※この作品はR-18です。

【アークナイツ】赤毛の人形遣い   作:おくちだいすけ

15 / 31
【第二章】2話 - 容赦の無い加工

 

(――――、3週間後)

 

 

 ■ ■ ■

 

 

 ――――、

 

 薄暗く広い部屋の中で粘着質な音が響いている。

 ある者には不快感を、そしてある者にはその情欲をしとどに刺激する音色は広い部屋にあるベッドの上から響いていた。

 当然の様にこの場には後者の人間しか存在していない為、特に問題は無かった。

 

 ―― ごぷぅっ……ぐぼっ……うぢゅぅぢゅぅぅ……ごぇぇ……ぶぽぅっ……

 

 部屋の中に置かれたふたつの大きなベッドの上には塊になった影があった。

 右のベッドに1つ、そして左のベッドにも1つ。

 そのふたつの塊はもぞもぞと動いており、この水音はどうやらあの塊から発せられているらしい。

 

 

 (………………、)

 

 その薄暗さに視界が順応してくると、どうやらその塊が密着する男女のシルエットである、ということがわかった。

 薄暗い部屋の中にはモワモワと白い霧のような煙が漂っており。甘ったるい果実のような匂いが充満している。更にはその香りに濃い汗の匂いが混じり、どこかの獣の檻と見紛うかのような獣臭まで漂っているが、訪(・)問(・)者(・)には嗅ぎ慣れた匂いだ。

 

 ―― ぶっぷぅ……、ぶじゅりゅりゅっ……ぐぶっ……ぢゅるるるっぶぶぅぅぅッ……

 

 ベッドの上に仰向けに、両の手をバンザイの形へと上げた女の上に男が覆いかぶさっていた。ベッドの上側へと投げ出されたスラリとした手の先には太い灰色の紐が結び付けられており、そのままその先の壁から飛び出した金具(フック)へと巻き付けられていた。

 よく見るとその太い紐は鈍い金属の光沢を放っている事が見て取れ、一般的な布製の紐ではなく金属製のワイヤーのような頑丈な代物であることが伺えた。

 男達の齢はだいたい18歳前後だろうか、どこか少年のようにも成人を過ぎた男のようにも見える。だが身体付きはすっかりと筋肉質で、訪問者はその姿を見てゴクリと喉を鳴らした。

 

 

 部屋の入口からは丸くなった男の背と、その男の身体の下からスラリと伸びた女の足が確認出来た。

 男女ともに全裸で、女の頭に馬乗りになるように男が上から抑えつけている。

 ベッドの上には扇のように女達の銀色の髪(・・・・)が広がっており、不躾にもその工芸品のように美しい髪の上に男達は直接膝を立てていた。

 そしてまったく同じ体勢の男女の塊が隣のベッドの上にももうひとつ。ふたつの塊の脇には、シュウシュウと音を立てて煙を吹き出す香炉が置かれていた。

 

「ぐっ……うぉぉ……、くっそ……、……うああっ………… ――――」

「―――― おおっ……、すごぃ……、あっぐぅっ…………」

 

 その男達から背中越しに苦悶の声が漏れ聞こえた、必死に耐えるような、堪えるような声が引き絞った唇の隙間から漏れ出ている。

 男達の身体はつねにブルブルと痙攣していた。まるで極寒の中に裸で投げ出されたかのように、小刻みに、そして病的に震える。

 

 男達の拷問を受けているかのような苦悶の表情、そして痙攣を起こす身体。

 だがこれは過剰な快楽がもたらす物であり、この男達が好きでやっている行動の結果だった。

 強制されるわけでもなく、誰かに強要されたわけでもなく、男達は必死に耐え、野太い呻き声をあげる。

 

 ―― ごぶぅっ……、ごぼぉっ……ブヂュルルルゥゥッぶぶぶっぶっ!……ぎゅるるるぅ…………

 

 そしてこの男達を悶絶させている原因の音が男達の股間部分から鳴り響いている。

 粘着質な液体を吸い上げるような、肉を掻き混ぜるような独特の音が絶えず鳴り、その音に合わせ男達の腰がガクガクと痙攣を起こす。

 

 

 ――――、

 しばらくその様子を眺めていると、その男達の痙攣が必死に腰を前方に押し留めようとしている結果による物だと気が付いた。

 逃げるように後ろへと引きそうになる腰を無理やり前に押し出すように力を込め、背に玉になった汗を浮かべてまで必死に押し込む。

 

「あああっダメだっ……また出るッ……、あっ、うあぁぁ………ッ!」

「―――― おあっ……?!俺も……、ぐっううぅっぅう…………!」

 

 そして男達が悲鳴じみた叫びをあげた。

 身体全体に力を込め、さらに腰を強く前へと押し出し、男達が乗るベッドのスプリングがギシィっと音を立てて深く沈み込んだ。

 するとその動作に合わせ、股間から立つ粘着質な音が一際強くなった。

 

 

 ―― ぶっぶぅぅぅぅ~~~ッ!!ぶぢゅるるるるるぅぅッ~~!じゅぞぞぞっ……!じゅぞじゅじゅじゅりゅりゅぅぅぅぅ~~ッ!!

 ―― ぶびゅっ……!ぶびゅぅぅぅ~~ッ!ぶぶぶっどびゅるるるぅぅ~~ッ……!ぶびびびびぃぃぃ~ッ!

 

「ぐっうう゛っ……!吸われるッ……!あああっ……ぐッあ゛っ……!」

 

 まず右手側の男の股間からひどく下品な水音が立った。男達の声を掻き消すような激しく液体を吸い上げる音が響き、男の腰がガクガクと震えると、その音の中に狭い隙間に無理矢理ゼリーを押し込んだような不潔な飛沫音が混ざった。

 

 

 ―― ぢゅぶぶぶびゅびゅびゅびゅぅッ……!ジュゾゾゾゾルルルゥゥゥ~ッ!じゅぞっ……!ごぎゅっ……!ぢゅぎゅりゅりゅぅぅぅ~~ッ!

 

「っがぁっ……!すげぇっ……ッ、うねるっ……!ああ゛ッ……すげぇ出るッ……!」

 

 少しの間隔を空け、左手側の男の股間からも似た音が立った。強く液体を吸い上げる音の中に女の嚥下音が混ざり、その音に合わせ男の強い悶絶の声が混ざる。

 

 ―― どぷっ!ぶぶっ……!びゅるるるるるぅぅ~ッ……!ぶびっ!ぷぴぴっ……!ぶぶぶぶぅっ……!ぶくぶくぶくッ……!

 

 そして粘着質な泡が弾ける音が断続的に鳴り、ぐちゅぐちゅと液体が溢れ、泡立つ水音が混ざり重なった。

 

 二人の男の腰がガクガクと震え、腰を必死に前へ前へと押し出している。女の頭部を跨る脚には強く力が入り、まるで思いっきり踏ん張っているようにふくらはぎや尻には筋肉が浮き上がっていた。

 あまりの快楽によだれをダラダラと零し、垂れた飛沫がベッドの上へボタボタと落ちていく。

 

 そして今までまるで死体のようにベッドの上で寝そべるだけだった女達の身体にも変化が産まれた。

 男の股間で上半身を抑えつけられ、だらりと投げ出されていた彼女達の長い足がピンと張り、そして次の瞬間にはバタバタと藻掻きベッドの上を滑稽に動き回り始める。

 時折膝が上へ跳ね上がり、自身を抑えつける男達を跳ね除けるように抵抗するが、非情にも覆い被さっている男達の背には届かない。まるで見えない壁があるかのように、なにかに遮られ弾かれ、跳ね返った女達の膝が乱舞する。その姿は首を絞められている人のようにも見えた。

 

「っぶぅぅぅぅッ?!びゅぇっ……!❤……っぶもぉぉぉぉぉ~~ッ!!」

「うびゅぅぅぅ~ッ!❤……ぶべっ……❤……ぶぢゅぢゅぅぅぅるるぅ~~ぎゅぅぅ~ッ!!」

 

 それまで静かだった彼女達の悲鳴とも、嬌声とも取れる声が上がると、寝そべった彼女達の腰が反り返り上へと突き上がった。

 そしてベッドの上でブリッジのような体勢になると……

 

 ―― ぶしゅっ……!ぶしっ……ぶしゅぅぅぅジュッ……プシュッ……

 ―― ジョバッ……ぶしゅぅぅぅッ!……じょばばばっ………

 

 それぞれの女陰から同時に深い絶頂を示す大量の汁を吹き出した。

 無毛の美しい女陰から吹き出したその飛沫はベッドの端を簡単に飛び越え、部屋の入り口へと立つ訪問者の足元まで届いた。どうやら左手側の女から吹き出す汁には尿も混ざっているようだ。ほのかなアンモニア臭が訪問者の鼻へ香る。

 

 「わ~お…………❤」

 その立ち上る淫臭と、白く湯気を立てる飛沫に思わず感嘆の声が漏れる。

 

 訪問者はせっかくならばと、その饗宴の様子をもう少し近づいて観察することにした。

 

 

 ――――、

 

「おおおっぉ……、……まだ出るッ……、あああ゛っ……ぐひぃッ……」

 

 情けない声を上げる右手側の男の近くへ寄る。どうやら男達は訪問者の存在にはいまだに気付いていないようだ。強い快楽でズレた焦点では自らの股間を凝視する事が精一杯なのだろう。

 

 そしてベッドの脇まで近づくと、そのベッドの上の凄惨な状態がはっきりと見えた。

 

 男達は彼女達の口の奥深くへ、その性器を突っ込んでいるようだ。

 全身で仰け反る男達の腹へ女達の顔が密着するように接しており、男達のふともものアーチの下で大きく膨らんだ喉からは男達の性器の巨大さがありありと想像出来た。

 そして豊満で美しい胸部は男達の汗にまみれた尻で潰されひしゃげている。更にそのひしゃげた胸の下では女達の鍛えられた腹が無惨にもぽっこりと膨らんでいた。きっと腹の中は男達の精と尿で満たされているに違いない。

 

 

「ううぶぅぅぅ……❤ぐぶぅ……❤ぶぢゅぅぅぅぅるるるッ……!ジュゾゾゾッ……」

 ―― ごぱっ……ぶびっ……、がぼッ、ぶびゅぅぅぅぅッぶぼっ……

 

 だが真に悲惨なのは彼女達の顔面だった。

 巨大な男性器に広げられた唇、そして膨らんだ喉はもちろんだが、鼻からも大量の泡が立ち、逆流した精液がゴボゴボと吹き出している。

 湯気を立て溢れた精液はもはや顔面を覆い尽くすほどに大量に吹き出しており、鼻や目は本来の機能を失い精液の池の下に沈んでいる。白濁した池の下では焦点がズレた赤い瞳の双眸が天を突き、無様なアヘ面を晒していた。

 更には彼女達の美しい銀髪も溢れたザーメンにまみれて絡まり、汚れた海に漂うゴミのようにグズグズの状態となっていた。そしてその毛束を男達がガッシリと掴み、手綱のように自身の腰へと引き寄せている。

 

(うっひぃぃ~~~……えっぐぅ~……❤)

 

 彼女達の耳元には受信機(トランシーバー)のような小型で卵ほどの大きさのデバイスが装着されており、そのデバイスにも飛び散った白濁がねっとりと降り掛かり、液体にまみれ乱れた髪がへばりついていた。

(うえ〜〜❤……壊れてないよね……?)

 

 男達と女達の周りには香炉から出ている煙の他にもいたるところから湯気が立ち、鼻の奥まで突き刺すようなすえた淫臭が漂っている。

 その状態から、かなりの長時間に渡り彼女達が男達のザーメン便所として扱われていることが伺えた、まさしく物のように使われているのだろう。

 

 そしてその訪問者の想像は正しく、実にこの男達はおよそ30分以上の長い時間、彼女達のザーメン便器へ性器を突っ込んでいた。

 その間[[rb:一度も男達は腰を引くこと無く > ・・・・・・・・・・・・・・]]、肉の穴に性器を納め続けていた。普通ならとっくに枯れているはずの精液は、部屋に漂う香の媚薬効果で延々と補充され、隆起し続ける肉棒から大量の作られたばかりの新鮮な精液を吐き出し続けていた。

 

 ―― ぶっぷぅぅぅ……!ぶぶぅッ……!ごぽっ、ぶぼぉっ……!ぶくぶくぶく……

 

 彼女達の鼻からは逆流した精液や、弄ぶ為に放たれた尿が湧き出すように溢れ返り、押し広げられた喉は呼吸すら満足に出来ない。常人ならとっくに窒息し息絶えているであろう状況だが、男達はそんなことなぞお構い無しに性器を咥えさせ続けていた。

 

 ―― ぶふっ……!ごぷぅッ!ぶぢゅろろろろぉっ……ぼぼっ……びちびちッ……ぐっぶぅぅぅ……ぶくぶくぶくぶく………

 

 もはや"処刑"と称しても過言ではない様な苛烈な責めだが、彼女達の[[rb:特異な種族性 > ・・・・・・]]、そして狂気的なほどに頑強な肉体が、皮肉にもその責めを甘美で堕落した物へと変換していた。喉奥を擦られるたびに強烈な多幸感に脳髄が犯され、精液が喉奥で弾けるたびに深い絶頂を迎えている。

 女達の脳内では嫌悪と快楽、そして息苦しさ、そして不気味なほどの心地良さがごちゃ混ぜに渦巻き、ゆっくりと確実に心を破壊していた。

 

 ―― ぶぢゅぅぅぅぅ~~~ッ!❤ごぎゅッぎゅぷぷぷっ……!ジュヂュヂュルルゾゾッ……!じゅっぶぅぅぅ~~ッぶびびぅっ……

 

 そのような状態でも口内では"本能"に、そしてデバイスから送信されている"信号"に従い、彼女達の喉や唇、そして舌が浅ましく貧欲に男達の性器に絡みつき、とろけるような、そして強い極上の刺激を男達に届けていた。

 半ば自動的に、ヒダにまみれた喉奥がギュルギュルと音を鳴らし、ざわざわと蠢く肉壁が男達の性器を奥へ奥へと誘う。そして常人より一際長い舌が肉に埋まり狭くなった口内を掻き分けながら亀頭や竿にねちっこく絡みつく。

 人並み外れた無尽蔵にも思える肺活量が、とっくに腹の中埋め尽くして溢れ返り、更には唇の隙間や鼻から吹き出しさえしている精液を更によこせとバキュームし、嚥下するたびに下品な飛沫音を唇から弾けさせた。

 まるでそれだけの為に存在している生物かのように、反射的に、受動的に、そして本能的に、肉棒に浅ましく吸い付き続ける。

 

 

 ――――、

 その光景を見て、訪問者……ロドスオペレーターのマゼランは昔を懐かしむような感情を覚えた。

(ああ~……❤、この匂い……、ああ……あたしもたまには……)

 

 部屋に漂う甘ったるいお香の香りに、精液と情欲にまみれた獣の匂いが混ざり、マゼランの大好きな香りが鼻へと届く。

 思わずその場に寝転ぶ女がもし自分だったらと妄想が巡り、マゼランの女陰がキュンキュンと疼く。

 

 

 ――――――、

 数か月前、レユニオンの遊撃隊、ドールプレイが率いる部隊に拉致され、まさしく今この眼の前の彼女達のように、男達に口便器へと[[rb:加工 > ・・]]された日々のことを思い起こす。

 代わる代わる男達に口腔を犯され、窒息寸前まで精液に溺れ何度も死を覚悟し、喉奥を拡張され続けたあの淫堕な日々を思い起こす。そしてその中には今目の前にいる2人男達の肉棒を咥えた記憶も当然のように存在していた。

 

 

 ――――、

 製薬会社ロドス・アイランドのオペレーター、そしてライン生命医科学研究所の外勤専門員、そして更にはレユニオン遊撃隊リーダー"ドールプレイ"の情婦としての3つの顔を持つマゼランは、日頃から、燻る堕落した昏い欲求が自らの中で少しずつ溢れて行くのを感じていた。

 

 もちろんたまの休暇や、外勤の際にこの拠点 "ドールプレイのアジト" へと訪れれば "[[rb:彼 > ドールプレイ]]" にしこたま愛してもらえる。

 自我すら危うくなるほどに苛烈に抱かれ、忘我の多幸感に溺れればあっという間にそんな昏い欲求は消えてしまう。

 

 だが、また日常へと……、"表の顔"とでも評すべきロドスのオペレーターへとマゼランが戻ると、ジクジクと消えたはずの欲求がまた燻り出す。

 必死に今まで通りの姿を見せようと努力するが、不意に溢れた欲望が、マゼランの柔和で明るく、快活な表の顔を変貌させる。

 

 ―――― 密かに好意を寄せるドクターとの会話の中で。

 ―――― マゼランへと好意を寄せているであろう、ニコニコと笑う開発部の男性オペレーターとの会話の中で……。

 

 瞳がギラギラと輝き、ネットリと男達を値踏みするような視線を隠せなくなる。

 またあの時のように、この男達に……、まるでボロ布のように男達の精を…………。

 口を開き、股を開き、欲望のままに精を…………

 

 

「―― ぐうっ……、おっ、おいヒエン!そろそろ降参したらどうだ?もう限界っ、っ……だろ?!」

 

(――――っ!)

 

 ―― 脱線しかけた思考をマゼランの前にいる男の声が引き戻した。

 

 (おっとぉ……、危ない、またやっちゃうところだった……)

 

「ああっああぁ〜〜……、すげぇぇまだ絞られるぅぅ……。あっ、……ぐっ、ジャスタこそっ……!俺はまだまだっ……」

 

 ジャスタとヒエン。

 どうやらこの男達はなにか勝負をしているようだ。

 互いに声を掛け合い、早く諦めてしまえと促しているようだ。その様子は罵るような様子でもあり、また互いに応援しているようでもあった。

 

 

(………………?ん~~……?なぁ~るほど……?)

 

 必死に腰を押し出す男達のその姿から、マゼランにはおおよそ、その "勝負の内容" に検討がついた。

 以前、自らが "男達のトイレとなっている時" にも似たような事をしている男達がいたからだ。

 

「―― 君達~?ずいぶんお盛んだねぇ~~?なにか勝負でもしてるの?」

 

 そんな男達に、手を伸ばせば触れられるような距離からマゼランが唐突に声をかけた。

 

「―――― うおっ?!……あっ、マッ、マゼランさん?!うひっ……き、来てたんすか……」

「あっ!マゼランさん……、あっ、あひっ。ちょ、ちょっとこいつと勝負を……」

 

 身体を痙攣させたまま、ジャスタとヒエンが答えた。こちらに気を取られたのか返答の言葉の中に嬌声が混ざり、情けない声を出した。

 

「あははっ、ビックリさせてごめんごめん。メモリとデバイスを交換しに来たよ〜」

 

 覗き込むような視線を投げ、顔を可愛らしく傾けるマゼランが手元に持つ機器を掲げ、ひらひらと揺らした。

 その機器は、二人の女の耳元につけられたデバイスと同じ形をしている。

 二人の男の前に現れたマゼランは黒いタンクトップに白く短いタイトスカートを履いたラフな格好をしていた。マゼランの豊満な稜線をみっちりと吸い付く衣服が強調しており、男達が視線を視姦するかのように漂わせる。

 

「……ん〜?で、勝負って、どっちが長くおちんぽを突っ込んでられるか……、とか?」

 

「あっ、そ、そうなんです……。へへへ……んひっ!かれこれ40分くらいはやってるんすけど、な、なかなか勝負っ、が、つかなくっ……くひぃっ」

 

 その問への回答へ、手前にいるジャスタが答えた。その余裕の無さから次の絶頂が近いのだろうか。

 

「キメてるせいかいくらでも……うぐっ……!出せるんで、もう10発以上っ……!ああっ舌がカリ首にっ!おあ゛っ」

 

 ―― うびゅぅぅッ?!❤……ぶちゅっぢゅろろろっ!❤……びゅにゅ、りゅぶぶぅっ……!❤

 

 会話の最中、快感のあまり奥にいるヒエンが強く腰を押し込むと、股間に密着した唇から下品な音が立った。

 

「よ、40分も……? ごくっ…………、う、うへぇ〜〜。あたしとか普通の子ならもうとっくに死んじゃってるよぉ?それ❤」

 

 そう軽い調子で答えながら、マゼランの背にゾクゾクと昏い欲求が走り思わず喉が鳴る。

 似たような責めは受けたことがあるが、喉奥までみっちりと詰め込まれている時間は精々最長でも4~5分という所だった。それ以上は当然だが窒息してしまう。その10倍近くの時間…………。

 

 (――――っ……❤)

 マゼランの脳裏に精に溺れて死んでいく自分の姿が浮かぶ。たくましい男の身体に押し潰され、溢れる精で口腔から鼻腔までぐちょぐちょに犯され、白濁に沈んで行く自分を想像する。

 …………その破滅願望にも似た欲求が抑えきれなくなる。

 

 (あはぁ…………❤)

 

「―――― でもっ、こ、こいつら、いくらでもっ……、ぐぅっ……!呼吸なんてほとんど、させて無いっ、のにまだまだ吸い付いてっ……!ぐっ……!」

 

「ううっ、エーギル人は、最高のセックスドールだって噂をっ!、聞いてましたけどっ……!くあっ……、ま、マジですよっ……!マジでいくらでもっ……、ぐぅっ……ヒダヒダの舌が別の生き物みたいで……ッ!最高っす……!」

 

 ―― ぢゅりゅッ!ぶぢゅッ!ぎゅぢゅぢゅぢゅッ……❤!ぢゅぶぶぶぶぅッ……!

 

 その話をしている間にも、ヒエンの股間からこね回すような音が立ち、肉棒と唇の隙間から、狭い口内から押し出された唾液と精液の混合物がぶくぶくと溢れ出した。

 

(うっわ……、すっご…………❤)

 

 エーギル人特有の、魚のエラを想起させるヒダにまみれた口内、彼女達のホームグラウンドである海中での長時間の行動を可能とする無尽蔵な肺活量。

 

 そして彼女達アビサルハンターが持つ強靭な肉体。

 

 更には彼女達の耳元へと装着された悪魔のようなデバイス。

 

 その全てが合わさり、この二人の美しい女性を都合の良い精液便所へと変貌させていた。

 まさしく今、ロドスオペレーターの "スカジ" と "スペクター" は男達のフェラ便器へと加工されているのだ。

 

 ベッドの上に横たわり、バンザイの体勢で寝転ぶ彼女達は白濁にまみれひどく汚れていたが、それでもその美しい肢体と、銀糸のように輝く髪、そして見るものを魅了し、寒気すら覚えさせる美術品のような美貌は健在だった。

 そして…………

 

 (………………むぅ)

 

「二人共そんなに凄いんだぁ〜?あたしもフェラには自信あったんだけどなぁ〜?……流石に勝てないかぁ〜……なんか妬いちゃうなぁ」

 

 男達の目線の先でマゼランが可愛らしくぷく〜っと頬を膨らませた。

 ……もちろん妬くのは愛慕ではなく情欲なのだが。

 

 ベッドの枕元に近づき、彼女達の両手を拘束している壁の金具(フック)へと繋がるワイヤーの下をマゼランが潜ると、ふたつのベッドの間に立つように移動した。

 

「えっ、あっ……、まっ、マゼランさんのフェラもっ、最高っすよ!……うひっ。……チャンスさえあればいつでもお願いしたいくらいでっ……!ほんとにっ……!」

 

 正面から仄かに圧を発するマゼランの顔を見てジャスタがすかさずフォローを入れる。

 その言葉の端々には "あわよくば" という男の汚い願望が漏れ出ている。そんなことはもちろんマゼランにはお見通しなのだが、彼女もそんな細かいことは気にしていなかった。

 

 マゼランはこのチームのリーダーである"ドールプレイ専用"、という事が部隊の男達の中では今や暗黙の了解となっていた。

 

「そ、そうですっ!なんかリーダーが調教でまた一段と上手くなってるって自慢してっ、ましたよっ!……」

 

 そして同じく弁明の為にマゼランを褒める言葉が口を突いた。

 そのヒエンの意外な言葉を聞いてマゼランが驚いた表情を浮かべると、ポッと顔を赤くした。

 

「えっ?!ドールプレイが?ほっ、ほんとっ?褒めてたっ?う、嘘じゃない?わっ、嬉し〜〜♥」

 

 それまでの妖艶な雰囲気から恋する乙女にのように表情を変えたマゼランを見て、二人の男は(いつか奪ってやる……)だとか(いいなぁリーダー……)という感想をそれぞれに浮かべた。

 そして二人は、以前そんなマゼランに自分のちんぽを咥えさせた時の事を思い出すと、その思考を肴にまた腰を強く目の前の精液便所へと押し込んだ。

 

 ―― …………っ?!ぶっぎゅぅぅぅッ?!❤ぶぢゅぅぅぅ〜〜ッ!!❤

 

 ―― ぢゅぅろぉ〜ッ!ぶびぃッ、!❤ぢゅれるれるれるッ……❤

 

 そして口内を肉棒で埋め尽くされたスカジとスペクターの口からは非難めいた声が漏れ出た。

 その姿を見たマゼランの中に嗜虐的な感情が少しだけ浮かんだ。

 

「――――あっは❤…………、おっと……、とまぁ雑談はこの辺にしてデバイス交換しちゃうねぇ〜」

 

 そう言うとマゼランがわざとらしいジェスチャーを披露し雑談を打ち切った。

 

「さてさて、次のはどうかなぁ〜〜…………」

 

 そしてマゼランがスカジとスペクターの耳元へつけられた機器へと手を伸ばす……。

 

 

 ■ ■ ■

 

 

 (――――ッ、!)

 

 スカジは "チャンスだ" と思った。

 忌まわしきこの男と、裏切り者の女、この二人を撃滅する。そのチャンスだ。

 身体は既に狂い始めている。だが身体の自由を奪うこのデバイスさえなければ……、出力の数%も出せれば陸の下等生物など楽に屠ることが出来る。

 

 …………口蓋を埋める気色の悪い肉の竿を噛みちぎり、両の腕を固定する捕縛ワイヤーをも引き千切り、自由になった腕を軽く振るえばこの男も女も終わりだ。

 ほんの数秒もかからない……。

 

(この女を……、あの人の…………、ドクターの元へ帰す訳にはいかない……!)

 

 ―――― 耳元のデバイスからビリビリとした電気信号が走るたび、強烈に精と快楽を欲する感情が脳内に渦巻く。

 敵愾心は愛慕にも似た感情へと変換され、何故かこの男たちを害する行動は内から阻害される。

 そして言うことを聞かない口蓋が貧欲に肉棒に吸い付く。

 ―――― 独りでに快楽を求め蠢く肢体を、浅ましく肉棒を求める情欲を、精液を無限に欲する愛欲に流されそうになる己を律し、スカジはその時を待つ。

 

 そして耳元へ、……正確には耳の穴へと入り込んだデバイスにあの女が手をかけた。

 白濁にまみれた汚らしい機器を掴み、手元にあるまだ綺麗な機器との交換を行うつもりの様だ。

 

 (もう少し……、もう少しよ…………)

 

 ―――― だがスカジは覚えていなかった。まるで認識していなかった。

 

 既に同じようなチャンスは何度も何度も訪れている事。

 その度に今と似たような思考を行い、スカジは決死の覚悟を持っていた。だが、激しい快楽に吹き飛ばされたスカジはその事実を覚えていない。

 デバイスから放たれる、およそ人に向けるべき物とは思えない強烈な快楽信号により、今やスカジの記憶はごちゃ混ぜに混濁していた。

 

 女が機器を掴み、スカジの耳の中の奥まで突っ込まれた細い管ごと機器を引き抜いて行く。

 本来であれば電源を落とし、安全に取り外しを行う必要があるデバイスを、そのまま機能した状態で無理やりに引き抜いて行く。

 耳の穴の大きさに対し管はとても細く、こそばゆい感覚がスカジの耳穴の表面をゾワゾワと走った。

 

 ―― グヂュッ……、グプッ…………ズルズルズルッ…………

 

(…………!い、今ならっ……、あと少し……、少……し…………?…………あ?)

 

 そしてゆっくりと管が抜けて行く。白濁の海の先にぼんやりと見える、その機器を掴んだ女の顔。マゼランの顔は愉悦に歪んでいた。隠し切れない嗜虐心を零れさせ、邪悪とも評すべき歪んだ顔を浮かべていた。

 その表情に、スカジの中に不吉な予感が走る。

 

 (なっ……、なに…………?)

 

「ほらぁ~、いくよぉ~~~…………、死なないでねぇ~…………?❤」

 

 そしてマゼランのそのねっとりとした言葉に合わせ、管を抜く速度が徐々に早くなっていく。

 

 ―― ズヂュッ……!ブヂュヂュヂュヂュゥゥ……ゥゥ…………!ズルズルズルッ………………!!

 ―― パチッ…………バチチッ!…………

 

(ギィッ……?!ぎひっ……なにっ?!これぇッ……、ッ!あっががぎゃッ?!)

 

 管が抜けていくにつれ、スカジの全身に強い快楽信号が走った。喉に精を受けたときに似ている、だがとても比べ物にならない。

 まるで全身の快楽神経がこの耳の管に繋がり、神経の束ごと無理やり引き抜いていくような強烈な刺激が走る。

 

 "……起動状態での脱着処理を検知しました……直ちに脱着を停止してください……"

 

 耳の奥に入り込んだデバイスから危険を知らせる機械音声が流れる。

 

 "当該機の安全な脱着には必ず電源をお切り下さい……、起動状態での――――"

 

 だが当然、引き抜いていくマゼランの手は止まらない。

 

 スパークする快楽が四肢の先で黄色く弾けると、高速で脳内までフラッシュバックし、ジュワッとスカジの視界を白く染めた。

 管が抜けていく不快な音が大音響で鼓膜を震わせ、神経を焦がす火花が生じ身体の自由を奪う。

 

 ―― ズズズッ……グチュッ……ヂュルルルルルルルルゥゥゥゥ~~~ッ!!

 

(むぎゃっ……ぁぁぁああ゛あ゛ッ!!―――― あああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッ?!)

 

 その破壊的な刺激にスカジの脳内に大絶叫が木魂する。

 視界で弾ける白い光に強い頭痛を覚えるが、その痛みすらピンク色の奔流に流されて行く。

 

 その刺激に抗おうと全身に力を込めるが、込めるそばから弛緩するように力が抜けていく。まるで力を込める為の神経がすべて引き抜かれてしまっているかのように神経伝達が機能しない。

 だがそのスカジの認識に反し実際の四肢は折れんとばかりにピーンと張り硬直し、ベッドごとガタガタと揺れ、激しい痙攣を起こしていた。

 

「ぶげぇっ?!❤ぶぢゅぅぅぅ~~~?!ッゴバァ……!やえっ……!ぬぐのりゃべっ……!ぢゅぇっ…………!」

 ―― ゴボォッ…………!ぶぢゅぅぅぅ~~ッ♡ごぶぶぶぶぶぅぅ~~ッ!!♡ぢゅぐぐぐぐぅぅぅぅ~~ぶぶぶぅぅぅ~~ぷぷぅッ……♡

「―――― ぶぎゅぅぅぅぅぅぅぅ~~~~~~ッ…………❤…………❤❤❤❤」

 

 力を込め肉竿を噛みちぎるはずの顎の力すら抜け、喉が開き、口蓋を満たす肉棒がさらに深く、喉奥を抉るように沈み込んだ。

 開いて行く喉がとぐろを描くように肉棒に絡みつき、奥の奥まで誘うと優しく揉み込むように脈動した。

 

「―― ぐおおっ?!すげぇッ!肉のミキサー……みてぇだっ……!うぐおっ……」

 

 口蓋を満たす肉棒の主、ジャスタから歓喜の声が上がる。

 そして喉奥の奥の奥まで達した肉棒の先が膨れ上がり、男の絶頂を予見させた。

 

(あ゛あ゛あ゛っだめ゛っ抜くの止めて抜くの止めてェ゛ッ?!……絶頂するっ!絶頂する゛っ!ダメ゛!飛ぶぅ!!❤飛んじゃう゛ッ――――❤❤)

 

 ―― ズズズズズゥゥゥッ~~~……!グヂュヂュヂュヂュゥゥゥ~~~ッ…………!!

 

 脳みそを直接かき混ぜられているような不快感を残しながら耳の管が抜けて行く、強烈な刺激、いや死すら予感させる恐ろしい快楽に急速に体内の酸素を失っていく。

 まだ数刻は呼吸無しで活動可能だったはずのスカジの体内から急激に命の源が失われ、その危機に肺が唸りを上げた。

 

(―――― ギモヂイイ゛ッ❤ギモヂイイ良いイイぃぃぃ~~?!ッ❤……イギイギャゥッ❤イッぎぃぃぃぃいいいい~~!!❤)

 

 酸欠により思考力を失った脳が快楽に流され、訪れる深い絶頂を待ち侘び迎合して行く。

 そして全てのタイミングを測ったように、その時が来た。

 

 ―― ジュジュゥゥッゥ~~~~ッ…………チュポッ……❤

 

 スカジの耳穴から、デバイスから伸びた管が全て抜け落ちた。

 白濁に沈んだはずの視界の中に光が溢れ、強烈な多幸感に全てが弛緩していく。

 

 

 (―――― ドク、タぁ………………)

 

 それは隣のベッドに横たわるスペクターにも同時に訪れた。

 

 ―― そして、二人の意識はここで断絶した。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。