私の誕生日を……。
「アビドスの5人と私しか知らない中で私が一番になってもね、意味なんて無いんですよ。6人中1位だなんて、無価値に等しい。ですがキヴォトス中に広めれば、数万人中1位になれる!先生を真っ先に祝うべきは私なんです。こうしてシャーレに常駐し夜もベッドを共にしていて、仕事すらも二人三脚でこなしているんですから……♡」
ニタリと横長の瞳孔をチラつかせて笑う。どこか漆黒の感情が見え隠れしているような気もするし、そんな優越感に浸る為にこんな事をしたのかと少し呆れるような気持ちも無くは無いけれど……でも。
「……ありがとね、カヤ」
「え?何が、ですか?」
「『誕おめ』言われたら『ありがとう』と返すよ。それはカヤ相手でも変わらないよ」
「い、いいんですか?私なんか、彼女や嫁候補達を押し退けただけだというのに……」
「いいよそんなの。誕生日なんて生きていれば毎年来るんだし。今年はカヤが最速だった、それだけの話だよ。キヴォトスに来てからとか、そんなのは、どうだっていい。少なくとも私はそう思ってるよ」
「……先生……」
「じゃ、ヤろっか?いつもの『朝一番』だ」
「えっ!?」
「『誕生日を迎えてから初めてのセックス相手』になってくれるかい?カヤ?」
「……喜んでっ♪」
こうして、何やかんやあったがいつも通りカヤと朝一番のセックスをしようと裸になろうとするが、その時、ガシャアアッとベランダのガラスが破られ何者かが侵入してきた。
「誰!?」
「うふふふふ……愛するあなた様の誕生日を祝う為、このワカモ、朝一番に参上致しましたわ……♡」
「「……」」
「これであなた様を『一番に祝った者』は私で確定という事に────えっ?」
「「?」」
「な、何ですか、そのピンク頭は……何故、し、下着なのですかっ!?あなた様までも……っ!」
「あー、これは……」
「そういう事ですか、分かりましたわ。あなた様はそのピンク頭に襲われそうになっているのですね?今すぐ助けに────」
「起爆!」
ドカアァァァン、と今度は執務室の方から爆弾が炸裂する音が聞こえてきた。ワカモすらも身動きを止めてしまう程の謎の展開。すると今度は、寝室の扉が開かれ、FOX小隊が揃って飛び込んできた。
「FOX2、状況」
「狐坂ワカモが、不知火カヤ元代行と、今にも裸になろうとしている先生に襲いかかろうとしてるね」
(……どういう状況だこれは)
「先生ってば朝からなんて格好してんのよっ!?」
「クルミってば、羨ましいからって騒がないでよ。朝からうるさいよ」
「ハァ!?誰が羨ましがってるっての!?ていうか爆弾の方がうるさいから!!!」
「RABBIT1、現場に到着しました」
「RABBIT4、同じく……」
ワカモによって割られたベランダの窓から今度はミヤコとミユが突入してきた。朝から寝室は少女とガラスの破片と煙の匂いでいっぱいだ。
「っと……先生は夜伽の途中でしたか?」
「ミヤコは難しい言葉も知ってるね……。まさに今、それを始めようとしてたんだけど……」
「……先輩方とか、色々侵入してきたんですか……?私達も先生の邪魔に……」
ミユが涙目になってしまったので、慌てながら、そんな事は無い、大丈夫だと慰めていると、部屋の隅からブツブツとこの世を恨むかのような恨み節が込められたドス黒い呟き声が聞こえてきた。
「先生のお祝いに来たら、まさか逆に先生の邪魔をしてしまうなんて……どうして私はこう…………いつもタイミングが悪くて……。でも先生も辛いですねぇ、まさかエッチするつもりがこんな騒ぎになるなんて思わなかったでしょうに……勃起したおちんちんも、枯れた雑草みたいに萎んで……辛いですよね、苦しいですよね……イッてもないのに、虚しいですね……」
「ヒヨリ!?いつの間に……」
「狐耳の皆さんと一緒に……えへへ……。ついでに、こっちまで入ってきちゃいました……♡」
「クルミ、気付いてた?」
「いや全然……何なのコイツ……?」
「────どうやらヒヨリに先を越されたようだ。悔しいが私もまだまだ精進が足りないようだな」
「サオリ!?」
「サオリ姉さ……リーダーっ!!」
「執務室の扉が吹っ飛ばされていたのでな。普通に侵入できたぞ。この爆弾の破片に、見覚えは?」
「あ、さっき私達が使ったヤツじゃん?」
「お前か、金髪の狐耳ッ……!先生の仕事部屋を破壊するなど言語道断!死を以て償え!!」
「ハンっ、やってみりゃいいじゃん!アンタ1人で私達FOX小隊に勝てるとでも思ってるの!?」
「サオリ姉さんには私もついているので……。これで2対4です、えへへ、へへ……///」
「それでもこっちのが倍じゃん!」
「あ、こっちはクルミ以外参戦しないよ〜」
「ニコ!?」
「それだと1対2になりますね……図らずもこっちが倍になっちゃいましたね……。仲間に見限られて辛いですよね、苦しいですよね……。裏切られた苦しみは私もよく分かりますよ、私達アリウススクワッドはアリウスの元仲間からも追われていて……」
「うわっ、さっきのロリ顔巨乳!その手に持ってる爆弾を捨てろっ!」
「え?ロリ顔巨乳?──その人は羨ましいですね、幼女の愛らしさと胸の柔らかさという良い所取り、まさにリーダーとは反対方向に究極の女体じゃないですかぁ……?私には無いものですね……」
「お前の事だよお前の!何だコイツ調子狂うなぁ!なんかネガティブだし──イダダッ!?お腹撃つのやめろぉっ!!」
「Vanitas vanitatum, et omnia vanitas」
朝から、私の寝室はドッタンバッタン大騒ぎだ。
ミヤコは既に私と交わってるからか余裕の表情。しかしワカモは未だに殆ど硬直状態で、FOX小隊が同じ現場にいるのに殆ど意に介していない。
クルミとニコとオトギもミヤコと同じ理由からかあまり動揺していないがユキノは普段の仏頂面──いや無表情が崩れかけているくらいには動揺気味。
すると今度はよく見覚えのあるドローンが一機。そしてそれに遅れて、狼耳のマフラー少女が1人。
「……これは、どういう状況……?」
「シロコ!」
「先生……朝からハーレムプレイ?だけど、これは、あまりにも人数が多すぎる……ちんちんが足りない。きっと精液も足りなくなる」
「違うからね!?!?」
「ん、分かってる。先生の一番搾りは私のモノ♡」
ぺろりと舌なめずりしたシロコはアリスク2人とクルミが撃ち合い、FOX小隊やワカモも見ている中堂々と服を脱ぎ、下着姿でカヤを押し退けるようにベッドに飛び込んできた。
「一番搾り!?ちょっ待って、皆見てるから脱ぐのやめなさいっ!ほら服着て!私も着るから!」
「ん、関係ない。先生を一番に襲うのは私。先生と初めに出会った私こそが全てにおいて先生の一番であるべき。お誕生日おめでとう先生。大好きだよ」
「ひゃっ!?」
流れるように押し倒されてしまった。そのまま、チュッと軽くキスされたかと思うといつものように左肩を軽くハミハミと噛んでくる。
「……♡」
「────成程、先生の左肩の怪我はあなたが原因でしたか。砂狼シロコさん」
「……誰だっけ」
「SRT特殊学園所属、RABBIT小隊の月雪ミヤコ。先生とは……お付き合いさせて頂いてます」
「じゃあ私の後輩だね。婚約者?とやらを除けば、私が先に先生と付き合い始めてる」
「後か先かなどは全く関係ないです。先生の身体にそのような消えない大きな傷をつけた意図を教えてください」
「……これはただの愛情表現。先生を愛してる」
「それは私だって同じです。しかし、先生の肉体を傷付けようなどとは思いません!」
「愛情表現の形は人それぞれ。私は先生に噛み跡をつけたい。先生は私に傷をつけられたがっている。私と先生の間には需要と供給が成り立っているから外野が割り込む余地は無い」
「っ!先生から降りなさい!そのような愛情表現、間違ってる!歪んでいます!純粋に先生を想う私が先生の一番搾りを頂戴します!!」
「わかった。────先生の一番搾りは勝者の手に委ねられるべきだからね」
今度はミヤコとシロコのバトルが始まった。全く早朝から何なんだと、頭を抱えたくなってしまう。しかもカヤはいつの間にか寝室から姿を消してるしミユもどこかに行ってしまっ……。
「あ、あの……先生ぇ……」
「────ミユ!?」
掛け布団の下──私の太ももの間には、何故だかミユが控えていた。こんな騒ぎなので勃起していたペニスも萎えてるが、待ってくれミユ、その構図はまずい。布団の中でフェラされるようなその構図は色々と効く────!!
「……私も……先生と1つになりたくて……♡」
「!?」
「こんな状況ですけど……ううん、こんな状況だからこそ、私なら、先生とエッチできると思うので……。先生と、エッチしても……いいですか……?」
「いいよッ!!」
即答だった。考える間もなくOKした。普段なら断るであろうこの状況下で、大胆にもミユに布団に潜り込まれてるという状況に、どうしようもなく、興奮してきてしまっている。
「ふあぁ……!こ、こんな、大きくなるなんて……」
「舐めてみてくれる?」
「は、はいぃ……♡」
────漁夫の利とは、よく言ったものである。狼と兎が争っている中で「我関せず」を貫いていたミユが、こうもあっさりと……。
(っ……しょっぱくて……ムレててクサくて……でも、なんだか……頭がぽわぽわしてくる……っ♡)
ちろちろと舌先で舐めてくる。咥えてほしいのが本音だが、今それをされると音でバレそうだ。今は夏だから掛け布団も薄っぺらいし、防音はできないだろう。周囲の目が私でなく争いまくっている子に向いてるからこそ、こうして舐めてもらえてるが。
「──あれ?先生の股間のとこ膨らんでない?」
「朝勃ちでしょ?クルミったら敏感に反応しすぎ。先生とエッチしたいのは分かるけどさ〜♡」
「は、はぁ!?違うし!?てかアレ、どう見ても、人が1人が入ってる膨らみでしょうよ!?」
「……あれ?そういえばミユが居ないような」
「あの子はすぐ消えるから……まぁ変なことはしないでしょ、あの子だし」
「それもそっか」
(((──もしかしてミユ、あそこに居る?)))
ユキノ以外の3人は姿を消したミユの所在を察しその大胆さに舌を巻いた。シロコもミヤコもミユの大胆な抜け駆けには欠片も気付かず……。
「わっ……私にはまだ、先生に身を捧げる覚悟が……覚悟がありません……っ!も、申し訳ございません、あなた様……!このワカモ、覚悟を固めて再出発することを、ここに宣言致しますっ!!それでは先生、良き日をお過ごしくださいませっ♡」
ぎこちなくも、パチンと可愛らしくウインクしたワカモは、来た時と同じようにベランダから外へと飛び出していく。それを見てFOX小隊はアリスクと撃ち合うクルミを放置しワカモの追跡を開始する。
しかしそれに気付いたクルミはヒヨリとサオリの銃撃から身を守りつつ、仲間3人を追って、寝室を出て行く。当然、そんなクルミを逃すはずもなく、アリスクの2人も寝室を飛び出した。
場には睨み合うミヤコとシロコ、布団の中で私のペニスに舌を這わせ、布団を被りつつ背面騎乗位で密かに挿入して、たぱん、たぱんと腰を叩きつけるミユだけが残った。
◆
「わ……わぁ……」
朝食の用意を済ませてくれていたらしいカヤと、ひっそり出て行ったミユを見送りつつも軽い朝食を済ませて、仕事を始めようと執務室に行く。すると既に、溢れんばかりの生徒達でごった返していた。
「む……先生が来てしまったか……」
「お誕生日おめでとー!せんせーっ!ギューッ♡」
「あ、ありがとうミカ……それよりこれは……」
「そーそー、まだ飾り付け途中じゃん!どうすんのセイアちゃん?」
「私に言わないでくれ。そもそも、ナギサが私達を止めなければ間に合っていたんだ」
「そうじゃん!ナギちゃんのせいだよー!」
「ええ……?しかし授業が……」
「そんなのより先生の誕生日優先!」
「こればかりは私も同意だ。授業など放課後の補習程度で構わない。元より補習が大半だしね、私は」
「先生先生〜っ!!どうして今日がお誕生日だって教えてくれなかったのさー!」
「もし教えてくれていたらもっと素敵なプレゼントだって用意できたのに……」
「わ、私が渡せるのなんて、やっぱり、フリーパスくらいだなって思ったので……二番煎じだけど……」
「アリス達も、ユズを見習って、それぞれのフリーパスを作ってみましたっ!いつでも、先生の好きな時に、私達を
「やほ〜い、先生〜。予想通り、シャーレ凄い事になってるねぇ。ノノミちゃんのは別日に祝うとして今日は先生のを祝う事にしたよ♡」
「先生には、私から、ナマのASMRをプレゼントしちゃいますよ〜♡」
「ん、その後は私からもASMR?……あげるね」
「ホントはノノミ先輩と合同が良かったけど……」
「前回はノノミ先輩だけだったので、今回は先生をお祝いしようって事になりました」
「「先生、ちょっとお時間頂けますか?」」
「って、ノア?被らないでくれる?」
「あら、ユウカちゃんこそ♡──狙ったかのようにタイミングバッチリでしたよ?」
「それは……っ」
「クックックッ、お誕生日おめでとうございます、先生。以前、顔認証システムに登録したお陰なのか無事に通過できましたよ」
「我々からも先生の誕生日を祝おうとなった。あぁ例の話なら今日はノーカウントだ、
「これではまるで祭り────仕事など捗るはずもなし。本日ばかりはゆっくり休むのが吉でしょう。急ぎの仕事があるならば我々がやっておきますよ。今はただ、愛する生徒達と、安寧なる時をお過ごしください。それこそが何よりのプレゼントになるのでしょう」
「そういうこったぁ!!」
「もしこの喧騒に疲れたら私とサボりましょうね、せんせ……♡」
「その必要は無い。先生が疲れたら私が癒す。私の匂いが先生の癒しになるそうだから」
「おやおや風紀委員長さんではないですか。仕事はどうされたのです?」
「終わらせた」
「──ってワケで、イオリちゃんとモルモちゃんとヒナちゃんも、誕生パーティに緊急参戦でーっす♡ 後でアコちゃん達も来るから安心してね♡」
「わっ、私は、モルモに誘われたから来ただけで!祝いたいとか言ってないから!!」
「え〜?でもでもぉ、本音はぁ〜?」
「……年一の特別な日だし……好きに舐めて……♡」
「キャー♡ イオリちゃんってばダイタン〜♡♡」
「……負けてられない。先生、ギュッてさせて」
「やーんもうっ、健気なヒナちゃん可愛すぎ〜♡」
「キヒヒヒヒッ、ケヒヒ……きぇぇあぁぁ……!」
「ええ、今回も普通の格好で正解だったようです。良かったですね、ツルギ」
「執務室が満員電車状態っすよー。サウナにも似た熱気だ……私は一旦外に出てますね……暑い……」
他にも様々な学園、部活、委員会の生徒達が殆ど一挙に押し寄せてきた。戻ってきた各小隊の皆や、アリスクの4人などなども混じっている。
ただし執務室はそんなに広くないので、なんだか握手会みたいな感じで、数十人ずつローテーションしながらパーティを始めた。
中には知らない学校の生徒も居たが、それもまた悪くない。朝から始まったパーティは、文字通り、本当に夜まで続いた。
そしてその日の晩、私は、同じ誕生日のあの子にプレゼントを渡す事にした────。
次回────アビドス3番目の少女
9月1日
誕生花:スパティフィラム、キキョウ、オニユリ
キキョウ:永遠の愛、誠実、従順
誕生石:サンストーン、サファイア
サンストーン:太陽の光を宿してるとされている
石言葉:愛の祝福、幸福な日々、正しい行い
サファイア:知識、知恵を象徴する、持ち主に神の叡智を与えるとされている、頭をフル稼働させたい時だったり、お金を計画的に使用したい時にも……
石言葉:固く結ばれた絆、知恵、心の安らぎ
誕生花は3種の中からキキョウを選びました。
誕生石はどちらも合っているかと思います。太陽はホルス関連だからホシノ関連とも言えるし、石言葉などは合ってる気がする。正しいかは別にしても。
ブルアカキャラの誕生日について色々調べてみて、結果的に、ノノミと同じの「9月1日」って感じで書いてみました。
今度はコロナ陽性でした。なのに日曜からの出張に予定通り行かされるようです。頭おかしいのか。