エルラインはその日、街の武器屋に足を運んだ。彼女の目的は、特別な杖の購入だった。それは一見すると普通の杖だが、特性が実に興味深い。この杖を持つ者が高まる感情に身を委ねるほど、その力は増し、しかし同時に持ち主の思考は単純化する。
店主は彼女が店に入ると、すぐさま笑顔で接客した。「エルライン様、何をお求めで?」
「あの杖をください。」エルラインは店主に指を差した。そこにあるのは、純白の杖、その先端には深紅の宝石が嵌められていた。
店主は少し驚きながらも快くエルラインに杖を渡した。彼女はそれを手に取り、重さを確かめると満足そうにうなずいた。
その後、エルラインは師匠の元へと向かった。手には純白の杖を抱えて。
「師匠、これをプレゼントする。」エルラインはぶっきらぼうに杖を彼に差し出した。カラスは少し驚きながらも杖を受け取った。
「これは...非常に特殊な杖だな。どういう意図の物だ」
エルラインは微笑んだ。「これがあれば、師匠の魔力はさらに増します。ただ、あまり杖に頼りすぎないでほしい。思考が単純化する効果もあるから。」
カラスはしばらく考えた後、深く頷いた。「理解した。ありがとう、エルライン。」
それから、カラスはその杖を大切に扱い、強力な魔術を使うためにその力を利用していくことになる。ただ、エルラインの言葉通り、力を使いすぎると思考が単純化し、行動がおおまかになる傾向が見られた。
それでもカラスは杖を手放すことはなく、その力を最大限に活用し、街を守り続けた。それがエルラインの思う通りだったかどうかは分からないが、彼女は彼の決定を尊重し、一緒に街を守り続けた。
杖の力が安定したところで、エルラインはカラスに向き直った。「では師匠、副作用の確認をしましょう。まずは、魔術理論を語ってみてください。」
カラスは頷き、魔術理論について話し始めた。しかし、彼が話しているうちに、その話題は徐々に変わっていった。本来ならば複雑な魔術の理論が彼の口から紡がれるはずだったが、その内容はまるで別のものに。
「この式は、魔力の流れを制御し...そして、私の初恋の相手は、実は魔術学校の頃のクラスメイトで...」カラスの言葉は突然、彼の恋愛遍歴へと変わった。彼はそれに気づかずに話し続けている。
エルラインは彼の話に驚きながらも、これが杖の副作用なのだと理解した。杖の力を引き出すと同時に、持ち主の思考が単純化し、本心がダダ漏れになるのだ。カラスの場合は、恋愛の話題が多いのかな。ちょっと初恋相手について深掘りしてみよう。
「ああ、それについて話すのか?」カラスは少し驚いたように言ったが、その声はやわらかい思い出に触れる優しさに満ちていた。エルラインは静かに頷き、カラスを見つめ続けた。
「私の初恋の相手は、魔術学校の時のクラスメイトで、彼女の名前はリリアだった。彼女はいつも周りを明るく照らすような笑顔を持っていて、誰からも好かれるタイプだったんだ。」カラスの瞳は遠くを見つめ、彼自身がその時代に戻っているかのようだった。
「リリアは私が魔術に興味を持ち始めた頃から、いつも一緒にいてくれた。一緒に魔術の本を読み、それについて語る時間が楽しくて仕方がなかった。彼女の興味と理解を示す態度に、私は何度も心を打たれ、彼女に対する気持ちが徐々に芽生えていったんだ。」
エルラインは、カラスの顔が思い出に包まれ、温かい微笑みを浮かべているのを見て、彼が初恋の相手に対していまだに温かい感情を抱いていることを感じた。
「それは素敵な思い出ですね。」エルラインが言った。「そんな初恋の経験が、あなたが今のような魔術師になる原動力の一部だったのかも。」
カラスは静かに頷いた。「そうだね。リリアとの時間は、私にとって大切な思い出だ。彼女のおかげで、魔術の世界に足を踏み入れ、その深淵を探求する勇気を持つことができた。」
エルラインは微笑みながらカラスに頷いた。彼女は彼の初恋の物語を聞くことで、彼の人間性や魔術への情熱について新たな理解を得ることができた。それは彼らの信頼関係をさらに深める一助となり、一緒に魔術の道を歩み続ける決意をさらに固めた。
カラスはしばらく黙って、遠くを見つめていた。そして、少し照れくさそうに頷いた。「まあ、そうだな。リリアのことは今でも大切に思っているよ。彼女と過ごした時間は、私にとって価値ある思い出だから。」
彼の瞳は懐かしさと、一抹の寂しさを秘めていた。「だが、彼女とは違う道を歩むことになった。リリアは普通の生活を送り、私は魔術の道を進んだ。それぞれの道を選んだことは、結果的にはお互いの幸せに繋がったんだ。」
エルラインは彼の言葉に静かに頷いた。「その選択は、あなたたちにとって最善だったのかもしれません。それに、あなたはその選択を通じて、自分の道を見つけ、素晴らしい魔術師になったんだから。」
カラスは微笑み、エルラインに感謝の言葉を述べた。「ありがとう、エルライン。君と一緒にいると、自分の選択が間違っていなかったと確信できるよ。君と一緒に魔術の道を歩むことで、自分自身を見つけることができたんだ。」
エルラインは彼の感謝の言葉に心から応え、カラスと共にこれからも魔術の道を歩み続けることを誓った。それは二人の過去、現在、そして未来への確固たる決意だった。
エルラインは彼の話を黙って聞き、杖の副作用を観察し続けた。そして、彼が自分の事情を話し終えると、エルラインは静かにカラスを見つめた。「カラス、この杖の副作用は結構深刻だね。」
カラスは鷹揚に頷いた。「だが、それを受け入れ、杖の力を最大限に引き出すことで、より強力な魔術を使うことができる。続けて高めていくぞ。」
次に彼の口から出てきたのは、なぜか自分自身のオナニー事情だった。彼がそれを隠すことなく、あたかもそれが当たり前の話題であるかのようにペラペラと話す姿に、エルラインは少々驚いた。
「なるほど…杖の副作用が深化すれば、思考はより無意識へと沈んでいく…?」エルラインはひとりうなずき、思考が単純化するという効果が具体的にどのようなものかを理解した。自分のプライベートな情報を他人に隠さず話すという行動は、思考が単純化され、自己のフィルターが取り払われた結果だと彼女は理解した。
続く暴露にエルラインは思わず顔を赤らめた。カラスが話す内容は、彼女が想像していた以上にプライヴェートで、あまりにも詳細だった。カラスの言葉に、エルラインは一瞬固まった。
カラスの秘密の趣味、そして女性のように喘ぐ様子、それにエルラインの服を着ることについて。それはエルラインがカラスから聞いた中で、もっとも予想外の情報だった。
カラスが女性の服を着ることへの語りには、エルラインに対する敬意と、彼自身の魔術への情熱が感じられた。その姿は、彼が魔術を極めるために、自身の性別やプライドを超越した証だとエルラインは思った。
しかしながら、その事実に対する驚きを隠すことはできなかった。エルラインはカラスに向かって、頬を赤らめながら言った。「師匠、その…私の服を着て、そんなことをしていたなんて…」
カラスは少し恥ずかしそうに頷き、「うん、だけど、それは魔術を追求する一環で…あの、悪いと思ってないから。」エルラインは深呼吸をして、彼の言葉を受け入れた。「それなら、それでいいけど…。ただ、これからは私の服を借りる前に、一言言ってほしいです…。」
返答を確認したエルラインはカラスに向かって、「これからはその杖の使い方をよく考える必要がありますね。あまりにも自由に使いすぎると、思わぬ結果を招くかもしれないから。」
カラスは少し恥ずかしそうに頷き、「どうやらその通りだな。気をつけることにしよう」とエルラインに約束した。
それからというもの、カラスはエルラインの要求に従いい、きちんと許可を求めるようになった。「エルの許しを得て、君の服を借りたい。そして、その服を着て、魔術の練習をしたい。」
エルラインの頬が紅潮した。カラスの答えに、彼女は少々怒りを覚え、彼にはっきりとした言葉を投げかけた。「待って!何を言っているんですか、師匠?魔術の練習だなんて、嘘をつくならもう少し上手についてください。オナニーに使うんですよね?」
カラスは少し驚いた顔をしたが、エルラインの言葉には逆らえず、彼女の直球の質問に答えるしかなかった。「うーん、ええと、それは…」
エルラインは彼の言葉を遮り、「しっかり答えてください、師匠。何も隠すことはないですよね。私たちは師匠と弟子、互いに信頼しあっています。だから、正直に言ってください。ね?」
カラスはエルラインの言葉に、頷きながら答えた。「分かった、エルライン。その…おなにーをしたいんだ。」
エルラインは彼の正直な答えに、ほっとした表情を浮かべた。「それでいいんですよ、師匠。ただ、私の服を着てそれをするなら、服を大切に扱ってください。それが条件です。」
カラスはエルラインの条件にすぐに頷き、彼女に感謝の言葉を述べた。「ありがとう、エルライン。大切にするよ。約束するよ。」
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カラスの許可願いから、エルラインは彼のオナニーの頻度が予想以上に多いことに気づいた。それに少々驚きつつも、エルラインは彼の開放的な態度を理解しようと努めた。
「ふうん…師匠、これほどの頻度で…」エルラインはそう言いつつ、少しだけ困った顔を浮かべた。「一度、正常な範囲かどうか、少し調べてみるべきかしら?」
しかし、その一方で、エルラインは彼の率直さに感心する部分もあった。カラスが自身のプライヴェートな部分を隠すことなく共有してくれるということは、彼がエルラインを信頼し、彼女に対して開放的であるということを意味していた。
そしてそれは、エルラインが彼を信頼し、彼の助けを借りることができるという証だと、彼女は感じた。「ありがとうございます、師匠。あなたが私に対して開放的であること、とてもありがたく思っています。」
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エルラインは、手に持った純白のドレスをカラスに差し出す。細部まで精緻に縫い上げられたそのドレスは、女性が着ることを前提とした美しい衣装だった。エルはしばし眉をひそめ、カラスを見つめた。
「なぜこのドレスが必要なんですか?」
「それは...」カラスは言葉を探した。「魔術の秘奥を探し出すためには、心の開放と、自己の制限を超えることが必要だと私は考えている。女性としての視点から世界を見ることで、新たな感情や視点が引き出せるかもしれない。それが魔力を高め、魔術の才能を最大限に引き出すかもしれないから、だ。」
エルはしばらく考え込んだ後、ゆっくりと頷いた。「それで、試してみた価値はあったんですか?」
そうして、カラスはエルラインの手からドレスを受け取り、それを身にまとった。彼の男性的な体型には少々合わなかったが、意外と似合っている。カラスは慣れた様子でドレスを着こなし、新たな自分を受け入れていた。