※この作品はR-18です。

シンフォギア装者VS変態錬金術師トリオ   作:ヨロズ堂

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読者の皆様、大変ご無沙汰をしておりました。ヨロズ堂です。
前話から果てしないほど長い期間が経過しており、続編はもう来ないのではないか?と思われた方もいらっしゃる事でしょう。
作者……、失踪したのでは………?的な。
申し訳御座いません。御大無事に生きております。

前書きにて長々と失礼いたしますが、いろいろなプライベートの事情があり、執筆から離れておりました。




たまにこれまでの話や別作品の加筆修正を施すなどしていたのですが、次話投稿には至らず、かけがえのない読者の皆様にご心配をお掛けしたこと、深くお詫び致します。改めて申し訳御座いません。

長い期間お待たせしてしまった代わり……、と言ってはなんですが、この度最終回に向けてようやく再スタートできたご報告も兼ねて作品を投稿させて頂きます。
今回は導入パートだけですが、現在も本編完結に向けて鋭意執筆中でございますので、また温かい目で見守ってくださると幸いです。

こんな堅苦しい文章を書いておきながら、始まるのは18禁の物語じゃないか……、というのはオフレコで。

それでは、『シンフォギア装者VS変態錬金術師トリオ』シリーズ、最終章導入パートをどうぞご覧下さい。


シンフォギア装者VS変態錬金術師トリオ 強制絶頂機械姦編 導入パート

 

 

 

 

 

【S.O.N.G内 医務室】

 

 

エルフナイン「切歌さん、お疲れ様です。

両腋に刻まれていた淫紋の除去、これにて完了しました。」

 

切歌「ありがとうデス、エルフナイン。」

 

エルフナイン「かなり強い術式による物でしたので、取り除くのに時間がかかってしまい申し訳ありません……。

お体に負担はありませんか……?」

 

切歌「ずっと寝てただけデスから、むしろゆっくり休めたデスよ♪︎」

 

エルフナイン「それなら良かったです……♪︎

ですが、一度深く刻まれてしまった魔術刻印ですので、またもし刻まれる事があれば……、、、

あ……っ!?す、すいません……っ!

ボク……っ!」

 

切歌「気にしなくて大丈夫デスよ……♪︎

もう二度とやられるもんかデス♪︎

調もマリアも万全デスし、次こそ返り討ちにしてやるデスよ!」

 

エルフナイン「は、はい……♪︎

あ……、そういえば、そろそろ響さん達も復帰できそうだと、先ほど緒川さんから伺いましたよ♪︎」

 

切歌「ほんとデスか!?」

 

エルフナイン「まだ十分ではないので、それぞれのお部屋で少しお話をする程度に留めるとか……。

切歌さんもこのあと……、」

 

切歌「行ってみるデス!!!」

 

エルフナイン「ふふ♪︎分かりました♪︎

切歌さんもまだ本調子という訳ではありませんから、ご無理はしないでくださいね……?」

 

切歌「大丈夫デスよ♪︎

ありがとデス、エルフナイン♪︎

じゃあ、早速行ってくるデスよ♪︎」

 

エルフナイン「はい♪︎

行ってらっしゃいませ♪︎」

 

 

《ヴィィィ……ッン!!!》

 

 

切歌は自動扉をくぐり医務室を後にする。

切歌が去った後、エルフナインは検査した3人の身体データに目を通す。

 

 

エルフナイン「………敵のオートスコアラー。

人の精神にまで干渉する個体を生み出すなんて……。

マリアさんの精神解析データを見た限り、依存性も強く見られる……。

響さん達と同じく、肉体的疲労やダメージは回復が見込めても精神については必ずしも依存や微かなダメージが残ってしまう……。」

 

 

《カタカタカタ………ッ》

 

 

PCを操作しながら、エルフナインは眉をひそめる。

マリア、切歌、調の当人達は万全だと口にはするが、データはそうは言っていない。

秘密結社パンティングの繰り出したオートスコアラーによる介入が、色々な内情を含めエルフナインを悩ませていた。

 

 

エルフナイン「前回と同じであるなら、疑似聖遺物である嬌声石は既に完成しているハズ……。

その力を行使されれば、今のマリアさん達では対抗できない……。」

 

 

キーボードを打つ手は止まり、ただPCの光を眺めるエルフナイン。

しかし、自身の呆然とした態度に気付き、頬をぺちぺちと叩く。

 

 

エルフナイン「ん……っ!

マイナスな方にばかり考えちゃいけない……。

ボクが出来ることをしっかりやらないと……っ!

ボクに……、出来ることを……、、、」

 

 

 

…………………………………………………………

 

 

【 S.O.N.G内 翼の部屋 】

 

 

マリア「体の調子はどう?翼。」

 

翼「ああ。大分回復してきたよ。

迷惑をかけて本当にすまなかった。

無理をしてでも現場に戻っていれば……。」

 

マリア「気にしないで。

翼達は回復に専念すべき状況だったでしょう?」

 

翼「ん……、、、。

人の事を言えた義理ではないが、体の具合はどうだ……?」

 

マリア「ん…………。」

 

 

マリア達が同じく秘密結社パンティングに襲撃され、淫行を強いられた事については翼達も知り得ている。

詳細こそ伏せてはいたものの、同じような仕打ちを受けているという事は翼もおおよそ察しがついていた。

 

 

マリア「不甲斐ないわ……。

貴女達の仇をとるつもりで、準備も警戒もしていたというのに……。

結果……、奴らにしてやられた……。

自分だけならまだしも、切歌と調にまで迷惑をかけて……。

自分の無力さを改めて思い知ったわ……。」

 

翼「私も同じだ……。

奴らの罠にまんまとハマって、抵抗も出来ず蹂躙された……。

今でさえ何も出来ず、手をこまねいているだけで……。」

 

マリア「けれど……、必ず果たしてみせるわ。

奴らを倒して、負の連鎖を断ち切る……。

自分のためにも、皆のためにも……。」

 

翼「ん………。

私達なら出来るさ……♪︎

そのために、こうして最前線に舞い戻ったのだからな♪︎」

 

マリア「無理は禁物よ?翼。」

 

翼「分かっている……♪︎

けれどそれはお互い様だ……♪︎

宜しく頼むぞ……♪︎ 《 マリア 》……♪︎」

 

マリア「《ドクン……ッ!!!》

ん………っ!」

 

 

マリアの脳内に翼の声が響く。

突如として現れた違和感に、マリアは翼から顔を背けてしまった。

 

 

翼「ん?《 マリア 》……?

どうした……?」

 

 

低く呼ばれる自身の名前……。

マリアはその声を聞き取るのと同時に、自身の子宮が熱く疼くのを感じた。

 

 

マリア「ん………っ。何でもないわ、翼。

ごめんなさい。ちょっと疲れが出たみたい。」

 

翼「そ、そうだな……。

《 マリア 》も疲れているというのに……。」

 

マリア「《ドクン………ッ!!!》」

 

翼「つい長話をしてしまった……。

すまないな……、《 マリア 》……。」

 

マリア「ん………っ!

い、良いのよ……っ。

翼も……、その時までゆっくりと休んで……、、、?

早く快復することを願っているわ……♪︎」

 

 

マリアは微笑む表情を強引に作り、異変を悟られまいと足早に部屋の入口へと歩みを進める。

 

 

マリア「それじゃあ、また……♪︎」

 

翼「ああ……♪︎

お見舞いありがとう……♪︎

《 マリ ………、、、」

 

マリア「…………っ!」

 

 

《ヴィィィ……ッン!!!》

 

 

翼「 ア 》………、、、?」

 

 

翼が名前を呼び終わる前に、作った笑顔を振り返りざま焦燥の色に変え、マリアは自動扉をくぐり部屋を後にした。

 

 

翼「ん………。無理をさせてしまったな……。

マリアも私達と同じような辱めを受けたはず……。

落ち着ける心境と精神では無い……。

だが、マリア達ならきっと……。」

 

 

快楽には屈しない……。

そう言葉にしようとし、留まる……。

それが容易で無いことを、翼自身が一番よく理解していたからだ……。

どんなに淀みのない剣でも、錆と刃こぼれは生じる……。

そう仕向けられたのならば尚更……。

 

 

【S.O.N.G内 個室トイレ】

 

 

《くちゅ……っ!!くちゅ……っ!!》

 

 

マリア「ふ……っ!!ふ……っ!!」

 

 

《ぐちゅ……っ!!ぐちゅ……っ!!!》

 

 

マリア「ん……っ!!!ふ……っ!!!」

 

 

個室トイレに卑猥な水音が響く。

最初こそ静かに……、後に激しく……。

荒い息遣いと共に、秘所を弄る仕草が激しさを増していった。

 

 

マリア「ん……っ!!く……っ!!

(前回の襲撃から1週間………!

奴らから受けた陵辱が頭から離れない……!

想像しただけで体が疼いて仕方がないっていうのに……!)」

 

 

《くちゅ……っ!!くちゅ……っ!!!》

 

 

先の錬金術師達に施された調教……。

老齢の錬金術師と性技特化型オートスコアラー・レミによって染み込まされた洗脳と快楽は、マリアの体と心を深く侵食していた。

より厚く塗りこまれた快楽に抗うことなど出来ず、マリアは閉鎖された空間でひとり自慰を行う。

 

 

マリア「ん……っ!!!

(翼の声……、私の名前を呼ぶ声が……、

あのオートスコアラーと重なって……っ!

名前を呼ばれる度に、子宮に熱がこもってどうしようも無くなる……っ!)」

 

 

特に、洗脳にも似たレミの快楽責めは、マリアに深い依存性を残していた。

 

 

翼(回想)「《 マリア 》」

 

マリア「ん……っ!!!」

 

 

《ぬちゅ……っ!!くちゅ……っ!!!》

 

 

翼の声とレミの声……。

声自体は異なるが、2人の声の波長はとても似通っている。

レミの声に性的興奮を覚えるようになってしまったマリアにとって、翼の声はマリアの欲情を後押しするのに最も適していた。

 

 

翼(回想)「《 マリア 》」

 

マリア「くぅ……っ!!!」

 

 

《ぐちゅ……っ♡ぬっちゅ……っ♡》

 

 

といっても完全に同じである訳ではなく、ある特定の言語のみが性的興奮を刺激するスイッチとなっていた。

この場合、翼が発する《 マリア 》と名前を呼ぶ声だけが、マリアの性的興奮を刺激するトリガーの役割を果たしていたのだ。

 

 

《ぐちゅっ♡ぐちゅっ♡》

 

 

マリア「(翼の……、大事な仲間の声で……っ!

自分の名前を呼ばれただけで……っ!

股を濡らすなんて……っ、、、!

私はなんて……、なんて不埒で……、、、!

自分の甘さを……、弱さを……、、、

許さないって決めたのに……っ!!!)」

 

 

《ぬぷぷ……っ♡ちゅぷ……っ!!!》

 

 

マリア「ん"………っ!!!」

 

 

濡れそぼった蜜壷に自身の指を挿し入れる。

以前よりも激しく、的確に気持ちのいい箇所を弄れるようになってしまっている自分に不快感を覚えながらも、挿し込まれた2本の指は止まることを知らない。

いやらしい水音とニオイを狭い個室に充満させながら、マリアは少しずつ絶頂へと向かっていく。

 

 

マリア「ん"……っ!!!ぐ……っ!!!

(あのとき擦られた陰核への刺激も……っ!

体が覚えている……っ!

嫌………っ、ダメ………っ!

これ以上、自分を甘やかしては……っ!)」

 

 

《ス………ッ、くりゅ……っ♡くりゅ……っ♡》

 

 

マリア「んぐ……っ!!!」

 

 

しかし抗えない。

どんなに頭で言い聞かせても体が言うことを聞かず、快楽に忠実に従ってしまう。

自身の愛液でトロトロになった指でクリトリスを挟み、何度も何度も擦り上げた。

 

 

マリア「これ……っ、気持ち……イ……っ!

だめ……、、、!も………、、、!

イ…………っク………!!!!!

ん"ん"ん"ん"………っ!!!!!」

 

 

《ビクン……ッ!!ビクン……ッ!!!》

 

《ぷしゅ……っ!!ぷしゃあ……っ!!!》

 

 

体を震わせ、潮を吹くほどの快楽がマリアを襲う。

記憶と耳にこびり付いた翼の低い声を再生しながら、マリアはクリトリスを擦った刺激で絶頂を迎えた。

トイレの便器の上でひとり、マリアは脚を開いて絶頂の余韻に浸る。

 

 

マリア「はぁ……っ!はぁ……っ!

ふ……っ!くぅ……っ!!!」

 

翼(回想)「《 マリア 》」

 

マリア「《ドクン……ッ!!!》

そんな……、まだ……、、、!?

んん……っ!!!」

 

 

両耳に残った声の快楽は簡単には消えない。

呪いのように染み込み、次なる快楽を求めて再びこだまする。

洗い流す事など出来るわけもなく、むしろより一層快楽が上塗りされるだけだった。

 

 

マリア「治まるまで……、やらないと……っ!

ん……っ!!!く……っ!!!

みんなの所にも……、戻れな……、い……っ!!!」

 

 

《ぐちゅ……っ!!!ぐちゅ……っ!!!》

 

 

個室から漏れ出る水音と喘ぎ声が再び響く。

留まることを知らない性的刺激が、マリアを苦しめ続けた。

 

 

 

…………………………………………………………

 

 

【 S.O.N.G内 翼の部屋 】

 

 

響「お見舞いに来てくれてありがとね、調ちゃん♪︎」

 

調「ううん……♪︎

思ったより元気そうで良かった……♪︎」

 

響「心配かけてごめんね♪︎

切歌ちゃんは……、クリスちゃんの所?」

 

調「今はまだエルフナインの所で治療を受けている最中なんです……。

もう少しで終わるって言ってはいたんですけど……。」

 

響「そっか……。

………調ちゃんは、体の調子はどう?

どうもなってない?」

 

調「はい……。

エルフナインに診てもらいましたし……。

何より、切ちゃんやマリアの方が深刻そうで……。」

 

響「ふたりがそう言ってたの……?」

 

調「いえ……、ただ私達はずっと一緒に過ごしてきましたから……。

口には出さないけど、ふたりともきっと私以上に辛いんだって何となく解るんです……。」

 

響「ん……。」

 

調「みんな同じ状況であるのは分かっていますし……。

響さん達も……、同じ目に遭ってて……。

だから無理をしようと振舞ってるふたりを見るのが……、辛くって……。」

 

響「…………そうだね。

でもきっと、マリアさんも切歌ちゃんも同じ事を思ってるんじゃないかな……?」

 

調「え…………?」

 

響「ふたりとも、自分以外の人のことを沢山考えてると思う……。

私達のことやS.O.N.Gの皆、守りたい世界と居場所のこと……。

辛いのも苦しいのも全部理解して、それでもやらなきゃって必死になってる……。

私も、そうだったから……。」

 

調「ん…………。」

 

響「だからひとりじゃないよ、調ちゃん……♪︎」

 

調「あ…………、、、」

 

響「みんないるから大丈夫……♪︎

みんなでなら、絶対負けない……!」

 

調「ん……♪︎はい……♪︎」

 

 

《ヴィィィ………ッン!!!》

 

 

クリス「バカが柄にもないこと言ってんな♪︎」

 

調「あ…………。」

 

響「クリスちゃん!?」

 

 

響の個室の自動扉が開き、クリスが顔を覗かせる。

どうやら扉の外で会話を聞いていたようだ。

 

 

響「ひどいよぉ!

私だってたまには先輩としてちゃんとしたとこ見せたいんだからぁ!」

 

クリス「お前にはまだ早ぇよ♪︎

そういうのはあたしや先輩の仕事だ♪︎

バカはバカなりに飯食って寝てろ♪︎」

 

響「映画を見るのが抜けてるよ!!!」

 

クリス「怒るポイントそこかよっ!?」

 

調「ふふ♪︎」

 

クリス「ふ♪︎」

 

響「あはは♪︎」

 

クリス「さ、いい加減寝るのにも飽きてきただろ?

先輩も呼んで、体慣らしに行くぞ♪︎」

 

響「え?でも師匠は……、、、」

 

クリス「んなもん説得すりゃ大丈夫だ。

あたしらの気持ちがわかんねぇほどノウタリンじゃねぇだろ?

後輩にいつまでも頼りっぱなしじゃダメだからな♪︎」

 

調「あ…………、、、」

 

響「ん!そうだね!!

おやすみ返上!!!

ガングニールを受け取って来なきゃ!!!」

 

調「ん……♪︎

無理はダメですよ、クリス先輩……♪︎

響さんも……♪︎」

 

クリス「わぁってるよ♪︎」

 

響「大丈夫!

次の出撃には間に合わすから!!!」

 

 

《ヴィィィ…………ッン!!!》

 

 

切歌「あ…………、、、!

クリス先輩、ここに居たんデスね!」

 

クリス「んあ?」

 

 

部屋の自動扉が開き、切歌が入室する。

どうやら自室に居なかったクリスを心配して、響の部屋を訪れたようだ。

 

 

調「切ちゃん……♪︎」

 

切歌「あ……っ、、、

し、調も居たんデスねっ!?」

 

調「うん……♪︎

響さん達、もう大丈夫そうだって……♪︎

今から訓練に戻るらしいよ……♪︎」

 

切歌「え!?大丈夫なんデスか!!?」

 

クリス「心配性な後輩ばっかだな♪︎

安心しろ、無茶はしねぇよ♪︎」

 

響「みんなの為に、早く慣らしておかないとね!

早速行こう!クリスちゃん!!!」

 

 

《バ…………ッ!!!》

 

 

布団を跳ね除け、ベッドから飛び起きた響は、クリスの手を取って自動扉へと向かっていく。

 

 

クリス「おわっ!?おいっ!!?

ちょっと待て!あたしが言い出したのに、何でお前がそんな張り切ってんだ!!?」

 

響「善は急げだからね!!!

翼さんの部屋に行って、師匠のとこへレッツゴーだよ!!!」

 

クリス「わかった!!!

わかったから引っ張るなっつの!!!」

 

 

《ヴィィィ……ッン!!!》

 

 

調「あ…………、、、」

 

切歌「行っちゃったデス……。」

 

調「ふふ……♪︎

響さんは相変わらずだね……♪︎

私達も行こうか、切ちゃん……♪︎」

 

 

《ス…………ッ、、、》

 

 

切歌「あ……っ!」

 

 

調が椅子から立ち上がり、切歌の手を握ろうとするが、切歌はふいに避けてしまう。

 

 

調「切ちゃん……?」

 

切歌「あ……、ご、ごめんなさいデス!

なんでもないデスよ!?

行こうデス!調!」

 

調「う、うん……?」

 

 

一瞬見せた焦燥の色を消し、切歌は調の手を取って一緒に部屋から退室してゆく。

切歌の変化に疑問を抱きながらも、調は共に歩を進めた。

 

 

…………………………………………………………

 

 

 

【司令室】

 

 

弦十郎「ふぅ………、、、」

 

 

《ヴィィィ………ッン!!!》

 

 

緒川「失礼します、司令。」

 

弦十郎「ん……?緒川か……。」

 

緒川「そう眉をひそめなくても大丈夫ですよ。

僕は間違いなく本物です、司令。」

 

弦十郎「いや……、すまないな。

前回のことも気にはなっているが……。

つくづく、俺は不甲斐ないオトナだと思ってな……。」

 

緒川「え……?」

 

弦十郎「先程、響くん達が訪ねてきてな。

まだ完全な復帰は望ましくないというのに、次の戦いに備えたい……、だから訓練の許可をくれ……、と。」

 

緒川「司令は……、どうお答えに?」

 

弦十郎「不甲斐ない……、と言ったろう?

当然……、断ったさ……。

しかしそれは形だけの不認可だ……。

彼女達の目を見てすぐ、くれぐれも無理のないように……、と俺は言葉を続けた。」

 

緒川「僕としては……、とても司令らしいと感じましたが……。」

 

弦十郎「俺が俺らしくあるなど、今はどうでもいい事だ……。

響くん達に頼るしかない現状……、それを鑑みて俺は認可をするしかなかった……。

半分そんな邪な念が入った故の返答だ……。

全く不甲斐ない事この上ない……。」

 

緒川「未熟である僕が言うのもなんですが……。

響さん達は、司令を頼りにしていると思いますよ。」

 

弦十郎「ん……?」

 

緒川「そうで無ければ、わざわざ司令に認可を求めにやっては来ないでしょう……。

単独で……、同意を求めず……、我のままに……。

やろうと思えばできたはずです。

けれど彼女達は、司令のもとを訪れた……。

僕は、そこに意味があると思っています……。」

 

弦十郎「緒川……。」

 

緒川「不甲斐ないのは僕も同じです。

けれど、だからこそ今はお互いに頼り、求め合うのが重要なのだと思います。」

 

弦十郎「む…………。」

 

緒川「僕らは僕らのやり方で、彼女達をサポートしましょう。

それしか出来なくても、それだけを突き詰めて……。」

 

弦十郎「…………ずいぶんと、もうろくしていた様だな、俺は……。

今、出来うる限りのことをやる……、か。

単純な基礎を疎かにしては何も成せない……。

あの目を見た時に、気付くべきだったな……♪︎」

 

緒川「ん……♪︎」

 

弦十郎「よし……!!!

準備なんて生ぬるいことは言わず、今まで以上に戦えるよう、俺が訓練に立ち会う……!!!!!

どんな窮地をも想定、対処、払い除けられるような本訓練を叩き込む……!!!!!

それが俺に出来ることならば、迷うこと無くな……!!!!!」

 

緒川「そうと決まれば、僕も同行します……♪︎

司令ほど、良き師にはなれないでしょうが……♪︎」

 

弦十郎「関係あるまい……♪︎

それもまた、自分にしか出来ぬことならばな……♪︎」

 

緒川「ふ……♪︎そうですね……♪︎」

 

 

《ピピピ……ッ!ピピピ……ッ!》

 

 

部屋の通信用端末が着信音を響かせながら緑色のランプを灯す。

 

 

弦十郎「む?通信か?」

 

 

《ピ……ッ!ブ…………ッン!!!》

 

 

エルフナイン「風鳴司令、聞こえますか!?」

 

弦十郎「エルフナインくん?どうした?」

 

エルフナイン「あ……っ!

緒川さんもご一緒だったんですね……!

ちょうど良かった……!

おふたりに重要なお話が……!」

 

弦十郎・緒川「え?」

 

 

 

…………………………………………………………

 

 

 

【S.O.N.G トレーニングルーム】

 

 

響「はぁぁぁーーーっ!!!!!

てやぁぁぁーーーーっ!!!!!!!」

 

 

《ズドォ……ッ!!!バゴォ……ッ!!!》

 

 

翼「はっ!!!たぁっ!!!!」

 

 

《ズバッ!!!!ズババッ!!!!!》

 

 

翼「おらぁっ!!!!!」

 

 

《ズドドドドド……ッ!!!!!!!》

 

 

 

響、翼、クリスは、仮想ノイズを相手に戦闘訓練を始めていた。

体の調子、ギアの適合などを本来の力に戻すため、通常の訓練と同じくらいの激しさで訓練に望んでいる。

 

 

切歌「はぁっ!!!!!やぁっ!!!!!」

 

 

《ジャキィン!!!!ズバァ!!!!!》

 

 

調「ふ……っ!!は……っ!!!」

 

 

《ジャキキキィン!!!!!》

 

 

切歌・調の2人も響達に負けじと激しい訓練に汗を流す。

各々のギアをまとい、仮想ノイズ達をみるみるウチに殲滅していった。

 

 

【30分後…………】

 

 

響「はぁ……っ!はぁ……っ!

つ、疲れたぁ……、、、。」

 

翼「流石に……、勘を取り戻すにはまだまだ時間がかかりそうだな……。」

 

クリス「なぁーに、少しずつやってけばいいんですよ、先輩。

無理しても何にもならねぇんだからさ。」

 

翼「ふ……♪︎雪音の言う通りだな……♪︎」

 

響「クリスちゃん分かってる〜♪︎」

 

クリス「お前だけはぶっ倒れるまで訓練しとけ。」

 

響「なんでっ!!?」

 

調「ふふ……♪︎」

 

切歌「相変わらず仲良しデスねぇ……♪︎」

 

クリス「何処がだよ!!?」

 

 

調と切歌は、揃って支給されたミネラルウォーターを飲みながら、クリス達の会話を聞いていた。

休憩の合間に、何の変哲もない会話を続ける装者たち。

その中に、アガートラームの装者・マリアの姿は無かった。

 

 

翼「月読……、マリアから連絡はあったか?」

 

調「あ、はい。

まだ少し体の調子が悪いから休むのを優先するって連絡が来てました。

私達に迷惑がかかるからって、訓練も別でやりたいって……。」

 

翼「そうか……。

マリアがそう言うなら、彼女のペースで復帰をするのが一番だろう。

無理強いをするのは得策ではないし……、な。」

 

調「そうですね……。」

 

切歌「ん…………。

…………調♪︎マリアならきっと大丈夫デスよ♪︎

調も知っての通り、マリアはとっても強いデス!!!」

 

調「あ………、、、ふふ………♪︎

そうだね、切ちゃん……♪︎

私達が一番よく知ってるもんね……♪︎」

 

切歌「デスデス!!!」

 

調「ふふ……♪︎

あ……、切ちゃん、汗が……、、、。

拭いてあげるね……♪︎」

 

 

《ぽふぽふ……っ、ふわぁ……っ、、、》

 

 

切歌「ありが……、、、

……っ!!?んん………っ!!!」

 

 

《ビクン……ッ!》

 

 

調「え…………?」

 

 

調は自身の首にかけていたタオルで切歌の頬を伝い流れる汗を拭う。

何の気なしに切歌はそれを受け入れたが、タオルから香る調のニオイを嗅いだ瞬間、甘い痺れのような快感が切歌の脳に伝播した。

ビクンッ!と急に体を跳ねさせた切歌を見て、調はきょとんと不思議そうな顔を切歌へと向ける。

 

 

切歌「ん……っ、くぅ……っ!」

 

調「切ちゃん……?あ……っ。

ごめん、私、自分のタオルで……。

嫌だった……る」

 

切歌「は……っ!

な、何でも無いデスよ……っ!!?

きゅ、急におトイレに行きたくなっちゃって……!

お水飲みすぎたデスかね!?たははっ♪︎

ちょっと行ってくるデス……っ!!!」

 

調「あ………、、、」

 

 

切歌は慌てて、調のタオルを掴んだまま足早にトレーニングルームから退室していった。

その様子を見て、調だけでなく響達も不思議そうに切歌の背中を見送る。

 

 

響「切歌ちゃん、そんなにおしっこ我慢してたのかな?」

 

翼「さぁ……?どうだろうか……?」

 

クリス「特にケンカしてるってワケでもねぇんだろ?」

 

調「はい……。そんな事は……、、、

(どうしたんだろ……?切ちゃん……?)」

 

 

…………………………………………………………

 

 

 

【トレーニングルーム 併設更衣室】

 

 

切歌「ふ……っ!ふ……っ!ふ……っ!」

 

 

《ふわぁ……っ、、、♪︎》

 

 

切歌「すぅぅぅ……っ!んん……っ!!

し、調のニオイ……っ、甘くて……っ、頭がボーっとするデス……、、、」

 

 

切歌は、トレーニングルームに併設された更衣室内に座り込んでいた。

持ち出した調のタオルを自身の鼻と口に押し付け、染み込んだ調の汗のニオイを嗅ぎながら、切歌は自慰に耽っている。

 

 

切歌「調のタオルで興奮して……、

おトイレに行くって嘘までついて……、

こんな所でえっちな事するなんて……っ。

すぅぅぅ……、、、ん……っ!ふ……っ!

どう、なっちゃってるんデスか、アタシの体は……っ!」

 

 

《くち……、くち……、くちゅ……っ♡》

 

 

罪悪感を含んだ自身への戒めのような言葉をこぼす切歌。

しかし自慰の手はおさまらず、縞ぱんつ越しに秘所をイジるいやらしい水音が更衣室内に響いていた。

 

 

切歌「ん……っ!ふ……っ!

調の姿を真似たあのオートスコアラー……。

アタシがおかしくなったのは全部アイツのせいデス……、、、!

アイツが……、調のカッコで……、、、

調と同じニオイをさせて……、、、

アタシに、えっちな事………っ!」

 

 

《にちゅ……っ♡にちゅ……っ♡くちゅ……っ♡》

 

 

切歌「ん"……っ♡あ"……っ♡」

 

 

先の錬金術師達との邂逅で施された呪い。

相手の姿を細部まで再現する事が可能な自動人形(オートスコアラー)バキラ。

肌の質感、手の感触、体臭に至るまで、調へと変質した体で、切歌へ淫猥な記憶を植え付けた。

それが原因で、切歌は調が触れるだけ、調のニオイを嗅ぐだけで発情してしまうような体にされてしまったのだ。

 

 

切歌「ゆ、指……、止まんないデス……っ。

すぅぅぅ……っ!ふぅぅぅ……っ!

ん……っ♡くぅ……っ♡」

 

 

特にニオイを嗅ぐという行為は切歌の脳裏に焼き付き、瞬時に劣情を催すようになってしまっていた。

これは調に変身したバキラが自身の体臭に織り交ぜた中毒成分によるもので、切歌は知らず知らずの内に性の深層まで侵されていたのである。

 

 

切歌「ふ………っ♡ふ………っ♡

ダメ………っ♡もぅ………っ♡

イキそう……、デス………っ♡

イ…………っ、、、」

 

 

《ヴィィィ…………ッン!》

 

 

切歌「…………っ!!!!?」

 

 

切歌が絶頂に達しようとした瞬間、更衣室の自動扉がおもむろに開く。

切歌は自身の口を慌てて塞ぎ、声を抑えた。

指は愛液で濡れた縞ぱんつに触れたまま、扉の方へ聞き耳をたてる。

 

 

調「え……っと、タオル………、、、」

 

切歌「んぅ……っ!?(調……っ!!?)」

 

 

耳をすまし聞こえてきたのは、タオルを求めて更衣室に入ってきた調の声だった。

切歌は鼻に押し当てたタオルに視線を落とし、股を濡らしながら同時に冷や汗をかく。

 

 

調「切ちゃん、大丈夫かな……?

まだ体が万全じゃないのかも……。

無理して誘っちゃったかな……。」

 

切歌「んぅ………っ。

(し、調………。

こんなアタシの心配を……、、、)」

 

 

《ふわぁぁぁ………っ♡♡♡》

 

 

切歌「すん………っ、ん………っ♡

(アタシってば何を……っ!

こんな……、すぐ向こう側に調がいるのに……っ!

くちゅくちゅ……、止まらな……っ!)」

 

 

《くちゅ……っ♡くちゅ……っ♡♡》

 

 

調の言葉に想いを馳せる切歌だったが、体に染み込んだ淫猥な記憶はそれを容易に上回ってしまう。

汗のニオイを鼻腔に受ける度、罪悪感を埋め尽くすほどの甘い快楽が体と脳に浸透する。

調が近くにいるにも関わらず、切歌は声を殺しながら自慰を再開し始めた。

 

 

《くちゅくちゅ……っ♡くちゅ……っ!!!》

 

 

切歌「んぐ……っ!!ふぅ……っ!!

(ダメ……、デス……っ!

声……、音……、聞こえちゃ……、、、!)」

 

調「マリアも切ちゃんも万全じゃない今……。

2人を支えて引っ張っていけるのは私だけ……。

頑張らなくちゃ……。」

 

 

《くち……っ♡くち……っ♡くちゅ……っ!!!》

 

 

切歌「ん"……っ♡ん"ん"……っ!!!

(し……、らべ………っ♡

ご……、め……、、、!!!)」

 

 

《すぅぅぅ……っ!!!》

 

《ぐちゅ……っ!!!ぬちゅ……っ!!!》

 

 

切歌「ん"…………っ!!!う"…………っ!!!

(イ"…………ッグ………、、、!!!!!)」

 

 

《ビクン……ッ!!ビクン……ッ!!!》

 

 

声を最小限に押し殺し、絶頂による体の跳ねと痙攣を背中に壁を押し付けることで相殺する切歌。

縞ぱんつ越しに潮が吹きこぼれ、トロトロと床へと垂れてゆく。

 

 

調「切ちゃんの分のタオルも持っていっておこうかな。

私の汗を拭いたタオルのままじゃ気持ち悪いだろうし。」

 

 

《ヴィィィ…………ッン!》

 

 

調は積まれた支給品のタオルをふたつ手にし、自動扉をくぐって更衣室を後にする。

調がトレーニングルームに戻ったと同時に、切歌は口と鼻を覆っていたタオルを離し、腕をダラリと脱力させた。

 

 

切歌「はぁ……っ!!はぁ……っ!!

はぁ……っ!!んぐ……っ!!

お"……っ!!う"……っ!!!」

 

 

《ビクビク……ッ!ビクビク……ッ!》

 

 

絶頂の甘い余韻が体に残留し、切歌は軽い空イキを繰り返す。

タオルを離してもなお香る調の体臭を鼻腔で感じ、体を痙攣させ続けた。

 

 

切歌「う……っ!ひぐ……っ!

アタシは……、馬鹿デス……、、、!

えっちな気持ちに負けて……、、、!

調のニオイで発情して……、、、!

こんな……、こんな………っ!」

 

 

"調が近くにいた事"に、更なる情欲を感じてしまっていた自分に対し、不甲斐なさと嫌悪感が溢れ出す切歌。

後悔をしながらもなお止まらずに染み渡る快感は、自身の肩を強く掴み相殺するしか術がなかった。

 

 

 

…………………………………………………………

 

 

前回の襲撃から3週間後・・・

 

 

【秘密結社パンティング 本拠地ラボ】

 

 

《キィィィ………ッン!!!!!》

 

 

錬金術師1「ククク……♪︎

思った通り……、此度完成した嬌声石は、先のモノよりもずっと強力なモノとなりました……♪︎

君たちの協力があってこそです……♪︎」

 

調(バキラ)「お褒めに預かり光栄です、マスター……♪︎」

 

 

記憶や記録を元に、高レベルの擬態を得意とする自動人形(オートスコアラー)バキラが微笑む。

以前の襲撃より変わらず、調の姿のまま丁寧口調の錬金術師へと返答した。

 

 

錬金術師1「その姿がよっぽど気に入ったようですね、バキラ……♪︎

まあ、元々君には決まった容姿がありませんからね……♪︎

いつも何かに擬態しているのは、不思議ではありませんが……♪︎」

 

 

男が言う通り、自動人形バキラはオリジナルの姿を持っておらず、常に何者かの姿に擬態していた。

 

 

調(バキラ)「はい……♪︎

今までで一番のお気に入りです……♪︎

小さくって可愛くって……♪︎」

 

 

自身の頬を撫で、細い腰に手を回すバキラ。

およそ調が取ることのない妖艶な仕草で、自身の体に酔いしれる。

 

 

錬金術師1「君のおかげでS.O.N.G内部の情報もすべて把握できました……♪︎

最後の仕上げに必要なものも、近々すべて用意できるでしょう……♪︎」

 

調(バキラ)「ついに……、世界を私たちの物にできるのですね……♪︎」

 

錬金術師1「ええ……♪︎

次の作戦が……、最後の聖戦となる……♪︎

この……、より完璧となった嬌声石の力で……、ね♪︎」

 

 

黒く輝く嬌声石を、ラボ内に吊るされた照明に透かし、錬金術師は怪しく微笑んだ。

 

 

…………………………………………………………

 

 

 

【秘密結社パンティング 別室ラボ】

 

 

[録画データ]

 

調「やだ……っ!!放して……っ!!!

撮ら……、ないでぇ……っ!!!

私の恥ずかしい顔……っ!!!

記録しないでぇ……っ!!!!!」

 

調「お"っ!!!やめっ!!!

お腹……っ!!熱い…………っ!!!

そんなもの……、擦りつけちゃ嫌ぁ……っ!!!」

 

 

錬金術師2「ぐひ♪︎ぐひひひひ♪︎」

 

 

小太りの錬金術師が個人で所有するラボ内。

その壁に取り付けられた大スクリーンに、前回撮影した調の猥褻な映像が映し出されていた。

両脇に配置された巨大なスピーカーからは、調の激しい嬌声が鳴り響いている。

 

 

錬金術師2「あぁ〜♪︎最高だなぁ〜♪︎

映像も音声も最高品質♪︎

セラの視点から撮った映像はより鮮明で、言うこと無しだよ♪︎」

 

セラ「ありがとうございます……。」

 

錬金術師2「僕のお嫁さんは響ちゃんなんだけど、ロリロリな調ちゃんも捨て難くなっちゃったなぁ〜♪︎

装者の子達は、レベルが高い娘ばっかりで迷っちゃうよ♪︎」

 

セラ「マスター………。

嬌声石の完成は良いのですか……?」

 

錬金術師2「ふ……♪︎心配無用だよ、セラ……♪︎

僕は夏休みの宿題は先に済ませるタイプだからね……♪︎」

 

 

ギアペンダントに酷似したネックレス型の嬌声石をローブからチラつかせ、セラへと提示する。

 

 

セラ「失念していました……。

申し訳ございません……。」

 

錬金術師2「いいよいいよ♪︎

僕自身がコレクションを十二分に楽しむ為でもあるしね♪︎

作戦まで時間はまだたっぷりあるし……、録画データを見ながら燃料補給をしてあげようか、セラ……♪︎」

 

セラ「宜しくお願いいたします……。」

 

 

調の録画データを再生しながら、自身の自動人形であるセラに奉仕をさせ始める小太りの錬金術師。

性玩具としても優秀な性技特化型自動人形は精力をエネルギー源とし、動作する。

3人の錬金術師達はみな、自身の精力を分け与えて自動人形達を使役していた。

 

 

 

…………………………………………………………

 

 

 

【秘密結社パンティング 別室ラボ】

 

 

錬金術師3「ふぅ……、ようやく完成じゃわい。

全く、あやつらめ……。

老いぼれに仕事を丸投げしおって……。」

 

 

老齢の錬金術師は愚痴をこぼしながら、自身の嬌声石の調整を完了させていた。

他の2人に任せられた、S.O.N.G内部の詳細の解析とデータ化に時間を割いていた為、嬌声石の完成が遅れていたのだ。

 

 

錬金術師3「しかし、これで文句は無かろう……♪︎

これさえあれば、いくらS.O.N.Gの連中と言えどおしまいじゃ……♪︎

儂らの勝利は約束されたも同義……♪︎」

 

レミ「ふふふ……♪︎」

 

 

S.O.N.G内部のデータが入ったチップを、老齢の錬金術師がレミへと手渡す。

レミは手のひらでソレを受け、怪しく微笑んだ。

 

 

レミ「マスター達の計画は完璧……♪︎

奴らもまさか、自分達の砦がすでにこちらの手中にあるとは想像もついていないでしょう……♪︎」

 

錬金術師3「ほっほっほっ……♪︎

所詮は儂らの敵ではない……♪︎

要である装者どもは儂らに負かされ続け、ロクな対策も取れぬまま、敵に目的を完遂される結果と成り得た……♪︎」

 

レミ「全ては我々の意のまま……、という訳ですね……♪︎」

 

錬金術師3「うむ……♪︎

ソレを奴に届けに行ってくれ、レミ……♪︎

帰ったら補給をしてやるからの……♪︎」

 

レミ「ありがとうございます……♪︎

では…………、、、」

 

 

彼らのリーダーである、丁寧口調の錬金術師にデータチップを渡すべく、レミはラボを後にする。

 

 

 

…………………………………………………………

 

 

 

【秘密結社パンティング プライベートルーム】

 

 

レミ「ん…………っ、ふ…………っ♡

あ…………っ♡ん…………っ♡

最高だ……っ♡マリア…………っ♡」

 

 

本基地内にいくつか設置されているプライベートルーム。

そのひとつで自らの秘部をイジりながら自慰を行うレミの姿があった。

装者マリアの名前を口にしながら一人、プライベートルームで甘く低い吐息を漏らす。

 

 

レミ「先に味わったマリアの体……♪︎

あの極上の味わいが私の中から消えない……♪︎

作戦とはいえ、手放したのは惜しかった……。」

 

 

他者の夢・潜在意識の中に入り込み、そこで感じた苦痛や快楽を現実にも影響させる能力。

それが自動人形レミの能力だった。

潜在意識に深く快楽を染み込ませる事で高い依存性を植え付けるレミの能力は、現在もマリアをひどく苦しめている。

しかし、レミもまたマリアの潜在意識の深部に触れた事で、同じくマリアを対象にした快楽の虜となっていた。

 

 

レミ「ふふ……♪︎

どれだけ愚かだと分かっていても、コレには抗えん……♪︎

ん…………っ♡ふ…………っ♡

自動人形である我が身ではあるが、快楽という甘美な誘惑は人並みに感じたいというもの……♪︎

禁忌を……、犯すほどに……、、、♪︎」

 

 

レミの脳内に、甘い快楽信号が受信される。

それはレミ本体から生まれるものではなく、その快楽信号は、遠く離れたマリアから伝わってくるモノだった。

 

 

レミ「人間的表現をするなら"唾をつける"というのだったかな……♪︎

一度侵入した対象なら、こうしていくらでもどこででも繋がることが出来る……♪︎

快楽を共有することも………っ、ん…………っ♡」

 

 

マリアの潜在意識を奥底まで侵したレミにとって、繋がる……つまり快楽信号の共有と受信を行うことは難しく無かった。

それもレミの能力によるもので、マーキングした対象は知らず知らずの内に味わった快楽をレミへと送信するようになっていたのだ。

 

 

レミ「ふふ……♪︎

我慢がきかない体になってしまって辛いなぁ……、マリア……♪︎

もう何度目だろうか……♪︎

人の来ない個室トイレで、一心不乱にヴァギナをイジって……♪︎

ふ…………っ♡んん…………っ♡」

 

 

まるでそこにマリアが居るかの如く、遠くでひとり自慰にふける姿をハッキリと脳内に投影しながら、レミも同じく秘部をイジる。

従来の自動人形とは異なり、人に近しい感覚神経と快楽伝達機能を持った性技特化型オートスコアラーは、愛液の分泌や膣内の収縮なども容易である。

 

 

《くちゅ……っ♡くちゅ……っ!!》

 

 

レミ「ん…………っ♡あ…………っ♡

一緒に……、イこうか……、マリア………♡

んん…………っ♡♡♡」

 

 

《ビクンッ!!!ビクンッ!!!》

 

 

マリアの絶頂を受信し、レミは数秒遅れて絶頂に達する。

体と膣を痙攣させ、愛液をトロトロと流しながら、レミは絶頂の余韻に浸った。

 

 

レミ「ふ……、ふふ……♪︎

やはり若い精力を取り込むのは気分がいいな……♪︎

清純で濃厚……、言うことなしだ……♪︎

マスターの精力も悪くはないのだが、お年をめされているからな……。」

 

 

マリアから受け取った精力を自身の体へと染み込ませ糧とするレミ。

部屋に置かれたティッシュを使い、秘部に付着した愛液を拭う。

 

 

レミ「たまにはこうしてみずみずしい精力をつまみ食いしたくなるというものだ……♪︎

若いマスターを持つバキラやセラが羨ましい……♪︎」

 

 

着崩した黒いドレスを整え、レミはプライベートルームを退出するべく扉へと近づく。

 

 

《ヴィィィ………ッン!》

 

 

レミ「…………っ!!?」

 

錬金術師1「おっと……!?」

 

 

レミが扉を開けた瞬間、丁寧口調の錬金術師が部屋へ入るのとタイミングが重なる。

ふたりはお互いに体を仰け反り、驚きの表情を浮かべた。

 

 

 

レミ「バキラの、マスター……!?」

 

錬金術師1「失礼……♪︎

部屋から声が聞こえたのが気になりまして……♪︎

お邪魔してしまいましたか……?」

 

レミ「いえ……。

少し……、ヤボ用で……。」

 

錬金術師1「そうですか……♪︎」

 

 

レミはバツが悪そうな顔を隠し、手品のように老齢の錬金術師から受け取ったチップを取り出す。

 

 

レミ「マスターから預かってきました……。

お受け取りください……。」

 

錬金術師1「これはどうも……♪︎

苦労をかけて申し訳ないと伝えておいて下さい……♪︎」

 

レミ「承りました……。」

 

錬金術師1「では……♪︎」

 

 

丁寧口調の錬金術師は、そのまま自身のラボの方へと向かってゆく。

勘ぐられる事なく去ってゆく錬金術師の背中を見送り、レミは安堵の意味を込めて短く溜め息をつくと、足早に老齢の錬金術師のラボへ戻っていった。

 

 

 

…………………………………………………………

 

 

嬌声石の完成から3日後・・・

 

 

《S.O.N.G管轄 港湾部》

 

 

響「んっ!んんーーっ!

しばらくぶりの外だぁ〜!

いっぱい空気吸うよ〜!

すぅぅぅっ!!!」

 

クリス「はしゃぎ過ぎだろ、バカ。」

 

翼「無理もない。

この数週間、ずっと水中航行だったからな。

事情があったとはいえ、閉鎖された空間で過ごすのは窮屈だったろう。

特に立花にとっては……。」

 

響「翼さんっ!?

それって私が落ち着きがない人みたいじゃないですか!!!」

 

翼「む?違ったか?」

 

響「違……、うとも言いきれないです。はい。」

 

クリス「なんだそりゃ(笑)

結局その通りなんじゃねぇかよ(笑)」

 

 

装者達の休息と回復の為、敵が襲撃しづらい数週間の水中航行を行っていたS.O.N.G艦。

十分な回復が見込めたと判断づけられ、3週間と少しの軟禁からようやく解放されたのだった。

 

 

弦十郎「みんな、この数週間よく頑張った。

あれから外での襲撃やノイズ発生もなく、十分に準備を整えることが出来た……。

奴らの居所は依然掴めていないが、今は君たちの体力と精神が回復できたことを俺は嬉しく思う。」

 

エルフナイン「ですが、あくまで数値上での判断なので、無理は禁物です。

特にマリアさん達は適合数値の最低ラインをクリアしているという段階ですから……、、、」

 

マリア「心配ないわ……♪︎

数値は数値。

意識した上でちゃんとした結果を出す……。

もちろん無理も油断もしない。」

 

切歌「それに!響さん達も居るデスからね♪︎

6人いれば無敵デス!!!」

 

調「うん……♪︎心強い……、ね♪︎」

 

響「任せて!もう絶対負けないよ!」

 

翼「期待に応えられるよう努めよう……♪︎」

 

クリス「次こそ返り討ちにしてやるぜ!」

 

弦十郎「うむ!その意気だ!!!

しっかり頼むぞ!!!」

 

6人「了解!!!!!!」

 

 

…………………………………………………………

 

 

《S.O.N.G艦内 ブリーフィングルーム》

 

 

響「……って、せっかく意気込んでたのにぃ……!

陸に上がってる時間が極端に少ないよぉ……!」

 

 

装者達6人は海中航行を終えたばかりだというのに、すでに艦内のブリーフィングルームでの待機となっていた。

 

 

クリス「仕方ねぇだろ?

外の空気吸えただけでもヨシだ。

完全にモーマンタイなワケじゃねぇんだからな、あたしらは。」

 

翼「ノイズや奴らが現れるまでは、水中航行で身を隠している方が良いという司令の判断だ。

無闇にこちらから招く必要はない。

動きがあってから対処する。

今までもそうだったろう?」

 

響「そうなんですけどぉ……。

久しぶりに未来に会いたかったなぁ……。

一緒にフラワーのお好み焼き食べてぇ……、

未来の手作りのご飯食べてぇ……、

ファミレス行ってご飯食べてぇ……、、、」

 

クリス「食ってばっかりじゃねぇか。」

 

翼「案ずるな、立花。

この件が解決すれば、いくらでも会えるさ。

その為にも、我々は我々のやれることをしないとな。」

 

響「翼さん………。

んっ!!!そうですねっ!!!

私達が出来ることを精一杯やらないと!!!

胸を張って未来に会えるときの為に!!!

そうと決まれば!!!」

 

 

《ガシッ!!!》

 

 

クリス「へっ?うわっ!!?」

 

響「訓練に行こう!!!クリスちゃん!!!

1に訓練!2に訓練!3、4がご飯で、5が訓練だよ!!!」

 

クリス「意味わかんね……っ!

ちょ、おい!こら、バカ!引っ張んな!

先輩!このバカ何とかしてくれよ!」

 

翼「ふふ♪︎私も付き合おう♪︎

じっとしていられないのは私も同じだからな♪︎」

 

クリス「揃いも揃ってバカばっか!!!

上等だよ!お前らまとめて蜂の巣パラダイスだ!!!」

 

響「よーーーし!!!負けないよぉ!!!

そうだ!師匠も呼んでバリバリに鍛え上げて貰おう!!!」

 

 

響に手を引かれながら連行されるクリス。

その後に続いて翼もトレーニングルームへと向かってゆく。

 

 

マリア「元気ね、あの3人は……♪︎」

 

切歌「アタシ達も負けていられないデス!」

 

調「うん……♪︎

みんなの調子も戻ってきたし、私達も訓練しよう……♪︎」

 

切歌「賛成デス!!!」

 

マリア「なら、預けたギアをエルフナインに受け取りに行かなくちゃね。」

 

調「うん……♪︎」

 

切歌「デース!!!」

 

 

…………………………………………………………

 

 

《S.O.N.G艦 貨物搬入口》

 

 

弦十郎「緒川。

貨物の積み込み、チェックの手伝いを頼めるか?」

 

緒川「構いませんが、どうかしましたか?」

 

弦十郎「人手が足りない分、手伝うと皆に伝えていたんだが、さっき響くんに呼ばれてな?

久しぶりに鍛えてくれとのお達しだ。」

 

緒川「あぁ♪︎それで♪︎」

 

弦十郎「都合は理解してくれているとはいえ、溜まるものは溜まる。

ならばそれを思い切り発散させてやるのが、他ならぬ大人の務めだ。」

 

緒川「大事なことですね♪︎

任せてください♪︎

リストを頂ければすぐにでも♪︎」

 

弦十郎「ん。頼んだぞ。

まあ、今回は1週間分の食料と水。

それとエルフナインくんに頼まれた新しい機器類の積み込みだけだ。

それほど量は無いだろう。」

 

緒川「確認しておきます♪︎

機器の運搬の詳細については、エルフナインさんに直接お伺いするように……♪︎」

 

弦十郎「うむ。」

 

 

弦十郎は緒川に貨物のチェックリストを手渡し、その場を後にする。

 

 

緒川「ふふ♪︎

司令もお忙しいはずなのに、部下想いというか親心過多というか♪︎

響さん達は幸せですね♪︎」

 

 

独り言を呟きながらパラパラとチェックリストを捲り、詳細を確認する緒川。

 

 

???「…………………………。」

 

 

その様子を貨物コンテナの隙間から覗き見るものがいた。

S.O.N.G艦が地上にある今、それを絶好の機会と捉え、襲撃を企てる者のひとりが……。

 

 

 

…………………………………………………………

 

 

【S.O.N.G内 エルフナインラボ】

 

 

エルフナイン「はい。

こちら、お預かりしていたマリアさん達のギアです。

調整と、改めてプロテクトの強化を行ってあります。」

 

マリア「ありがとう、エルフナイン♪︎」

 

調「ありがとう……♪︎」

 

切歌「サンキューデース♪︎」

 

エルフナイン「これがボクの仕事ですから♪︎

けれど、結社の技術は計り知れません。

調整したギアシステムを難なくうち崩してくるような相手です。

油断はできません。」

 

マリア「不覚を取らなければ良いというだけよ。

こちらが先に相手を打ち倒せば、強い侵食も意味を成さない。」

 

エルフナイン「はい♪︎

ボクはマリアさん達のお力を信じています♪︎」

 

マリア「ん♪︎」

 

 

 

…………………………………………………………

 

 

 

【貨物置き場】

 

 

緒川「これで全部でしょうか?」

 

スタッフ「はい。

ご協力ありがとうございます♪︎」

 

緒川「いえ♪︎

では、僕は持ち場に戻ります♪︎」

 

 

《シュ………ッ!!!》

 

 

スタッフ「うっ!!?ぐっ!!!」

 

 

《ドサ………ッ!!!》

 

 

緒川「っ!!?」

 

 

緒川が艦内へ戻ろうと、スタッフに背を向けた瞬間、スタッフの首に長細い包帯が巻き付き締め上げた。

急激な酸素の欠乏により、そのままスタッフは意識を失って倒れる。

 

 

緒川「あなたは……!」

 

レミ「秘密結社パンティング、オートスコアラーのレミだ……♪︎

悪いがここで大人しく眠ってもらうぞ……♪︎」

 

緒川「ん……。

そう簡単にいくほど、僕は甘くありませんよ……?」

 

レミ「ふふ……♪︎」

 

 

《ザ………ッ!!!》

 

 

翼「緒川さん……っ!?」

 

緒川「っ!!? 翼さん!」

 

レミ「風鳴翼……♪︎」

 

 

《シュバッ!!!シュルルルルルッ!!!!!》

 

 

緒川「しまった……っ!く……っ!!」

 

 

《ダ………ッ!!!!!》

 

 

レミは貨物室に訪れた翼に視線を向け、自身の包帯を翼へと差し向けた。

緒川は瞬時に翼へと駆け出し、自身の身を呈してレミの包帯から翼を護る。

 

 

緒川「うぐっ!!!」

 

翼「緒川さん!!!」

 

緒川「翼……、さん……!

逃げ………、、、う……っ、、、」

 

レミ「ふ……♪︎」

 

 

《ドサ………ッ!!!》

 

 

レミの包帯に締め上げられ、緒川もまた貨物室で気を失ってしまう。

レミは不敵に笑い、包帯をシュルシュルと回収すると、翼の方へゆっくりと歩み寄った。

 

 

レミ「優秀な男だ……♪︎

己の身より装者を守ることを優先するとは……♪︎」

 

翼「……………。」

 

レミ「ここで始末した方が良いと、私は思うがな……♪︎」

 

翼(?)「…………ふふふ♪︎

優秀なら生かしておくべきです……♪︎

拷問なり洗脳なりでこちらの戦力に使えるならば……♪︎」

 

 

《ぐにゃっ!!ぐにゃぐにゃっ!!!》

 

 

レミ「ふふ……♪︎」

 

 

翼(?)の怪しい微笑みが一瞬にしてぐにゃぐにゃと変形し、みるみるうちに体全てが液状化してゆく。

 

 

《ぐにゃ……っ!ぐにゃぐにゃ……っ!》

 

 

"風鳴翼だった者"は、"月読調"へと変身を遂げた。

貨物室に突如現れた翼は、緒川を油断させるために自動人形バキラが変身した姿だったのだ。

 

 

調(バキラ)「マスター♪︎

バキラ、レミ、斥候任務遂行完了致しました♪︎」

 

錬金術師1(通信)「上出来です……♪︎

次のシークエンスへ移行します……♪︎

2人も手筈通りに……♪︎」

 

調(バキラ)「わかりました……♪︎」

 

レミ「承知しました……。」

 

 

調(バキラ)は通信用術式を使い、艦内への潜入実行および成功を報告する。

その連絡を受け、錬金術師達は次なる作戦に移るよう命を下した。

 

 

…………………………………………………………

 

 

【S.O.N.G艦内 通信司令室】

 

 

藤尭「ん……?

貨物室の監視映像に不備……?」

 

友里「え?ほんと……。

今あっちに誰かいるかしら?」

 

 

情報処理担当の藤尭と友里が貨物室内の監視映像が遮断されたことを確認する。

友里は貨物室に通ずる通信機を起動させるが……。

 

 

友里「………………。」

 

藤尭「誰も応答しない……?」

 

友里「ええ。おかしいわね……。

今は貨物の搬入を行っているはずなのだけれど……。」

 

藤尭「こっちでもカメラにアクセスを掛けてるんだけど、全然反応がない。

故障かな?」

 

 

映像の回復を試みようと、藤尭は監視カメラにアクセスをかけるが復旧は不可能だった。

 

 

錬金術師2「いいや♪︎

僕らの仲間が壊したんだよ♪︎

見られちゃマズイからね♪︎」

 

藤尭&友里「!!?」

 

 

通信司令室に突如、小太りの錬金術師が姿を現す。

 

 

藤尭「ど、どうやってここに!!?」

 

錬金術師2「それを知る必要は君達には無いよ♪︎

とりあえず……、僕達の邪魔が出来ないよう眠ってもらおうか♪︎」

 

友里「くっ!」

 

 

友里は、緊急事態用の警告ベルを鳴らそうと試みる。

しかし………、、、

 

 

《キィィィィ……ッン!!!!!》

 

《ガチィィィ……ッン!!!!!》

 

 

友里「うああっ!!!」

 

藤尭「ぐっ!!ううっ!!」

 

 

装者達に容易に伝達することを小太りの錬金術師は許さず、捕縛術式にて通信司令室に居た全S.O.N.Gスタッフを拘束した。

 

 

錬金術師2「邪魔はさせないって言ったでしょ♪︎

さあ、おやすみの時間だ♪︎」

 

錬金術師3「ほっほっ♪︎」

 

 

《キィィィィ………ッン!!!!!》

 

 

藤尭「う………っ、、、」

 

友里「あ………っ、、、」

 

 

合図と共に老齢の錬金術師が現れ、催眠術式を藤尭達に使用する。

スタッフは全員、捕縛されたままその場で眠りについてしまった。

 

 

錬金術師3「いっちょうあがりじゃ♪︎」

 

錬金術師2「通信司令室は制圧できたよ♪︎

今現在の艦内データを調べるね♪︎」

 

 

艦内のデータベースと監視カメラへアクセスし、誰がどの場所に居るかを詳細に調べ出す。

 

 

錬金術師2「響ちゃん、翼ちゃん、クリスちゃんはトレーニングルームに居るね♪︎

マリアちゃん達は……っと。」

 

錬金術師3「ふむ……。

医務室近くの廊下を歩いておるようじゃ♪︎

上手くバラけておるのう♪︎」

 

錬金術師1(通信)「了解です……♪︎」

 

錬金術師2「他にもスタッフが何人か艦内に居るけど、ど〜する?」

 

錬金術師1(通信)「そちらは問題ありません♪︎

"次の段階"へ進めば、居ないにも等しいですから……♪︎」

 

錬金術師2「そうだね♪︎」

 

錬金術師3「じゃが厄介なのは、風鳴弦十郎がガングニール装者達の所へ向かっておるという事じゃ。

もうしばらくで着いてしまうぞ。」

 

錬金術師1(通信)「なるほど。

であればいっそ、合流させてしまいましょう♪︎

まずは疲弊しきっているマリアくん達を狙います♪︎

それが片付き次第、響くん達に仕掛ければ良い♪︎

マリアくん達を片付けるまでは、こちらで隔壁を封鎖して幽閉しておきます♪︎

風鳴弦十郎もろとも、ね♪︎

いかがでしょう?」

 

錬金術師3「うむ。それでゆこう♪︎」

 

錬金術師2「了解♪︎

それじゃあ、合図はこっちで出すよ♪︎」

 

 

…………………………………………………………

 

 

【S.O.N.G トレーニングルーム】

 

 

《ウィィィ………ッン!》

 

 

響「あっ!師匠♪︎

来てくれたんですね♪︎」

 

弦十郎「弟子の頼みとあれば駆けつけるさ♪︎」

 

翼「司令もお忙しいのに、申し訳ありません。」

 

弦十郎「なぁに、これもオトナの務めだ♪︎

遠慮をすることはない♪︎」

 

クリス「遠慮ってんなら、このバカには縁遠い代物だな。

誰彼ムリヤリ引っ張ってくるんだからよ。」

 

響「クリスちゃんだって遠慮とか加減とか苦手なクセに〜。」

 

クリス「あ"あ"っ!!?」

 

弦十郎「はっはっはっ!

元気は有り余ってるようだな!

なら、その元気を全部俺にぶつけて来い!!!

全て受け止めてやる!!!!!」

 

響「押忍!!!」

 

 

《ビーーッ!!ビーーッ!!ビーーッ!!》

 

 

響・翼・クリス・弦十郎「っ!!!?」

 

 

艦内アナウンス

『緊急事態発生。緊急事態発生。

全隔壁を緊急封鎖。全隔壁を緊急封鎖。』

 

 

大音量で流れる警告音と緊急事態発生アナウンス。

突如鳴り響いた騒音に、響達は困惑した。

 

 

響「緊急事態!?」

 

翼「一体何がっ!?」

 

クリス「ま、まさか……っ!」

 

 

…………………………………………………………

 

 

【S.O.N.G 医務室】

 

 

《ビーーッ!!ビーーッ!!ビーーッ!!》

 

 

切歌「デデデデース!!!?

緊急事態って何デス!!!?」

 

調「わからない……!けど……、マリア……!」

 

マリア「ええ!きっと奴らよ!

エルフナイン!私達のギアを!」

 

エルフナイン「で、ですが……!」

 

マリア「迷っている暇はないの!

早く!!!」

 

エルフナイン「んっ!わかりました……っ。」

 

 

警告音が鳴り響く中、マリア達はエルフナインから自身のギアを受け取り、隔壁が閉鎖されてゆく廊下へと駆け出した。

 

 

マリア「切歌!調!行くわよ!」

 

切歌「はいデス!」

 

調「うん……!」

 

 

マリア「Seilien coffin airget-lamh tron…」

 

切歌「Zeios igalima raizen tron…」

 

調「Various shul shagana tron…」

 

 

マリア・切歌・調は聖詠を紡ぐ。

アガートラーム・イガリマ・シュルシャガナを纏い、3人は"彼ら"に目星をつけ艦内の探索を試みようとした。

 

 

マリア「通信司令室へ直行しましょう!

この緊急封鎖も奴らの仕業と考えれば、司令室を制圧している可能性が高いわ!」

 

切歌「分かったデス!」

 

調「なら、隔壁を壊して……、」

 

錬金術師1「その必要はありませんよ……♪︎」

 

調「っ!!?」

 

 

《キィィィィ………ッン!!!!!》

 

 

錬金術師1&調(バキラ)「……………。」

 

錬金術師2&セラ「………………。」

 

錬金術師3&レミ「………………。」

 

 

聞き覚えのある声をマリア達3人が耳にした時、目の前に魔法陣が展開し、転移魔法を使って錬金術師3人と自動人形達が姿を現した。

 

 

マリア「う……っ!?」

 

レミ「ふふ……♪︎」

 

調「ん……っ!」

 

調(バキラ)「ふふふ……♪︎」

 

 

レミを目の前にしてたじろぐマリア。

自身に変身したバキラを睨みつける調。

レミとバキラはそれぞれ2人に対し不敵な笑みを返した。

 

 

切歌「やっぱりお前達の仕業だったデスね!!!」

 

錬金術師2「ぐふふ♪︎その通り♪︎

また会えて嬉しいよ♪︎3人とも♪︎」

 

錬金術師3「この艦は既に儂らの手中に落ちた♪︎

最早逃げ道はどこにも無いぞ♪︎」

 

マリア「逃げるですって……?

それはこちらの台詞よ!!!

私達を閉じ込めたつもりでしょうけど、逃げ道が無いのはあなた達の方よ!!!」

 

 

たじろいでいたマリアは老齢の錬金術師の言葉に反応し、凄まじい剣幕で言葉を返す。

しかし、レミやバキラと同じく、老齢の錬金術師も不敵な笑みを返すだけで一切の動揺も見せなかった。

 

 

錬金術師1「ふふふ……♪︎

あれだけの恥辱を受けてなお、噛み付く威勢があるとは……♪︎

やはり君達装者は、素晴らしく気高い精神を持ち合わせている……♪︎

再びそれを汚す機会が訪れたのは、幸運としか言いようがありません……♪︎」

 

切歌「なに意味のわからないこと言ってるデスか!!!」

 

錬金術師1「ふふふ……♪︎

ついに終わったのですよ……♪︎

あなた達に壊された……、嬌声石の再錬金がね♪︎」

 

切歌「なっ!!?」

 

マリア「みすみす使わせたりなんかしないわ!!!

あなた達の言う嬌声石の性質は、ノイズとの融合を可能にするというもの……!

それさえ防げば……っ!」

 

錬金術師2「ぐっふっふ♪︎」

 

錬金術師3「ほっほっほっ♪︎」

 

調「っ!? 何がおかしいの……?」

 

錬金術師1「ふふふふふ……♪︎

いえ……♪︎なら残念だったと言う他ありません……♪︎

ノイズは必要ありません……♪︎

それよりも遥かに優れた器があるのですから……♪︎」

 

マリア「え……っ、、、?」

 

 

調(バキラ)「ふふふ……♪︎」

 

セラ「……………。」

 

レミ「ふふ……♪︎」

 

マリア・切歌・調「あ……っ!!!?」

 

 

自動人形バキラ、セラ、レミ。

錬金術師達に仕える三機がそれぞれ胸元を曝け出す。

首から提げられた見覚えのあるペンダントが黒く、妖しく輝いていた。

 

 

マリア「そんな……!まさか……!」

 

錬金術師1「嬌声石で融合が可能なのは、ノイズだけではありません……♪︎」

 

調(バキラ)「マスターの力をこの身に受けた自動人形(わたしたち)との融合♪︎

まさしく究極の進化と言えるでしょう♪︎」

 

錬金術師2「ノイズとの融合とは比べ物にならないほどの力を、僕達は手にするんだ♪︎」

 

セラ「出力は……、前回の融合をおよそ200%上回る計算です……。」

 

錬金術師3「より洗練された力……♪︎

擬似とは言えど、最早その力は本物の聖遺物に匹敵する……♪︎」

 

レミ「今の貴様らでは……、手も足も出ないという事だ♪︎」

 

錬金術師1「お見せしましょう……♪︎

我々の最高到達点を……♪︎」

 

 

《ス……ッ、パァァァァ……ッ!!!!!》

 

 

錬金術師達がそれぞれの自動人形の胸元に触れると、黒い嬌声石が強い光を放ち輝いた。

 

 

マリア「う………っ!!?」

 

切歌「ま、眩しいデス……っ!!」

 

調「く……っ!!」

 

 

錬金術師達の体が瞬く間に粒子化し、自動人形の体へと溶け込んでゆく。

嬌声石の輝きが静かに消えゆくと同時に、錬金術師達と自動人形の完全融合が完了した。

 

 

調(バキラ)「……………ふ……、ふふ………♪︎

あははははははっ!!!!!

なんて素晴らしい力でしょうか!!!!!

マスターのお力をこの身に感じる!!!!!

これが!!嬌声石の力!!!!!」

 

セラ「出力……217%を算出……。

融合係数クリア……、完全融合成功……。」

 

レミ「ふふ……♪︎バキラ……♪︎

興奮しすぎて物真似を忘れているぞ……♪︎

はしゃぐ気持ちは分かるが……、な♪︎」

 

 

首に提げられていた嬌声石の黒いペンダントが、自身のマスター達との完全融合を遂げることで直接それぞれの胸元に埋め込まれた。

バキラ、セラ、レミ、3人は共に異質な雰囲気を見に宿し、マリア達に凄まじいプレッシャーを与える。

 

 

マリア「く……っ!」

 

調(バキラ)「これがはしゃがずにいられますか……!

私達はこの瞬間、世界で最も優れたオートスコアラーとなったのですよ……!

あなた達も感じているでしょう!?

邪悪で……!魅惑的で……!

洗練されたこの力を……!!!」

 

セラ「……………。」

 

レミ「あぁ……♪︎感じるとも……♪︎

だからこそ……、この力……、無闇に振るうことほど愚かしいことはない……♪︎」

 

マリア「ん………っ!

絶対にあなた達の思い通りにはさせないわ……!!!

ここでまとめて片付ける……!!!」

 

調(バキラ)「く……、ふふふ……っ♪︎

止められませんよ……♪︎あなた達には……♪︎」

 

 

 

《ズズズズズズ………ッ!!!!!》

 

 

調「っ!!?」

 

切歌「デデェス!!?」

 

 

バキラ達の体が、まるで水中へ沈んでゆくように S.O.N.G艦内の床に吸い込まれてゆく。

彼女達の姿を消えるのを止められず、マリア達はただただ驚愕するばかりだった。

 

 

マリア「き、消えた!?

一体どこへっ!!?」

 

 

《ゴゴ……ッ、ゴゴゴゴゴ……ッ!!!!!》

 

 

マリア「うっ!!?」

 

切歌「な、何事デス!!?」

 

調「艦が……、揺れて……っ!!?」

 

 

艦内が激しく振動すると共に激しい轟音が轟く。

轟音が鳴り静まると共に、S.O.N.G艦内部に変化が起こり始めた。

 

 

《グニャ……ッ!!グニャニャ……ッ!!!!》

 

《ギギギギ……ッ!!!ゴゴゴゴ……ッ!!!》

 

 

マリア「くっ!!?

何が起こっているのっ!!?

は……っ!!?」

 

 

《ギギ……ッ!!!ギュルルルッ!!!!!》

 

 

切歌&調「え………っ!!?」

 

マリア「危ない……っ!!!」

 

 

《ギュルルルッ!!!!ギチィィィ!!!!》

 

 

マリア「ぐうううっ!!!!」

 

 

艦内の一部が突然変異し、ケーブルのような長細い鉄線が切歌と調を襲った。

しかし、マリアは間一髪で切歌と調を突き飛ばし2人の拘束を食い止めると同時に、代わりにマリアだけがケーブルにきつく拘束されてしまう。

 

 

切歌&調「マリア!!!!!」

 

マリア「うっ!!ぐっ!!!

逃げ……、なさい……っ!2人とも……!」

 

切歌「い、嫌デス!!!調!!!」

 

調「うん……っ!!!」

 

 

切歌と調はイガリマとシュルシャガナを構え振りかざし、マリアを拘束しているケーブルの切断を図る。

 

 

切歌&調「はぁぁぁぁ!!!!!!」

 

 

《ギィィィ……ッン!!!!!》

 

《ガギィィィ……ッン!!!!!》

 

 

調「っ!!? 斬れ……、ない……っ!?」

 

切歌「ビクともしないデスっ!!?」

 

 

《ギュルルルッ!!!!!ガポッ!!!!》

 

 

切歌「んぐっ!!?」

 

調「切ちゃ……っ!!?」

 

 

《ギュルルルッ!!!!ガポッ!!!!!》

 

 

調「むぐっ!!!?(何っ!?これっ!!?)」

 

 

切歌と調の口を、先端がマスク型になったケーブルが覆い塞ぐ。

四股も長いケーブルで絡め取られ、マリア達は宙に浮かされたまま拘束された。

 

 

《ぷしゅうぅぅぅ……っ!!!!!》

 

《ぷしゅしゅうぅぅぅ……っ!!!!!》

 

 

切歌「ふぐっ!!?んんっ!!!?

(な、何か噴き出て……っ!!?)」

 

調「ん……っ!!ぐ……っ!!?

(これは……、ガス……っ!!?)」

 

 

口を覆っていたマスクから、ピンク色のガスが噴出する。

切歌と調にはそれを吸い込む以外の道はなく、怪しいガスを肺に招くしかなかった。

 

 

切歌&調「んんんんっ!!!!!」

 

 

《ぷしゅっ!!!ぷしゃあああっ!!!!》

 

 

マリア「っ!!?切歌!!?調!!?」

 

 

突如、切歌と調の体がビクンッ!と痙攣し、インナー越しに秘部から勢いよく潮が吹き出る。

マスクから噴出したガスの正体は、濃縮された媚薬ガスだった。

 

 

切歌「んんんっ!!!んふぅ!!!!

(これ……っ!ダメ……、デス……っ!

息するたび……、頭しびれ……っ!!!)」

 

調「んふーーっ!!んんんっ!!!

(駄目……っ!意識が……っ!)」

 

 

《ビクビクビク……ッ!!!!!》

 

《ガクン……ッ!!!》

 

 

切歌と調は特濃の媚薬ガスに脳と肺を犯され、そのまま失神してしまう。

体は微かに震えたまま、2人はガクン!とうなだれた。

 

 

マリア「そん……、な……、、、あっ!!?」

 

 

《ギュルルル……ッ!!!》

 

《ギュルルル……ッ!!!》

 

 

再び艦内が変質し、壁の両極に大きな丸いゲートが出現した。

切歌と調を拘束したまま、ケーブルはその丸ゲートの中へと引き下がってゆく。

 

 

マリア「ま、待ちなさい……っ!!!

ふたりを放し……、、、!!?」

 

 

《ギュルルルッ!!!!ガポォッ!!!!》

 

 

マリア「うぐっ!!!?」

 

 

《ぷしゅしゅしゅうぅぅぅ!!!!!!》

 

 

マリア「んんんんんっ!!!!!!」

 

 

マリアも同じくガスマスクを装着させられ、特濃媚薬ガスを流し込まれる。

 

 

マリア「(こんな……、、、!

また……、何もできずに……、、、!

切歌………、、、!調………、、、!

ごめんな……、さ………、、、)」

 

 

《ぷしゃあっ!!!!!》

 

《ガクン………ッ!!!》

 

 

媚薬ガスに脳をトロかされ、薄れる視界の中、切歌と調が壁へと呑み込まれる様をマリアは見送る。

自身も脳と肺に快楽物質を注がれ失神した後、変質した艦内の床へとずぶずぶ沈みこんでいった。

艦内は何事も無かったかのように元の様相に戻り、警報音だけが廊下に響いている。

 

 

《ググ……、ググググ……ッ!》

 

 

10cm程開いていた自動扉がゆっくりと開く。

医務室の扉を、中に身を潜めていたエルフナインがこじ開けたのだ。

 

 

エルフナイン「く………っ!う………っ!

マリアさん……、切歌さん……、調さん………、、、

ん…………っ!」

 

 

 

…………………………………………………………

 

 

【S.O.N.G艦内 トレーニングルーム】

 

 

弦十郎「おあああぁぁぁぁ!!!!!!」

 

 

《ズゴォォォォンッ!!!!!!》

 

 

響「だあああぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

 

《バゴォォォッ!!!!!》

 

 

トレーニングルームへと幽閉された響、翼、クリス、そして風鳴弦十郎は何とか部屋からの脱出を試みる。

しかし、艦内は硬化および形状記憶が施され、響達の攻撃を受けても直ぐに再生されてしまうよう変質していた。

 

 

弦十郎「ぬうっ!!やはり駄目か!!」

 

響「師匠と私の全力でビクともしないなんて……っ!」

 

翼「これが奴らの仕業ならば、私達を分断するのが狙いのはず……!

どんな手段を使ってもここを突破しなければ……!」

 

クリス「ったりめぇだ!!!続けるぞ!!!」

 

 

???「無駄な抵抗はやめた方が良いですよ……♪︎」

 

 

響・翼・クリス・弦十郎「っ!!!?」

 

 

響達の背後から聞き馴染みのある声が届く。

艦内の床から波紋を広げ、月読調の姿をした何かが姿を現したのだ。

 

 

響「し、調……、ちゃん?」

 

弦十郎「違う!!!

奴は調くんではない!!!

敵のオートスコアラーだ!!!!!」

 

響「っ!? んっ!!!」

 

 

弦十郎の言葉に響は調(バキラ)に敵意の視線を向けた。

調(バキラ)は怪しい笑みを浮かべ、その場にいた4人すべての視線を受け止める。

 

 

調(バキラ)「ネタばらしの手間が省けて幸いです♪︎」

 

翼「小賢しい真似事を……!!!」

 

クリス「こっちの神経を逆撫でしやがって……!

覚悟は出来てるんだろうな!!!」

 

調(バキラ「そう声を荒らげないでください……♪︎

それに今、状況も立場も上にいるのは私たちの方なんですよ……?」

 

翼「んっ!どういう意味だ!!」

 

調(バキラ)「この艦は、すでに私達の手中……♪︎

いえ、私達そのもの……、と言った方が正しいでしょうか……♪︎」

 

 

《キラン…………ッ、、、》

 

 

響「っ!!? その胸の宝石!まさか!」

 

 

調(バキラ)の胸に埋め込まれた黒い宝石が輝くのを見逃さなかった響は、それが自分達を苦しめた嬌声石であることを認識する。

 

 

調(バキラ)「ええ♪︎完成した嬌声石を使い、今この艦は私達の体の一部となったのです♪︎」

 

弦十郎「この艦と融合したというのか!?」

 

調(バキラ)「簡単に言うならそうですね……♪︎

もう少し複雑な術式ですが……♪︎

その言葉を敢えて受け取るならば、あなた方は私達の体の中にいる事になります……♪︎」

 

響「そ、そんな……!」

 

調(バキラ)「しかしまだ完全ではありません……。

流石は最後の砦であるS.O.N.G艦……。

防衛システムが幾重にも連なっているせいで、容易には掌握出来なくなっていますね……。」

 

弦十郎「見くびってもらっては困る。

こちらも賊に備えて、やれる対策は完璧に施してあるのだよ……!」

 

調(バキラ)「ふふ……♪︎

ですがそれも時間の問題です……♪︎

すでに捕らえたアガートラームの装者達を完全に堕としきれば、私達は更なる力を得て完全な存在となるでしょうから……♪︎」

 

翼「っ!!? マリア達が……っ!?」

 

調(バキラ)「彼女達だけではありません……♪︎

あなた方も………、、、、、」

 

 

《グニュ……ッ!!グニュニュッ!!!!》

 

 

響「えっ!!?」

 

 

調(バキラ)が液状化し、床に広がってゆく。

広がったドロドロの液体から4つの柱が形成され、そのひとつひたつが人型を模していった。

大小様々な4つの人型は次第に色濃く、輪郭もハッキリとしてゆき、変態の完成に至る。

その姿に響達は驚愕した。

 

 

響「あっ!!?」

 

響(バキラ)「ふ……♪︎」

 

翼「なに……っ!?」

 

翼(バキラ)「ふふふ……♪︎」

 

弦十郎「まさか……っ!」

 

弦十郎(バキラ)「ふん……♪︎」

 

クリス「冗談だろ……っ!?」

 

クリス(バキラ)「はは……♪︎」

 

 

バキラは自身の体を4体に分離し、それぞれが響・翼・クリス・弦十郎へと姿を変え並び立った。

 

 

響(バキラ)「凄いでしょ……♪︎

これが再錬成した嬌声石のチカラだよ……♪︎」

 

翼(バキラ)「貴様達はここで私達と遊んでもらう……♪︎

この艦のすべてのシステムを掌握するまで……、な♪︎」

 

クリス(バキラ)「本体は向こうで手が離せないからな……♪︎

あたしらが代わりだ……♪︎」

 

弦十郎(バキラ)「単純な力比べだ……♪︎

この嬌声石の力、存分に振るわせてもらう……♪︎」

 

響「う……っ!」

 

翼「気味の悪い……っ!」

 

クリス「自分と戦えってのかよ……っ!」

 

弦十郎「狼狽えるなっ!!!!!!!」

 

響・翼・クリス「っ!!!?」

 

 

部屋中に響き渡る弦十郎の"喝"に響達は体を震わせる。

ビリビリと伝わる振動にバキラ分身体達も表情を強ばらせた。

 

 

弦十郎「自分に打ち勝てずして、敵に打ち勝てるものかよ!!!!!」

 

響・翼・クリス「……っ!!!!!」

 

弦十郎「なし崩し的とはいえ、敵が正々堂々を望むならば応えるべきだ!!!

それこそ俺達の独壇場だろう!!!!!

構えろ!!!迎え撃て!!!!!!」

 

響「っ!!!!! 押忍!!!!!!」

 

翼「司令の言葉、この身にしかと受け取りました!!!!!」

 

クリス「おっさんの言う通り、全部まとめてブチ飛ばす!!!!」

 

 

全バキラ「…………ふっ♪︎面白い♪︎」

 

響(バキラ)「じゃあ始めましょう……♪︎

これが最後の……、交響曲です……♪︎」

 

 

 

 

 

 




後書きでも失礼いたします。ヨロズ堂です。
いかがでしたでしょうか?
導入パートとはいえ、かなりの文章量だったのでお疲れになったと思います。
ここからマリア達と錬金術師達の戦い(?)が繰り広げられますので、ぜひとも楽しみにして頂きたい所存です。
導入パートで久しぶりに響達の絡みを書けたのは新鮮でとても楽しかったですね♪︎

長く期間を空けてしまったので書き方や効果音の描写が少し変化していると思いますが、常に新しい書き方を模索しておりますのでそこは温かい目で見て頂ければ……、と。
書いていなさすぎて、このパート以前の話にすべて目を通したのですが書き方が気になる箇所がいくつもあり、また時間を見つけて加筆修正など出来ればと思っています。
ようやく再スタートを切れて、わたくし個人としては非常に喜ばしいと同時に皆様への謝罪とこれまでの感謝が行える事に感激しています。
これからまた精進していきますので、ヨロズ堂とその作品達をどうぞよろしくお願い申し上げます。

それではまた次のパートで……。性癖は無限大、ヨロズ堂でした。
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