「いやぁ、今回の1件もまた人間は本当に色々と愚かだよねぇ」
そう、死に神ちゃんは、今回の事件に関してを振り返りながら、呟く。
「ご主人様は、どう思う? 実際には?」
「僕は、まぁ、死に神ちゃんと一緒にいて、色々とは思ったよ。好きな人がいたけど、快楽に負けちゃって」
「まぁ、それをさらに取ったのが、ご主人様なんだけどねぇ」
「うぐっ……でも、それはまぁ」
その事に関して、僕も反論する事はできない。
これまで、僕が行った事を考えれば。
「まぁ、俺様ちゃんからしたら、別にどうでも良いけどね。何よりもご主人様、あのままだったら、あの女達は幸せだったの?」
「それは、分からない。そんなもしも、僕には分からないから」
「人間の尊厳を奪われる。快楽に人生を奪われる。長い人生を見れば、それらに囚われて、本当に愛した者を失った人間は本当に幸せなのかなぁ」
死に神ちゃんの言葉は正しいと思う。
確かに、この世の中では、色々な問題があり、様々な不幸がある。
だけど、それが全てではないはずだ。
「うん、そうだよね。きっと、そうなんだよね」
「まぁ、俺様ちゃんからしたら、どうでもいいんだけどね。だって、俺様ちゃんは、ご主人様の傍にいるだけで満足だし」
「あはは……」
その言葉を聞いて、僕は苦笑いを浮かべるしかない。しかし、そう言いながらも、彼女は僕の傍から離れようとしないのだ。
だからこそ、彼女の本心を聞きたかったのだが。
「それにしても、ご主人様ってば、あんな奴らのどこが良いわけ? 俺様ちゃんの方が絶対に可愛いし、胸が大きいし、スタイル抜群だよ!」
「いや、そういう問題じゃないよ!?」
その発言に思わず突っ込んでしまう。
すると、死に神ちゃんは不満げな表情を見せる。
「えー、でもぉ、ご主人様が介入しなかったら、最悪な事に足を突っ込んでいたかもしれないんだよ! それを理解しているのかなぁ?」
「うっ……それは……」
その指摘を受けて、僕は言葉を詰まらせる。
正直言ってしまえば、反論する事はできないだろう。
実際、死に神ちゃんが現れなかったら、彼女達がどういう結末を迎えたか分からない。下手をすれば、死んでいた可能性すらあるのだ。
だからといって、死に神ちゃんの行動が正しいという訳でもない。
確かに彼女は自分の意思で動いていて、僕の意思も関係している。
僕も、死に神ちゃんの力を使って、彼女達を救おうとした。
それは、僕もまた共犯だろう。やはり道徳的に見て、正しいとは思えない。
そう思いながらも、言葉にはできないけれど……。
「ご主人様はさぁ、本当に優しいねぇ」
死に神ちゃんは、僕の心を見透かすように言った。
そして、続けて言う。
「別にね、ご主人様が何かをする必要はないと思うんだよね。誰かを救う必要なんてないよ。けれど、ご主人様は、見捨てたくなかったんでしょ、自分と同じ思いをするのが」
それは、死に神ちゃんと初めて会った時の出来事。
確かに僕と彼女が出会った時は、まさしく彼女が寝取られた時であった。
「まぁ、結局の所、全部が解決した訳じゃないけどねぇ、それでもご主人様はさぁ、どうするの?」
「……続けるつもりだよ」
例え、それが間違っていたとしても。
「誰かの幸せを奪った奴を、そのまま放置したくない。誰かの不幸をそのままにしておきたくない。だから僕は、続けようと思うんだ」
「ふふっ、だったら俺様ちゃんも付き合い続けるよ、だって、その方が、面白いからねぇ♡」
今回で、いきなりですが、最終回を迎えさせて貰いました。今回の作品は、どちらかと言うと、本当に作者自身の性癖もあり、不幸なNTRというのはあまり好まない事もあり、書かせて貰いました。そうした事もあり、ここまで呼んでくれた皆様には、本当に感謝しています。
また、今回の作品の終了と共に、次回作に関しては、少し思い切った募集を行います。
気になる方は、こちらを確認してください。
ここまで、本当にありがとうございます。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=302669&uid=45956
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