だが、誰もいなくなった部屋に霧氷の乙女の怪しい声が響いてくるのだった――。
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※このシーンに含まれる要素
【オスケモ】【メスケモ】【竜人】【獣人】【射精】【搾精】【体格差】【丸呑み】【vore】
ふいに、耳元で囁くような声が響く。
それなのに強く、頭の中で反芻される。
「…………引けッ!!」
一瞬の静寂の後、クッキーの壁が粉々に破壊され、
ずるり、と何か巨大な物が入り込んでくる。
――不味い。焼き菓子の粉で何も見えない。
「ぐ、あ…………!? がぁぁぁッ……!」
訪れたのは全身が巨大な何かに包み込まれ、押し潰される感覚。
まるで、万力に押し潰されているかのようだ。
「ふふ……大事に大事に積み上げた、そびえ立つ積み木のお城――
それを壊す時が一番楽しいの……
貴方もそう思わない?」
「ぅ……ぐ……!」
そのまま、壊れた家の壁から引きずり出され、
オレはその元凶の主を見上げる。
そこには特徴的なスノーノイズに包まれた少女――
霧氷の乙女が居たが、前に見た姿とはまるで違う。
家の二倍程の高さと体躯になっており、
見上げんばかりの大巨人へ変貌していた。
どうやら、お菓子の家の壁を破壊したモノは霧氷の乙女の腕だったらしく、
オレの身体は、その巨大な掌に鷲掴みにされ、
強く握りしめられている。
「あら、ドラゴンさんって……オオカミさんと違って
随分滑らかな触り心地なのね……
まるで上質なランプシェードみたい……」
霧氷の乙女の加虐的な視線を受けながら、
もう片方の指で尻尾を摘まれる。
(ダメだ……! 尻尾をもがれる……ッ!)
「新しき風に触れるなと……
言った筈だアァァアァァッッッ!!!」
まるで玩具のように尻尾を引きちぎられてしまう恐怖と、
次に訪れるであろう想像を絶する激痛に、
目を瞑って歯を食いしばってしまう。
しかし、その様子を見て激昂したヴェラクトーレは、
目を血走らせながら巨人の如き
霧氷の乙女へと飛びかかっていく。
「オオカミさんは少し食傷気味なのよね……
また、後にして下さる?」
「――――ッ!!」
彼女は跳躍したヴェラクトーレを一瞥すると、
手を添えて吐息を吹きかける。
その息はまるで極寒の地で吐く息のような、
白く濃密な霧で構成されており、月下美人の花びらが
吐息に乗って荒れ狂う。
それがヴェラクトーレに直撃すると、
まるで魔法のように、全身は一瞬で花びらと化し、
儚く舞い散っていった。
「貴様ァッ……! 彼に一体何をしたッ!!」
「あ、は……♪ そんなに手の中で暴れられたらくすぐったいわ……」
彼女の腕から逃れようと、必死に身体をもがかせる。
しかし凄まじい体格差があるせいか、
細い指や華奢な掌にも関わらず、
凄まじい力で脱出する事は叶わない。
「本当は席から眺めているだけのつもりだったけれど……
気が変わったわ。だって貴方、物語の主人公としては
失格なんですもの」
「どういう意味だ……!」
「一度、罠に嵌ってしまっただけで逃げ出すなんて……
折角、沢山催し物を用意していたのにがっかりだわ。
もっと、物語の主人公は猪突猛進かつ、情熱的であるべきよ」
「貴様の尺度で語る、な……!」
「もういいわ。人形には人形の遊び方があるもの。
これからは、直接私が
全てを見透かしそうな怪しい瞳が爛々と輝く。
霧氷の乙女が言っている事が全く理解出来ないが、
断片的にその意味を拾い上げるなら、
オレの行動は彼女にとっては
気に入らなかったと言う事なのだろうか。
「貴様のふざけたお遊びに
付き合ってる暇はない……!」
「大丈夫よ。こう見えても私、愛はある方なの。
途中で壊れてしまっても……永遠に終わらない
この箱庭で、終末まで慈しんであげる」
「悪趣味な……! 目的はやはり……
オレ達を弄ぶ事だったのか……!」
「半分正解と言った所かしら。
何もない退屈で空虚な無菌室――
そんな所に人形が放り込まれたら、
誰だって遊びたくなってしまうでしょう?」
「その割には……お菓子の家などと
随分楽しそうな世界じゃ、ないか……っ。
ぐ……ぅ、ぁ……!」
「ええ、ここはとっても楽しい可笑しな錆色の世界。
でも、どれだけ至高のケーキでも一年、十年と
毎日、毎日――ずっと同じ物を口にすれば気が狂ってしまうわ」
霧氷の乙女の目が濁ったかと思うと、
握りしめる力が強まり、全身の肉と骨が軋んで悲鳴を上げる。
潰される――次の瞬間には
見るも無惨な死を遂げてしまうのではないか――。
そんな湧き上がる恐怖心と共に内蔵が圧搾され、
肺の中の空気が絞り出されていく。
「ふふ……
苦しくて苦しくて堪らない筈なのに、
とっても気持ちいいでしょう?」
「ぁ……ぐぅ、ぁ……! は、ぁぁぁッ……ぅ……!」
そう言われて初めて自身の状態を自覚する。
しなやかな指が身体に食い込む痛みが
溜め息が漏れてしまう程に心地よく、
瞬く間に股間部は熱く膨張していく。
その部分も指が圧迫しており、反射的に
身体が悦んで仰け反ってしまう。
「あぁ、その苦痛に耐えようとしている表情……凄く素敵よ……
もし、そんな顔で泣き叫ばれたりしたら……
それだけでイッてしまいそう……ハート」
「く、ぅ……! 誰、が……
泣き叫んだりなどするものか……!」
「ふふ……ふふふ……」
霧氷の乙女は何故か恍惚の表情を浮かべ、
オレを口元へと近づけていく。
そして、巨大な口を開くと、そこにはずらりと並ぶ牙が煌めいており、
唾液は糸を引いて真っ赤な舌に絡み、
甘ったるい吐息が脳髄まで犯していく。
まさか、オレの事を食べようとしているのか――。
「止めろ……! よせ……ッッ!!」
信じられない事に、オレを口内に放り込むと
たっぷりと唾液の混じった舌を絡められ、
口内と言う名の肉牢に囚われてしまう。
中はむせ返るような甘いメスの匂いと、
全身が溶かされそうな熱に纏わり付かれ、
この世の物とは思えない愉悦に倒錯してしまう。
「うぐッ……ふぁぁッ……! ん、ぁッ……!」
今、まさに現在進行系で捕食されており、
命の危機にも関わらず、オレの肉棒は独りでに
激しく脈動し始め、唾液と舌の感触を味わってしまう。
「うぁッ……! この程度……!
うぅ……ぁ……!」
ただでさえ、柔らかくぬらつく舌の上で
足元が不安定なのに加え、快感で力が入らずに
体勢を崩してしまう。
その無防備な所に、舌が大蛇のようにのたうち回り、
全身を唾液まみれにされながら頬肉の方へと
弾き飛ばされてしまう。
「ふふ……少し味が変わったわね……?
とても芳香な……オスの味ハート」」
「ぅ……ぐ……ぅぅ……!」
霧氷の乙女の声が肉牢の中で残響し、
空気が震えて全身に叩きつけられる。
そして、舌先で頬肉へ押し付けられるように
舐め上げられ、生温かい粘膜に包み込まれていき、
おぞましい行為の筈なのに胎内にいるかのようで、
身体と共に精神も溶かされているかのようだ。
(ダメだ……! 我慢……出来ない……ッッ!!)
「くあ、あぁぁあぁぁぁ~~~~~~!!!」
下腹部から噴き出していくように快感が弾け、
淡い紫色の光が浮かび上がると同時に思考が
白で塗り潰されていく。
オレはまるで、霧氷の乙女に味合わせるかのように
股間部を舌の粘膜に擦りつけてしまい、
たっぷりと溜まっている精液を噴き出してしまったのだ。
睾丸が震え、尿道口を一気に白濁液が突き抜けていき、
その痺れるような快感に目尻に涙さえ浮かべてしまう。
「ハッ……ハァァッ……! ハッ……! ハ、ッ……!」
心臓は破裂しそうな程に荒々しい律動を刻み、
下半身と頭に煮え滾ったマグマのように熱い血液を
どんどん流し込んでいく。
オレはただただ、舌を突き出しながら過呼吸を繰り返し、
背徳的な快感に身を捩る事しか出来なかった。
「んふ……ふふ……舌の上で生臭くて
へばりつくようなザーメン踊ってるわ……ハート」
「はぁ……ぅ……! ぐぅぅ……!」
霧氷の乙女が喋る度に口内が脈動し、
激しく揺さぶられて転がされていく。
舌は別の生き物のように動き回り、
縦横無尽に蹂躙されて三半規管が麻痺して
上下の感覚すらも分からなくなってくる。
「良い事を思いついたわ……貴方を使って
とっても美味しいミルクキャンディ―を作りましょう……?
一生、私の口の中で弄ばれ続けるの……」
「…………ぁ」
「食べたら、また残滓から意識と肉体を再構成して
何度でも何度でも味わってあげる」
――――悪魔の所業だ。
きっと、想像を絶するような残酷な未来だろう。
決して現実ではあり得ないような事だが、
この女は、そんな事も可能にしてしまう――
どこまでも得体の知れない破滅的な魔女。
直接対峙したオレにとっては、彼女の方がより恐ろしい。
「そうしたら、どう味わいましょうか?
最後の一欠片になるまでじっくり舐め回す?
それとも、一思いに粉々に噛み砕いてしまおうかしら?」
「うあ、あぁぁ……ッ!!」
口内が伸縮し、肉と粘膜に押し潰される。
舌が上下に蠢き、オレの身体は転がされて
そのまま喉奥へと運ばれていく。
かろうじて舌の表面にある突起物を掴み、
胃の中へ落ちまいとするように抵抗するが、
唾液でぬかるんで徐々に手が滑っていく。
ダメだ――呑まれる。
「それでは、微睡みの後で会いましょう――。
その時はもう貴方、キャンディーになってるでしょうけどハート」
「ぐああぁぁぁ~~~~~~ッッ!!!」
喉奥の深淵へと真っ逆さまに落ちていく――。
オレの竜人としての生涯は終焉を迎え、
粘膜と粘液に包まれながら、これから始まるであろう
背徳の日々に絶望しながら静かに目を閉じた――。