【獣人】【竜人】【メスケモ】【完堕ち】【廃人】
「――――ふふ」
黒の帳に宝石をぶち撒けたような、
そんな月夜の下で不敵に嗤う者がいた。
蛇の様に目を輝かせながら月の光を浴びた黄金色の尻尾をくねらせ、
静寂の森の中を歩いていく虎の影。
その虎獣人――ラナは鼻歌でも歌い出しそうな
軽い足取りでとある場所へと歩いていく。
あれから全てがラナの想定通りに進んでいた。
捕らえられた男の獣人達は艶虎族に精液を捧げ、
抵抗の意思と言う名の牙を全て引き抜かれ、
今や家畜のように艶虎族に服していた。
そして、今や第一世代――新しい命が艶虎族では生まれ始めており、
新しい種馬を捕らえてくる必要は無くなっていた。
より一層、閉塞した雰囲気が集落には漂っていたが、
外敵に晒される危険は最小限まで抑えられ、
種馬を狩り、森から森へ移動し集団で苦しい旅を続ける必要はもう無いのだ。
攫った種馬の仲間や家族に報復される事もあった。
その度に少なくない犠牲を払い、艶虎族は旅を続けた。
その中には、ラナが愛していた姉も含まれていた。
「…………♪」
ラナは虚空に耳を立てながらとある場所に辿り着いた。
そこは集落のはずれの辺りに位置しており、
人の寄り付かない場所となっていた。
ラナはその中の小屋の一つに近づくと
静かに扉を開いていく。
「グルゥ……!! グ、ガァァァッ……!! ギグ……!!」
そこは獣の臭いより、より濃密な性と生の臭いがこびりついていた。
深き黒澱の奥深く――月明かりすらも届かない冥き場所。
「ひうぅ……ぉ゛ッ……♪ 竜人チンポでぇぇッ♪
もっと……狂っちゃうくらいイかせて、ぇぇぇッ♪」
そこにはメスとオスの竜人が交わっており、
互いが互いの体液に塗れ、欲望のままに快楽を貪っていた。
ユランと呼ばれた竜人は常軌を逸した背徳的な調教を繰り返し、
一般的な獣人では致死量とも言われる媚毒を注入しており、
最早、腰を振る事と精液を吐き出す事以外は考えられない肉人形と化していた。
片や、リーシェと呼ばれたメスの竜人は、
交わっている竜人のオスの名前も分からないまま、
孕んだ腹部を震わせながら、その巨根を華奢な身体で受け止める。
――――そう、ここは竜人を量産する為の繁殖小屋。
四六時中、肉と肉を打ち付ける音は止むことはなく、
産卵と交尾を繰り返すだけの場所。
「ふふ…………ふふふ……ご気分は如何ですか?
二人とも……」
「グガ、ア゛ァ゛ッ!!! ア、ァァッ……!
タリナイ……タリナイ……! モット……モット……
メス……ゥゥゥゥッ!!!」
「んぎゅいぃぃいぃぃぃ~~~~~~!!!
また……孕んじゃうぅぅッ♪ 濃厚ザーメン……ッ♪
赤ちゃん部屋にびゅるびゅるされちゃうのぉぉぉッッ♪」
「ギ、イ゛ィ゛ィ゛ッッ!! グルア゛ァ゛ッッ!!」
「あぐ……あッ……♪ くひぃぃいぃぃぃぃ~~~~~~♪
壊れちゃうぅぅぅッ♪ 壊れる、ぅぅぅぅッ♪
ユランとかつて呼ばれていた竜人は白目を剥き、
口の端からは白い泡を零しながらリーシェに欲望を吐き出していき、
それを呂律の回っていない嬌声と恍惚とした表情で受け止める。
「グゥゥゥゥッ……フゥゥゥッ……! フゥゥゥッ……!
ハッ……グルゥゥッ……!」
「んぉ゛ッ……♪ お゛ッ♪」
そして、一呼吸する暇もなくオスの竜人は挿送を開始していき、
メスの竜人は愛液を噴き出しながら、同じく腰を振っていく。
強制的に止めるか、限界を迎えて失神するまでこの交尾は続くだろう。
「もう、私の声も分かりませんか……
お邪魔でしたね……」
ラナは何か自身の中にあるモノが欠如していく感覚に、
後ろ髪を引かれるものがあったが、すぐにそれを拭い去ると、
口を三日月のように歪め、ただ嗤う。
「祖国では無翼者は性行為すら許されないでしょう……?
ここではいくら交わっても咎める者はいませんからね……」
二人は艶虎族と生まれる無翼者の為に交わり続ける。
いつまでもいつまでも、無翼者しか居ない楽園で――――。
次の話以降、正規ルートへと戻ります。
少し長くなってしまいましたが、今後はオムニバス形式でさっくりと
読める短編物が多めになり、今回のような少し長めの話が
時折挟まれる形を想定しています。