「た、立花、響?」
俺は目の前のボブカットの少女が名乗った名前……立花響という名を聞いて、思わず驚愕の声を出してしまう。でも仕方がないだろう。何しろ、俺と未来がこの街に来た最大の目的たる人物が、今目の前にいるのだから。
「そうですけど……それがどうかしましたか?」
「い、いや……お前の名前が俺の知り合いの名前によく似ていてな」
「……そうですか」
立花はそれを聞いて興味を失ったのか再び黙る。とっさに誤魔化したので特に悟られずに済んだが、俺の内心は穏やかではなかった。
(おいおい……まさかこんなところで立花と出会うなんて! しかもこいつ、なんか突き飛ばされてたよな?)
俺は頭がパニックになりつつも周囲の警戒をしながら、自分の無事を伝えるため、未来のスマホにメールを送る。すると秒で未来からの返信が返ってくる。その返信にはただ一言、こう書かれていた。
『後でお話があります』
(あ、やばい……これは)
文面から伝わる圧を感じて俺がひとり背筋を凍らせていると、立花はしゃがみこんでぶつぶつと何かを言い始める。
「今日も死にぞこなったなぁ……」
声が小さいのでよく聞こえなかったものの、どこか残念がっている様子だ。立花のことは未来から聞いているが、今の立花の様子は聞いていたよりもかなりひどい。服の袖から見えているのだけでも、痛ましい傷の跡が見て取れる。いじめによってできたものだろうか。
俺はできるだけ地雷を踏まないよう、慎重に問いかけてみる。
「なぁ立花、さっき誰かに突き飛ばされていたようだけど……」
「……別になんでもないです。ただ避難中にぶつかっただけですから……」
「いやどう見てもぶつかってる風には……」
「なんでもないって言ってるでしょっ!? 本当にぶつかっただけなんですから!」
立花はあくまでぶつかっただけと言い張る。しかし強い口調とは裏腹に、立花の顔は何かに怯えるかのように歪んでいた。やはり今の状態で聞きだすのは難しいか。
(……未来と会ったらどんな反応するんだろうな)
これからどうやって未来と会わせようかと考えていると、ライズフォンに未来からメールの着信が入る。どうやらシャッターが空いたらしく、ノイズの警報は解除されたようだ。
「とりあえず、家まで送る。ここから徒歩じゃキツいだろう」
「……別に結構ですよ」
「道分かるのか?」
「……歩いてれば、そのうち家に着きます」
「それ大概家に着かないやつだから。いいから俺をタクシー代わりに使え。さっき猛ダッシュした詫びってことで」
「……ありがとうございます」
なんやかんやお礼を言ってくるあたり、立花はまだ完全には壊れてなさそうなことに安堵した俺は、ライズスコーピオンに立花を乗せて家まで送り届けた。その後、俺は未来と合流したのだが……。
「…………」
案の定、未来は滅茶苦茶に怒っていた。何か言うわけでもなく、ただただじっと睨みつけているだけにも関わらず、とんでもない圧を感じる。
「……悪かった」
「……」
俺が一言謝罪の言葉を口にして頭を下げると、未来は黙って俺に抱き着いてくる。少しして、未来が声を震わせながら、
「……無事で、よかったっ」
と言うと、直後に俺の胸に顔を埋めて泣き始めた。俺は何も言わず、未来の背中に腕を回して抱きしめ返す。
「心配をかけた」
「……本当ですよっ……もう、てっきり死んでしまったんじゃないかって。もし修哉さんがいなくなったら、私はっ……」
未来が泣き止むまで、俺はしばらくそのまま動かないでいた。そして未来が落ち着いてから、俺は立花と出会ったことを伝える。
「え、響と会ったんですかっ!?」
「あぁ。あいつ、誰かに突き飛ばされていてな。それを見て俺が駆け付けたんだけど、まさか立花だなんて思いもしなかった」
結果的にとはいえ、立花を救えてよかった。もしあの時、俺があのまま未来とシェルターに留まっていたら、そのまま立花は死んでいただろう。そうなれば、未来との取引が果たせなくなるだけでなく、今までの時間がすべて無駄になる。
「それで、響はどうでしたか?」
「……はっきりいって、かなりひどい状態だ。会話はできるけど、地雷を踏んだらヤバい」
「そう、ですか」
未来は悲し気な表情で顔を俯かせる。その表情には、立花に対して責任のようなものを感じているようにも見えた。けどあと少しで、そんなわだかまりも含めて話し合える時が来る。その時までの辛抱だ。
「どうする? 一応立花の家の場所は把握してるし、すぐに会うことも出来るだろうが……」
「……少し、様子を見ます。いきなり押しかけても、迷惑でしょうし」
「……分かった」
俺たちはしばらくこの街に滞在して、じっくり立花と関わっていくことにした。ひとまずこれからの方針が決まったこともあり、俺と未来は今日の宿泊先を探していたのだが……。
「……どこもかしこもラブホテルだらけだな」
「……そうですね」
俺たちの周りにはいかがわしいホテルしかなかった。どうやら今俺たちがいるのはホテル街らしく、俺たちの周りには腕を組んだ男女がそれはそれは多かった。
既に高校を卒業してる俺はともかく、18歳ですらない未来はラブホテルに泊まることはできない。年齢を偽ることはできるかもしれないが、怪しまれて通報されたら一発アウトだ。特に俺が。
(……別の場所探すか)
俺はライズフォンを取り出して、近くの宿泊できそうな施設を探す。すると近くに、未成年でも利用できる(厳密には黙認と言った方が正しいか?)ホテルが見つかった。
俺は未来に、そのホテルに向かおうと伝える。未来は特に何も言わず承諾するが、その顔はどこか赤みがかっていた。
「……あの、修哉さん」
「なんだ?」
「その……手を、繋いでくれませんか?」
「……分かった」
こうして俺と未来は、互いに離れないよう手を繋ぎながら今日の宿となるホテルに向かう。向かっている途中、そこかしこから喘ぎ声のようなものが聞こえてきて、俺と未来は何とも言えない気持ちになった。気が付けば、俺と未来は腕を絡ませ合って歩いていた。
***
その後、無事にホテルに辿り着いた俺と未来は、受付を済ませて部屋へと向かっていた。
「受付の人、なんかすごい顔をしてたな」
「そ、そうですね。なんだか怖い顔をしてましたけど……大丈夫ですかね?」
「大丈夫だろ……多分」
部屋に向かう直前、受付の人から『何かあっても一切責任は取りませんよ』と怖い顔で言われただけだし。
「部屋はここだな」
俺は部屋の鍵を使って、ドアを開ける。
「これは……」
「あ、あはは……」
部屋の中を見て、俺と未来は言葉を失った。部屋中に広がるピンク色の内装に、ダブルサイズのベッド。その近くの棚には、様々な器具が置かれている。
(ローションに鞭……ロープまである)
他にもいろんな道具が用意されている。一体何に使えっていうのか。使う用途なんて一つしかないけど。
「……とりあえず、シャワー浴びるか」
「……はい」
俺と未来は交互にシャワーを浴びる。先にシャワーを浴びた俺は、部屋に備わっていたバスローブを身に着けて、ベッドの上で未来を待つ。
「お、お待たせしました」
しばらくして、未来がバスローブ姿でシャワールームから出てきた。ほんのりと火照った肌にバスローブは目に毒である。加えて恥ずかしそうに身をよじる未来が、さらに扇情を煽る。
「バスローブを着るなんて初めてだ」
「私もです……というか、ラブホテルに泊まること自体が、初めてというか……」
それから俺と未来はしばらく話していたが、話しているうちに未来が手を絡ませてきた。そうしているうちに、段々と距離が近くなっていく。
「んちゅ……れろっ♡」
「んぅ♡ちゅる♡れろぉ♡」
気が付けば、俺と未来は互いに抱き合って激しいキスをしていた。バスローブはとっくに脱ぎ捨てられており、ベッドの上で俺と未来は、裸で抱きあいながら舌を絡ませ合う。
「……今日の未来、ちょっと激しくないか?」
「……気のせいです」
未来はそう言うと、俺をベッドに押し倒して、俺の体の上に覆いかぶさる。すると突然、未来は俺の乳首を指で弄り始めた。突然のことに、俺は変な声を出して体をビクッとさせてしまう。
「ちょ!? いきなり何を……!」
「……」
「……未来?」
俺は未来の顔を見る。未来の瞳は、どこか嗜虐心に満ちた瞳をしていた。それを見て俺は悟る。
(……これ、もしかしてまだ根に持っていらっしゃる?)
「今日は結果的に修哉さんのおかげで響は助かりました。でも、あなたが一人で突っ走ったことには変わりないですよね?」
「いやまぁ……その、なんだ。それについてはちゃんと反省して……」
「……今日は私が気持ちよくしてあげますので、修哉さんは動かないでくださいね?」
すると未来は、乳首を舌で舐めながら、俺の肉竿を手でしごき始めた。
「くっ……」
「ふふっ……耐えている修哉さんってそんな顔なんですね♡」
未来は笑顔を見せながら、手と舌を巧みに使って俺の興奮を煽っていく。時々亀頭を指の先でクリクリと弄りながら、乳首を噛んでくる。それはもう、実に楽しそうに。
「気持ちいいですか? 修哉さん?」
「あ、それヤバいっ」
「ふふふっ……♡」
未来の手の動きが速くなってきた。それに伴って、俺の射精欲も強くなってくる。だがもう少しでイキそうってところで、途端に動きを止めて絶頂を阻止してくる。それがもどかしくてたまらない。
「おちんちんこんなにおっきくしちゃって……♡」
「……そりゃ、こんなことされたら、誰だってこうなるっ」
「必死に耐える修哉さんの顔……素敵ですっ♡」
俺は嗜虐心丸出しの未来に段々と苛立ちを覚えてくる。先ほどから、絶妙なタイミングで射精を阻止してくる未来に対して、この溢れんばかりに膨れ上がった性欲をぶつけたい衝動に駆られる。それほど未来の言葉は、俺の性欲を煽ってくるのだ。
「イキそうですか?」
「あぁ、もう……限界だっ!」
「いいですよっ……そのまま、イっちゃってください♡ほら、イっちゃえ♡」
未来が亀頭を重点的に責めてくる。その責めに耐えられなくなった俺は、溜まりに溜まった性を解き放った。
びゅるるるるるる♡びゅく♡びゅく♡
「ぐぅ……! で、でるっ!」
「ひゃあ♡すごい……修哉さんのおちんちんから、精液がどぴゅどぴゅ出てますよ♡」
未来が耳元でささやきながら、もっともっとと射精を促してくる。ずっと射精できなかったもどかしさから解放されたからか、なかなか射精は止まらなかった。
「こ、腰が抜けるかと思った……」
「まだ終わりじゃありませんよ?」
「へっ?」
そう言うと未来は、未だ天高くそり立っている俺の肉竿を、自身の秘所の入り口にあてがっていた。
「ちょ、ちょっと待ってくれ。今はイったばかりで……」
「駄目ですよ? 私はまだ気持ちよくなっていないんですから、もう少し頑張ってください」
俺の制止も聞く耳持たずで、未来は騎乗位の体勢で肉竿を膣内に入れていく。今しがた射精したばかりで敏感になっていた俺は、己の愚息が膣肉に包まれると同時に、変な声を出してしまう。
「んっ……くぅ♡おちんちん、奥まで入りましたよ♡」
「うおっ!? み、未来……これはヤバ」
「それじゃあ、動かしますね」
未来は両手を俺の体の上に乗せながら、ゆっくりと腰を動かし始める。しかしすぐに動きが速くなり、それに伴って俺の肉竿への刺激が強まっていく。
「ちょ、速いって未来っ! そんなに速くされたら……!」
「あんっ♡はうっ♡……いくら何でも早くないですか? もう少し頑張ってくださいっ♡」
未来の腰の動きはますます速くなっていく。このままではあっという間に限界を迎えてしまうだろう。そう考えた俺は、思わず自分から腰を突き上げてしまった。
「ひぃん!? い、いきなり腰を突き上げないでください……♡」
「……少しばかり、悪戯が過ぎるんじゃないか、未来?」
「へっ……?」
俺はいきなりの刺激に驚く顔をしている未来を他所に、未来の腰を掴んで上から突き始める。
「おぉ!? んぁぁ! ♡しゅ、修哉さんっ、急に下からおマンコ突かないでぇ♡」
「さっきまでさんざん悪戯させてやったろ? 今度は未来が責められる番だ」
「そ、そんなぁ……♡あっ♡そこ、だめぇ! ♡」
一転して俺が責める番になった。未来にはさんざん焦らされまくったからな。さっきの礼をしてやらないと。
「ほらっ、下から突かれるのはどうだっ!」
「ひぐっ♡あはぁ! ま、待ってください! そんなに激しくされたら……!」
「どうした? イキそうなのか?」
「はいっ♡だから、もうっ……♡」
未来は絶頂に備えて俺の方に体を傾けてくる。しかし未来が絶頂を迎えかけた直前、俺はピタッと腰の動きを止める。
「え……?」
「駄目だろ……俺より先に限界迎えちゃ」
「ど、どうして……もうちょっとで……」
未来は切なげな顔をして、俺を見つめてくる。未来は腰を動かそうとするも、俺が腰を掴んでいるためにうごかすことができない。
「気持ちよくしてほしいか?」
「あぅ……気持ちよくなりたいですっ……」
「そうか……でも駄目だ」
「そ、そんなぁ……お願いします、イかせてくださいぃ……」
泣きそうな顔をしながら、未来は懇願してきた。さすがに可哀想になってきたのでちゃんと気持ちよくさせようと考えた俺は、未来をベッドの上に四つん這いにさせる。
「冗談だ。しっかりイかせてやるから」
「……本当ですか? でも、なんで四つん這いになる必要が……」
「そうすればもっと気持ちよくなれるからだぞ。こういう風に、なっ!」
俺はそう言って、後ろから未来の腰を掴んで抽挿を開始する。いわゆるバックの体位で、さっきとは違う部分が刺激され、俺も未来もこの間とは違う快楽を味わっていた。
「あはぁ! はっ♡あっ♡あぅぅ♡う、後ろから、おマンコ突かれてるっ♡さっきと違うとこ、おちんちんが擦れてっ♡き、気持ちいいぃぃ!」
未来は舌を出してだらしない顔をしながら、必死に快楽を貪っている。それを見た俺は溢れる性欲が抑えきれず、未来をベッドにうつぶせで寝かせ、その上に覆いかぶさる形で激しく未来の肉壺を犯す。それは他人から見れば、まさに獣の交尾のようにしか見えないだろう。
「ひぎっ♡あうっ♡はぁぁん♡もう駄目、おかしくなっちゃうぅぅ!」
「はぁ、はぁ……! そろそろ出すぞ未来っ!」
「私も……もう、イっちゃう! イっちゃいますっ!」
俺と未来は互いに絶頂まで駆け上るかの如く、息を荒くして交尾する。なにも考えず、このメスを犯したい。目の前で喘ぐこのメスを、俺のものにしたい。そんな汚い欲望が、次から次へと溢れてくる。
「ぐっ……出るっ!」
びゅるるるるるる♡びゅく♡びゅく♡ぶびゅるるるるるる♡
直後、俺はその汚い欲望を爆発させ、濃厚な白濁液と共に未来の中に注ぎ込んだ。
「あはぁぁぁぁぁ! きたぁ! 精液きたぁぁぁぁぁぁ♡♡♡」
未来は思いっきり膣肉を締め付け、一滴残さず搾り取ろうとする。やがて未来の子宮の許容範囲を超え、未来のマンコから受け止めきれなかった精液が溢れてくる。
「はぁ……はぁ……」
「あぅ♡はぁ、はぁ……♡」
俺と未来はしばらくそのまま動けなかった。互いにかろうじて顔を動かし、俺と未来は舌を絡ませ合う。
「んぶっ……ちゅる♡れろぉ♡……しゅうやさん……♡好き、好きです♡」
「ちゅるっ……俺もだ、未来っ」
「んぁ……♡うれしい……♡ちゅっ♡あむっ♡はぁ♡」
ようやく落ち着いてきた俺は、ゆっくりと未来の膣内から肉竿を引き抜く。引き抜くと同時に、滝のような精液が秘所から飛び出てきた。
「んぁぁ……だしすぎですよ……♡」
「そりゃ、あれだけ性欲煽られたらこんなに出ちまうって……」
「……修哉さん」
未来はまだ絶頂の余韻が残っている顔で、俺に抱き着いてくる。
「……もしあなたとの取引が終わっても、そばにいさせてくれますか?」
「……それは」
「わかってます。あくまで私たちは、取引をしているから一緒に行動してるだけだって。でも……」
そう言うと未来は、俺の唇に軽くキスをする。そして俺の目をジッと見つめながら、
「あなたを好きだという気持ち、嘘じゃないですから」
と言い放った。それを言うと恥ずかしくなったのか、未来は顔を赤くして目をそらす。そんな未来が愛おしくなって、俺は優しく未来を抱き寄せる。
「……ありがとう」
そう言いながら、俺は未来と共にベッドに倒れ、深い眠りについたのだった。
響との再会はもう少しだけ先になります。
次回はエロ無しの予定です。