クーケン島から小舟を出し、しばらく漕ぎ続けると対岸にある大陸に到着する。乗ってきた舟を陸に引き上げ、ザムエルは鞘に収められた大剣を片手で軽々と持ったまま、砂浜に足跡を残して進んでいく。
これから向かうのは、旅人の道と呼ばれている街道だ。そこに最近、魔物が大量発生しているという噂を聞きつけた。ザムエルはその魔物たちを討伐すべく、こうしてわざわざ足を運んでいた。
ザムエルの狙いは、討伐した魔物の素材ではない。以前までは素材を売って日銭を稼いでいたものだが、スキル『征服』の取得によって人心を掌握することが可能となった今では、働かずとも金は他人から貰える。
ザムエルが魔物を討伐する理由は二つ。
一つめは、鍛錬のため。傭兵だった時代が長く、そのときの習慣は今になっても抜けていない。どれだけ酒に溺れた生活を送っていても定期的な鍛錬を欠かしたことはない。その地道な経験値の積み重ねによって、便利なスキルを習得できたとあっては、尚更この習慣をやめるつもりはなかった。
そして二つめは、ただ魔物と戦いたいから、という理由だった。
「蹴散らしてやるぞ、雑魚共」
そもそもザムエルという男は戦うことが大好きだった。趣味と言ってもいい。
圧倒的な膂力を存分に振るい、魔物を屠る。酔っぱらっていても人間相手に暴れるときには力を抑えているが、人に危害を加える魔物相手であれば手加減など考える必要はない。そうして100%の殺意と暴力で踏み潰したとき、雌との情交とはまた違った快感が得られるのだ。
ザムエルは歯を見せて笑いながら、街道を往く。擦れ違う者がいれば、怯えて逃げ出してもおかしくない獰猛な笑みを浮かべた。目には見えない赤黒いオーラを体中から立ち昇らせ、ミニワイバーンの群れを遠目から視認した。
「はぁ……」
歓喜に震える低いため息を漏らし、鞘から大剣を引き抜くと、ザムエルは地を蹴った。
踏み砕かれ、足の形で陥没した地面。それを蹴り飛ばした勢いで、弾丸のように跳躍する。
相手がザムエルの存在に気づいたときには、既にザムエルは空高く舞い上がっていた。
「くたばりやがれぇええッ!!」
空を飛ぶミニワイバーンよりも上空を取り、大剣を両手で握る。片手でも大剣を軽く扱える膂力があるが、手加減など考えずに両手の力を使い、一番手近にいた小型の飛竜の首を容赦なく断絶した。
断末魔を上げる暇さえ与えない。凄まじい速度と、破壊力を乗せた必殺の攻撃。
それは最初の獲物であるミニワイバーンを倒しただけでなく、着地した地面すれすれまで振り下ろした際の風圧が周りにいたミニワイバーンを襲い、弾き飛ばす。
空を支配する魔物が空に弄ばれるほどの強風が吹き荒れ、すぐさま体勢を整えたザムエルが次々と魔物を屠っていく。
それは、蹂躙だった。
「ははははははッ!」
圧倒的な質量を持った巨躯からは考えられない速度で地を駆け、空を飛び、大剣を振るう。一瞬のうちに数匹のミニワイバーンが地に伏し、頭蓋を踏み砕かれ、絶命する。
赤き鬼神。そんな異名が相応しい、暴力の化身がそこにいた。
地に鮮血の花を咲かせるミニワイバーンの群れの中心で、ザムエルは首の骨を鳴らす。
「なんだぁ? もう終わりかよ」
言って、ザムエルは空を見上げた。
他に獲物はいないかと、何気なく視線を巡らせたわけではない。ザムエルの本能が数百メートル一帯に入ってきた獲物を検知したのだ。
一匹。どこからか飛んできたミニワイバーンと目が合った。
いた。ザムエルは獲物を見つけ、破顔した。
その瞬間、ザムエルの体はまた赤黒いオーラを纏う。オーラを構成しているのは、ザムエルの長年の戦闘で獲得してきたパッシブスキルだ。それらの効果が混ざり合い、相乗効果を生み出し、ザムエルに常人離れした力を与える。
魔物の本能が警鐘を鳴らしたのか、急に方向転換をして逃げ出したミニワイバーン。
ザムエルは大剣を投擲槍のように構えて腕を思い切り後方に引くと、弓ですら射抜くのが難しいほどの距離にいる獲物目掛けて、全力を乗せた勢いのまま大剣を振り投げた。
大気を切り裂き、獲物へと直進していく大剣。
直線移動で慌てて距離を取っていたミニワイバーンが、次の瞬間には爆ぜた。
「よし、命中」
ほぼ肉塊となって失墜していく獲物を遠目から確認し、ザムエルは獲物の下へ向かった。
逃走する弱者を容赦なく仕留めたことによる満足感は高い。ザムエルは機嫌よく歩き進み、そして獲物の前で立ち止まった。大剣という大質量の武器による投擲は凄惨な状況を作り出しており、見るに堪えなかった。
生ごみとなった魔物にもはや興味はなく、ザムエルは投げた武器を回収しようとして、手を止めた。
「……さすがに乱暴に扱いすぎたか」
再び伸ばした手で柄を握り、拾い上げた大剣。巨大な剣身はさっきまでの原型を留めておらず、粉々に砕け散っていた。
いくらザムエルの体が強靭で、スキルによるバフ効果を得られているとはいっても、それは武器にまでは適用されない。丈夫さが売りで購入した武器であろうと、壊れるときは壊れてしまうのだ。傭兵に成り立ての頃も武器を何本も駄目にし、不要な出費が嵩んだものだ。
当時は仕事として依頼を全うすることを第一に考えていたため、今ほど欲望に任せた戦い方はしていなかった。だが、現役を離れた今になって逆に戒めが解かれてしまい、結構な頻度で武器を駄目にしてしまうことが増えていた。
「強い武器でもありゃあいいが」
と、ザムエルは考えて、ふと思い至ることがあった。
つい先日、ザムエルの嫁であるライザが錬金術を学び始めた。クーケン島を訪れた二人組の片割れである錬金術士の男に師事し、教えてもらえるようになったと、ライザは夜のベッドでザムエルに跨って腰を振りながら話をしていた。
そのときは適当に聞き流していたのだが。
「錬金術か……」
傭兵時代に各地を放浪していたとき、錬金術についての話を聞く機会はあった。錬金術とは、異なる素材を組み合わせて調合し、また別の何かを生み出す技術だという話だ。実際に錬金術士と接して話を聞いたわけではなく、酒場で傭兵仲間から酒を酌み交わしながら聞いた程度の情報だが。
聞いていた内容が本当ならば、壊れない大剣、それが無理でも壊れにくい大剣を作れるのではないか。
「後でライザと話してみるか」
ザムエルはライザを嫁にしたが、特に日頃の生活を縛って徹底管理するような扱いはしていない。日中のライザはこれまで通りお転婆な少女として、レントともう一人の幼馴染の少年を振り回している。だが、夜になるとライザは一変する。
ライザはマルスリンク家の夫婦の寝室で、ザムエルと共に同じ寝床に上がるのだ。幼馴染のレントが別室にいることも気にせず、ザムエルに胸を差し出し、股を開き、『今日もいっぱいエッチしようね?』という甘い言葉と共に交尾に誘ってくれる。
そのときにでも話を聞くとしよう。他にもライザには頼んでいることもあることだし。
そう決めると、ザムエルは大破した大剣と、蹴散らした魔物から得られる希少部位だけを選別して回収する。日銭を稼ぐ必要はなくなったが、ライザが学んでいる錬金術の材料になるかもしれないと思い、品質の良いものを手土産にすることにした。
■■■■■
その日の夜。夫婦であるザムエルとライザは寝室で邂逅する。
「ん、あ、ぁあっ……!」
大股開きになったライザが、ベッドで仰向けになるザムエルの股間に跨って腰を沈めた。既に愛液で蕩けた膣穴に亀頭がめり込み、じゅぷぷっと音を立てながら収納されていく。その様子を眺めていたザムエルが両手を伸ばせば、ライザはその手を握り、指を絡ませる。
「今日も一日お疲れ様、ザムエルさぁん……」
ライザは言いながら膣奥までチンポを迎え入れ、ザムエルの股間に着席する。
にゅちぃっ、ぎちちぃっとライザの膣肉が肉棒をガッチリと掴んで離さない。すぐに動く様子はなく、ライザは深く繋がったまま頬を朱に染めていた。肌が透けてみえそうなほど薄いピンク色のネグリジェに包まれた身を小刻みに震わせ、ネグリジェからこぼれ落ちそうな実の詰まった乳房をぷるんと揺らし、余韻に浸っている。
「報告会、始めるね?」
ライザはそう言って、今日一日あったことを語り始める。
ザムエルとライザは夜を何度も過ごすうちに、今日の出来事を互いに話すようになった。夫婦とはいえ、ずっと一緒にいるわけではない。ライザを嫁として連れ回し、場所を選ばずにヤリまくった日もあったが、ザムエルの興味はライザだけに注がれているわけではなく、完全に別行動する日のほうが多かった。
そもそもライザはまだまだ遊びたい盛りの子供だ。ザムエルも子供の頃、親に従わずに暴れ回っていたものだ。今のザムエルもそれほど変わりはないが、とにかく、ライザの子供らしい生活を容認していた。
ライザには伸び伸びと健康的な生活を送ってもらい、すくすくと成長してもらいたい。身も心も。そして、豊かに実った心身をザムエルのために捧げてもらう。日常を尊重するからこそ、日々迎える夜の性活が艶やかに引き立てられるというものだ。
「今日は、クラウディアとお茶会したんだ」
クラウディア・バレンツ。それは、ライザが言っていた新しい友達のことだ。ザムエルも村の人間から噂を耳にしたが、バレンツ商会を営む行商人である父親に連れられて村にやって来たのだという。行商ルートの決定やその他諸々の手続きを済ませるまでの間は、旧市街の借家で生活を送るのだそうだ。
今すぐ村を去るというわけでもないが、期間限定の滞在である。それまでにはクラウディアと接触し、品定めし、頂く算段を立てていた。欲しい女を慌ててがっつくのも悪くはないが、こういうのは過程を楽しむのも大事だと、ザムエルは最近思うようになっていた。
「クラウディアってね、フルートが上手なんだよ? フルート、知ってる? 金属製の横笛なんだけど、すごく綺麗な音がしたんだぁ。あ、クラウディアがフルートを吹いているのはここだけの内緒ね? 事情はよく知らないんだけど、クラウディアのお父さんに黙って練習しているらしくて」
「フルートねぇ。俺にも聞かせてもらいたいもんだな」
「今すぐには難しそうだね。ザムエルさんはまだクラウディアと面識ないし、レントたちもまだ聞けてないし。クラウディアともっと仲良くなってからかな? でも、その前には一度ザムエルさんを紹介しようと思うんだけど、いいかな?」
「俺はそれで構わないぞ。そっからの攻略は俺の仕事だ。まあ、ライザにも手伝ってもらうことはあるとは思うが」
「勿論っ。あたしにできることがあれば、何でも言ってね? ザムエルさんと二人きりになれるように騙して連れてくることもできるから。クラウディアは大切な友達だけど、やっぱり旦那様のザムエルさんのほうが大事だからね。友達の一人や二人くらい、簡単に売ってあげる」
どれだけ大切な友人ができたとしても、第一に優先するのはザムエルに他ならない。
「ねえ、そろそろ動いてもいい……?」
「好きにしろ」
「やった……。じゃあ、ゆっくり行くよ……?」
ライザはザムエルと恋人繋ぎにした両手を支えに、尻を持ち上げる。できるだけ下品に、ザムエルの欲望を駆り立てるように膣穴から肉棒を取り出し、亀頭のエラが見えるかどうかというところでピタリと腰を停止し、また竿を丸呑みしていく。
「あぁああん……! これ、ほんと好きぃ……!」
ザムエルとライザは一通りの体位でプレイを経験済みだが、ライザは自分で動いてザムエルに奉仕するのが好きなようだ。ライザはそうして尻を往復させ、ザムエルのチンポを隅々までしゃぶりながら話を続ける。
「そう言えば、ぁっ、はっ、ザムエルさんはリラさんも、ぉっ、んっ、狙うことにしたんだよね……?」
「ああ、確か、リラ・ディザイアス、だったか?」
「んっ、はぁっ、そうそう。リラさんは本当に抱き心地が良さそうで、いっぱい子供作れそうな体をしていて、あんっ、あんっ、ザムエルさんのお嫁さんにピッタリだと思うっ。きっとザムエルさんのものになるために村に来たんだと思うよ?」
「ははっ、運命ってか。そういうのは信じちゃいねぇが、巡り合わせってのはありそうだな」
リラというのは、ライザが知り合ったという年上の美女だ。ライザが師事している錬金術士の男に連れ添って旅をしているらしい。十分巨乳であるライザから見ても驚くほどの胸部装甲を有し、作り物のように綺麗な顔をしているとのことだ。
こちらもまだザムエルはお目に掛かれていない。どうにも、他の女に目移りしてしまうのがザムエルの悪いところだった。いつでも手を出せる村の女よりも、いついなくなるとも知れない女のほうを優先すべきだというのに。
ライザの話では、この二人組もすぐにいなくなるわけではないとのことだったが、明日には両方に『マーキング』をしておこうとザムエルは考えていた。何かあって急に村を離れることがないようにしておけば、後は時間の問題だ。
「明日、二人を紹介してくれ」
「明日? んっ……そっか、明日か」
「なんだ? 何か問題でもあんのかよ」
煮え切らないライザの返事に、ザムエルは問いかけた。
すると、ライザは言いにくそうにもじもじとした後、杭打ちピストンの速度を上げた。小さな口を閉じ、ぷっくりと頬を膨らませている。その可愛らしさに思わず力任せに犯したくなるザムエルだったが、肉棒をビクつかせながらライザの返事を待つ。
やがて、ライザが前のめりになってザムエルの顔を覗き込んできた。
「……ねえ、ザムエルさん。クラウディアとリラさんをお嫁さんにしても、あたしのこと捨てないよね? 二人って本当にすごく綺麗で、心配なんだ。ザムエルさんが、あなたが、あたしの傍から離れていっちゃうと思うと、胸の中がきゅぅって締めつけられちゃうの。あたしね、あなたと本当に離れたくないの。ずっと、一緒にいたいの。だから、お願い。どれだけお嫁さんが増えても、あたしを、ザムエルさんの一番のお嫁さんに――」
ライザが言い終わるよりも先に、ザムエルはライザの手を離した。驚くライザを他所に体を起こして抱き締め、ベッドに押し倒す。
「ざ、ザムエルさん!? どうしたの――んぁああっ!?」
古傷が残る筋肉質な体躯でライザに覆い被さり、岩のように硬そうな尻を下げていく。ライザの中に入っていた肉棒が今度はザムエルの意思で挿入されていき、突然攻められる側に回ったライザが膣肉をデカマラに掻き毟られて喉を震わせた。
「ぁああっ!? んはぁっ! あ、あぁあっ!」
ザムエルによる種付けプレス。一度この体位に持ち込まれれば最後、ライザが何をしようと、主導権はザムエルの手にある。
昼間も、ザムエルは魔物狩りの後に昂った感情を鎮めようと、村の人妻を正気のままレイプしていた。女は必死に暴れて周りに助けを求めていたが、結局何の意味もなさず、女としての『仕事』に励む妻を旦那がただ眺めている傍で、孕ませ射精を受けてイキ狂うことしかできなかった。
「お前は俺の女って、この前言ったよな?」
ほんの少しの怒りと、それを圧倒的に上回る強い欲望。ザムエルはそれを滲ませ、ライザに向かって笑い掛ける。その笑顔は、夫が妻に向ける愛情のこもったものではなく、自分の所有物に対する独占欲で穢れたものだった。
「余計な心配をすんじゃねぇ。お前は俺の傍にいろ。ずっと俺のもんだ。逃がさねぇ、誰にも渡さねぇ、今はまだそのときじゃねぇが、いつかスキルで心を操る必要がないほどに、正気のお前を徹底的に堕としてやる」
ザムエルから向けられる欲望の強さに、ライザは圧倒されているようだった。
だが、震え上がるライザの口元で緩やかに笑みが刻まれていった。ザムエルを見つめる目には欲望の炎が揺らめき、それに中てられたかのように発熱と発汗が高まった。
「あぁああ、ザムエルさん、嬉しい、嬉しいよっ。うん、あたしもう余計なこと考えないよ。ずっと、ずぅぅっとザムエルさんの傍にいるからね? あたしの残りの人生、ザムエルさんのためにいっぱい使うからねっ」
ライザが言い終わるや否や、ザムエルは腰の振りを激しくしていった。
「ん、おぉぉっ!? あぁあっ!? 奥、ゴリゴリぃって削られてるぅっ、んぁああっ! ザムエルさんに押し潰されて、犯されるの、好きぃいっ。あはぁっ、あぁああんっ、でも、ザムエルさんに跨ってご奉仕してあげるのも好きでぇ、あぁあ、どっちが好きなんだろう。どっちも幸せすぎてっ、選べないよっ」
両手をザムエルの背に回し、抱きつきながらライザは嬌声を奏でる。間近で響くそれは当然ザムエルの耳にもしっかりと届き、興奮を煽ってしまう。さらに暴走したザムエルが力を込めて、ライザを食らっていく。
「おぉんっ!? おぉっ! おぉぉっ! んひいぃっ! あぁっ! んぁああんっ!」
ライザが声を抑えることなく鳴き続ける。その声が、隣の部屋で寝ているレントにも聞こえていると理解しているはずだ。しかし、ザムエルの体を強く抱き締め、マンコの奥まで力任せにねじ伏せられ、歓喜の声を高らかに張り上げる。
「ザムエルさんっ! ザムエルさぁんっ!」
幼馴染の少女が父親の名を呼び、抱かれるのを聞かされる息子の気分は如何ほどのものだろうか。
「っ、あぁああっ!? 来るっ! 来ちゃうっ! あ、無理、も、もう、ぁ、あ、あぁあっ!? イクッ! ザムエルさんのおチンポでズポズポされてぇっ、子宮どぢゅどぢゅ突かれてぇっ、んぁああっ、ああっ、イッ、クゥぅうううっ!?」
絶頂し、白い喉を反らすライザ。
ライザを上から圧迫し、結合部から愛汁が飛び散るほどの重たい一撃を放ち、収縮させた金玉から精子を汲み上げるザムエル。フーッ! フーッ! と理性を失った獣のように興奮の息を吐き、口元を唾液で汚しながらブルブルッと腰を震わせる。
ライザの子宮は、この一瞬でザムエルの子種を溜め込んでいた。黄ばんでいて、ぷりぷりとした歯ごたえ抜群のゼリーザーメンが胎を膨らませていく。どぷぅっ、ごぽぽぽぉっ、と追加の精液とは思えない濃すぎる射精が放たれる。
ライザの指が、抱き締めるザムエルの背に爪を立てる。ザムエルの体を労わる余裕もなく、必死に縋りついているようだが、ザムエルはこの程度で傷を負うほど柔ではない。
ザムエルは強者だ。優れた雄だ。そのザムエルのツガイに選ばれたライザは幸福だ。
もしもライザがレントを選んでいたら、これほど女を感じる体験はできなかっただろう。
ライザは幸せ者だ。隣の部屋で今、壁に耳を当てて一物を扱いている惨めな少年と結ばれずに済んだのだから。ザムエルに心を操られているとはいえ、好意を寄せていた幼馴染を父親に寝取られ、屈辱と罪悪に鼓動を速めながらも金玉の精子をひり出そうと忙しなく手を振り動かす雄は、あまりにも惨めだった。
寝取られマゾ化が進むレントとは対照的に、ザムエルは雄としての至福に酔い痴れる。
「待ってろよ、他の雌共。俺が食らってやるからな」
どぷんっ、どぷんっ、と脈動するチンポから子種を絞り出しながら、ザムエルは薄ら笑いを見せる。子供どころか大人の女でも恐怖を覚えるそれは、妻であるライザにとっては違う。うっとりと目を細め、ザムエルの髭を濡らした唾液を舌で舐め取っている。
「ん、ちゅ、れろぉっ、ん……素敵だよ、ザムエルさん……」
献身的な妻と、欲望に忠実な夫。
軋むベッドで絡み合う二人はやはり、相性抜群だった。