《イッセー》
ライザーとのレーティングゲームも残り時間が30分を切り、いよいよ大詰めとなった。
俺達グレモリー眷属で残っているのは、リアス、アーシア、そして俺。
対してライザー眷属はライザーとレイヴェルの兄妹2人だけ。
アーシアとレイヴェルをノーカウントとして、残るは実質的に2対1だ。
俺達がライザー眷属と戦っていた間、ライザーは自ら旧校舎に攻め入って来た。
このままではリアスとアーシアがピンチだ!
俺は満身創痍の体を引き摺りながら、旧校舎へと向かって行くのだった。
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《リアス》
してやられたわね…。
ライザーが自ら攻め込んでくるのは、頭の片隅に入れていた。
しかし、実際にやられるとこうもあっさり動揺してしまうとは、我ながら情けない。
「フッフッフッ、〈
ライザーが両手に炎を纏わせて高笑いを浮かべる。
「リアス、さっさと
「嫌よ!私にはまだイッセーがいるわ!一縷の望みだって捨てたくないの!」
"ライザー様の〈
そこに、グレイフィアのアナウンスが流れた。
朱乃もやられたけれど、ライザーだって片腕の〈
「チッ、ユーベルーナまでやられたか。
…まぁいい。俺がとどめを刺せばいいのだからな!」
ライザーは、今度はアーシアに向けて火炎弾を放って来た。
「させないわ!」
私は滅びの魔力で火炎弾を打ち消した。
だが、これでは一向に埒が明かない。
私は回復要員としてアーシアを傍に置いたけれど、結果的にこれが裏目に出た。
アーシアを庇いながら戦わないといけなくなったのだから。
「部長さん!私の事はいいですから、イッセーさんと合流して下さい!」
「嫌よ!貴女を見捨てる事なんて私には出来ないわ!」
そこに、ライザーが私とアーシアの前に立ち塞がった。
「随分と仲の良いこったなぁ…。
情愛深いのはグレモリー家の美点だが、非情に徹しきれないのは〈
…ライザーの言う通りだ。
《
そして、我がグレモリー家は悪魔の中でも情愛の深い一族で通っており、私自身もその血統を誇りに思っていた。
しかし、勝負事は時には非情な決断を下さないといけない。
頭では解っていてもそれが出来ないなんて、私は〈
ライザーに
するとライザーは私とアーシアに語り掛けてきた。
「リアス。俺はプロとして、レーティングゲームで色んなチームを見てきた。
〈
逆に無能な〈
さて、リアスはどうなるのかな?」
「……」
私は直ぐに答えられなかった。
「…さて、そろそろ決着を付けようか、リアス。
だが、そのまま倒しても面白くない。
…俺の可愛い眷属達がお前のクソ〈
俺にだってやり返す権利があるだろ!」
ライザーの両手から放たれた炎が、私とアーシアに向かって来る!
ゴオオオオオオ!!
避ける間もなく、私とアーシアは炎の直撃を受けてしまった。
だが、不思議と熱さを感じない。むしろ涼しくなった、と思っていたら…
「!?」
「きゃあああああああ!!」
私は驚き、アーシアが悲鳴を上げた。
そう、ライザーの炎で制服を燃やされ、私とアーシアは下着姿にされてしまった。
私は赤い下着でアーシアは白い下着だ。
「クックックッ、やっぱり良い体してるなぁ、リアス。
〈
アーシアは涙を浮かべて手を交差させていた。
ライザーの粘着的な視線と口ぶりが私をより不快感にさせる。
「本当なら二人共裸にしたかったところだが、魔王ルシファー様や親父達がいるんだからな。これで勘弁してやる。」
そうだ。お父様やお兄様も見ているんだった。
「…さて、覚悟はいいか、リアス。」
ライザーが至近距離まで
「これで終いだぁ!!」
ライザーが手から巨大な炎を放って来た!ダメだわ!逃げ切れない!
早く来て!!………イッセー!!!!
ドガアアアアアアン!!
その時、横からの衝撃波が炎を搔き消し、私とライザーの間に木が倒れていた。
「な、何だ!?」
突然の事態にライザーが動揺している。
そして、土煙が晴れたその先にいたのは…
「ふぅ…間に合ったぜ…!」
「イッセー!!」
「イッセーさん!!」
そこには、私の最後の望み、イッセーがいたのだ。
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〈イッセー〉
クソッ!木が邪魔で進めねぇ!
こうなったらドラゴンショットで薙ぎ倒してやる!
「ドラゴンショット!」
ドガアアアアアアアン!!
「ふぅ、間に合ったぜ…」
「イッセー!!」
「イッセーさん!!」
土煙の先には、ライザーとリアスとアーシアがいたが…
「おおっ!!なんてセクシーな姿なんだ!!」
なんとリアスとアーシアは下着姿だったのだ。
「見、見ないで下さい、イッセーさん!!」
「…イッセー、そんなに見つめないで…」
アーシアは恥ずかしがって手を交差し、リアスは呆れ気味の表情で嘆息した。
俺はライザーにほんのちょっとだけ感謝するのだった。
「…さて、ライザー!俺はこの通りまだ健在だぜ!」
俺はライザーに啖呵を切る。
「貴様ァ…よくも俺の可愛い眷属達を散々辱めてくれたなァ…!!」
ライザーの怒りがヒートアップする。
ライザーから放たれる熱気がビリビリと俺に襲い掛かる。
「行くぜ!ドラゴンパンチ!」
「甘い!!」
俺はライザーに向けてパンチを放つが、やはりライザーはレーティングゲームのプロ。
パンチを軽く受け止めるや、俺はカウンターを食らってしまった。
「ぐふっ!」
俺は尻餅をついて倒れてしまう。
「イッセー!」
「イッセーさん!」
俺の後ろにいるリアスとアーシアが叫ぶ。
「ここまで来た根性だけは素直に認めてやろう!
だが、その満身創痍な体で俺に勝とうなど、甘いんだよ!」
クソォ…体がズキズキしてくるぜ…
だが、リアスもアーシアも俺が勝つ事を信じているんだ!
だったら尚の事諦めて堪るかよ!
傷付いた体に鞭を打つように俺は立ち上がる。
「ドラゴンショット!」
俺は懲りずにライザーへドラゴンショットを放つ。
だが、これまでに魔力を乱発し過ぎた為に威力も大きく落ちていた。
「フン、馬鹿め!何度でも攻撃しようが無駄だ!
この程度の攻撃など、フェニックスの再生能力で無意味だというのが分からんのか!」
そして、ライザーの表情が怒りに染まる。
「今度こそ終わりだ!リアス諸共、くたばれェェ!!」
ライザーの右手から、特大の火球が放たれた!
俺の後ろにはリアスもいる!
駄目だ、避けきれねぇ!もうここまでか!
と、その時…
ゴオオオオオオッ!!
「あああああああっ!!!!」
ライザーが放った特大の火球は、俺には届かなかった。何故ならば…
「アッ、アーシア!!」
「アーシアッ、貴女っ!!」
俺の目の前には、髪も肌も黒く焦げたアーシアが立っていた。
そう、アーシアが身を挺して俺達を庇ったのだ。
「イ、イッセーさん…部長さん…」
下着も焼け焦げて、全裸になったアーシアが息も絶え絶えに喋る。
「こ…これで…私も…役に…立てたでしょうか…?」
「アーシア!もういい!喋るな!」
アーシアの体が淡い光に包まれる。
「イッ、イッセーさん…どうか…私の…私達の分まで…」
その言葉と共にアーシアは戦場から退場して行った。
"リアス様の〈
グレイフィアさんのアナウンスが無慈悲にも響く。
クッソォ、クッソォォォ!!
「アーシアァァァ!!」
「アーシア…どうして…!」
俺もリアスも、目の前でアーシアを失った悲しみと無力感に打ち拉がれて号泣する。
「ハッハッハッハ!まさか〈
だがこれでもう回復は出来まい。大人しく俺に倒されろ!」
「許さん…よくも、よくも…がァァァァ!」
俺の周囲に紅蓮のオーラが迸る。
「なっ、何だ!このオーラは!?」
「イッ、イッセー!?あ、貴方…」
ライザーもリアスも困惑する。
「俺は怒ったぞ!!ライザーーーー!!!!」
仲間を目の前で傷付けられた怒りと悲しみが俺を衝き動かす。
「だりゃああああ!!!」
バキィィッ!
「ガハァッ!!」
怒りを込めた俺のパンチがライザーの
「リアス。直ぐに俺から離れろ。巻き込まれたくなければな…!」
ライザーがいるにも関わらず、俺はリアスを呼び捨てにしてしまう。
だが、リアスは自分がいても足手纏いになる事が分かっていたのか、俺の言葉に従って、場から離れた。
「グッ、ガハッ……ナッ、ナメるなよ小僧ォ!!」
ライザーがよろめきながらも再び立ち上がる。
「このしつこいくたばり損ないめ!いいだろう!
今度こそ燃やし尽くしてやる!あの〈
「あの〈
アーシアの事か………
アーシアの事かーーーーーっ!!!!」
怒りが爆発した俺のパンチとキックが次々とライザーに命中する。
「ガハッ!グホァッ!お、おんのれェ……!」
ライザーもその都度フェニックス家の力で再生するが、矢継ぎ早にダメージを受け続けた事で、再生速度が鈍っていた。
「ウオオオオオオオオ!!!!」
俺は咆哮を上げながらライザーへ拳を振るおうとした。
だが、その時。
ズキン!!
ドサッ!!
俺はライザーの目の前で倒れてしまった。
ダメージが蓄積しきっていた俺の体は、既に限界を超えていた。
これまで気力でカバーしていたのだが、体が遂にオーバーフローを起こしたのだった。
そして、俺は無言のまま淡い光に包まれ、目の前が真っ暗になったのだった……
"リアス様の〈
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《リアス》
"リアス様の〈
「そ……そんな……イッセーまで……」
とうとう頼みの綱のイッセーまでも失ってしまい、私の脳内に絶望感が急速に広がる。
そして、目の前にはボロボロになりながらも、私を睨み付けるライザーが立ちはだかった。
「残念だったなぁ、リアス!!
眷属を全員失ったお前に最早勝ち目は無い!
大人しく
怒りに我を失ったライザーに私は恐怖心を感じてしまった。そして…
「もう止めて!!私……
私はもう自分で涙を止める事が出来なかった。
"リアス様の
決着が付いた事で、私とライザーは元の世界へ転送されたのだった。
漸く、ライザー戦の決着が付きました。
結局、今作では原作通りに負ける展開になりました。
二次創作ではライザーに勝った作品が多いですが、安易に勝ったら面白くないと感じたので、原作通りに負ける方向に決めてました。
ライザー眷属の中で結果的に洋服破壊を食らわなかったのは、木場に倒されたシュリヤー、マリオン、ビュレントと生き残ったレイヴェルの4人だけで、他の11人は全裸にひん剥かれました。
さて、ゲームに敗れた事でリアスはライザーとの望まぬ政略結婚が決定してしまいました。
リアスはこのままライザーに嫁いでしまうのか!?
というか第2章を書き始めたのが去年の9月で、気付いたらもう1月も終わろうとしている。
我ながら遅すぎる…