side:早坂奈々
「カレン、そろそろ部屋に戻るね。おやすみ」
「ええ、おやすみなさい」
お楽しみの時間も終わり、就寝時間となった。この時間を過ぎると西がうるさいからとっとと帰ろ。
ひげ爺によると甘城千歌は男女合わせて5人を殺害したそうだ。見た目によらずかなり凶暴だったり。……いやないな、ミイナほどの演劇の才能があるようには見えないしなぁ。まっとりあえず
「寝よ」
私はベッドに入って数分もしないうちに眠った。
sideout
急に眼を見開き動き出した早坂。彼女はベッドから出ると備え付けのロッカーの前に行く。そのロッカーを開くと中には、羽織と角袖外套のセットが入っていた。早坂は服を脱ぎその服を着た。服は男物だが、サイズは彼女にぴったりだ。そして彼女は部屋を出て廊下へと出た。
本来しまっているはずの扉を開いて。
「おっと、忘れ物をしたな」
そういってまた部屋に戻り、すぐに部屋を出た。
刀を持って。
「さて、私の彼女はどこにいるかな」
早坂は切島のいる部屋に向かった。
シュッ
すると目の前で刃が飛び込んできた。
早坂は素早く刀を抜き弾いた。
「なかなかいい眼じゃないか。いやそれとも神経がいいと言えばいいのか」
「さぁどうだろうな。もしくは両方じゃないか?」
「フフッならばこれはどうだ」
相手は手元から何かを落とす。
ガシャン!
早坂はすぐに口元を覆い、後ろへ飛んだ。早坂は目を細め相手を睨む。
「毒使い...お前鬼ケ原か」
「ご名答。私は鬼ケ原小夜子。お前を殺す名前だ」
そう言って鬼ケ原はレイピアを構えなおして前に飛ぶ。同時にレイピアを突き出す。早坂は鞘を使い受け流す。右足の踵を軸に回転し横薙ぎする。鬼ケ原はそれを噛んで避ける。その体勢のまま突く。事前に顔の位置をずらして当たらないようにする。その顎に小夜子の蹴りが入る。
「ガッ!?」
早坂は仰向けに倒れた。体は痙攣しており、時折指がピクピク動いている。
鬼ケ原は早坂へと近づき、レイピアを振り落とす形に構える。振り落とす。
ガキンッ!!
しかしその刃は早坂の頭ではなく床へと当たった。早坂はまだ脳が揺れているのかふらふらしながら立った。口の中を切ったのか口の端から血が出ている。
「……今のは効いたぜ...だが残念だな。あともう少し」
「チッ」
早坂が軽く煽ると鬼ケ原は忌々しく睨む。先に動いたのは鬼ケ原だ。相手の動きを止めるために足に狙いを定め、横に一閃!
早坂はそれを飛んで避け、壁蹴りをして小夜子の頭の上を通り着地する。鬼ケ原へ向き直り構えをする。足を肩幅ほど開き体を弓なりに少しそらす。右手を前に出し、肘を軽く曲げ指先は鬼ケ原の喉元へと向ける。左手はみぞおちの前に置く。
「詠春拳か」
「まさか知ってるとはね」
「イップマンで有名だからな」
そういいながら鬼ケ原はレイピアの切っ先を早坂に向け、剣を高い位置に固定し、表刃を上に向ける。かつては『インブロカータ』と呼ばれ、非常に強力な突きを繰り出せる型。
「「……」」
両者がにらみ合って3秒後、先に動いたのは鬼ケ原。高速な突きが喉元を狙う。早坂は前に一歩進む。
「かはっ」
鬼ケ原が吹き飛んだ。
ほんの一瞬で決着した。いったい何が起きたのか。
『
2人の距離は約2メートル。先に動き出した鬼ケ原は後ろ足で床を蹴り突きを放とうとしていた。対して早坂は足を一歩踏み出すと同時に、出した右足を捻った。そして腰を落とした。その時にレイピアの切っ先は早坂の後頭部のほぼ上にあった。早坂は頭を下げ、足と足の間から鬼ケ原の腹に狙いを定めていた。左足を上げ、腹に当てる。つま先を腹に抉りこませ、踵を入れる。
鬼ケ原が地面だと思わせる。
side:早坂奈々?
鬼ケ原は早坂からだいたい1メートルぐらいの場所で寝ていた。
本来なら
考えると.....
「無性に腹が立つ」
私はとにかく前へ、前へと進んだ。
そこで会ったのは、
「あ! 奈々じゃん!」
ミイナだった。
くそっ、てめぇはおよびじゃないんだよ。
私は顔を歪ませてミイナを睨んだ。
「どけ。私はお前なんかに用はないんだ。大人しく譲ってくれるなら何もしない」
「うーんどうしようかな?」
「チッ! やっぱり刀は回収しとくべきだったか」
「ん? なんか言った?」
「お前には関係ない」
「えーひどーい!」
アア゛、イライラする。この状況も、こいつも。なんで私の邪魔ばかりするんだ! どいつもこいつも!
いっそk「いいよ」
「は?」
「だから通っていいよ。なんか今の奈々とやり合うのやだもん」
「……ならいい。とっとと失せろピエロ」
「美依那のマジックショーはまた後日☆」ポンポンポン
ミイナは周りに薔薇の花を咲かせた。うん、うざい。
私は引き続き、カレンを探した。すると前からヒールの音が聞こえてきた。そして彼女の服装を見て確信した。
「カレン!」
「あら、奈々じゃない! どうしたのここまで、って顎蹴られたの?」
「ん、まぁね。少し油断してしまって。それでカレンは!? カレンは怪我はしていないかい!? 傷つけられたりとかは!?」
「今のところ誰とも会ってないから怪我はないわよ」
良かった...カレンが無事なら私はどうなってもいい。そう思っていいほど私はカレンを愛してるから。
思いに浸っているとカレンは話しかけてきた。
「これからどうする? さっきの
「それでもいいが、攻守は交代だぞ。今の私はSで今の君はMだからね」
「あら? もしかして誘い受けかしら?」
「な!? 昼の私は確かにMだが、今の私はSだ! 完璧に!」
(そう言って、前に攻めているときにアナルに指を入れたらかわいい声を上げたのは誰かしらね)
「……カレン失礼なことを考えてるだろ」
「私は奈々が可愛いって考えてるのよ」
「そ、そうか///なんか照れるな///」
(ふふ、ちょろいわね)
あー心が晴れやかになる。カレンにはかわいいって言われるし。
……えへへ
「じゃあさカレン」
「なに?」
「ここでしようよ」
「どんなプレイ?」
「私の手元には手錠が2つあるんだ。拘束プレイでいいんじゃないかな」
「んふ♡いいわよ」
「じゃあヤろうか♡」