. 6話
「ふふふ、先輩。あ、あんっ、気持ちいいっすか?」
梓ちゃんが俺の上で腰を振りながら聞いてくる。
俺たちは今、俺の部屋で抱き合っていた。所謂騎乗位というやつで梓ちゃんが大きな胸を揺らしながら俺の上で腰を振っている。
「はぁ、はぁ、気持ちいいよ梓ちゃんっ」
俺は横になってるだけなのに息も絶え絶えでそう言うのが限界だった。それだけ彼女のテクニックが良かったのだ。
「んもうっ! 先輩、先にイッちゃ駄目ですからねっ。あずはまだイッてないんすから」
そう言う割に一向に彼女の腰振りは止まらなかった。このままだと先にイッてしまいそうだ。
少しでも気を紛らそうと俺は意識を彼女の大きな胸に向けた。
「ふぅ、ふぅっ……くっ、はぁ、はぁ。梓ちゃん、相変わらず凄い胸してるね」
見るとその豊かな胸がゴムボールのように弾んでいた。まるで俺を惑わすように上下左右に不規律な軌道を描いているそれを俺は思わず掴んでしまう。
「あ、あんっ! ちょっといきなりおっぱい握らないでくださいよ~。そこはデリケートなんすからもっと優しく」
「ご、ごめん! 痛かった?」
「別に痛くはないっすけど……もう先輩も童貞じゃないんすからおっぱいの扱いくらい慣れてほしいっすよ」
俺は気を取り直すと彼女の胸を優しく揉みだす。汗に濡れたそれは俺の手の中でふわふわと動き、上手く掴めない。
「ふふっ、先輩ってやっぱりオッパイ星人っすね~。初めて会ったときからあずの胸ばっかり見てたし」
「そ、そんなコトないと思うけどな~」
俺はキョドりながらも言い訳しつつそのマシュマロのような柔らかさを持った胸を両手で追いかけた。梓ちゃんの上下運動が止まらないせいで綺麗なピンク色の乳首が俺を嘲笑うかのように揺れ動き、鮮やかな軌跡を描いていく。
このエロい光景を目に出来るのは正に梓ちゃんの彼氏である俺だけに与えられた特権だった。
そう、俺だけの特権なんだ。ずっと変わらず、これからも……。
「そうそう……童貞といえば今日会った先輩方、はぁはぁっ。3人共なんか童貞くさかったっすね~」
梓ちゃんの裸体を見れるのは俺だけの特権。さっきまでそう思っていた俺の心を抉るかのように梓ちゃんは唐突にそんな事を言い出した。
「え!?」
その一言で俺の心臓は一瞬だけ大きな鼓動を響かせた。
ズキンと傷んだ胸を抑えながら梓ちゃんの言葉の続きを待つ。
「なんか皆興奮していたみたいだし、やたらとあずとスキンシップを取りたがってたし」
梓ちゃんは今日の出来事を思い出したのかクスリと笑い出す。
「ふふっ。なんだか初めて先輩と会ったときみたいなリアクションで面白かったな~」
「も、もしかして全部気付いてたの? あいつらが興奮してたのも。そ、その……」
すると梓ちゃんは動かしていた腰を止めて頷く。
「うん。みんながあずの胸をじっくり見てたのもバレバレだったよ。あの体の大きな人、次藤さんだっけ?」
「っ……ゴクッ!」
「あの人あずの胸ガン見しすぎっ! 自然を装って前屈みになりながら握手してくるんだもん。もうバレバレ、どんだけ私の胸見たいんだっつーの!」
そう言うなりズンッっと腰を落とす梓ちゃん。大きなお尻がタプンと揺れ動くのを腰に感じながら俺は快感に呻いた。
「きっとあの人あずの胸見ながら勃起してたよ。鼻の穴を膨らませながら汗でスケスケになった胸をじっと見てたし。それに……」
グリグリと腰を前後左右に動かし出す梓ちゃん。俺は射精しないように必死に歯を食いしばる。
「そ、それに!?」
こちらを見下ろしながら微笑む梓ちゃんを見上げながら俺は続きを促す。
すると、梓ちゃんは何故かまたピタリと腰の動きを止めて俺の耳に顔を近付けて来た。そしてその薄く小さなピンク色の唇をそっと開き俺の耳をくすぐるように……。
「先輩も、あずが見られて興奮してたっしょ」
その瞬間、俺は射精した。
「くぅっ! ぅぅううおおおっ!」
喉奥から絞り出すように情けない声を出しながら彼女の膣奥目掛けて白濁液を迸らせる。
「ふぅっ! おおおーっ!! おっ! うっ!」
「ああんっ!! せ、先輩、凄い!」
止めようと思っても無駄だった。まるで壊れた玩具のように俺の腰が勝手に動き出し、上下にヘコヘコと動くのを他人事のように見ているしか無かった。
「ちょ、ちょっと先輩落ち着いて! そんなに出されたらあずのオマンコから溢れちゃう!」
梓ちゃんは俺の突然の射精に驚いて振り落とされないように俺の腰に必死にしがみついた。俺の体はそんな梓ちゃんを吹き飛ばすかのように射精し続ける。
「はぁ、はぁ、はぁ!!」
ようやく……ようやく長い長い吐精を終えた俺の体は急速にその生殖行動を辞め、静かにベッドに体を鎮めることに成功したのだった。
それから数十分間後。
「んもうっ! 先輩だけ一人でイッてずるい! あずも一緒にイキたかったのに~。先輩のバカっ アホ! 早漏!」
セックスを終えた俺たちは互いの体を拭きあい体に制服を通し一息ついたのだが、俺の勝手な暴走で梓ちゃんの機嫌がすこぶる悪くなってしまいそれのケアに現在俺は追われてしまっていた。
「ご、ごめんよ。俺もまさかあんなにすぐにイクとは思ってなかったよ。なんで今日に限ってこんなに興奮したんだろう?」
さっきの射精時の行動を思い出し首を傾げながら梓ちゃんの頭を撫でる俺。そんな俺を未だに恨めしそうに見上げつつも彼女はしっかり撫でられ続けていた。
「もういいです。大体理由は想像できますし」
「梓ちゃん?」
俺に撫でられながら何か納得をしたのか彼女は俺の手をぐいっと退かした。
「先輩? 正直に言って欲しいんですけど、放課後に先輩の友達とあずが握手してた時興奮しましたよね?」
「っ!!」
図星を突かれた俺はまたもドキッとしてしまった。
そう、薄々感づいてはいたんだ。
最近妙にドギマギする時があってそういう時は決まって梓ちゃんが性的な目で誰かに見られていた。
俺は必死に見ないふり気付かないふりを続けていたんだ。こんな事嘘だ、ありえない、と。
でも、今日、あいつらを梓ちゃんに合わせた時遂に確信してしまった。
俺には寝取らせ性癖があるのだと。
「……」
「先輩? お願いだから正直な気持ちを言って。あずはどんな事でも先輩が望むなら叶えてあげたいの」
「梓ちゃん……」
俯いて黙っていた俺の手をそっと握る彼女の手。その手の温もりを感じながら俺は軽く深呼吸をした。
もう隠すのは辞めよう。正直に言うしかない。
「梓ちゃん、実は……俺、寝取らせ性癖を持ってるのかもしれない……」