「またか」
そう、僕はこの前の1件に対して後悔するように呟いてしまう。死に神ちゃんの力を通じて、彼女を助ける事は出来た。だが、それが根本的な解決にはなっていなかった。だからこそ、僕は死に神ちゃんの事をより深く知る為に調べる事にした。そして今日もまた、僕は図書館へ足を運ぶ事にしたのだ。
図書館に入り、いつも通り本棚の方へと視線を向ける。そこには相変わらず本がぎっしりと詰まっており、とてもじゃないけど一日では読み切れなさそうな量だ。
だけど、今はそれよりも先に調べるべき事がある。
『いやぁ、そんな図書館で調べた程度じゃ、俺様ちゃんの事は分からないと思うけど』
そう、死に神ちゃんは呆れたように言う。確かに彼女の言う通りかもしれない。彼女がどういう存在なのかと言う事を知る事はできたが、それ以上に分かった事が多すぎる。
そもそも、彼女は何者なんだ? なぜ僕の所に? どうして僕を選んだんだ? 様々な疑問が浮かんできて、頭が混乱してくる。
「どうすればいいんだ?」
僕は思わず声に出してしまう。
その時だった。
「何か、悩み事ですか」
「えっ、うわぁ!?」
そう、僕は後ろから話しかけられた。
振り返ると、そこにいたのは、1人の女性だった。
肌は褐色で日本人ではないのは一目で分かった。
だが、かなりの美人であり、豊満な胸が服を押し上げて自己主張していた。
「何か、悩み事ですか」
それは、僕の事を心配するように言っている。
「いっいえ、なんでもないです」
さすがに、死神の事を調べているなんて、信じて貰える訳では。
「もしかして、あなたの後ろにいる何かの事ですか?」
「えっ!?」
その一言に、僕は思わず、目を見開く。
「分かるんですか?」
「昔、似たような事に関わっていたので」
なるほど。確かに、この人は、そういう風に見えないけど、きっと、過去に色々とあったんだろうな。
そう思うと、なんだか親近感が湧いてくる。
そのまま、イシズは続けて言った。
「宜しかったら、お茶でもどうですか?」
その言葉に、断る理由もなくて、僕は二つ返事で了承した。
『ふぅん』
死に神ちゃんは何やら疑っている様子だったけど、僕は、そのままイシズさんから話を聞く為に向かった。
「ふむ、死神の書物ですか」
「何か、分かりますか?」
僕の言葉に、イシズは顎に手を当てながら思案するように目を瞑った。
「そうですね。私自身、エジプトの冥界に関する事を紹介しています。当然、死に関わる仕事もありますよ」
彼女は、僕の質問に対してそう答えた。
僕は彼女の話を聞きながら考察していく。
エジプトと言えば、ピラミッドなどの遺跡が有名だ。そして、そのエジプトでは冥界との繋がりがあるとされている。
「そういう意味では、そこにいる死に神ちゃんとは、一体何者なのかについて、私も謎は多い。
ですが、少なくとも、エジプトとは、関係ないと思います」
「そっかぁー」
そう言って、イシズは天井を見上げる。
どうしたものかと思案していると、ふいに扉がノックされた。
誰だろうと思いつつ、扉を開けるとそこには、
「そこにいたか、イシズ様よぉ」
「っ」
そいつらが現れた瞬間、イシズさんは緊張して、警戒する。
「イシズさん、彼らは?」
「……私が昔所属していた組織の残党で」
「ひひっ、その身体で、勿論、償って貰えるよなぁ」
そう、彼らはイシズさんの身体を見る。
その視線から考えても、それが恐ろしい事だと分かる。
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